韓流バナー

映画『ブラック・ウィドウ』考察 ナターシャの過去をどう描く? コミック版の設定は?

©2019 MARVEL

映画『ブラック・ウィドウ』は2020年5月公開

全世界待望のMCU最新作『ブラック・ウィドウ』のトレーラーが公開され、大きな話題を呼んでいる。スカーレット・ヨハンソン演じるブラック・ウィドウことナターシャ・ロマノフが主役に据えられた同作は、2020年5月1日に日米同時公開されることが決まっている。

ブラック・ウィドウがスクリーンに登場したのは、2010年公開の『アイアインマン2』。初登場から10年、MCU24作品目にして、ついにブラック・ウィドウの単独作品が登場する。

過去と向き合うナターシャが描かれる

映画『ブラック・ウィドウ』で描かれるのは、『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』(2016) 後、『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(2018) 前の出来事。ブラック・ウィドウことナターシャ・ロマノフが自らの過去と向き合う物語が展開されるという。公開されたトレーラーの冒頭でも、ナターシャの「色々あったけど もう過去から逃げない」というセリフが挿入されている。

そこで気になるのは、謎に包まれたブラック・ウィドウの過去についての設定だ。MCU作品では、アイアンマンことトニー・スタークのアシスタントに扮したS.H.I.E.L.D.のスパイとして登場し、その後はキャプテン・アメリカと行動を共にした。だが、ナターシャ・ロマノフがブラック・ウィドウというコードネームを得るまでの過去について多くは語られてこなかった。映画『ブラック・ウィドウ』では、いよいよその過去が明かされるのだ。

原作コミックの設定は?

映画『ブラック・ウィドウ』の内容を考察するために、原作コミックでのナターシャ・ロマノフ/ブラック・ウィドウの設定を確認しておこう。ブラック・ウィドウが初めてコミックに登場したのは、1964年に発売された『Tales of Suspense #52』。この時はロシアのスパイという設定で、アイアンマンの敵キャラとしてデビューを果たしている。その後、ブラック・ウィドウはアメリカに亡命、アベンジャーズに合流している。

そのオリジンについては、ロシアで生まれ、母の死後、KGBの“ブラック・ウィドウ・プログラム”で育てられたということになっている。“ブラック・ウィドウ・プログラム”とは、KGBのスパイ養成プログラムのことだ。“レッドルーム”と呼ばれる施設で訓練を受け、育て上げられたスパイは“ブラック・ウィドウ”のコードネームを与えられることになっている。“ブラック・ウィドウ”たちには偽の記憶が植え付けられ、ナターシャ・ロマノフには、バレリーナとしての記憶が植え付けられた。更に、組織によって不妊手術も施されている。

この原作コミックの設定は、『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』(2015) でも描かれている。ワンダの攻撃を受けたナターシャ・ロマノフに、スパイの訓練を受けていた時代の記憶がフラッシュバックし、バレエのレッスンを受ける場面と共に避妊手術を受ける場面も登場する。この記憶のシーンは、映画『ブラック・ウィドウ』のトレーラーでも冒頭に挿入されている。

なお、この“レッドルーム”では、ウィンター・ソルジャーことバッキー・バーンズも共に訓練と洗脳を受けている。“ウィンター・ソルジャー”もまた“ブラック・ウィドウ”と同様にコードネームであり、映画『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』では、ウィンター・ソルジャーは5人存在していることが明らかになっている。

もう一人の“ブラック・ウィドウ”

少なくともこれらの“レッドルーム”に関する設定が、コミックからMCUに引き継がれていることは間違いないだろう。ここから分かることは、“ブラック・ウィドウ”は一人ではないということだ。映画『ブラック・ウィドウ』には、コミックでもう一人の“ブラック・ウィドウ”として登場するイェレナ・ベロワ (原作ではエレーナ・ベロワ) が登場する。コミックでは、イェレナはナターシャ・ロマノフ暗殺のためにアメリカに渡るが、説得を受けてS.H.I.E.L.D.のために働くことに。

また、ナターシャとイェレナは、手術によって物理的に顔を交換して潜入ミッションをこなすという驚きのスパイ活動も行なっている。果たしてこの設定は映画版にも登場するのだろうか……。

