佐伯真洋「月へ帰るまでは」 | VG+ (バゴプラ)

佐伯真洋「月へ帰るまでは」

カバーデザイン 浅野春美

先行公開日:2021.1.23 一般公開日:2021.2.20

佐伯真洋「月へ帰るまでは」
7,202文字

私の船に植わった梅の木から赤ちゃんが生まれた日を、昨日のことのように覚えている。鞠のようにふくれた実から抱き上げられた子たちはとても可愛かった。赤ちゃんは生まれた瞬間に肺で呼吸をはじめ、その吐息からは梅がほんのり香っていた。

梅は交配茎に船民たちの養分を蓄えて新しい命を生む。その年に梅の木で成人の儀をおこなった船民は八人いて、赤ちゃんは三人生まれた。誰が親なのかわからないから、どの子も船内の家々を順番にまわって育てられる。

赤ちゃんのことを話すとリョウはただ「柳の木は好きじゃないんだよな」なんて言った。リョウの船の柳からは、かたい鱗に覆われてくるんと丸まった子が生まれるらしい。一度でいいから見てみたいけれど、互いの船を行き来すると大人にひどく叱られる。

遠い昔、まだ人が陸地に住んでいたころ、船は都市ではなく移動手段だったそうだ。船が住まいに変わったのは、人がこの星の外へ出るようになったからだという。

人びとは船を空に浮かばせる力を得ると、理想郷を求めて遠い月へと漕いでいった。炎と毒物に覆われ、生き物を拒んだ陸地から逃げるために。残された人びとは植物を積んで海に出た。

私たちのコロニーの本船はその後もいくつかの船を飲み込んで、さらに大きくなった。梅の木から生まれた子供はみんな、十を数えるまえに死んでしまった。海からもらう病に耐えられなかったのだ。

私たちの命が終わるとき、肉体は植物に取りこまれて船の一部となり、魂は月へ帰るのだという。

かんかんかん、と周辺を並走する小型船から警戒の鐘が打ち鳴らされる。

前方に巨木を抱えた鋼鉄の植物船が見えてきた。全長五〇メートルほどの、さほど大きくない船だ。海面に無数の花びらを散らして逃げている。

「花粉散布、用意!」

物見櫓から指示が飛んで、私は三味線を手に街路に仁王立ちをする。甲板に敷きつめられた石畳の上に、木造の寺院と住宅が密集している。

蔓で編んだ弦を鳴らしてやると、街路に整然と並んだ薄紅色の梅が花粉を撒きはじめた。すぐに大人たちが駆けてきて、鼓や歌で演奏に加わる。周囲のコナラも幹を揺らし、どんぐりを海へと落としだす。

私たちの巨大な植物船コロニーの中央部を貫いて群生するマングローブが、海面にその影を落としている。高さ六〇メートル、コロニーの全長は三〇〇メートルを超える。何艘もの船が合流し、互いを蔦や根で繋ぎ合わせ、船の上に船を積み、ひとつの大規模な生態系を成している。

海水を吸い上げて自力で航路を推進する植物たちが花粉や毒を飛ばし、周囲は太陽光を遮るほどに霞む。ようやく相手の船は逃げるのをやめた。

私たちのコロニーからは船民たちが次々と這い出してくる。鰭をばたつかせて歩いたり、流線型のつるりとなめらかな胴をくねらせて突進する、異形の民たち。それらは停止した植物船へと資源を求めて一様に泳ぎだした。

