ネタバレ解説『ブラック・ウィドウ』ポストクレジットシーンを徹底考察。最後の〇〇の意味は? | VG+ (バゴプラ)

ネタバレ解説『ブラック・ウィドウ』ポストクレジットシーンを徹底考察。最後の〇〇の意味は?

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映画『ブラック・ウィドウ』公開!

MCUが2年ぶりに劇場に帰ってきた。映画『ブラック・ウィドウ』は、新型コロナウイルス感染症拡大による公開延期を経て、2021年7月8日(木)より劇場で公開された。MCUの人気キャラクターでありながら、十分にスポットライトが当てられてこなかったブラック・ウィドウことナターシャ・ロマノフを主役に据え、『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』(2016) の後の物語が描かれる。

以下の内容は、映画『ブラック・ウィドウ』の内容に関するネタバレを含むため、必ず作品を視聴した上で読んでいただきたい。

ネタバレ注意
以下の内容は、映画『ブラック・ウィドウ』の内容に関するネタバレを含みます。

ポストクレジットシーンを解説

『ブラック・ウィドウ』本編についての解説は別の機会に譲るとして、今回注目したいのはエンディングクレジット後に挿入されたポストクレジットシーンだ。MCUではすっかりお馴染みのクリフハンガー(次作への繋ぎ)が『ブラック・ウィドウ』にも登場している。

最後のシーンの舞台は『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019) の後で、2023年頃と思われる。ソウル・ストーンを手に入れるために自らの命を捧げたナターシャ・ロマノフは、“故郷”であるオハイオに眠っていた。「娘」「姉妹」「アベンジャー」という三つの肩書きが墓に彫られている。本編で「犬を飼いたい」と言っていたエレーナ・ベロワは、飼い犬を連れてナターシャの墓参りに来ていた。

ここに現れたのは、あのヴァレンティーナ・アレグラ・デ・フォンティーヌ(以下、ヴァレンティーナ)だ。鼻水が出る理由を「中東部アレルギー」と話していることから、やはりここがオハイオだということが分かる。エレーナが「休暇の邪魔をしないで、ヴァレンティーナ」と話している通り、既にエレーナはヴァレンティーナと契約関係にあるようだ。

ヴァレンティーナとは誰か

まずは、このヴァレンティーナという人物の情報を整理しよう。ヴァレンティーナまたの名を“ヴァル”——ドラマ『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』(2021) で初登場を果たし、アメリカ政府に見限られたジョン・ウォーカーを“USエージェント”としてリクルートした人物だ。同作のプロデューサーであるネイト・ムーアは、ヴァレンティーナを「ダークなニック・フューリー」と説明している。つまり、ヴィランに近い人々を傭兵のように集めるリクルーターなのだ。

MCUにおけるヴァレンティーナの人物像についてはこちらの記事に、原作コミックでの設定はこちらの記事に詳しい。

映画『ブラック・ウィドウ』は本来、MCUフェーズ4の第1弾として2020年5月に公開される予定だった。新型コロナウイルス感染症の拡大により、『ワンダヴィジョン』(2021) をはじめとするドラマシリーズが先行して公開されたが、順調にいっていればヴァレンティーナの初登場は『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』ではなく、この『ブラック・ウィドウ』のポストクレジットシーンになっていたはずだ。

MCU第1作目の『アイアンマン』(2008) では、ポストクレジットシーンにスーパーヒーローをリクルートするニック・フューリーが登場した。『エンドゲーム』を経たMCUフェーズ4の第1弾だった『ブラック・ウィドウ』のポストクレジットシーンに“悪のリクルーター”であるヴァレンティーナを登場させることで、象徴的な意味を持たせる意図があったはずだ。『ブラック・ウィドウ』は、MCUの新たなスタートでもあるのだ。

最後の写真の意味は?

エレーナの前に現れたヴァレンティーナは、エレーナからのギャラ交渉も「上げたいけどね。私たち二人とも」とさらりとかわし、エレーナに次の任務を提示する。ヴァレンティーナが「次のターゲット」として「あなたのお姉さんの死に対して責任がある人」と言いながらエレーナに示したタブレットに写っていたのは、ホークアイことクリント・バートンの写真だった。

『アベンジャーズ/エンドゲーム』では、「愛する者の死」と引き換えにソウル・ストーンを手に入れるため、ナターシャとクリントは惑星ヴォーミアで互いの命を差し出しあった。その結果、ナターシャがクリントに“勝利”。映画『ブラック・ウィドウ』では、ナターシャが背負った“罪”が描かれたが、ナターシャの償いに対する強い想いがクリントのそれを上回った結果として、クリントは生き延びることになったのだ。

そして今、もう一人のブラック・ウィドウであるエレーナのもとに、ナターシャのかつての相棒であり、彼女をS.H.I.E.L.D.に引き入れた張本人であるホークアイを標的とする任務がもたらされた。そもそもヴァレンティーナがクリントを狙う理由は不明だが、因縁のあるエレーナをこの任務にアサインしたということは、余程確実に仕留めたい相手ということなのだろう。

このエンディングはどこに繋がる?

