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2019年 SF映画興行収入ランキング TOP10 ディズニー一強に中国映画が食い込む

2019年ヒットしたSFファンタジー映画は?

2019年も様々なSF映画・ファンタジー映画が公開され、話題に事欠かない一年になった。
2018年はMCUから『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』と『ブラックパンサー』がワンツーフィニッシュ。大作映画シリーズの『ジュラシック・ワールド/炎の王国』などシリーズものが上位にランクインする中、『レディ・プレイヤー1』や『MEG ザ・モンスター』もトップ10入りするなど、幅広いSFファンタジー作品がヒットを記録した。2018年のランキングは以下のリンク先からチェックして頂きたい。

2019年は一体どのSFファンタジー映画がトップ10入りを果たしたのだろうか。早速ランキングを見ていこう。

2019年 SF映画 興行収入ランキング (数字は2019年12月31日時点)

第10位『流転の地球』

興行収入 6億9,980万ドル (約76億円)
監督:郭帆 (フラント・グォ)
配給:中国电影集团公司 (China Film Group Corporation), Netflix
公開日:2019年2月5日 (中国)

第10位にランクインしたのは中国初のSFブロックバスター映画『流転の地球』。北米でも公開されたが、その興行収入のうちの99%以上が中国国内での成績となっている。中国では春節 (旧正月) にあたる2月5日に公開され、初週の興行収入20億元 (約311億円) という中国国内の週間興収の最高記録を作り出した。4月末には早くもNetflixにて世界190ヶ国で配信を開始しているが、もちろんNetflixでの視聴は興行収入には含まれない。日本でも異例のヒットを記録した小説『三体』の著者である劉慈欣の短編小説を見事に映画化し、世界に新たなSF大国としての実力を証明した。

第9位『哪吒之魔童降世』

興行収入 7億ドル (約761億2,900万円)
監督:饺子
配給:北京光线影业有限公司 (Beijing Enlight Pictures)
公開日:2019年7月26日 (中国)

なんと第9位にも中国映画がランクイン。2018年のSF映画興行収入ランキングトップ10は全てハリウッド作品だったが、2019年は中国映画が二つもランクインする結果となった。映画『哪吒 (ナタ)』は、夏休み向けのファンタジー大作アニメーション映画で、『西遊記』や『封神演義』などに登場する少年神“哪吒/ナタ”を主人公とした作品。『流転の地球』の国内興収46億元(約720億円)を上回る50億元(約782億円) を記録。中国映画の歴代興行収入記録でも第2位に躍り出た。
『哪吒之魔童降世』と『流転の地球』が牽引する形で、中国市場における2019年の興行収入は1兆円に迫る額を記録している。詳細は以下の記事を参照して頂きたい。

第8位『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』

興行収入 7億2,550万ドル (約788億4,000万円)
監督:J・J・エイブラムス
配給:ディズニー
公開日:2019年12月20日 (日本、アメリカ等)

「SF映画といえばこの作品」と言えるスペースオペラの最新作が、年末の公開にもかかわらず流石の実力を見せて2019年のトップ10入りを果たした。「スカイウォーカー・サーガ」を締めくくるシリーズ第9作目には、初日から新旧の「スター・ウォーズ」ファンが詰めかけた。紆余曲折した“続三部作”の締めくくり方には賛否も。初週の北米興収は前2作を下回ったものの、それでも1億7,500万ドル (約191億円) を記録。中国での初週末は第3位と不調に終わっているが、北米で2週連続首位を獲得しており、年末年始で更に数字を伸ばすと見られる。

第7位『アラジン』

興行収入 10億5,100万ドル (約1,141億9,000万円)
監督:ガイ・リッチー
配給:ディズニー
公開日:2019年5月24日 (アメリカ)

ディズニーのクラシックファンタジーアニメ『アラジン』の実写リメイク作品が第7位にランクイン。第8位のスター・ウォーズに続き、ディズニー傘下の作品が強さを見せている。映画「シャーロック・ホームズ」シリーズのガイ・リッチー監督が指揮をとり、俳優のウィル・スミスがジーニーを演じたことでも話題になった。友情や自由といったクラシカルなテーマと共に、貧困と性差別を中心に据えたプロットで世界の人々を魅了した。興行収入は10億ドルを突破し、『ライオン・キング』『ダンボ』と共にディズニーのリメイクラッシュを成功に導いた。

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第6位『ジョーカー』

興行収入 10億6,300万ドル (約1,155億3,000万円)
監督:トッド・フィリップス
配給:ワーナー・ブラザース
公開日:2019年10月4日

ここで2019年最もヒットしたDC映画/ワーナー映画が登場。『ジョーカー』はR指定作品の世界興収において、『デッドプール2』(2018) が保持していた歴代最高記録を超え、史上初の10億ドルを記録した。日本でもその人気ぶりは話題となった。12月に入って日本国内の興収が50億円を突破。日本は米英に次いで世界第3位の興行収入を記録している。アメコミ「バットマン」シリーズの舞台とキャラクターを使用しながらも、マーティン・スコセッシ監督の『タクシードライバー』(1976) や『キング・オブ・コメディ』(1982) を引用した作風は世界中で絶賛された。

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第5位『トイ・ストーリー4』

興行収入 10億7,300万ドル (約1,166億8,000万円)
監督:ジョシュ・クーリー
配給:ディズニー
公開日:2019年6月21日 (アメリカ)

