第2期12話/36話ネタバレ感想『呪術廻戦』ナナミンの時計の意味は? 原作漫画との違いも解説 | VG+ (バゴプラ)

第2期12話/36話ネタバレ感想『呪術廻戦』ナナミンの時計の意味は? 原作漫画との違いも解説

©芥見下々/集英社・呪術廻戦製作委員会

アニメ『呪術廻戦』第2期12話放送

アニメ『呪術廻戦』は芥見下々の同名人気漫画をアニメ化した作品。2020年に第1期が放送され、2021年に映画『劇場版 呪術廻戦 0』が公開された。そして2023年7月からいよいよ第2期の放送がスタート。「懐玉・玉折」編を経て、「渋谷事変」編に突入している。

全12話で構成されるアニメ『呪術廻戦』第2期は、12話/通算36話で折り返しを迎える。今回も各シーンを解説しながら感想を記していこう。なお、以下の内容はアニメ『呪術廻戦』第2期12話/通算第36話のネタバレを含むが、アニメでまだ扱われていない範囲の原作漫画のネタバレは行わない。アニメの方を視聴してから読んでいただきたい。

ネタバレ注意
以下の内容は、アニメ『呪術廻戦』第2期12話/通算第36話の内容に関するネタバレを含みます。

アニメ『呪術廻戦』第2期12話/36話「鈍刀」ネタバレ感想&解説

ナナミンの苦悩

アニメ『呪術廻戦』第2期12話/36話は、原作漫画の第99話の冒頭から幕を開ける。ナナミンこと七海建人のモノローグで、ナナミンは第2期10話で呪詛紙の重面春太に刺されて倒れている伊地知を見つける場面だ。冒頭で一瞬株価を示すようなパソコンの画面カスクートというパンが映る。これは、かつてナナミンが呪術師を辞めて証券会社で働いていたが、パン屋で働く女性に憑いた呪霊を祓ったことがきっかけで呪術師に戻ったことを踏まえている。

また、歩道橋の階段を登るときにナナミンの腕時計がアップになり、丁寧に時計のベルトの音まで鳴っているが、これは原作漫画において作者が「渋谷事変」編で度々ナナミンの腕時計を描き忘れていたことを踏まえていると思われる。ナナミンは常に残業のことを気にしているはずなので、時計は必ずしていないといけないのだ。

そして、伊地知を見たナナミンの視界には、一瞬灰原雄の顔が見える。第2期3話では高専1年時代のナナミンと灰原が那覇空港で登場。第5話では七海と任務についていた灰原が死に、夏油が「術師というマラソンゲーム」に疑問を抱き始める様子が描かれた。灰原の親友であったナナミンは、灰原が死に、夏油が呪詛師となったことで高専卒業後に一般企業に就職している。

このシーンでは、ナナミンは再び仲間が殺されるかもしれないという状況に直面している。憤りを見せるが、それを絶望に変えないのナナミンの強さだ。

冥冥の価値観

一方、都心メトロの明治神宮前駅と渋谷駅の間では、冥冥が呪詛師を追い詰めていた。「術師の真価は術式ではない」という結論に達しながらも、肉体と技術を鍛え、それから再び自分の術式と向き合った冥冥はさすが一級呪術師という強さを見せている。アニメ『呪術廻戦』第2期12話/36話は、冥冥とナナミンという二人の一級術師が中心に描かれていくことになる。

冥冥は命の重さは「用益潜在力」に比例すると言い放つ。用益潜在力とは、財産としての価値がなくても将来的に利用価値が見込めるものを指す言葉だ。それ自体を売却して利益を得ることはできないが、それを利用することで価値や利益がもたらされるということであり、それを“命の価値”の比喩に用いているのは意外と深い。

外にいる虎杖たちは術師を入れない帳を破壊。術師は自由に渋谷に出入りできるようになったが、まだ一般人を閉じ込める帳と五条悟を閉じ込める帳の二つが残されている。そして、前回“孫”に降霊し受肉した伏黒甚爾に敗れた猪野がビルの屋上から降ってくる。勝利した“孫”だったが肉体を甚爾に乗っ取られ、オガミ婆はこの状況に狼狽。

オガミ婆は孫に肉体の情報しか降ろしておらず、魂の情報は降ろしていなかったにもかかわらず、甚爾が孫の肉体を乗っ取ったことに驚いているのだ。「俺の肉体は特別」と話す甚爾に、魂が肉体に負けたことを驚くオガミ婆だったが、この世に復活した甚爾の一撃を喰らってしまうのだった。

「死んだら殺す」

甚爾と同じ禪院家の出身である真希は、釘崎野薔薇と新田明に伊地知の元へ向かうよう指示。いざという時に二人が生き延びられるように外に出したのだ。真希は禪院直毘人と渋谷駅に残る。このとき真希は「バカが負けることはまずないが」と言っているが、漫画版では「悟」に「バカ」というルビが振られている。屋内にいた真希たちは五条悟封印の件をまだ知らないのだ。

なお、このシーンの直毘人は酒を要求しているが、漫画版では足元にビールの缶が二つ並んでいる。アニメ版ではやる気こそなさそうだが、それほど酔っている感じはしなくなっている。