「トーリャ、一緒に行くか?」

名前を呼ばれて見上げれば、すぐ上層の船からリョウが顔を出している。手を振って合図を返すと、年老いた僧侶が私を見咎めてこちらへ近づいてきた。

「トーリャ、ほかの船の民と親しくしてはいけないよ。あれは柳が生んだ子なんだから」

僧侶の口から何百回と教え込まれた掟が淀みなく紡がれる。

「……わかってる。船を探りに行くのに、数が多いほうがいいから」

それ以上は聞きたくなくて私は舳先へ向かって駆け出した。空を仰ぐとちょうどリョウが船首から跳躍するところだった。

長く太い尾をもつリョウの身体は七色の鱗に覆われている。鱗のひとつがきらめいて、私の船に虹をつくった。リョウの外見は私とはぜんぜん違っている。

すぐに後を追って私も海へと飛び込んだ。冷たかったのは一瞬で、身体は海水と一体化する。手足の吸盤が開いて水中の喜びをかみしめた。

リョウの船と私の船は言葉を通じあわせ、ともに狩りをおこない、資源を分けあう仲間でもある。けれど梅に実らない以上は違う生き物なのだから、深く交流するなと厳しく言われてきた。

それでも毒に耐性がある若い世代は私とリョウの二人きりだから、捕らえた船に渡るのはおおかた私たちの役目になる。幼いころからともに過ごすうちに、私とリョウは互いをもっとも信頼するようになった。

船は何十年も手入れされていないのか、そこらじゅういろんな植物で埋め尽くされていた。

花が咲き、実が生り、種を落とす。船民の子供を実らせていない植物たちが静かにみずからの命を燃やしている。

私たちはときどき根につまずきながら、熟れすぎた果実を麻袋に詰めた。

「ここ最近、柳にも肥料をやれないからみんな苛立っているよ」とリョウはため息をつく。

「古い船だし、もう少し奥も探ってみようよ」

むっとするような蜜の香りを頼りに暗い船内を進んでゆくと、リョウが立ち止まって声をひそめた。

「何かいる」

リョウの指差す太い根の下に何かが倒れている。

近寄ってみると、地に伏せているのは船民らしき生き物だ。私たちよりかなり小柄で細い。二本ずつある手足には水掻きが確認できず、体毛にも覆われていない。

「コロニーでは見ない種族だね」

肩の部分を叩いてみると、コンコンと鳴った。

「すごい、これ人形だ!」

あまりに精巧なので半信半疑であちこち叩いてみたけれど、やっぱり木よりも軽い音が鳴る。

「リョウ、持って帰ろうよ」

「気味が悪いな。叱られるぞ」

「じゃあ基地に隠しておこう!」

「絶対嫌だ!」

リョウはしばらく粘ったけれど、結局は私の好奇心に折れた。

人形は見た目に反してとても重く、二人がかりで背負って帰った。

リョウの船の底には菩提樹が茂っていて、葉をかきわけると今にも朽ち果てそうな屋形船が現れる。私たちの秘密基地だ。

木組みの床に横たえると、人形はただ眠っているように見えた。

葉の隙間から光が差し込む。

「──正常に再起動しました」

人形が目を開いて意味のある言葉を発したので、私とリョウは「生きてる!」と驚いて飛びのいた。

「……光に当ててくれてありがとう」

そう言って上体を起き上がらせる姿はとても人形には見えない。

「船民なのか?」とリョウがたずねる。

「ぼくは人の手で作られた水先人だ」

「水先人?」

私はもっと間近で観察したくて、じりじりと距離を詰めてみる。リョウは壁にぴたりと張り付いたままだ。

「船の仲間はどうしたの?」

「とうに死んでしまった。ぼくは長いあいだ一人きりで、次の世代の命を抱えた植物を守ってきた」

手で触れられるほど近付いてみても、相手は攻撃するそぶりを見せない。

「船民がもういないのに、どうして……」

子供たちの命だけが繋がれたとしても生きてゆけるとは思えない。

「船民が絶えても寿命の長い植物は蓄えた遺伝子を運んでいける。安全な船に植えてやりたい」

そんなことが許されるはずがない。

「違う植物からは違う生き物が実るんだから、コロニーに植えるのは無理だよ」

ほかの船から飛来した植物が芽吹けば、私たちは真っ先にその交配茎を断ち切る。そうやって船民を宿す能力を失わせた植物たちを、実りに感謝して育てるのだ。自船以外の植物に受胎をゆるすのは、異形の民を受け入れることだから。

