ネタバレ考察『ホークアイ』第5話 〇〇はどんな意味を持つのか これまでの経緯は? | VG+ (バゴプラ)

ネタバレ考察『ホークアイ』第5話 〇〇はどんな意味を持つのか これまでの経緯は?

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『ホークアイ』第5話で衝撃の展開

全6話で制作されているMCUドラマ『ホークアイ』は、2021年12月15日(水) に最終話目前となる第5話の配信を開始。12月22日(水) に控えた最終回を前に衝撃の展開が待ち受けていた。その詳細はこちらの記事に詳しいが、今回はアノ展開が示唆する今後の可能性を、これまでの経緯を踏まえて振り返ってみたい。

以下の内容は『ホークアイ』第5話に関する重大なネタバレを含むので、必ず本編を観てから読むようにしていただきたい。

ネタバレ注意
以下の内容は、ドラマ『ホークアイ』第5話の内容に関するネタバレを含みます。

『ホークアイ』第5話に待っていた結末

『ホークアイ』第5話では、ついにジャージ・マフィアのボスである“おじさん”の正体が明らかに。その人物とは、原作コミックではスパイダーマンの宿敵としてもお馴染みのキングピンその人だった。しかも、映し出された写真とエンドクレジットから、キングピンを演じているのがNetflixドラマ『MARVEL デアデビル』(2015-2018) でも同役を演じたヴィンセント・ドノフリオであることが分かる。

第3話で描かれたマヤの過去編に“おじさん”として登場していたキングピンは、その笑い声からヴィンセント・ドノフリオである可能性が指摘されていた。服装もキングピンがいつも着ているスーツだった。また、マヤのほっぺをつまんだその腕の袖口にはカフスが着いているのが見えているが、『MARVEL デアデビル』でもキングピンはカフスのコレクターだった。第3話のジャージ・マフィアが集まるアジトの車修理店の名は「FAT MAN(太った男)」になっており、コミック版で巨大な身体を持つキングピンの存在を示唆していた。

また、マーベルの原作コミックシリーズでも、マヤやカジ、ジャージ・マフィアはキングピンに雇われており、キングピンの登場は“順当”だったとも言える。だが、今回のキングピンの登場に大きな意味があるのは、ほかでもないヴィンセント・ドノフリオが同役を再演しているからだ。そしてそれは、『ワンダヴィジョン』(2021) からスタートしたDisney+オリジナルのMCUドラマ以前のマーベルドラマの歴史に関わる問題を含んでいる。

マーベル・テレビジョンとマーベル・スタジオの関係

マーベル・スタジオ制作の『ワンダヴィジョン』より以前、マーベルは2010年に設立したマーベルのテレビ番組制作会社マーベル・テレビジョンを通して、『エージェント・オブ・シールド』(2013-2020) をはじめとするドラマ作品を制作してきた。中でもNetflixで配信された『デアデビル』(2015-2018)、『ジェシカ・ジョーンズ』(2015-2019)、『ルーク・ケイジ』(2016-2018)、『アイアン・フィスト』(2017-2018)、『パニッシャー』(2017-2019) は高い評価を受け、クロスオーバー作品の『ザ・ディフェンダーズ』(2017) も配信された。

マーベル・テレビジョン制作のドラマはMCU作品として位置付けられており、マーベル・スタジオ制作の映画作品の出来事を踏襲した内容になっていた。ABCドラマ『エージェント・カーター』(2015-2016) は映画『キャプテン・アメリカ』(2011) の後日譚であり、『エージェント・オブ・シールド』では『アベンジャーズ』(2012) で亡くなったフィル・コールソンの復活が描かれ、サノスの襲来についても触れられた。

だが、“MCU作品”とは言っても、マーベル・テレビジョン制作のドラマ作品の展開が映画作品に影響を与えることはなく、ドラマは映画で起きた出来事に一方的に影響を受けるのみだった。唯一マーベル・テレビジョンのドラマの設定が映画に影響を与えたのは、ドラマ『エージェント・カーター』で登場したジェームズ・ダーシー演じるエドウィン・ジャーヴィス(J.A.R.V.I.S.のモデル)が、『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019) でトニー・スタークが訪れた過去のシーンにカメオ出演したのみだ。

2019年11月、Disney+のサービス開始に伴い、マーベルのドラマはマーベル・テレビジョンではなく、映画と同じマーベル・スタジオが制作することに。それまで一企業だったマーベル・テレビジョンはマーベル・スタジオに統合された。そしてDisney+で配信されるMCUドラマ作品は、『ワンダヴィジョン』をはじめ、映画作品と相互に影響を与え合うように設計されるようになったのだ。

Netflixで配信されたドラマのキャラクターについては、シリーズの終了から2年間は映像作品に登場させることができないという契約になっていたが、その契約も2021年2月で終了。Netflixで配信されたシリーズのキャラクターは全てMCUに参戦できるようになっていた。だが、争点はマーベル・スタジオ社長のケヴィン・ファイギが監修していない過去のドラマ作品を正式にMCUに組み込み、相互に影響を及ぼす“正史”と認めるのかという点だった。

