ネタバレ感想『ウルトラマンアーク』第4話 太陽のパワー、ソリスアーマー登場 考察&解説 | VG+ (バゴプラ)

ネタバレ感想『ウルトラマンアーク』第4話 太陽のパワー、ソリスアーマー登場 考察&解説

(C)円谷プロ (C)ウルトラマンアーク製作委員会・テレビ東京

ウルトラマンアークの新形態登場

2023年に60周年を迎え、2024年は「空想の力」をテーマに作品を展開していく円谷プロダクション。そんな円谷プロダクションが「解き放て!想像の力!」をキャッチコピーに制作した『ウルトラマンアーク』の第4話「ただいま怪獣追跡チュウ」が2024年7月27日(土)より全世界同時配信が開始された。第4話「ただいま怪獣追跡チュウ」ではウルトラマンアークの新形態であるソリスアーマーが登場することになる。

本記事では、ソリスアーマーが初登場する『ウルトラマンアーク』第4話「ただいま怪獣追跡チュウ」について、解説と考察、感想を述べていこう。なお、以下の内容は『ウルトラマンアーク』第4話「ただいま怪獣追跡チュウ」のネタバレを含むため、本編視聴後に読んでいただきたい。

ネタバレ注意
以下の内容は、ドラマ『ウルトラマンアーク』の内容に関するネタバレを含みます。

『ウルトラマンアーク』第4話「ただいま怪獣追跡チュウ」ネタバレ解説

商店街を襲う巨大ネズミ

巨大ネズミが電線をかじることで起きる漏電被害に悩まされている商店街。惣菜店で買い物をしていたSKIPの飛世ユウマと夏目リンは、なし崩し的に巨大ネズミ駆除に巻き込まれることになる。まずは信じることをモットーにしているSKIPとしては、調査を依頼されたならば動くしかない。

巨大ネズミは金属板をかみ砕き、太い電線を感電しながらも噛み千切るなど、通常の生物では考えられない行動をしていた。その調査を進める飛世ユウマと夏目リンとは別に、防衛隊から派遣されている石堂シュウはとある可能性を考察していた。それがとある大学が発見した電気を食べるバクテリアを保菌しているネズミの例だ。

商店街という食べ物の宝庫を目の前にして、電気周りにのみ被害が出ていることから、石堂シュウは電気を食べるバクテリアを保菌しているネズミの可能性が高いと考察していたのだ。そして、夏目リンは被害の中心が電力を大量に消費するカワミ重工にあると考えたのだった。

狙われるダイモード発電機

発電機の最大手であるカワミ重工は、現在画期的な発電システムの開発に着手していた。アフリカで産出されるダイモードという鉱物に特殊な加工を施し、ベータ線を照射することで電力を生み出すと語るカワミ重工の広報の言葉に、一抹の不安を覚える飛世ユウマ。このダイモードは『ウルトラセブン』(1967-1968)第40話「セブン暗殺計画 後編」でウルトラセブンを復活させるために用いられた鉱石と同名である。

社外秘であるダイモード発電の中枢を調査する夏目リンは、そこで体長2mはあろうかというエレクトリカムスこと電鼠怪獣ネズドロンと遭遇する。ネズドロンはダイモード発電機と連動しているように電気を体に走らせ、夏目リンに向って突進してきた。ネットランチャーのネットも放電で破壊するほど強力なネズドロンはダイモード発電機に体当たりをした。

そのとき、石堂シュウと伴ヒロシから連絡が入る。ネズドロンは大学で研究中にすぐに死んでしまったが、その直前まで電気を与えられると凶暴化したという事例が残っていたのだ。伴ヒロシは絶対にネズドロンを電気に近寄らせるなと忠告するが、その時点で既にネズドロンはダイモード発電機の電力を吸収しつくしていた。

カワミ重工の工場を突き破り、細胞レベルでダイモードを取り込んで50mにまで巨大化したネズドロン。ダイモードという鉱石は非常に取り扱いが難しく、無理に負荷を与えると爆発するかもしれない。それにも関わらずネズドロンの尻尾はダイモード発電機と繋がっており、電気を吸収し続けていた。

飛世ユウマに避難誘導を任せ、夏目リンはダイモード発電機を止めるために走る。その間も地上ではネズドロンによる工場の破壊が続いており、被害はどんどん拡大していた。そのとき、飛世ユウマの持つアークキューブが輝きを放ち、飛世ユウマはウルトラマンアークに変身することを決意する。

電鼠怪獣ネズドロンの巨大化

ウルトラマンアークがネズドロンを食い止めている間にも、ダイモード発電機の温度は急上昇を続けていく。その数値は危険な域にまで達しそうになっているが夏目リンは諦めない。それはウルトラマンアークも同じで、ネズドロンの頭部の硬さに苦戦しながらも柔らかい胴体に蹴りを入れ、倒れたところをダイモード発電機に繋がっているコードを抜こうとしていた。

