【Kaguya Planet】ジェンダーSF特集、なかむらあゆみさん、ジェーン・エスペンソンさん、虫太さんのSF短編小説、一般公開開始! | VG+ (バゴプラ)

【Kaguya Planet】ジェンダーSF特集、なかむらあゆみさん、ジェーン・エスペンソンさん、虫太さんのSF短編小説、一般公開開始!

Kaguya Planetにて、ジェンダーSF特集を開催中!

SFウェブメディア バゴプラが主宰するオンラインSF誌 Kaguya Planetにて、「おばあちゃん」「ケア」「魔女」という三つのテーマにスポットを当ててジェンダーSF特集を開催中。なかむらあゆみ「玉田ニュータウンの奇跡」、ジェーン・エスペンソン「ペイン・ガン ある男のノーベル賞受賞式に向けたメモ」(岸谷薄荷訳)、虫太「上と下」の一般公開を開始しました。カバーイラストは浅野春美さんが手掛けました。

Kaguya Planetで配信しているジェンダーSF特集のコンテンツ

※Kaguya Planetについての詳細は、記事の最後にある「Kaguya Planetに応援を!」をお読みください。

なかむらあゆみ「玉田ニュータウンの奇跡」

フヨさんとハルさんは「ニュータウン熊原」の一角に住んでいる老姉妹だ。客商売を生業にしている二人が何もよりも大切にしているのは、庭でサマーベッドに横たわり日光浴をする、二人だけの「補給」の時間だ。

なかむらあゆみ
徳島県在住。徳島文学協会会員。2020年に短編小説『檻』が第3回阿波しらさぎ文学賞にて徳島新聞賞を受賞。翌年の2021年に『空気』が第4回阿波しらさぎ文学賞にて大賞を受賞。「赤いパプリカ」が、オンライン雑誌Déraciné Magazineに掲載されたことを皮切りに、第二回ブンゲイファイトクラブの本戦出場作品「ミッション」がThe Ekphrastic Reviewに、「檻」がOddville Pressに掲載された。翻訳はいずれもToshiya Kamei。2022年には、阿波しらさぎ文学賞の賞金を使って徳島の女性の書き手による文芸誌『巣』(あゆみ書房)を刊行。その様子を綴ったエッセイ「地方文学賞の賞金で文芸同人誌をつくる」を文学+WEB版に連載中。

 

ジェーン・エスペンソン「ペイン・ガン ある男のノーベル賞受賞式に向けたメモ」(岸谷薄荷訳)

自分の心の痛みがどれほど大きいか、なんとか他人にわからせたい男は、自分の痛みを人に複製するペイン・ガンを発明する。男のしんどさとそのケアはどこへ向かっていくのだろうか

「ペイン・ガン ある男のノーベル賞受賞式に向けたメモ」は2021年にFuture Science Fiction Digestに掲載された英語の小説「Nobel Prize Speech Draft Of Paul Winterhoeven, With Personal Notes」を岸谷薄荷さんが日本語訳した作品です。原文はこちらから読むことができます。

ジェーン・エスペンソン
作家プロフィール
アメリカの脚本家、プロデューサー、小説家。アイオワ州生まれ。UCバークレー卒業。『バフィー 恋する十字架』『ギルモア・ガールズ』『ゲーム・オブ・スローンズ』をはじめとする数多くのテレビシリーズのシナリオライター、プロデューサーとして活躍している。『バフィー 〜恋する十字架〜』のエピソード「死者との会話」が2003年のヒューゴ賞の短編映像部門を受賞、『バトルスター・ギャラクティカ』が2009年にエミー賞にノミネートされ、『ゲーム・オブ・スローンズ』の「ブラックウォーターの戦い」が2012年のヒューゴー賞の短編映像部門を受賞するなど、脚本を手がけた映像作品が複数の賞を受賞している。
岸谷薄荷
翻訳者プロフィール
1993年生まれ。海外文学と博物館が好きなフェミニスト。

虫太「上と下」

ドイツに働きにきている移民労働者アルマンは、ある日仕事に入っていた工事現場で事故に遭う。後遺症によってねじれてしまった世界から、アルマンに見える景色とは…

M.C.エッシャー「上と下」がモチーフになったケアSF。

虫太
秘密結社サンカクカンケイのメンバー。『サンカクカンケイ』vol.2「穴」に、O市を舞台にした連作ショート・ショート、突・究・穽・窃・窺・空という怪作を執筆している、隠れた鬼才だ。また、小説投稿サイトカクヨムにも短編小説を投稿している。架空のラジオ番組の書き起こし「権威、モグラ太郎先生の回」は思わずくすりと笑ってしまう、ユーモアに満ちた連作。Kaguya Planetに犬と街灯による「島アンソロジー」参加作品「わたしが島ならことばは海」を掲載中。ドイツ在住。自身のブログにてドイツの移民、トランスフォビア、フェミニズムなどについての動向や記事を紹介している。

 

Kaguya Planetにて、枯木枕「となりあう呼吸」先行公開中、公募も!

