Kaguya Planet 10月先行公開、原里実「ひかる水辺のものたち」、虫太「わたしが島ならことばは海」、奈良原生織「エスケープ・フロム」配信開始! | VG+ (バゴプラ)

Kaguya Planet 10月先行公開、原里実「ひかる水辺のものたち」、虫太「わたしが島ならことばは海」、奈良原生織「エスケープ・フロム」配信開始!

Kaguya Planetにて3本のSF短編小説先行公開開始!

SFメディアのバゴプラが運営するKaguya Planetにて、原里実「ひかる水辺のものたち」、虫太「わたしが島ならことばは海」、奈良原生織「エスケープ・フロム」の先行配信を開始します。カバーイラストは、篠澤隆文さん、浅野春美さんが手掛けました。

Kaguya Planetは、バゴプラの主催するオンラインSF誌です。500円で“応援”の登録をして頂くと、各作品やインタビューを約1ヶ月の先行公開期間に読むことができます。

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※Kaguya Planetについての詳細は、記事の最後にある「Kaguya Planetに応援を!」をお読みください。

原里実新作SF短編小説を先行配信

原里実さんはCINRAの編集者です。2014年には「タニグチくん」が第20回三田文学新人賞佳作を受賞し、2016年には「レプリカ」が第三回文学金魚新人賞 辻原登奨励小説賞を受賞しました。2018年には両作を収録した短編集『佐藤くん、大好き』(金魚プレス日本版)を刊行しています。

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2019年にはNovel Jamにて、各ページたった2行で構成されている不思議な作りの恋愛小説、「絶対にはじめから二度読む恋愛小説」 が小浜徹也賞を受賞しています。

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ゲンロン 大森望SF創作講座5期生です。2021年には、Toshiya Kameiの翻訳を手がけた「A Family of Plants」(邦題:植物家族) がアメリカの文学誌World Literature Todayに、「Eternal Children」(邦題:永遠の子どもたち) が英語誌のAsymptoteに掲載されました。

「永遠の子どもたち」は第一回かぐやSFコンテストで選外佳作に選出された作品です。

原里実「ひかる水辺のものたち」

スウが小さな頃から、ユーリはずっといちばん近くにいてくれた。とっておきの昼寝の場所も、ウクワの実の食べ方も、全部ユーリが教えてくれた。でもそんな大好きなユーリのからだが少しずつ変化を遂げていく…

原里実
1991年生。ゲンロン大森望SF創作講座5期生。CINRAの編集者。2014年に「タニグチくん」が第20回三田文学新人賞佳作を、2016年に「レプリカ」が第三回文学金魚新人賞 辻原登奨励小説賞を受賞。2018年には両作を収録した短編集『佐藤くん、大好き』(金魚プレス日本版)を刊行。2021年には「A Family of Plants」(邦題:植物家族)がWorld Literature Todayに掲載。第一回かぐやSFコンテストで選外佳作となった「永遠の子どもたち」が「Eternal Children」としてAsymptoteに掲載。(翻訳はいずれもToshiya Kamei) 揺れ動く心情を確かな手触りで表現した短編小説を多数発表している。

虫太さんと奈良原生織さんによる「島アンソロジー」参加作品先行公開!

また10月のKaguya Planetでは9月に引き続き、犬と街灯が主催する「島アンソロジー」参加作品の先行公開を開始します。「島アンソロジー」は、遥か大海原のどこかにあるといわれる「貝楼諸島」を舞台にした、物語、紀行文、伝承、詩歌、観光案内などを集めたアンソロジーです。

本日先行公開を開始する作品は虫太「わたしが島ならことばは海」奈良原生織「エスケープ・フロム」の2本です。

虫太さんは秘密結社サンカクカンケイのメンバーです。小説投稿サイトカクヨムに短編小説を投稿しており、架空のラジオ番組の書き起こし「権威、モグラ太郎先生の回」は思わずくすりと笑ってしまう、ユーモアに満ちた連作です。

奈良原生織さんはNOVEL DAYSに小説を掲載しています。2021年には「アリス・イン・シーフードスパゲッティ」が阿波しらさぎ文学賞の最終候補作になりました。

虫太「わたしが島ならことばは海」

渡ヶ島に住む憲二は、しばらく甥の透の面倒を見ることになった。児相の職員は「手のかからない子」と言っていた透だが、浜辺ではポツポツと物語を聞かせてくれる。

虫太
秘密結社サンカクカンケイのメンバー。『サンカクカンケイ』vol.2「穴」に、O市を舞台にした連作ショート・ショート、突・究・穽・窃・窺・空という怪作を執筆している、隠れた鬼才だ。また、小説投稿サイトカクヨムにも短編小説を投稿している。架空のラジオ番組の書き起こし「権威、モグラ太郎先生の回」は思わずくすりと笑ってしまう、ユーモアに満ちた連作。ドイツ在住。自身のブログにてドイツの移民、トランスフォビア、フェミニズムなどについての動向や記事を紹介している。

