第2期18話/42話ネタバレ感想『呪術廻戦』ナナミンの表情…涙なしで見られない名シーン。そして虎杖vs真人 | VG+ (バゴプラ)

第2期18話/42話ネタバレ感想『呪術廻戦』ナナミンの表情…涙なしで見られない名シーン。そして虎杖vs真人

©芥見下々/集英社・呪術廻戦製作委員会

アニメ『呪術廻戦』第2期18話放送

芥見下々の人気漫画『呪術廻戦』をアニメ化した本作は、第2期の18話目、通算42話目を迎える。第18話も含めて第2期も残り7話というところまで迫ってきた。年の瀬へ向けて「渋谷事変」編もクライマックスへと向かっていく。

今回は第2期18話/42話の感想をネタバレ有りで書いていく。以下の内容は、アニメ『呪術廻戦』第2期18話/通算42話のネタバレを含むが、アニメでまだ扱われていない範囲の原作漫画のネタバレは行わない。アニメの方を視聴してから読んでいただきたい。

なお、『呪術廻戦』第2期18話/42話の配信は11月24日(金) 18時を予定しているのでご注意を。

ネタバレ注意
以下の内容は、アニメ『呪術廻戦』第2期18話/通算第42話の内容に関するネタバレを含みます。

アニメ『呪術廻戦』第2期18話/42話「理非」ネタバレ感想&解説

ナナミンのラストファイト

両面宿儺が漏瑚と魔虚羅を倒し、虎杖悠仁に意識を譲り渡した直後、虎杖は生と死について人々からかけられた言葉を思い出していた。その中にはナナミンこと七海建人が漫画版第8話で虎杖に覚悟を問うた時の声もある。第2期18話/42話のタイトル「理非」とは、道理に適っていることと外れていることを意味している。

ナナミンは漏瑚に半身を焼かれながらも生き延びており、伏黒を助けに向かっていた。空想の中で浜辺を歩くナナミンはメガネもネクタイも外し、その左腕には勤務時間をチェックするための腕時計もない。真人が作り出した改造人間達と対峙したナナミンは、「マレーシアのクアンタンがいい」と、引退後の生活について考えている。

実現しなかった空想での幸福な時間と、改造人間を倒していくナナミンの姿がリンクする。涙なしには見られない場面だ。原作漫画ではこのシーンは3コマだけなのだが、美しい音楽とあり得たはずの幸福そうなナナミンの姿、そして最後の死闘は制作陣のナナミンへの愛が感じられる。

ナナミンが遺したもの

しかし、そこに現れたのは真人。原作漫画では向かい合わせになって胸に手を当てていたが、アニメ版ではナナミンの背後から背中に手を当てている。これはこの後にナナミンの目前に登場する灰原の姿が真人を重ね合わせないための演出だろう。

第2期3話に登場した灰原雄は、高専時代のナナミンの同級生だった。第2期5話ではナナミンは灰原と共についた任務で灰原を失い、その死によって「術師というマラソンゲーム」に疑問を強めていった。その後、呪術師を辞めたナナミンは、やはり“やり甲斐”を求めて呪術師に復帰するのだが、ついに灰原と同じ最後を迎えようとしている。

ナナミンは、灰原に「言ってはいけない、彼にとって呪いになる」と語る。漫画版では灰原の顔は映らないのだが、アニメ版では灰原の顔が力強い表情に変化し、ナナミンの表情もそれを受けて変化していくのが見える。逡巡の後、ナナミンは少し笑みを浮かべ、「後は頼みます」という言葉を虎杖にかけるのだった。

『呪術廻戦』は、死と呪いの物語である。先に死ぬ者が、生き残った者に遺した言葉や死に様で呪いをかける。その呪いは必ずしも悪い意味ではなく、戦うための動機だったり、生きる意味になっていく。七海建人の死は真人によってもたらされた。だが、灰原と共に行われたナナミンの最後の逡巡は、『呪術廻戦』という作品のテーマを表現するものでもあった。

虎杖悠仁 vs 真人

両面宿儺による殺戮、そしてナナミンの死。虎杖悠仁の精神に大きな負荷がかかっていく。真人は「多重魂 撥体」で虎杖に攻撃を仕掛ける。アニメ版では解説は省略されているが、「多重魂」は魂同士を融合させる技で、「撥体」は多重魂によって魂の質量を高めて相手に放つ技だ。