Kaguya Planetでは現在、枯木枕さんによるSF短編小説「となりあう呼吸」を先行公開しています。「となりあう呼吸」は、Kaguya PlanetとSF同人誌「SFG」のコラボによる、シェアード・ワールド作品です。「となりあう呼吸」と共通の世界を舞台にしたSF短編小説「演奏(仮)」を5月に発行される「SFGvol.4」に掲載します。両編は、世代を経るごとに人の体が脆くなる世界を舞台にしたSF短編小説です。

そして、この世界を共通の舞台にしたSF短編小説を公募します!公募に参加される方は、「となりあう呼吸」を読み解きながら作品を構想してください。企画の詳細はこちら

 

宮澤伊織さんのインタビュー、宇露倫「チャールズと約束のメカニック」、L.D.ルイス「シグナル」(勝山海百合訳) 先行公開中!

Kaguya Planetにて、漫画化・アニメ化もされた「裏世界ピクニック」シリーズ(早川書房)などで知られる宮澤伊織さんのインタビューを先行公開中です。自作のアニメ化を経て、今、宮澤伊織さんは何を書き、どんな景色を見ているのでしょうか。『裏ピク』アニメ化を振り返りつつ、近作や今考えていること、ハマっているものなどについて語っていただきました。

また、ヒューマノイドと人間の差別と絆を描いた宇露倫「チャールズと約束のメカニック」、巨獣ビーストによって人類の大半が滅ぼされた地球で捨て駒として使われている少女兵シグナルの物語、L.D.ルイス「シグナル」(勝山海百合訳)も先行公開しています。

新しいSF書籍のレーベル Kaguya Booksのクラウドファンディング開催中

SFウェブメディアのバゴプラとSFオンライン誌のKaguya Planetがスタートする、新しいSF書籍レーベル Kaguya Books のクラウドファンディングを実施しています。クラウドファンディングの期間は2022年3月1日(火)〜3月31日(木)です。

今回のクラウドファンディングはCAMPFIREさんで実施し、リターンとして、かぐやSFアンソロジーを起点にした「かぐやSFアンソロジー(仮)」と、第二回ブンゲイファイトクラブ王者として知られる蜂本みさの長編小説の先行予約をご用意しています。

クラウドファンディングページ

Kaguya Planetに応援を!

Kaguya PlanetはSFウェブメディア「バゴプラ」が主催する、SF短編小説をオンラインで配信するプロジェクトです。2020年12月に① 日本のSF界におけるジェンダー不均衡の是正② 新人賞以外の入り口を作ること③ 海外のようにオンラインでSF短編小説を読むカルチャーを作っていくこと、という三つの目標を掲げて活動を開始し、珠玉のSF短編小説を掲載し続けてきました。

2021年3月からは日本語の作品に加えて翻訳作品も掲載しています。現在作品を配信しているD・A・シャオリン・スパイアーズさんとユキミ・オガワさん、アヴラ・マルガリティさんとジョイス・チングさんは邦訳が出るのはKaguya Planetが初めてで、海外で活躍している作家さんの作品を日本語圏に紹介するという役割も果たしています。

より多くの方の作品を読んでいただくために、作品は、一ヶ月の先行公開期間ののちに、無料で一般公開しております。

引き続きこれらの活動を続けていくためにも、皆様からの応援をよろしくお願いいたします。Kaguya Planetを応援したいという方は、月500円のサブスクで本プロジェクトをサポートして頂けます。ご登録いただいた方には、毎月約一ヶ月早くKaguya Planetのコンテンツを先行公開しています。

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また、1円から寄付も受け付けております。サポートして頂いたお金は全てKaguya Planetの原稿料や編集料に当てられます。十分な資金が集まり次第、Kaguya Planetの作品掲載数やインタビュー記事の数を増やしていく予定です。プロジェクトの詳細はこちらの特設ページをご覧ください。

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※Kaguya Planet 登録に際しての注意事項

  • GmailおよびHotmailで登録された方は、ログイン情報のメールが「迷惑メール」「ソーシャル」「プロモーション」などのフォルダに振り分けられる可能性があります。ご注意ください。
  • Kaguya Planetの決済に対応しているクレジットカードおよびデビットカードは、以下の3社となっています。現時点ではJCBには対応しておりませんので、恐れ入りますがあらかじめご了承ください。
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    Mastercard
    American Express

これまでのKaguya Planet公開作品

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書き下ろしSF短編小説

翻訳SF短編小説

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犬と街灯「島アンソロジー」参加作品

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