アニメ『呪術廻戦』第2期8話放送
アニメ『呪術廻戦』は2023年8月から第2期の放送および配信がスタート。2020年に第1期の放送が始まった本作は、第2期も前期と同じく全24話の構成が予定されている。第2期は6話から「渋谷事変」編がスタート。ハロウィンの夜に渋谷で起きる事件へと物語が進んでいく。虎杖悠仁と五条悟たちはこの危機を乗り越えることができるのだろうか。
今回も、アニメ『呪術廻戦』第2期8話、通算32話を原作マンガとの違いも含めてネタバレありで解説していく。なお、以下の内容はアニメ『呪術廻戦』第2期8話／通算第32話のネタバレを含むが、アニメでまだ扱われていない範囲の原作漫画のネタバレは行わない。アニメの方を視聴してから読んでいただきたい。
以下の内容は、アニメ『呪術廻戦』第2期8話／32話の内容に関するネタバレを含みます。
アニメ『呪術廻戦』第2期8話／32話「渋谷事変」ネタバレ感想＆解説
冥冥と虎杖
前回の第2期7話／32話では、夏油率いる呪霊陣営がハロウィンの渋谷に帳をおろし、非術師が出入りできない状況を作り出した。一般の人間たちが渋谷に閉じ込められるという状況で、要求されたのは五条悟を連れてくること。前話のラストでは、高専関係者が帳の外で待機する中、五条悟が現地に到着して幕を下ろした。
第2期8話／32話では、五条悟は早速、渋谷ヒカリエの地下へ。漫画原作ではB1Fからから始まるが、アニメ版では人間たちが閉じ込められたB3Fが映し出されている。ちなみに五条悟の術式は“無限”を自由に発生させることなので、この場面のように宙を歩くことができる。自分と地面の間に無限を作り出しているということだ。
一方、前回登場しなかった虎杖悠仁は、青山霊園で冥冥（めいめい）とその弟の憂憂（ういうい）と共に班を組んでいる。憂憂はこれが初登場。互いにブラコン／シスコンぶりを発揮する仲睦まじい姉弟だ。一行は明治神宮前駅に渋谷と同じ帳がおりたことからそちらに向かうことになる。両駅は大体一駅の距離だ。
ちなみに冥冥は第6話で虎杖悠仁と組みたがっていた東堂に、昇級推薦者は1級査定の対象となる術師と組むことはできないと話していた。この任務については大規模な事件への対応であり、昇級試験の対象ではないため、虎杖は推薦者の冥冥と組むことができていると思われる。
真人の存在
五条悟はB5Fの都心メトロ渋谷駅新都心線ホームに到着。特級呪霊の漏瑚、花御、そして特級呪物から生まれた脹相と相対する。第1期では、真人が呪胎九相図から受肉させて脹相・壊相・血塗の三兄弟が生まれたが、虎杖と釘崎によって弟の壊相と血塗は倒されている。
オープニングを挟み、漫画で言うとかなり先の場面が挟まる。明治神宮前駅でホームに“術師を入れない帳”が、駅全体に“一般人を閉じ込める帳”が降りていると解説されるシーンだ。原作漫画では五条悟の戦いの後に虎杖悠仁の戦いが描かれるが、アニメ版では虎杖の戦いが先に描かれることになる。
それらの帳の間には、“改造された人間”がいると聞き、虎杖悠仁は複雑な表情を浮かべているが、これは第1期で友人になった吉野純平を改造して殺した真人のことを思い出しているのだ。ここで冥冥が使っている術式は「黒鳥操術」で、カラスと視界を共有することができる。
冥冥に「弱い改造人間をたくさん殺すのと、強い呪霊を一体祓うの、どっちがいい？」と聞かれた虎杖は、またも複雑な表情を浮かべる。虎杖は純平のトラウマを抱えたメンタル面の危うさも垣間見せている。この場面で「いるんだな？」と確認している「あいつ」とは真人のことだ。
虎杖 vs 蝗GUY
一般人が閉じ込められているのはB5Fだが、冥冥のカラスが狩られたB1FとB2Fの間に帳を管理している者がいる。虎杖は帳を上げるためにB2Fへ、冥冥と憂憂はB4Fへと手分けをする。そして虎杖が出会ったのは人間を喰らうバッタの呪霊だった。