水先人は「もしも同じ生き物だったら……」と口にして、「……昔の話をしようか」と視線を落とした。

そして私たちのまったく知らない世界を語りはじめた。

陸地が災害と環境破壊による毒物に覆われたころ、人びとは次の世代を守ろうと子供を育む器官を体内から切り離した。そう、かつては交配に必要なのは性で、人間もクジラとおなじく、子宮で子供を育てていたんだ。

人びとは遺伝物質を蓄えられる交配茎を作り、植物に受胎機能を託した。こうして船に乗せられた植物は本来の実とともに、人の実を宿すようになったんだ。

植物は特定の周波数や振動に反応して種を蒔き、別の船に新しい命を運んだ。そこで出会った船民たちとの子供をまた実らせる。そうやって植物船は栄えてきた。ぼくの船の子供たちも、たくさんの船に蒔かれていった。

「こうして人類は、植物から誕生する唯一の生き物になったんだ」

さざなみのように響きわたる声がやんで、私は我にかえった。

「じゃあ、コロニーの異形の民たちは……」

「君たちも、君たちが異形と呼ぶ船民たちも、もとは同じだったんだよ」

冷や汗が首の後ろをつたう。喉がきゅっと閉まって返事ができない。

リョウがかわりに沈黙を破る。

「お前の話では、別の植物から生まれる船民どうしで子を作っていたんだろう。なぜ今、多くの船ではそれを禁じている?」

「長いあいだ隔離された環境にさらされると、種は分化する。人はありとあらゆる植物に実ることができるけれど、分化してしまった船民どうしで子供は生まれない。だから最初から、他船の植物や船民を受け入れない船が増えてしまった」

種が分たれたのかどうかは、試してみなければわからない──掟に縛られて他船との交流さえわずかだった私にとって、水先人の言葉はあまりに衝撃的だ。

「お前の船の主人たちも、私たちとまったく違う外見だったのか?」

リョウの問いに水先人はどこか悲しげに微笑んだ。

「……古代の人びとは、自分に似せてぼくを作ったんだよ」

夜になると私は船を抜け出して、巨大な本船にへばりついている根のひとつによじ登って腰掛けた。近くの蔓植物から新しい三味線を編む。大きな月が昇り、植物たちは一様に真っ白く照らされている。

あの月には古代の人びとが目指した理想郷があるのだろうか。

気付けばリョウが隣にやってきて、穏やかな歌を口ずさんでいる。その発音は私には意味のある言葉に聞こえず、それでも旋律はひどく甘やかだ。

できたばかりの三味線で演奏に加わると、私たちの音を感受した若いバオバブが近くでほろりと咲く。リョウはその実をもぎってかじり、取り出した種を放り投げた。種は数秒で海面に落ち、着水した部分から夜光虫たちが波紋を広げるように青く輝いてゆく。

「あいつのことを気にしているのか」

リョウはときどき、私の思考が読めるみたいな言葉をくれる。

「……水先人が古代の人に似ているのなら、きっと私たちも異形なんだね」

「私はトーリャの姿が好きだよ」

そう言ってリョウは身を寄せてきた。

いつも冷たいリョウの鱗は触れたところからだんだん私と同じ温度になり、やがて自分との境目がわからなくなる。

私たちは傲っていたのだろうか。コロニーの船民を自分たちとは違うものとして、区別できるなどと思い込んでいた。水かきの大小、肺活量の差よりも重要な身体の差とはなんだろう。