真人は漫画版30話で虎杖の魂に触れようとしたところ、宿儺によって返り討ちに遭ってしまった。そのため、真人は虎杖の魂に触れずに戦わなければならず、魂を変形させるのではなく心臓を直接仕留めなければならない。無為転変が効かない虎杖は、真人にとって数少ない天敵なのだ。

なお、漫画版では解説が入るのだが、この戦いでは真人は自分の魂も大きさを変えずに破壊されても問題のない部位を攻撃に活用している。多重魂を多用しているのはそれが理由である。真人vs虎杖では、二人が戦う空間の壁がどんどん狭くなっていくアニメオリジナルの演出が見られる。狭い空間で虎杖は眞人の攻撃を避けながら打撃を当てていく。

虎杖が真人の視界から消え、下から繰り出したのは「卍蹴り」という武道の技。虎杖が優位に戦いを進める中で、真人は虎杖のメンタルを攻撃しようとする。眞人が腕を第1期で真人に改造人間に変えられた吉野順平に変形させている。

極め付けは、「お前は俺だ」という言葉。それを認めなければ自分には勝てないと豪語する真人に対し、虎杖は「ナナミンならどうしていたか」を考えて怒りを抑え、ナナミンの「君は呪術師だ」という言葉を自らの「俺は呪術師だ」という自覚に重ね合わせるのだった。

アニオリの虎杖悠仁 vs 真人戦は、改造人間主体で攻める真人にとにかくその身一つで挑んでいく虎杖の戦いが描かれる。しまいには真人は生きている一般人を武器にすることで虎杖のメンタルを更に削ろうとする。なお、真人は呪いなので一般人には見えていない。そして、真人にはもう一つ奥の手があることが明らかになる。

真人の奥の手

回想シーンでは真人が陀艮の幼体に大量に人を喰わせる場面が描かれる。第2期14話で陀艮の幼体が大量の人間の骨を吐き出していたのは、ここで地下の人間を喰ったからだった。真人は虎杖を先に見つけたものが好きにしていいという競争を再開させる。なお、ここにいる脹相、漏瑚、陀艮、真人の内、脹相は虎杖と最初に遭遇して勝利、陀艮は禪院直毘人らと遭遇して敗北、漏瑚は虎杖と遭遇して宿儺を呼び出し敗北という末路を辿っている。

ここで真人は分身して二手に別れる。真人の「奥の手」とは、自分の分身を作り出して地上に派遣することだった。それを追おうとした漏瑚は、真人が繰り出した改造人間の壁に行く手を阻まれるが、これにぶつかって「バイーン」というコミカルな声を出すのはアニメオリジナルの演出である。

そして、地上で真人の分身に出会ったのは釘崎野薔薇だ。真人は分身によって虎杖のメンタルを削ることを目標にしており、虎杖と親しそうな釘崎を殺すことで戦いを優位に進めることを決める。だが釘崎野薔薇は、堂々とした態度で真人の分身と向き合っている。

この時、釘崎は「思い出せ、あの時掴んだ呪力の核心を」と言っているが、これはアニメ『呪術廻戦』の第1期最終話で虎杖と共に壊相&血塗と対峙した際に黒閃を発動した時のことを言っている。釘崎野薔薇 vs 真人の戦いが幕を開けようとするところで、アニメ『呪術廻戦』第2期18話/42話は幕を閉じる。

なんだか今回はあっという間に感じられた。ナナミンの死というファンには耐え難い展開が待っていたが、これでナナミンもようやく労働から解放されたと考えることもできる。寂しくはあるが、「お疲れ様でした」という言葉をかけたい。

なお、声優を務めた津田健次郎もXで「後は頼みます」というナナミンの言葉を投稿している。

多くの命を失いながら進んでいく「渋谷事変」編。残り6話、一体どんな展開が待っているのだろうか。

アニメ『呪術廻戦』第2期は2023年7月6日(木) より、毎週木曜23:56~、MBS/TBS 系列全国28局にて放送中。配信先は公式サイトで。

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齋藤 隼飛

社会保障/労働経済学を学んだ後、アメリカはカリフォルニア州で4年間、教育業に従事。アメリカではマネジメントを学ぶ。名前の由来は仮面ライダー2号。編著書に『プラットフォーム新時代 ブロックチェーンか、協同組合か』(社会評論社)。
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