【あらすじ・みどころ】映画『ブラック・ウィドウ』考察 ナターシャの過去をどう描く? 原作コミックの設定は?【タスクマスター、レッド・ガーディアンとの関係は?】】

©2019 MARVEL

映画『ブラック・ウィドウ』は2020年5月公開

全世界待望のMCU最新作『ブラック・ウィドウ』。スカーレット・ヨハンソン演じるブラック・ウィドウことナターシャ・ロマノフが主役に据えられた同作は、3月に最新トレーラーが公開。ブラック・ウィドウがスクリーンに登場したのは、2010年公開の『アイアインマン2』だが、初登場から10年、MCU24作品目にして、ついにブラック・ウィドウの単独作品が登場する。

映画『ブラック・ウィドウ』は、2020年5月1日の公開が予定されていたが、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い公開が延期され「近日公開予定」となっている。『ブラック・ウィドウ』の公開を心待ちにしている人も多いことだろう。今回は同作の公開に備えて、そのあらすじ・みどころと原作コミックで描かれたストーリーをチェックしてみよう。

あなたの知らないナターシャが、そこにはいるかもしれない。

映画『ブラック・ウィドウ』のあらすじ・みどころ

映画『ブラック・ウィドウ』で描かれるのは、『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』(2016) の後、『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(2018) の前の出来事。ブラック・ウィドウことナターシャ・ロマノフがアベンジャーズから離れていた時期が舞台として設定されている。

“ファミリー”と合流

アベンジャーズから離れたブラック・ウィドウは、“家族”と再会したことで、自身の過去と向き合うことになる。“妹”であるエレーナ・ベロワから、後述する“レッドルーム”が今も多くの女性達を洗脳していることを知る。ブラック・ウィドウは、妹を残して去ったことを後悔しながらも、“母”メリーナと“父”アレクセイとの再会も経て、その過去と向き合うことを決意するのだ。

ヴィランはタスクマスター

その“家族”の前に立ちはだかるのは、能力をコピーする力を持つタスクマスター。その素顔は明らかにされていないが、ブラックパンサーの爪、ホークアイの弓、キャプテン・アメリカの盾を用いた戦闘スキルを完コピしており、ブラック・ウィドウはこれまで共に戦ってきた仲間たちの能力と対峙することになる。更に、そのタスクマスターは、“レッドルーム”で洗脳された女性による暗殺者集団“ウィドウズ”を率いる。

スーパーパワーを持たないブラック・ウィドウが、これらの敵にどう立ち向かうのかという点もみどころの一つだ。

過去と向き合うナターシャが描かれる

これらの要素を通して、映画『ブラック・ウィドウ』では、ブラック・ウィドウが自らの過去と向き合う物語が展開される。ヒーローとしてアベンジャーズと共に戦ってきたブラック・ウィドウが背負い続けてきたもう一つの過去とは……。12月に公開された第一弾のトレーラーの冒頭でも、ナターシャの「色々あったけど もう過去から逃げない」というセリフが挿入されている。

そこで気になるのは、謎に包まれたブラック・ウィドウの過去についての設定だ。今作で描かれる過去が明らかになることで、『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019)においてブラック・ウィドウがあの衝撃の決断を下した理由が明らかになるという。

ブラック・ウィドウは、MCU作品では、アイアンマンことトニー・スタークのアシスタントに扮したS.H.I.E.L.D.のスパイとして登場し、その後はキャプテン・アメリカと行動を共にした。だが、ナターシャ・ロマノフがブラック・ウィドウというコードネームを得るまでの過去について多くは語られてこなかった。映画『ブラック・ウィドウ』では、いよいよその過去が明かされるのだ。

原作コミックの設定は?

映画『ブラック・ウィドウ』の内容を考察するために、原作コミックでのナターシャ・ロマノフ/ブラック・ウィドウの設定を確認しておこう。

“ブラック・ウィドウ・プログラム”とは?