月が雲に隠されてあたりが闇に包まれる。

「危ない!」

リョウが突然、私の手を引いた。がつん、ぼちゃんと根に硬いものが当たって海に落ちた。すぐにもうひとつが飛来して、リョウが声を荒げる。

「攻撃されてる! トーリャ、船に帰って花粉を!」

「リョウ……!」

駆け出した背中に声を掛けてもリョウは振り返らない。私はわけもわからず自分の船へと飛び降りた。

街路は闇に覆われている。黒く沈む海上に敵の姿は確認できない。仲間たちが異変に気付いて飛び出してきた。

三味線を奏でると、すぐに梅もコナラも幹を鳴らして枝を広げる。甲板には小さな種が降り続けている。

足元のひとつを拾い上げる。白くふわふわとした毛にくっついた種には見覚えがあった。

「柳……」

はっとして空を仰いだ。月が雲から現れて、ふたたびコロニーは照らし出される。実を落としているのは、すぐ頭上のリョウの船だ。

「そんな!」

このままでは梅はリョウの船に危害を加えてしまう。とっさに自船の木々を鎮めようと、三味線の拍子を遅らせた。

──でもそうしたら、私たちは梅とともに死に絶えるのだろうか。

木の実が雹のように街に降り注ぎ、穿ち、根を生やそうと地面に転がる。相手は本気でこの船を侵略しようとしている。

仲間たちの怒声が空気を震わせ、鼓や歌は甲板に響き渡り、すべての植物が一斉に開花する。木々が領域を争って、周囲は大量の花粉に覆われる。

大人たちは本船の壁を伝ってリョウの船へと這い上がりはじめた。

その喧騒のなかで、ひとつの旋律が私の耳に飛び込んできた。凶暴な歌にかき消されそうな音色。たとえ理解から遠い言葉でも聞き違えるはずがない。

その歌を追って菩提樹の根へよじ登ると、葉の陰で声を張り上げるリョウがいた。一人で柳の暴走を食い止めようとしている。私を映すリョウの瞳からは涙が滲みだす。

「トーリャ、ごめん。知らなかったんだ。柳の栄養が足りなくて、子供を生むために土壌を広げるんだって……」

リョウは私と仲が良かったから、襲撃について知らされなかったに違いない。

「止めようとしたけど、柳に歌が届かなくて……!」

「信じるよ。私はリョウを信じる」

私たちは互いを抱きしめ、崩れかける屋形船に転がり込んだ。

暗闇のなかでも水先人の瞳は開いていて、眠る必要などないようだった。

息を切らせ、肩を寄せ合う私たちに、水先人は浅い海のように穏やかな眼差しを向けている。

「君たちに見せたいものがある」

水先人は胸元に手を当て、生き物ならば心臓がある部分を扉みたいに押し開けた。柔らかそうな肌の下に、茶色く太いものが植わっている。

「これは筍といって、竹と呼ばれる植物の若芽だ。地下で自身のコピーを増やして成長する。船と船とを貫いて、より強固に繋ぐだろう。人工植物のなかでもとくに成長が早いから覚悟したほうがいい。およそ百年の寿命があって、枯れる直前に種を蒔く」

しばらく呆気にとられて、私たちはようやく理解した。この若芽こそ、水先人がずっと守ってきた子供たちの命を乗せた植物なのだ。

「誰にも言わずに海に沈めてもよかった。生き残った世界で、子供たちが異形の民と恐れられて迫害されるくらいなら。でも君たちならばこの命を育ててくれるかもしれないと、ぼくは思っている」

