ネタバレ! アダム・ウォーロックの今後は? 『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3』ウィル・ポールターが語った“アダムの旅路” | VG+ (バゴプラ)

ネタバレ! アダム・ウォーロックの今後は? 『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3』ウィル・ポールターが語った“アダムの旅路”

©2023 MARVEL

アダム・ウォーロックに注目

映画『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3』は2023年5月3日(水・祝) に劇場公開されると、公開二週間足らずで世界興収5億ドルを突破。早くもMCUの前作『アントマン&ワスプ:クアントマニア』(2023) を超えるヒットを記録している。

中でも注目が集まっているのは、人気俳優のウィル・ポールターが演じたアダム・ウォーロックだ。原作コミックでも人気だったキャラクターを実写化するということでファンからの注目も高かったが、『GotG3』では「生まれたばかり」という設定によって、よりユニークなキャラクターに仕上がっている。

映画の公開から1週間が経過したタイミングで、アダム・ウォーロックを演じたウィル・ポールターが米メディアで撮影の裏側とアダムの今後について言及している。MCU参戦の経緯は、そしてアダムの再登場はあるのか、その内容を見てみよう。

なお、以下の内容はネタバレを含むので必ず本編を劇場で鑑賞してから呼んでいただきたい。

ネタバレ注意
以下の内容は、映画『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3』の内容に関するネタバレを含みます。

ウィル・ポールターが語るアダム・ウォーロック

オーディションからの変化

映画『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3』でウィル・ポールターが演じたアダム・ウォーロックは、強大なパワーを持ちながらも、出産ポッドから生まれて間もない幼子としての一面も持つ一風変わったキャラクターだ。時に母のアイーシャから怒られたり、ブラープやウォー・ピッグの頭を抱えたまま移動したりと、子どものような姿を見せるところが魅力でもある。

ウィル・ポールターは米The Hollywood Reporterのインタビューで、本作にはオーディションを経て出演したと話している。当初はどんなキャラクターを演じるのか知らされていない状態でオーディションを受けていたといい、最初のオーディションでの演技は「ゴミだった」と振り返っている。

また、当初ウィル・ポールターが考えたアダム・ウォーロック像は、現在のものとは大きく異なっていたという。オーディションが進んでいく過程で、ウィル・ポールターはジェームズ・ガン監督が考える「大きな赤ちゃん(big baby)」としてのアダム・ウォーロックの姿を見つけ出していったと振り返っている。

自分の価値を示すこと

生まれたばかりのアダム・ウォーロックにとって、その行動の方針は母アイーシャと、その創造主であるハイ・エボリューショナリーの期待に応えることだった。その状況は、ウィル・ポールターが撮影に臨む時の状況と重なる部分もあったようだ。

『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3』の序盤、アダム・ウォーロックはガーディアンズ・オブ・ギャラクシーの拠点であるノーウェアを襲撃する。このアクションシーンにおけるハイライトをウィル・ポールターはこう語っている。

特にデイヴ(・バウティスタ、ドラックス役)とのパートが気に入っています。ドラックスの力は強大ですから、アダムにとっては最も試されるパートでしょう。脚本には「二体のベヒーモス(旧約聖書の登場する怪物)の戦い」と書かれていましたが、私は「ドラックスはベヒーモスとしての地位を確立しているけど、私は自分の力を証明しようとする新顔の少年だな」と思って臨みました。

アクションシーンの重要なパートはスタントダブルのベン・ジェンキンスが担当したというが、いずれにせよあの場面はアダム・ウォーロックにとっては自分の力を示す初戦だった。親と親のモラハラ上司からの期待を受けて自分の力を証明しようと実戦に挑むアダムの姿は、見方を変えれば悲壮でもある。

アダムの成長

そしてウィル・ポールターは、アダムのキャラクターをより引き立てたアイーシャと、それを演じたエリザベス・デビッキについても語っている。アイーシャは時にアダムを可愛がり、時にペットのブラープをめぐって対立するが、最後にはアダムはアイーシャから自立して自分の道を歩むことになる。

アダムは、一般人が20年くらいかけて歩む道をわずかな時間で走破することになったが、ウィル・ポールターはこう振り返っている。

(アダム・ウォーロックとしての)私は、そのダイナミズムをうまく表現したエリザベス・デビッキのファニーさを反映しているだけです。アダムの未熟さは、ストーリーの観点では彼のオリジンと幼少期を描く基礎の部分になっていますが、同時にユーモアを生み出す機会でもあると感じていました。

アダムが母から引き離され、母が姿を消した後、アダムはこれまでに経験したことのないような成長と自立を求められます。そこに、彼の旅路におけるコメディとドラマ、ユーモアとペーソス(哀愁)があるんです。

母のアイーシャがカウンター・アースの爆発に巻き込まれると、アダム・ウォーロックは自分自身の意志で行動することを求められる。ブラープ以外に守るものが残されていないアダムは、誰からの命令もないまま次の行動を決めなければいけなかった。

結局アダムはそのままガーディアンズに挑むが返り討ちにされてしまい、その後、グルートに助けられて「やり直せばいい」という言葉をかけられる。だが当然、「やり直す」の中身は示されることがないままだ。そんな中、アダムは自分にしか出来ない、宇宙空間に漂うピーター・クイルを助けるという行動を選んでみせる。圧倒的な成長である。

