ネタバレ感想『異世界スーサイド・スクワッド』第4話/Episode4 ジョーカーの頭脳とネズミ狩り 考察&解説 | VG+ (バゴプラ)

ネタバレ感想『異世界スーサイド・スクワッド』第4話/Episode4 ジョーカーの頭脳とネズミ狩り 考察&解説

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ヴィランの特殊能力が活かされる作戦実行

日本のオタク文化で流行している異世界転移作品と、アメリカンコミックスの老舗であるDCコミックスのヴィランチームのスーサイド・スクワッドを掛け合わせた『異世界スーサイド・スクワッド』の第4話である★Episode4が2024年7月26日(金)に放送された。

本記事では、『異世界スーサイド・スクワッド』★Episode4で活かされたヴィランたちの特殊能力とジョーカーの頭脳について、解説と考察、感想を述べていこう。なお、以下の内容には『異世界スーサイド・スクワッド』★Episode4のネタバレを含まれるため、本編視聴後に読んでいただきたい。

ネタバレ注意
以下の内容は、アニメ『異世界スーサイド・スクワッド』の内容に関するネタバレを含みます。

『異世界スーサイド・スクワッド』★Episode4 ネタバレ解説

フィオネ姫の想い

異世界にハーレイ・クインが転移する前の出来事。ジョーカーはネズミ狩りについて話していた。そんな夢を見るハーレイ・クインだったが、帝国側に奪われた砦を奪還する際に砦を崩壊させてしまったことで、スーサイド・スクワッドは幽閉させられていた。

ハーレイ・クインはフィオネ姫を見て、ジョーカーと出会う前のハーリーン・クインゼルを思い出していた。自己嫌悪に陥るハーレイ・クインに、その苛立ちが広がっていくスーサイド・スクワッドのメンバー。刻々と迫る首の爆弾のタイムリミット。その焦りの中でスーサイド・スクワッドとリック・フラッグはアルドラ女王に呼び出された。

フィオネは子供の頃のことを思い出していた。庶民の友人と共に人種の壁を越え、塔の上から夕陽を眺めた美しい思い出は、アルドラ女王に下の民と関わったことを責められる苦々しい思い出になる。そして、最後は庶民の友人たちの墓前に立つトラウマで終わりを告げた。

王国と帝国の内情

軍議に参加することで王国と帝国の内情を知るスーサイド・スクワッドたち。王国と帝国は数十年もの間、小競り合いが続いていたが獣人や亜人が帝国側に寝返ったことで戦況が一変したのだ。更に先遣隊と呼ばれる最初のスーサイド・スクワッドは首の爆弾を何らかの方法で解除したという。それが現在のスーサイド・スクワッドの首の爆弾が時限式に切り替わったきっかけだった。

ハーレイ・クインはジョーカーが敵対ギャングをネズミ狩りと称して、まとめて対処していたことを思い出す。そして、王国の貴族の反対はあったものの、フィオネ王女の後押しもあり、ネズミ狩りと称される作戦は実行されることになった。

ネズミ狩りで必要な兵士を用意するとハーレイ・クインは語っていたが、その必要な兵士の用意方法とは監獄にあった。監獄を制圧したときのコネクションを使い、ハーレイ・クインはオーガたちを減刑と引き換えに兵士として駆り出したのだった。

ネズミ狩り

クレイフェイスは不服そうだったが、その能力を使って突貫工事だが防壁を立てていた。デッドショットは高地から射撃の準備をしており、ピースメイカーは「自分は予備兵だ」と言って動かない。他のスーサイド・スクワッドの面々は言わずもがなだ。結局、ラットキャッチャーの率いる獣人と戦うのはセシルの率いる騎士団だけとなった。

しかし、そのすべては陽動作戦だった。デッドショットは先の戦いでラットキャッチャーが杖を庇って動いていたことを見抜いており、ラットキャッチャーが持つ杖を撃ち抜き、同士討ちさせるのが本当の作戦だったのだ。ラットキャッチャーの杖が壊れると人狼たちは正気に戻り、投降した

これはジョーカーもギャング狩りで行なった作戦で、ジョーカーは敵対するギャングを一か所に集め、共食いと称して同士討ちにさせていた。ジョーカーはこのような作戦を駆使してメタヒューマン、いわゆる超人などではなくてもゴッサムシティの裏社会の頂点に立つことが出来たのだった。