水先人の守ってきた命にとってこのコロニーで暮らすことが幸せなのか、私にはわからない。

「昔の人が陸地を捨てて月に行ったのは、飢えも苦労も、身分も争いもないからって本当?」

「それは大きな勘違いだ。たしかに昔は豊かだったけれど、宇宙を目指した世代にも争いはあったし、互いを理解しあっているわけではなかった」

水先人の瞳は菩提樹の向こうを見つめている。

「旧時代の人類がほんとうに理想郷を手に入れていたら、月面基地からいつか迎えが来たかもしれないね。僕の通信記録では、宇宙からの信号はもうずっと前に途絶えている」

語られる内容は私の理解の外にある。けれどその声を聞いていると、周囲の喧騒が遠くに感じられた。

「子供たちを引き受けてくれるなら、ぼくにも音楽を聞かせてほしい」

「……芽が成長したらあなたはどうなる?」

「死にはしないよ。人造蛋白の身体は壊れても植物の養分になるし、ぼくの魂もきっと月に帰るだろう」

答えを口にできずにいると、リョウが近くに来て手を握ってくれた。その目はまっすぐ私を射抜く。

はじめて出会う植物にも私たちの音楽は響くのだろうか。

私は三味線を、リョウは超高音の歌を、異なる旋律はしだいに調和する。長いときを経て命を刻み始めた筍が、水先人の胸の内側から急速に芽を生やしはじめた。

あまりの成長速度に私たちは手を繋いだまま屋形船を飛び出して、菩提樹の根にへばりつく。水先人はみるみるうちに緑に覆われる。

竹は硬く太くみしみしと音を立てて伸び、私の船とリョウの船にぶち当たり、穴を開けて貫いた。

「船が……」

両船の船民たちは見たこともない植物の侵食に驚いて退避する。煙る花粉のなかを突き進む、竹の成長音だけが凪いだ海に響きわたった。

やがてコロニーじゅうの船民たちが這い出してくる。月へ向かわんばかりに伸びる竹を、私たちは固唾を飲んで見守った。

東の水平線が白んで、竹林がきらきらと輝きはじめる。

数ヶ月をかけて二〇〇メートル以上に伸びた竹はコロニーの船を次々と貫き、あらゆる植物の種を運んだ。今やどの船にも交配茎を有した他船の植物が根を生やしている。

リョウと二人で船の舳先に降り立つ。周辺には柳、紅葉、ニワトコ、ヤシなど多種多様な人工植物が根を張っていて、街路には変わらず梅が凛と立っている。

甲板を貫く、とくべつ太い竹のひとつが内側に養分を与えきって、痩せ細った皮の向こうから朝日を透かしている。まるで黄金を抱えているみたいだ。

私は古い鎌を思い切り振る。二度、三度と入れると水が漏れ出してきて、七度目で竹は真っ二つに折れた。

地に残った竹の片割れから、両の手ですっぽりと包めるほどの赤ちゃんを抱き上げる。鱗にも体毛にも覆われていない、海で生きるにはあまりにももろく壊れてしまいそうな命。水先人によく似ている気がした。

覗き込んでくるリョウに「私ね……」と、一呼吸おいて決意を口にする。

「私、竹で成人の儀をおこなうはじめての船民になろうと思う」

梅は今でも好きだけれど、新しい船民と植物が、きっと私たちのコロニーには必要なのだ。

ゴツゴツした手が私に触れた。

「一人で覚悟決めました、なんて言うなよ。水くさいな」

びっくりして見返すと、リョウは子供みたいに笑った。

「私とトーリャの子が実れるかどうかはわからないけど」

それでもいい、と互いの手を強く握る。

時代も起源も違うとしても、私たちはひとつの船に乗り込んだのだ。

リョウが柔らかな声で歌いはじめる。その主旋律に呼応するように、近くの船からかすかに低い歌声が聞こえてきた。耳をすませば知らない楽器の音色が、はじめて聞く拍子が、ゆるやかに演奏に加わっている。祝福の歌でコロニーは芽吹いてゆく。

百年後に竹が命を終えて花開くころには、私たちのコロニーはきっとその種を受け入れる準備ができているだろう。

腕に抱いた赤ちゃんが力強く泣いた。柔らかな肌に頬を寄せると、ふっくらとあたたかい。

私たちの未完成な船に愛され、愛してくれるといい。

いつか月へ帰る、その日まで。

 

 

 

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佐伯真洋

1991年生まれ、大阪府出身。仕事と育児をしつつ大学で勉強中。2016年、初めて書いたSF小説「母になる」が第4回日経星新一賞で最終候補に選ばれると、同年から3年連続で同賞の最終候補に選出された。2020年には「青い瞳がきこえるうちは」が第11回創元SF短編賞の最終候補入りを果たす。同年夏に開催された第1回かぐやSFコンテストでは「いつかあの夏へ」で読者賞を受賞。筆者名を伏せた状態で実施された読者投票で最多票を獲得した。同年12月には、Toshiya Kameiが英訳した「母になる」がWelkin Magazineに掲載されることが決定し、英語誌でのデビューが決まった。国内外で活躍の場を広げる次世代注目のSF作家。

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