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映画『キャプテン・マーベル』で大活躍のネコのグースに大注目!
MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の人気作『キャプテン・マーベル』に登場する“猫”が注目を集めている。ネタバレになるので詳述は控えるが、作中に登場する猫のグースが、とにかく可愛いのである。その人気は、2019年2月22日の「猫の日」にマーベルの公式YouTubeでグース役の猫のライブ配信を行うほどだった。この動画は、100万回近くさ再生された。”MCU初の女性単独ヒーロー映画”として注目を集めている『キャプテン・マーベル』だが、猫好きにとっても記念碑的な作品となったことは間違いないだろう。
グースを演じたのは4匹のネコだった
「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」シリーズのロケットら、CGスーツや人形などを駆使して描かれたキャラクターとは異なり、グースの場合は本物の猫がこの役を演じている。米Colliderが報じたところによると、製作総指揮を務めたジョナサン・シュワルツは、グースは4匹の猫によって演じられたと話している。レジー、アーチー、ゴンゾ、リッゾと名付けられた4匹の猫は、どのようにしてこの大役を任されたのだろうか。
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— 『アベンジャーズ』[公式] (@AVG_JP) 2019年3月7日
配ネコのオーディションを実施
『キャプテン・マーベル』への出演により、一躍スターとなった4匹の猫たち。だが、グースの配役は、公平にオーディションで決められたという。ニューヨーク・タイムズによると、オーディションは多くのスタッフが見守る部屋で行われた。最初にグースの役を勝ち取ったレジーは、そんな環境でも落ち着き払った態度を見せ、この役に抜擢されたのだという。
ネコチーム結成の立役者とネコチーム結成の裏側
そして、グースという新たなスター誕生を導いたのが、ハリウッド映画に出演する動物のマネジメントを手がけるアニマルズ・フォー・ハリウッド社 (Animals for Hollywood) だ 。同社からは、リチャード・ギア主演の『HACHI 約束の犬』(2009) にも、ハチ役の犬が出演している。レジーの所属事務所である同社は、『キャプテン・マーベル』の台本を読んだのち、レジー1匹にグース役を任せるのではなく、複数の猫によるチームを組むことを提案。経験豊富な猫俳優のアーチーが加わった後、新たにゴンゾとリゾがスカウトされたのだという。
“トラネコチーム”のPVも
実は、グースとアーチーはアニマルズ・フォー・ハリウッド社でチームを組む盟友同士。同社の公式ウェブサイトには、“トラ猫チーム”としてこの2匹が紹介されている。過去には、映画『ヘイトフル・エイト』(2015)、ドラマ『Mayans M.C.』(2018-) にも出演。魅力たっぷりのPVも公開されている。今回の『キャプテン・マーベル』への出演で一躍スターダムを駆け上がった“トラ猫チーム”だが、ポッと出の新人猫ではないことは確かなようだ。
撮影秘話が明らかに、性格によって異なるシーンに登場
こうして結成された4匹の猫は、その性格によって、『キャプテン・マーベル』での登場シーンが使い分けられている。アニマルズ・フォー・ハリウッド社のウルスラ・ブラウナーは、ニューヨーク・タイムズに各猫の特徴を説明している。
エースはレジー。ブラウナーが「頼りになるオールラウンダー」と表現するレジーは、ほとんどのシーンでグースを演じている。反対に、レジーとコンビを組むアーチーは、やんちゃで遊ぶのが大好きな性格。大きな動きがあるシーンにぴったりだ。グースがある人物を引っかくシーンは、このアーチーが演じている。ゴンゾは、“抱っこ”に特化した猫だ。グースが人間に抱かれているシーンは、このゴンゾが同役を演じている。そしてリゾは、すべての演技を少しずつトレーニングしたバランス型。特徴としてはエースのレジーにも似ているが、バックアップが必要な際にいつでも出動できる、控えのエースと言っていいだろう。
SF映画特有の苦労も…
そんな4匹の猫をトレーニングしたウルスラ・ブラウナーは、猫たちの訓練方法については、餌をやる、褒めるといった、あくまでもポジティブな方法で行われたと話している。一方で、SF映画特有の苦労もあったようだ。主演のブリー・ラーソンが猫アレルギーだったという話はよく聞かれるエピソードだが、撮影時の苦労は他にもあった。『キャプテン・マーベル』の作中、タロス役を演じた俳優のベン・メンデルソーンは、エイリアンの特殊メイクで撮影に臨んだ。このエイリアン姿に猫たちが緊張してしまうため、ベン・メンデルソーンは、撮影中に隙あらば猫たちとふれあい、緊張を解いていったのだという。更に、ブラウナーが「最大の難関」と話すのは、SF特有の撮影セットだ。宇宙船や戦闘機内の空間そのものが、猫たちにとっては慣れない環境。まずはこのセットに慣れさせることが、最初にして最大の難関だったのだ。
勝因はエースネコ「レジーのカリスマ性」
そんな苦労も、「本物の猫に演じさせる」という製作側のこだわりがあってのこと。ブラウナーは、CGが使用されたのはほんの一部で、ほとんどを“エース”のレジーが演じたと話している。彼女は、グースの人気ぶりを、「レジーのカリスマ性が輝きを放った」結果と説明。次回作への出演については未定だが、準備はできているという。
映画ファン、アメコミファンは、思わぬスター誕生の瞬間を目の当たりにすることになった。今後のMCU作品でグースを演じるレジーの勇姿に期待しよう。
Source
NY Times / Collider / Animals for Hollywood