『ブラック・ウィドウ』のポストクレジットシーンが繋がる先は、ドラマ『ホークアイ』だろう。2021年後半にDisney+で独占配信を予定している『ホークアイ』では、俳優のヘイリー・スタインフェルドが演じるケイト・ビショップが、クリント・バートンの弟子として二代目ホークアイに就任すると見られている。

『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』のバーチャル・ローンチ・イベントで公開された映像では、クリント役のジェレミー・レナーとケイト役のヘイリー・スタインフェルドが揃って登場。この時、テロップではケイトの左目にできたアザを指して「他に誰かいる!」と警告が表示されていたが、この“敵”がエレーナである可能性が高くなった。

『ホークアイ』でヴィランとして登場するであろうエレーナは、二代目ホークアイと対立し、ライバル関係として今後のMCU世界を生きていくのだろうか。それとも、アベンジャーズにおける“二代目ブラック・ウィドウ&二代目ホークアイ”として、“キャプテン・アメリカ&ウィンター・ソルジャー”ばりの名コンビとなる展開もあり得るのだろうか。

『ホークアイ』予告編とその解説はこちらの記事で。

サンダーボルツに繋がる?

最後に、『ブラック・ウィドウ』のポストクレジットシーンが、今後のMCUにもたらし得る可能性についても触れておこう。それは、『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』の最終話でも示唆された“ヴィランチーム”の結成だ。『ブラック・ウィドウ』には改めてサディアス・ロスが登場したが、原作コミックにおいては、ロスは自身の愛称である“サンダーボルト”から名前をとったヴィランのチーム“サンダーボルツ”を結成する。そして、コミック版のエレーナはこのサンダーボルツをリーダーとして率いていたこともある(後にナターシャによる変装だったことが明らかになるが)。

ニック・フューリーがアベンジャーズをリクルートして回ったように、ヴァレンティーナもまたサンダーボルツを結成するために優秀な人材を集めているのかもしれない。エレーナはブラック・ウィドウとして早い段階でヴァレンティーナと契約を結んでおり、次にジョン・ウォーカーをUSエージェントとしてリクルート。『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』最終話で示唆された通り、バロン・ジモとも繋がりがある。

勢力を拡大するMCUのヴィランチームのメンバー候補はこちらの記事にまとめている。

このように、MCUは今回もたったワンシーンのポストクレジットシーンで様々な展開を示唆してくれている。『ブラック・ウィドウ』で一つの物語は幕を閉じたが、更に次へと繋がっていく、そして新たに生まれる物語にも期待しよう。

なお、ヴァレンティーナが iPad mini を持っていたことから分かる意外な事実についてはこちらで解説しているので、ぜひ読んでいただきたい。

映画『ブラック・ウィドウ』は2021年7月8日(木)より劇場公開中。7月9日(金) からはDisney+ プレミアアクセスで視聴することもできる。

映画『ブラック・ウィドウ』公式サイト

今回解説したポストクレジットシーンと、その前のラストシーンも含む『ブラック・ウィドウ』における時系列の解説はこちらから。

『ブラック・ウィドウ』のレビュー記事はこちらから。

『ブラック・ウィドウ』で流れた音楽は全曲こちらで解説している。

エレーナのテーマ曲も収録されたサントラはYouTubeで無料公開されている。詳しくはこちらの記事で。

エレーナの今後についてプロデューサーが語った内容はこちらから。

『ブラック・ウィドウ』の原作コミックにおける設定はこちらの記事に詳しい。

レッド・ガーディアンことアレクセイの決断の背景はこちらで解説している。

『ブラック・ウィドウ』のアクションシーンのメイキングはこちらから。

映画『シャン・チー テン・リングスの伝説』に登場した『ブラック・ウィドウ』の意外なキャラのカメオ出演についてはこちらから。

アニメ『ホワット・イフ…?』につながった『ブラック・ウィドウ』のメッセージについてはこちらから。

Disney+で配信中のドラマ『ロキ』の解説はこちらの記事で。

ドラマ『ワンダヴィジョン』で残された謎についてはこちらから。

齋藤 隼飛

社会保障/労働経済学を学んだ後、アメリカはカリフォルニア州で4年間、教育業に従事。アメリカではマネジメントを学ぶ。名前の由来は仮面ライダー2号。 編著書に『プラットフォーム新時代 ブロックチェーンか、協同組合か』(社会評論社)。 お問い合わせはコチラから
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