ブラック・ウィドウが初めてコミックに登場したのは、1964年に発売された『Tales of Suspense #52』。この時はロシアのスパイという設定で、アイアンマンの敵キャラとしてデビューを果たしている。その後、ブラック・ウィドウはアメリカに亡命、アベンジャーズに合流している。

そのオリジンについては、ロシアで生まれ、母の死後、KGBの“ブラック・ウィドウ・プログラム”で育てられたということになっている。“ブラック・ウィドウ・プログラム”とは、KGBのスパイ養成プログラムのことだ。“レッドルーム”と呼ばれる施設で訓練を受け、育て上げられたスパイは“ブラック・ウィドウ”のコードネームを与えられることになっている。“ブラック・ウィドウ”たちには偽の記憶が植え付けられ、ナターシャ・ロマノフには、バレリーナとしての記憶が植え付けられた。更に、組織によって不妊手術も施されている。

この原作コミックの設定は、『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』(2015) でも描かれている。ワンダの攻撃を受けたナターシャ・ロマノフに、スパイの訓練を受けていた時代の記憶がフラッシュバックし、バレエのレッスンを受けている記憶と共に避妊手術を受けているシーンも登場する。この記憶のシーンは、映画『ブラック・ウィドウ』の第一弾トレーラーでも冒頭に挿入されている。

なお、この“レッドルーム”では、ウィンター・ソルジャーことバッキー・バーンズも共に訓練と洗脳を受けている。“ウィンター・ソルジャー”もまた“ブラック・ウィドウ”と同様にコードネームであり、映画『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』では、ウィンター・ソルジャーは5人存在していることが明らかになっている。

もう一人の“ブラック・ウィドウ”

これらの“レッドルーム”に関する設定が、コミックからMCUに引き継がれていることは間違いない。ここから分かることは、“ブラック・ウィドウ”は一人ではないということだ。映画版では“レッドルーム”で育てられ、洗脳された“ウィドウズ”がナターシャ・ロマノフの敵として登場する。

また、映画『ブラック・ウィドウ』には、もう一人の“ブラック・ウィドウ”として知られるエレーナ・ベロワが登場する。コミックでは、エレーナはナターシャ・ロマノフ暗殺のためにアメリカに渡るが、説得を受けてS.H.I.E.L.D.のために働く設定になっている。

そして、ナターシャとエレーナは、手術によって物理的に顔を交換して潜入ミッションをこなすという驚きのスパイ活動も行なっている。果たしてこの設定は映画版にも登場するのだろうか……。

なお、『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』では、ブラック・ウィドウことナターシャ・ロマノフの髪が金髪に変わっているが、コミックでは金髪は二代目ブラック・ウィドウのエレーナ・ベロワのトレードマークとなっている。

タスクマスターは無関係?

映画『ブラック・ウィドウ』のメインヴィランとして採用されたタスクマスターはというと、原作コミックではブラック・ウィドウとの繋がりは薄い。二人は共に“サンダーボルツ”というヴィラン出身者のチームに所属していた時期もあるが、直接的にブラック・ウィドウの物語に関連するキャラクターではない。

一方で、能力をコピーできることから、タスクマスターは優れた教官でもある。映画版でもこの設定を意識し、“ウィドウズ”の支配者という設定になっている。また、タスクマスターには、能力をコピーする度に自分の記憶が失われていくという設定も存在する。予告編で「意識はあるけど意思はない」と称されているタスクマスター、自分の過去と向き合うブラック・ウィドウと対の存在として描かれることになるのだろうか。

レッド・ガーディアンとの関係

では、“レッドルーム”を出たブラック・ウィドウは、どのようにしてアメリカに渡るのだろうか。『ブラック・ウィドウ』のトレーラーに登場した派手なコスチュームのレッド・ガーディアンも重要な人物だ。映画版ではアレクセイの名前で、ナターシャ・ロマノフの“父”という設定に。レッド・ガーディアンは“ロシア版キャプテン・アメリカ”とも呼ばれるキャラクターで、キャプテンアメリカ同様、超人血清を投与されている。