ラットキャッチャーが率いる人狼の軍団を解体したことで、勝利の美酒に酔いしれる貴族たち。フィオネ姫も勝利に喜び、母親であるアルドラ女王に話しかけるが、アルドラ女王の表情はどう見ても勝利した軍隊を率いる人間の顔ではなかった。

『異世界スーサイド・スクワッド』★Episode4 ネタバレ感想&考察

犯罪界の道化王子

強化された人狼軍団を率いるラットキャッチャーを倒すため、彼の持つ魔法の杖を破壊するという作戦が描かれた『異世界スーサイド・スクワッド』★Episode4だが、その作戦は意外にもあっさりと終わった。仰々しく用意された防壁や騎士団などはすべて陽動作戦であり、すべてはデッドショットが放った一発の銃弾で終わったのだ。

この作戦においてはラットキャッチャーの能力を知っている上、急遽構成した軍団とはリーダーを失うと烏合の衆と化すことを知っていたデッドショットの功績が大きい。しかし、作戦を思いついたのはジョーカーがゴッサムシティで行なっていたネズミ狩りを知っていたハーレイ・クインだった。

ジョーカーには様々な異名がある。その中でも特に有名なのが犯罪界の道化王子だ。ジョーカーはメタヒューマン、DCコミックスにおける超人ではない。それでもメタヒューマンが闊歩するゴッサムシティで頂点に立ち続けることが出来るのにはわけがある。それはジョーカーの抱える何をするかわからないという性格と、人間の心理を突いた作戦を立てる頭脳だ。

『異世界スーサイド・スクワッド』★Episode4はジョーカーの頭脳の面が目立つエピソードだった。まだ『異世界スーサイド・スクワッド』にバットマンなどのスーパーヒーローが登場するかはわからない。しかし、バットマンたちクライムファイターが登場した場合、ジョーカーとどのような頭脳戦を繰り広げてくれるのか楽しみだ。

フィオネ姫の思い出とアルドラ女王の思惑

『異世界スーサイド・スクワッド』★Episode4ではオリジナルキャラクターであるフィオネ姫の思い出と、アルドラ女王の思惑が錯綜することになった。フィオネ姫の幼少期は今のような引っ込み思案な性格ではなく、城下町に降りるなど活発な少女だったことが考察できる。しかし、庶民の友人たちが戦争で命を落としたことで性格は一変してしまったようだ。

ハーレイ・クインはフィオネ姫の性格を、かつてのジョーカーの担当精神科医のハーリーン・クインゼルと重ね合わせている。フィオネ姫はハーレイ・クインの自由奔放で誰にも縛られない性格に憧れているのか、何か思うところがあると考えられる。

一方で謎が多いのがアルドラ女王だ。幼いフィオネ姫には戦争の終結が自分の役割と語りながらも、スーサイド・スクワッドがネズミ狩りと称する作戦を成功させたときに喜んでいない。アルドラ女王はどのような形の勝利を望んでいるのだろうか。それが明らかになったとき、王国と帝国の関係は変わるのかもしれない。

今後は先遣隊を攻略していく物語に?

リック・フラッグ曰く、最初に送り込まれた先遣隊と称されるスーサイド・スクワッドは何らかの方法で首の爆弾を解除し、帝国の幹部になったという。『異世界スーサイド・スクワッド』★Episode4ではラットキャッチャーの率いる人狼軍団を解体させることに成功した。

今後の『異世界スーサイド・スクワッド』は帝国の軍団を操る先遣隊のメタヒューマンたちを、軍団ごとに攻略していくことになると考察できる。先遣隊の魔女のエンチャントレス、ワニ人間のキラークロック、自分を改造した天才のシンカー、魂を吸う魔剣を振るうカタナをどのように攻略していくのかに期待したい。

今後、ラットキャッチャーがネズミを操る能力から人狼を操る能力に強化されたように、メタヒューマン以外のヴィランも道具などが魔法で強化されて登場することが考察できる。魔法はDCコミックスのヴィランたちをどのように変えるのか。今後の『異世界スーサイド・スクワッド』に注目だ。

『異世界スーサイド・スクワッド』★Episode4は2024年7月26日(金)25:00よりABEMAにて見逃し配信開始。2024年7月29日(月)より各種配信サイトにて配信開始。

 

『異世界スーサイド・スクワッド』★Episode3の感想&考察はこちらから。

 

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鯨ヶ岬 勇士

1998生まれのZ世代。好きだった映画鑑賞やドラマ鑑賞が高じ、その国の政治問題や差別問題に興味を持つようになり、それらのニュースを追うようになる。趣味は細々と小説を書くこと。
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