やはりディズニーが強い。9年ぶりの「トイ・ストーリー」シリーズ最新作が2019年のトップ5入り。ピクサー作品としては前作『インクレディブル・ファミリー』が2018年のSF興行収入作品第4位にランクインしており、安定の結果を残している。
なお、通常は全世界での興収記録の内、アメリカ国内の興収は30%程度に収まるが、『トイ・ストーリー4』の場合は40%超が国内での興行収入という結果になった。昨年の『インクレディブル・ファミリー』は、ほぼ50:50という割合だったのだから、いかにピクサー作品がアメリカの人々から愛されているかが分かる。

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第4位『キャプテン・マーベル』

興行収入 11億2,800万ドル (約1,226億4,000万円)
監督:アンナ・ボーデン&ライアン・フレック
配給:ディズニー
公開日:2019年3月8日

第4位にMCU (Marvel Cinematic Universe) 作品が登場。第21作目にして初の単独女性主人公作品として、『アベンジャーズ/エンドゲーム』公開直前の3月に公開された。圧倒的な強さで『インフィニティ・ウォー』に打ちのめされたMCUファンに希望を与えると同時に、男性からの上から目線のお説教を意味する“マンスプレイニング”を扱うなど、女性ヒーロー作品としても人々に勇気を与えた。なお、『キャプテン・マーベル』は女性スーパーヒーロー映画としては初めて興行収入10億ドルを突破した作品となった。

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第3位『スパイダーマン: ファー・フロム・ホーム』

興行収入 11億3,200万ドル (約1,230億4,000万円)
監督:ジョン・ワッツ
配給:ディズニー
公開日:2019年6月28日 (日本)

第3位もMCU! 『アベンジャーズ/エンドゲーム』公開から2ヶ月足らずで公開となった『スパイダーマン: ファー・フロム・ホーム』が、2019年のSF映画興収ベスト3にランクインした。『エンドゲーム』のストーリーを引き継ぎながらも、陽気な作風に仕上げ、MCUのフェーズ3を締めくくった。その後、スパイダーマンのMCU離脱も報じられたが、ソニーとマーベルは和解。2021年7月16日にトム・ホランド主演のMCU版「スパイダーマン」の第3作目が公開されることになっている。

第2位『アナと雪の女王2』

興行収入 12億2,000万ドル (約1,325億9,000万円)
監督:クリス・バック&ジェニファー・リー
配給:ディズニー
公開日:2019年11月22日 (日本、アメリカ等)

ディズニーには、まだこの作品もあった。2013年に公開され大ヒットを記録したミュージカルファンタジー映画『アナと雪の女王』の続編が6年ぶりに登場。フェミニズム、エコロジーなど、現代社会に生きる人々の感性を捉えた同作は、2019年のディズニー配給作品6本目の世界興収10億ドルを達成。前作の12億8,000万ドル超えは確実で、ディズニーの新たなファンタジークラシックの誕生と言っても過言ではないだろう。

そして、2019年のSF映画興行収入No.1に輝いたのは、もちろんこの作品だ。

第1位『アベンジャーズ/エンドゲーム』

興行収入 27億9,780万ドル (約3,040億2,000万円)
監督:アンソニー・ルッソ&ジョー・ルッソ
配給:ディズニー
公開日:2019年4月26日 (日本、アメリカ等)

第1位は、やはり『アベンジャーズ/エンドゲーム』。2018年の『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』に続き、2年連続で「アベンジャーズ」がSF映画界のトップに君臨した。2019年のSF映画としてだけではない。MCU22作品目、2018年公開の『インフィニティ・ウォー』の完結編という位置付けでありながら、『エンドゲーム』は『アバター』(2009) の興行収入27億8970万ドルを抜き、27億9,780万ドルで歴代興行収入記録第1位に躍り出た。ゲームを終わらせ、次の世代にバトンを託した『エンドゲーム』を超える作品は、この先いつ登場するのだろうか。

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2018年はユニバーサルの『ジュラシック・ワールド/炎の王国』、ソニーの『ヴェノム』、20世紀フォックスの『デッドプール2』、ワーナーの『レディ・プレイヤー1』『MEG ザ・モンスター』『ランペイジ 巨獣大乱闘』と、トップ10にも多様な面々が揃っていたが、2019年はディズニー資本が圧倒。

『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』から始まり、MCU3作品、クラシックアニメの実写リメイク、ピクサー作品、アナ雪続編と、トップ10のうち実に7作品がディズニー傘下の作品という結果に。ワーナー・ブラザースがR指定作品で挑んだ『ジョーカー』が6位に、中国の『哪吒』と『流転の地球』がトップ10に食い込み、一矢報いた。

2020年はMCUが『ブラック・ウィドウ』を含む2作品公開、「スターウォーズ」が一休みと、非ディズニーのSFファンタジー映画にもチャンスはありそうだ。DCEUからは『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY』『ワンダーウーマン 1984』の2作品が公開される。クリストファー・ノーラン最新作の『TENET』やリブート版『デューン』、実写版『ソニック・ザ・ムービー』も公開を控える。
2020年の話題をかっさらうのは、どのSFファンタジー映画になるのだろうか。

2019年のSF映画興行収入ランキング トップ10
第1位 『アベンジャーズ/エンドゲーム』
第2位 『アナと雪の女王2』
第3位 『スパイダーマン: ファー・フロム・ホーム』
第4位 『キャプテン・マーベル』
第5位 『トイ・ストーリー4』
第6位 『ジョーカー』
第7位 『アラジン』
第8位 『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』
第9位 『哪吒之魔童降世』
第10位 『流転の地球』

2018年のランキングは以下のリンク先から。

2019年SF界で注目された話題は以下の記事から。

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