原作コミックでは、レッド・ガーディアンは、元はアレクセイ・ショスタコーヴという名の戦闘機乗りで、“レッドルーム”を出たナターシャ・ロマノフと結婚している。だが、ソ連政府の決定により彼は死んだことにされ、ナターシャ・ロマノフとは引き離された。彼の死を偽装した理由は、彼をレッド・ガーディアンに生まれ変わらせるためである。

なお、原作の設定では、ナターシャ・ロマノフは“レッドルーム”にて若い外見を保てるように施術を受けている。

コミックと映画で設定の違いが

愛する人を失った後ブラック・ウィドウはKGBの任務のためアメリカに渡り、トニー・スタークに近づく。だが、ここでの任務は失敗。組織から抹殺されることを恐れたブラック・ウィドウは、アメリカへの亡命を決意するのだ。

ここでMCU版とははっきり設定の違いが生まれていることが分かる。MCU版でも『アイアンマン2』がブラック・ウィドウの初登場作品だが、この時点で既にブラック・ウィドウはS.H.I.E.L.D.入りしているからだ。

その後、コミックでは、ブラック・ウィドウはデアデビルとサンフランシスコでの新生活を始めたり、ファッションデザイナーとしての仕事を始めたりもするが、結局はS.H.I.E.L.D.に戻り、アベンジャーズで戦う。

過去のトラウマと向き合う

そんな中、ブラック・ウィドウはかつての夫であるアレクセイ・ショスタコーヴことレッド・ガーディアンと再会する。彼との戦いと交流を通してロシア時代の洗脳を克服したブラック・ウィドウだったが、そこに現れたのはかつて“レッドルーム”で共に訓練と洗脳を受けたウィンター・ソルジャーことバッキー・バーンズだった。洗脳を受けて罪を犯したという同じ過去を背負う二人は、お互いを唯一の理解者として受け入れる。

このように、ブラック・ウィドウことナターシャ・ロマノフというキャラクターは、トラウマを抱え、また、そのトラウマを乗り越えることを通じて自身を成長させてきたキャラクターだ。スパイとして教育を受け、洗脳されても、そこから脱し、正義のために戦えるということを証明してきたのだ。

様々な過去を背負い、それらを乗り越えて生きてきたブラック・ウィドウの魅力を、MCUでは未だ十分に描き切れていないということは事実だろう。映画『ブラック・ウィドウ』では、ナターシャが自分の過去と向き合う姿が初めて詳細に描かれる。私たちはその姿から何を学べるだろうか。

映画『ブラック・ウィドウ』は近日公開予定。

 

この投稿をInstagramで見る

 

Marvel Studios(@marvelstudios)がシェアした投稿

VG+編集部

VG+編集部

映画から漫画、ゲームに至るまで、最新SF情報と特集をお届け。
お問い合わせ

関連記事

  1. 『ブライトバーン/恐怖の拡散者』出演者/キャストまとめ 主演は『エンドゲーム』にも登場したあの子役

  2. マーゴット・ロビー『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒』は「ジョーカーがいないことが重要だった」【BIR…

  3. ジェームズ・ガン監督解任、スカヨハ降板…デップー2、ハン・ソロに垣間見える「ポリコレ疲れ」と、ファン…

  4. 『ドクター・スリープ』特別試写開催! 有村昆「傑作で満場一致」、柳沢慎吾は“一人シャイニング”披露

オススメの小説

created by Rinker
早川書房
¥2,420 (2020/03/30 14:46:16時点 Amazon調べ-詳細)
created by Rinker
早川書房
¥2,090 (2020/03/30 12:21:39時点 Amazon調べ-詳細)

今週の人気記事

新着記事

今月の人気記事

PAGE TOP