奈良原生織「エスケープ・フロム」

私はティーリガからの最初の留学生としてその国に渡った。身長の高さから一目で偉民とわかる私に向けられたのは、『ガリバー旅行記』の小人の槍ではなくてカメラのレンズだった。

奈良原生織
2021年2月まで開催されていたオンライン文芸サークル〈六枚道場〉にて活動していた。2020年には「Echo」が第二回ブンゲイファイトクラブの本戦出場。2021年には読書にまつわるエッセイアンソロジー『読書のおとも』(岸波龍編)に「濃度/Nord」を寄稿。「アリス・イン・シーフードスパゲッティ」が阿波しらさぎ文学賞の最終候補作に選出され、審査員の小山田浩子さんから「明らかに巧みな書き手による作品」と評された。「吹いていない風」が現在選考中の第52回埼玉文学賞の小説部門にて最終候補作品に選出されており、今後の活躍から目が離せない注目の書き手。

 

Kaguya Planetでは現在、f3hito「archipelago」(翻訳:f3hito)北野勇作「ひゃくじま」佐々木倫「風の鳴る島」の3本の島アンソロジー参加作品を一般公開中!

宮内悠介「偽の過去、偽の未来」、名倉編インタビュー先行公開中!

Kaguya Planetでは現在、宮内悠介「偽の過去、偽の未来」と名倉編インタビュー:哲学×批評×関西弁で編みだす“対話するSF”を先行公開しています。

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父がわたしに見せてくれたもの、それは一言であらわすならば、未来だった。大人になったわたしは暗号通貨の研究を始め、今度は私自身が「未来予測」を求められるようになるが…

宮内悠介

プロフィール

1979年生まれ。小説家。日本SF作家クラブ、日本推理作家協会会員。2010年に「盤上の夜」が第1回創元SF短編賞で選考委員特別賞を受賞。同作を収録した連作短編集『盤上の夜』(東京創元社,2012年)にてデビューし、第33回日本SF大賞を受賞。SFや純文学など、ジャンル横断的に活躍しており、作品は韓国語、英語、中国語(繁体字)など、多くの言語に翻訳されている。2021年には『偶然の聖地』 (講談社文庫)が文庫化、『WIRED』(2021,vol.42)に「最後の共有地」を掲載。「最後の共有地」は「偽の過去、偽の未来」と合わせて暗号通貨シリーズとなっている。海外での経験も多く、執筆、翻訳、プログラミング、作曲など幅広い創作活動をしている。

 

名倉編
京都出身の小説家。多くのSF作家を輩出してきたゲンロン大森望 SF創作講座の卒業生の中でも強い存在感を放っている。2016年度、ゲンロン大森望 SF創作講座に第一期生として参加していた名倉編は、『異セカイ系』で第58回メフィスト賞を受賞。2018年に同作が講談社タイガから出版され、デビューを果たした。その後は、ゲンロン大森望 SF創作講座の卒業生たちが刊行する「Sci-Fire」などで小説を発表している。2021年には、「小説すばる」2021年9月号にゲームを題材にした短編小説「オルタ」を寄稿。本作でも見られた関西弁を駆使して繰り広げられる登場人物同士の対話は、名倉編作品の特徴の一つでもある。

Kaguya Planetに応援を!

Kaguya PlanetはSFウェブメディア「バゴプラ」が主催する、SF短編小説をオンラインで配信するプロジェクトです。2020年12月に① 日本のSF界におけるジェンダー不均衡の是正② 新人賞以外の入り口を作ること③ 海外のようにオンラインでSF短編小説を読むカルチャーを作っていくこと、という三つの目標を掲げて活動を開始し、珠玉のSF短編小説を掲載し続けてきました。

2021年3月からは日本語の作品に加えて翻訳作品も掲載しています。現在作品を配信しているD・A・シャオリン・スパイアーズさんとユキミ・オガワさん、アヴラ・マルガリティさんとジョイス・チングさんは邦訳が出るのはKaguya Planetが初めてで、海外で活躍している作家さんの作品を日本語圏に紹介するという役割も果たしています。

より多くの方の作品を読んでいただくために、作品は、一ヶ月の先行公開期間ののちに、無料で一般公開しております。

引き続きこれらの活動を続けていくためにも、皆様からの応援をよろしくお願いいたします。Kaguya Planetを応援したいという方は、月500円のサブスクで本プロジェクトをサポートして頂けます。ご登録いただいた方には、毎月約一ヶ月早くKaguya Planetのコンテンツを先行公開しています。

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また、1円から寄付も受け付けております。サポートして頂いたお金は全てKaguya Planetの原稿料や編集料に当てられます。プロジェクトの詳細はこちらの特設ページをご覧ください。

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これまでのKaguya Planet公開作品

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