なお、『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』では、ブラック・ウィドウことナターシャ・ロマノフの髪が金髪に変わっているが、コミックでは金髪は二代目ブラック・ウィドウのイェレナ・ベロワのトレードマークとなっている。

レッド・ガーディアンとの関係

では、“レッドルーム”を出たブラック・ウィドウは、どのようにしてアメリカに渡るのだろうか。『ブラック・ウィドウ』のトレーラーに登場した派手なコスチュームのレッド・ガーディアンも重要な人物だ。レッド・ガーディアンは“ロシア版キャプテン・アメリカ”とも呼ばれるキャラクターで、キャプテンアメリカ同様、超人血清を投与されている。

原作では、レッド・ガーディアンは、元はアレクセイ・ショスタコーヴという名の戦闘機乗りで、“レッドルーム”を出たナターシャ・ロマノフと結婚している。だが、ソ連政府の決定により彼は死んだことにされ、ナターシャ・ロマノフとは引き離された。彼の死を偽装した理由は、彼をレッド・ガーディアンに生まれ変わらせるためである。

なお、原作の設定では、ナターシャ・ロマノフは“レッドルーム”にて若い外見を保てるように施術を受けている。このため、映画版では歳の差があるように見えるレッド・ガーディアンと、かつて夫婦関係にあったという設定もあり得る。

コミックと映画で設定の違いが

愛する人を失った後ブラック・ウィドウはKGBの任務のためアメリカに渡り、トニー・スタークに近づく。だが、ここでの任務は失敗。組織から抹殺されることを恐れたブラック・ウィドウは、アメリカへの亡命を決意するのだ。

ここでMCU版とははっきり設定の違いが生まれていることが分かる。MCU版でも『アイアンマン2』がブラック・ウィドウの初登場作品だが、この時点で既にブラック・ウィドウはS.H.I.E.L.D.入りしているからだ。

その後、コミックでは、ブラック・ウィドウはデアデビルとサンフランシスコでの新生活を始めたり、ファッションデザイナーとしての仕事を始めたりもするが、結局はS.H.I.E.L.D.に戻り、アベンジャーズで戦う。

過去のトラウマと向き合う

そんな中、ブラック・ウィドウはかつての夫であるアレクセイ・ショスタコーヴことレッド・ガーディアンと再会する。彼との戦いと交流を通してロシア時代の洗脳を克服したブラック・ウィドウだったが、そこに現れたのはかつて“レッドルーム”で共に訓練と洗脳を受けたウィンター・ソルジャーことバッキー・バーンズだった。洗脳を受けて罪を犯したという同じ過去を背負う二人は、お互いを唯一の理解者として受け入れる。

このように、ブラック・ウィドウことナターシャ・ロマノフというキャラクターは、トラウマを抱え、また、そのトラウマを乗り越えることを通じて自身を成長させてきたキャラクターだ。スパイとして教育を受け、洗脳されても、そこから脱し、正義のために戦えるということを証明してきたのだ。

様々な過去を背負い、それらを乗り越えて生きてきたブラック・ウィドウの魅力を、MCUでは未だ十分に描き切れていないということは事実だろう。映画『ブラック・ウィドウ』では、ナターシャが自分の過去と向き合う姿が初めて詳細に描かれる。私たちはその姿から何を学べるだろうか。

映画『ブラック・ウィドウ』は2020年5月1日(金) 日米同時公開。

 

この投稿をInstagramで見る

 

Marvel Studios(@marvelstudios)がシェアした投稿

– Thumbnail –
©2019 MARVEL

VG+編集部

VG+編集部

映画から漫画、ゲームに至るまで、最新SF情報と特集をお届け。
お問い合わせ

hulu

関連記事

  1. 『ヴェノム』米国での興行収入が10日間で160億円突破 エミネムの同名曲MVも7,000万回再生を…

  2. 2018年上半期 SF映画興行収入ランキング【1位〜5位】

  3. 日本初!『ブレードランナー ファイナル・カット』がIMAX®シアターで公開決定 特製ポスターも公開

  4. 『ファー・フロム・ホーム』ゼンデイヤはMJをどう生まれ変わらせたか

日テレドラマ

今週の人気記事

新着記事

今月の人気記事

PAGE TOP