この後、アダムは“初めてのグループハグ”に戸惑いつつ、ぎこちなくも自分の意志でこのハグに参加することになる。誰か、ハグの仕方を教えてあげて……と思ってしまうが、これもアダムにとっては成長の一つだったのだろう。

敵役から主人公へ

アイーシャのもとを離れて初めて経験した成長。このクイル救出シーンについては、ウィル・ポールターは「数十年後に暖炉の前で『GotG3』のことを思い出すならどの瞬間ですか?」と聞かれ、こう答えている。

クリス(・プラット)と一緒にクイルを救う場面を撮影した日のことを思い出すと思います。クリスは最初からセットで私をサポートしてくれて、勇気づけてくれるロールモデルだったからです。肩に腕を回して信頼とサポートを与えてくれたこと、最初から親切さとポジティブさだけを私にむけてくれたことは、本当に本当にありがたかったです。

彼と一緒にあのシーンを撮影したことは、様々なことの集大成でした。その時の彼のエネルギーは伝染して皆を元気づけていました。共演者として私が知っているクリスの姿を象徴するものであり、映画の中においても重要な瞬間であるように感じました。

私は比較的(役割の)小さなキャラクターでしたが、あの瞬間に参加できたことは本当に幸運でした。アダムが敵役から主人公の一人になるための大きな転機になる瞬間だということも分かっていました。

ウィル・ポールターは、あのシーンこそ、アダム・ウォーロックが「敵役から主人公」へと歩み出す転機になったと話している。となれば、気になるのはアダムの今後について。これまでシリーズの主人公だったクイルを救い、もう一人の主人公だったロケットのチームに加わったアダム・ウォーロックは、今後どうなるのだろうか。

アダムが加わったチーム

ヴィランからヒーローへと生まれ変わるアダム・ウォーロックの物語について、「最初から重要なポイントでしたか?」という問いにウィル・ポールターはこう答えている。

アダムの贖罪についてのアークは確実にそうですね。今回の導入ではアダムが最初は敵対するものの、最終的には敵ではなくなり、彼の旅の続きをサポートしたいと感じてもらえることが重要でした。ですから、短い期間と限られたアークの中で、理想的な曲線を見つけ出し、彼がガーディアンになるところまで到達させることは、楽しい作業でした。

彼は自分の罪を償い、道徳を学び、善と悪の違いを学びます。そして、同じようにそうしているグループに加わることになるんです。

重要なのは、アダムが加わったロケットのガーディアンズが、他のメンバーもアダムと同じように人生について学んでいる途中だという点だ。

ハイ・エボリューショナリーの元から離れたファイラに、コレクターから解放されて初めて外の世界に冒険に出るコスモ、ラヴェジャーズから離れたクラグリンとブラープ。ロケットのガーディアンズ・オブ・ギャラクシーは、アベンジャーズのような完成されたチームではなく、仲間と音楽を聴いて色んなことを学んでいくチームであり、アダムにとって最良の居場所になるだろう。

今後はどうなる?

では、ウィル・ポールターは今後もアダム・ウォーロックを演じてくれるのだろうか。「次にどうなるかという点ですが、私の予想とあなたの予想は同じものでしょうか?」という問いに、ウィル・ポールターはこう答えている。

まさに。私はちょっと間が抜けているので、あなたの予想の方が正しいかもしれません。見当はつきませんが、私はこのキャラクターを進化させ続けたいと強く思っていますし、その機会があることを願っています。

しかし、この三作目に出演できたことは幸運なことであり、当たり前のことだとは思っていません。正直、こんなキャラクターを演じられるなんて、なんて光栄なことでしょう。本当にそう思っています。

アダム・ウォーロックの今後についての確かな情報はないが、演じるウィル・ポールターは続投を望んでおり、今回の出演を非常に幸運なことだと考えていることは分かる。ファンからの人気も上々であり、マーベル・スタジオとしてもこのチャンスを逃す手はないと思われる。

ウィル・ポールターは『GotG3』公開時点で30歳。ちょうどクリス・エヴァンスが初めてキャプテン・アメリカことスティーブ・ロジャースを演じた時くらいの年齢だ。今後、長期にわたってアダム・ウォーロック役を演じることに期待したいところだ。

なお、ウィル・ポールターはこのインタビューの前に20分ほどサッカーをしていたという。その時に足をグネり、腫れを抑えるためにベッドの上で足を上げた状態でリモートインタビューを受けたそうだ。このエピソードも含めて、アダム・ウォーロックはウィル・ポールターのハマり役だと言える。ブラープと共に、末永く活躍してもらいたい。

映画『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3』は2023年5月3日(水・祝) より劇場公開。

『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3』

『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3』のオリジナル・サウンドトラックは発売中&配信中。

Source
The Hollywood Reporter

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ブラープについての解説はこちらから。

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ラストからポストクレジットシーンまでの解説&考察はこちらの記事で。

 

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ジェームズ・ガン監督は前二作のテーマを「母」と「父」、本作のテーマを「自己」と話した。それを踏まえたロケットの変化についての考察はこちらの記事で。

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齋藤 隼飛

社会保障/労働経済学を学んだ後、アメリカはカリフォルニア州で4年間、教育業に従事。アメリカではマネジメントを学ぶ。名前の由来は仮面ライダー2号。編著書に『プラットフォーム新時代 ブロックチェーンか、協同組合か』(社会評論社)。
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