キングピン登場の意味

もし『ホークアイ』に登場したヴィンセント・ドノフリオのキングピンが『MARVEL デアデビル』と同じ人物だとすれば、MCUは過去のマーベル・テレビジョンのドラマ作品も正史に加えるという重大な決断を下したことになる。Netflixドラマシリーズの出来事がMCU本編に影響を与えるとすれば、観る方の作品の見方も変わるというものだ。

『デアデビル』では、『アベンジャーズ』でのニューヨークの戦い後におとずれた混沌が物語における重要な要素だった。

キングピンは混乱に乗じて権力を掌握していったが、『ホークアイ』ではそうした背景が盛り込まれているかどうかに注目したい。キングピンの台頭は、アベンジャーズのニューヨークでの戦いが生んだ“闇の部分”でもあり、ホークアイがローニンとしてキングピンの仕事をあえて受けることで、自らけじめをつけようとした可能性も考えられる。

気になるのは、『ホークアイ』版のキングピンは左手に杖を持っているということだ。ステッキはコミック版のキングピンのお馴染みのアイテムだが、『デアデビル』では持っていなかった。これは両作のキングピンが違うキャラクターであることを示していると捉えることもできるし、デアデビルとの戦いの後遺症があると考えることもできる。また、『デアデビル』から『ホークアイ』までは5年以上の時が経過しており、キングピンがあの頃よりも年老いたことを示しているのかもしれない。

仮にこのキングピンが『デアデビル』と同じ人物であり、マーベル・テレビジョンの作品がMCUの正史だと認められるならば、それは同時に、これまでに制作されてきたマーベルドラマはMCUでリブートされないということでもある。MCUでは『ファンタスティック・フォー』や『ブレイド』のリブートが控えている。マーベル・スタジオが『デアデビル』を最初から作り直すことはないということになると、それはそれで一抹の寂しさもある。

もちろん、同じ俳優が演じているからといって、世界線がつながっているとは限らない。ファンにとって愛着のある同じ俳優を起用しながら、Netflixドラマの設定は採用しないという可能性も十分に考えられるだろう。また、Netflixドラマ版から一部の設定は取り入れつつも、パラレルワールドのような緩やかな繋がりだけを維持するのかもしれない。

それでも、『デアデビル』で主人公のマット・マードックを演じたチャーリー・コックスについて、ケヴィン・ファイギはMCUにデアデビルを登場させるならチャーリー・コックスが演じることになると2021年12月に発言。過去のドラマシリーズと現在のMCUの間で何らかの地殻変動が起きていることは確かだ。

なお、キングピンがマヤの死んだ父に代わって育ての親になったという設定は、原作コミックと同じだ。キングピンがマヤを主人公に据えたMCUドラマシリーズ『エコー』にも登場する可能性は高い。果たして、ヴィンセント・ドノフリオ演じるキングピンは『MARVEL デアデビル』のキングピンなのか、そして、マーベル・テレビジョン時代のドラマはMCU正史に加わるのか、『ホークアイ』最終回の展開と、ケヴィン・ファイギの発言に注目しよう。

追記:第5話のバート&バーティ監督は、NetflixシリーズのマーベルキャラクターがMCUに合流していくことを明言。詳しくはこちらの記事で。

原作コミック『ホークアイ』はKindleで日本語訳版が発売中。

ドラマ『ホークアイ』は2021年11月24日(水)より、Disney+で独占配信中。

ドラマ『ホークアイ』(Disney+) 

第5話のネタバレ解説はこちらから。

第1話のネタバレ解説はこちらから。

第1話に登場した「サノスは正しかった」という落書きについては、こちらで詳しく考察している。

第2話のネタバレ解説はこちらから。

第2話で判明した、ケイトがウエストコースト・アベンジャーズのリーダーになる可能性についての考察はこちらの記事で。

第3話のネタバレ解説はこちらから。

第3話に隠されていたカジの過去についてはこちらの記事で。

第4話のネタバレ解説はこちらから。

エレーナの登場シーンで判明した4つの事実については、こちらの記事にまとめている。

エレーナ登場の裏側について製作陣が語った内容はこちらの記事で。

 

MCUの時系列における『ホークアイ』の位置と、フェーズ4のタイムラインについての解説はこちらの記事で。

スパイダーマンが本作に登場するかどうかの考察はこちらから。

 

映画『ブラック・ウィドウ』のポストクレジットシーンの解説はこちらから。

映画『エターナルズ』のポストクレジットシーンの解説はこちらから。

映画『シャン・チー/テン・リングスの伝説』のポストクレジットシーンの解説はこちらから。

映画『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』の予告編解説と考察はこちらから。

『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』のポストクレジットシーンの解説はこちらから。

 

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齋藤 隼飛

社会保障/労働経済学を学んだ後、アメリカはカリフォルニア州で4年間、教育業に従事。アメリカではマネジメントを学ぶ。名前の由来は仮面ライダー2号。編著書に『プラットフォーム新時代 ブロックチェーンか、協同組合か』(社会評論社)。
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