虎杖は猪野の復讐よりも五条悟解放を優先。恵は猪野の治療のために外に出ることにする。二人は別の道を行くことになるが、虎杖は恵に「死んだら殺す、だろ?」と言い、恵もツンデレな態度を見せつつ「分かってるならいい」「後でな」と素直に受け止める。「懐玉・玉折」編の五条と夏油のことを思えば、フラグに聞こえてしまうが……。

ナナミンの時間外労働

釘崎野薔薇と新田明は呪詛師の重面春太と遭遇。ナナミンが伊地知を背負いながら歩き、補助監督官たちが倒れているシーンも映し出されるが、これは原作漫画になかったシーンで、ナナミンが伊地知を自ら助けていたことが明かされている。

重面 vs 野薔薇の戦いでは、逃げる新田を重面の呪具の刀が追いかけているシーンもアニメオリジナルだ。足を切られたことで新田が声を上げてしまい、重面はそれによって新田の位置を特定できたという流れまで詳細に描いている。

野薔薇が放った釘は天井に弾かれるが、ここで野薔薇は簪(かんざし)を発動。これは呪力を流し込んだ釘を爆ぜさせる術式で、それによって天井が崩れて重面に降り注ぐ。簪を発動して天井が崩れるのもアニメオリジナルの演出だ。野薔薇が新田のことを気に掛けた瞬間に顎に呪具パンチを喰らい、軽い脳震盪を起こして立てなくなってしまう。

野薔薇はなんとか時間稼ぎをするも、新田も刺されて圧倒的不利な状況。しかし、ここに現れたのはナナミンだった。やはり原作漫画とは異なり腕時計が強調されている。原作コミックではこのナナミンの登場シーンの直後の幕間で作者が「七海の腕時計をずっと描き忘れるというミスをしてますが、渋谷の彼はバリバリ時間外労働です」と記している。

しっかり時計をつけたナナミンはネクタイを外し右手に巻きつける。これは真人と対峙した時と同じで、ナナミンは時間外労働に入ると縛りによって呪力がアップするのだ。ゆえに重面の攻撃は全く歯が立たず。「仲間の数と配置は?」と繰り返す聞くナナミンの表情は漫画版よりも怒りに満ちている。

原作漫画では重面に十劃呪法でトドメを刺すのだが、アニメ版では純粋に呪力を込めた顔面パンチで重面を吹っ飛ばしている。釘崎野薔薇は1級術師の強さを改めて思い知るのだった。

特級レベルの戦いへ

冥冥は偽夏油と遭遇。夏油が偽物であることをまだ知らない冥冥は、五条が裏切った可能性も考慮するが、五条一人で全ての非術師を殺してしまえることから、その線はないと判断する。五条一人で夏油の念願を果たしてしまえるという話は、夏油自身が五条と別れる時に言ったことだ。

この夏油を偽物であると推測した冥冥に、偽夏油は特級特定疫病呪霊 疱瘡神(ほうそうがみ)を召喚。疱瘡神は領域展開で冥冥と憂憂を領域に引き込み、冥冥&憂憂 vs 疱瘡神の戦いが始まる。なお、棺桶を破った冥冥を見た憂憂の“キュンキュン”は、漫画版より控えめになっている。

ナナミンは伊地知が生きていることを新田と野薔薇に告げている。五条悟の封印も伝え、「ここからの戦いは私で最低レベル」と新田と野薔薇に待機を指示するのだった。自分を下に置くことで偉そうにならず、けれど説得力を持たせて後輩を納得させるのが上手い。流石ナナミン。

一方、虎杖は脹相と遭遇。虎杖を殺して弟の仇を取りたい脹相は、第2期10話で、虎杖を宿儺にしたい漏瑚と虎杖を殺したい真人と先に虎杖とエンカウントした者が好きにしていいという約束を取り交わしていた。虎杖と脹相の勝負が始まるところでアニメ『呪術廻戦』第2期12話、通算36話は幕を閉じる。

一級術師の冥冥は特級特定疫病呪霊の疱瘡神と、虎杖悠仁は特級呪物から生まれた脹相と対峙する展開。更に低級の呪詛師を倒したナナミンは「ここからは私で最低レベル」と、特級以上のレベルの戦いに入っていくことを宣言している。それだけでなく、復活した伏黒甚爾もいるのだから恐ろしい状況だ。

なお、次回予告では伊地知と虎杖、釘崎野薔薇が登場。仕事を手伝おうとする虎杖と野薔薇が伊地知のエクセルのセルを勝手に結合しようとするという内容だ。セルを結合すると様々なエラーや不都合が生じることをネタにした「セル結合はやめろ」はもはやネットミームになっている。事務職キャラの伊地知をうまく使ったネタである。

第2期もここから折り返し。果たして、五条悟の封印を解くことはできるのだろうか。

アニメ『呪術廻戦』第2期は2023年7月6日(木) より、毎週木曜23:56~、MBS/TBS 系列全国28局にて放送中。配信先は公式サイトで。

アニメ『呪術廻戦』公式サイト

『呪術廻戦』第2期のBlu-rayは予約受付中。

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齋藤 隼飛

社会保障/労働経済学を学んだ後、アメリカはカリフォルニア州で4年間、教育業に従事。アメリカではマネジメントを学ぶ。名前の由来は仮面ライダー2号。編著書に『プラットフォーム新時代 ブロックチェーンか、協同組合か』(社会評論社)。
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