「呪術」をうまく発音できず「じゅじゅちゅ」と言う、「俺は賢いンダ」が口癖のバッタの呪霊は、蝗GUY（こうがい）という名の2級呪霊だ。蝗GUYは真人に付けられた名前で、バッタ類による農作物への被害を意味する「蝗害」から取られている。蝗GUYは人の蝗害への恐れから生まれた呪いだである。アニメ版では名言「コイツ 賢いゾ!!!」がじっくり時間を取って描かれている。
蝗GUYのバネのあるダイナミックのアクションが描かれるが、アニメならではの演出が見られる「手数勝負」で虎杖が蝗GUYを圧倒。4本腕 vs 2本腕という差を覆す「小細工では埋まらない実力差」で虎杖が勝利する。第1期から第2期の間で虎杖が大きく成長したことを印象付ける戦いだ。そして虎杖は、前回夏油がメカ丸戦で試していた嘱託式の帳の装置を破壊して帳を上げることに成功したのだった。
冥冥は虎杖を既に1級レベルにあると賞賛し、術式なしでここまでできるのは日下部篤也以来だと話す。日下部は呪術高専東京校の教員で、今回はパンダと二人で班を組んでいる。日下部は1級の術師なので、日下部もまた術式なしで1級まで昇り詰めたということである。駅のホームに座り込む人を見つけたところで第2期8話の虎杖パートは幕を閉じる。
五条悟の弱点
一方の五条悟は花御の樹木によって一般人と共に駅のホームに閉じ込められる。そして、夏油が漏瑚に「五条悟が一番力を発揮するのは一人の時」と話す回想シーンは、原作漫画では漏瑚がベンチに座り、夏油が立ってシャボン玉を飛ばしているだけだった。花御と真人、下級の呪霊がシャボン玉で遊んでいる場面は描かれていたが、アニメ版では二人は公園の遊具の上で会話して、真人たちは子ども達に混ざってシャボン玉で遊ぶほのぼのシーンとなっている。
夏油たちの狙いは、非術師（人間）を五条悟の周囲に設置することで力を抑制させることだった。術式反転「赫」を使っても、術式順転「蒼」を使っても、高速移動をしても一般人を巻き込んでしまう。五条悟が守りに徹するしかないという状況を作り出したのだ。
ちなみに脹相が使う「赤血操術」は、自身の血液を操って攻撃を繰り出す技。そして、漏瑚と花御は「領域展延」を披露する。五条悟が解説するように、これは前回メカ丸が使ったシン・陰流「簡易領域」に近いもので、領域展延は領域を自分の身体にまとうことができる。簡易領域と同じく術式を中和することができるため、前回のメカ丸が真人にやったように攻撃を当てることができるようになるのだ。
封じられた無量空処
さらに回想シーンでは漏瑚が五条悟の領域展開「無量空処」について心配している。無量空処は無限の知覚を相手に強制することで相手の動きを封じることができるが、夏油によると五条が無量空処を展開すれば一般人が帳と領域の間で圧死するという。五条悟の強さが仇になるということだ。
「9割9分、五条悟は領域を展開しない」というのが夏油の計算だった。さらに、夏油は漏瑚、花御、脹相に五条を倒させることが目的ではなく、これによって五条を呪霊攻略・非術師救出に集中させ、20分稼ぐこと、その後の夏油と「獄門疆」の登場に繋ぐことが目的だと話している。
夏油の計画が明らかになったところで、漏瑚はこれみよがしに一般人を殺害。原作漫画の人間の頭をもぎ取るシーンはカットされている。五条は冷静なようだが、目隠しを外して六眼を見せると、「この程度で僕に勝てると思ってる脳みそに驚いたって言ってんだよ」と静かな怒りを浮かべるのだった。
五条悟は、非術師が呪霊に殺されることに今更動揺しはしないが、それでも一定の線引きがある。それが五条が、夏油のように闇堕ちしなかった理由でもあるのだろう。弱点を突かれた五条悟は、特級3人を相手にどんな闘いを見せるのか。次回を楽しみに待とう。
アニメ『呪術廻戦』第2期は2023年7月6日(木) より、毎週木曜23:56～、MBS/TBS 系列全国28局にて放送中。配信先は公式サイトで。
『呪術廻戦』第2期のBlu-rayは予約受付中。
『呪術廻戦』コミックス第23巻は発売中。
『呪術廻戦』コミックス最新刊第24巻は2023年10月4日(水) 発売で予約受付中。
今回の原作である第10巻は発売中。
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