強力な突進攻撃を繰り返すネズドロンだが、そのエネルギー源であるダイモード発電機と自分を繋げるコードが原因で身動きが上手く取れない。それに気が付いたウルトラマンアークは、接近戦から遠距離攻撃に切り替え、アークテラショットを柔らかい胴体に向けて放ち続けた。

そうして時間を稼いでいる間に、危険域にまで達していたダイモード発電機は夏目リンによって解除された。安心するのも束の間、アークテラショットを浴び続けて激昂したネズドロンは自らコードを引き千切り、ウルトラマンアークに得意な接近戦を仕掛ける。

その強固な頭部の皮膚によって繰り出される頭突きに警戒し、ウルトラマンアークはアークギガバリアーを何層にも張るが、それを突破し、ネズドロンはウルトラマンアークへと突進する。ウルトラマンアークは商店街まで吹き飛ばされ、カラータイマーは赤く点滅する。

太陽の力、ソリスアーマー

それでも、皆の声援を聞いたウルトラマンアークは諦めない。そのとき、ウルトラマンアークから飛世ユウマに「想像力を解き放て」という声が届く。それによって新たなる赤いアークキューブが生まれ、飛世ユウマが幼少期に描いた「たいようのちから」であるソリスアーマーが実体化するのだった。

ソリスアーマーを身に着けたウルトラマンアークは土煙と地面の土砂を噴き上げ、着地して登場する。その演出は力強く、『ウルトラマンガイア』(1998-1999)の着地を想起させるものとなっている。ソリスアーマーを身につけたウルトラマンアークの腕力と防御力は上がり、強固なネズドロンの頭部の皮膚を殴りつけ、その頭突きもものともしないほど強力だ。

土煙を挙げながら戦う姿は迫力があり、ソリスアーマーの燃え盛る拳はネズドロンの頭部の皮膚を打ち破った。そして、ソリスアーマーを解除したウルトラマンアークはスペシウム光線を思わせるアークファイナライズでネズドロンに止めを刺すのだった。ネズドロンの大爆発も含め、ソリスアーマーの初陣は迫力のあるものとなっていた。

SKIPの本部では伴ヒロシから、ソリスアーマーを身に着けたウルトラマンアークの情報を石堂シュウが報告を受けていた。石堂シュウはウルトラマンアークが敵であれ、味方であれ、ソリスアーマーの存在は貴重なデータになると語る。それに対し、商店街を訪ねる夏目リンは壊してはならない日常の重要性を感じていた。

『ウルトラマンアーク』第4話「ただいま怪獣追跡チュウ」ネタバレ感想&考察

ソリスアーマーによるガイア着地

パワーファイターであるソリスアーマーが登場する際、「ウルトラマン」シリーズのファン待望の通称“ガイア着地”が行なわれた。ガイア着地とは、着地と同時に土や噴煙、土砂などが勢いよく舞い上がる演出のことである。それによって、ソリスアーマーがパワーファイターであることがはっきりと伝わってくる。

その後、太陽光によって黄金のソリスアーマーが輝くことで重厚感も伝わってくる。電鼠怪獣ネズドロンのアークギガバリアーを何枚も突き破る頭突きに対抗することでもソリスアーマーの力強さは伝わるが、それでも初登場のガイア着地の演出のパワーファイターらしさが素晴らしい。ソリスアーマーの完成度の高さから、対になるルーナアーマーへの期待が高まる。

パワーファイターのネズミの怪獣

ネズミと言えばすばしっこいイメージだが、電鼠怪獣ネズドロンはパワーファイターの怪獣だ。ネズミの怪獣は『ウルトラマンネクサス』(2004-2005)のフィンディッシュタイプビーストのノスフェル以来約20年ぶりの登場だ。ノスフェルはネズミの繁殖力を活かしたような高い再生能力が特徴的な怪獣だった。

また、電気を食べる怪獣としては『帰ってきたウルトラマン』(1971-1972)の吸電怪獣エレドータスが防御力の高い怪獣として登場している。『ウルトラマンアーク』は『帰ってきたウルトラマン』が無意識化で影響としてあったことを辻󠄀本貴則監督が認めているため、ノスフェルなどのネズミ怪獣のイメージよりも電気怪獣のイメージが強く反映され、防御力も高いパワーファイターの電鼠怪獣ネズドロンが誕生したのかもしれない。

次回の「峠の海」ではウルトラマンアークの水中戦が描かれることになる。『ウルトラマンアーク』は敢えて技の数を絞ることで、ウルトラマンアークの監督たちの想像力で怪獣たちに対処してきた。水中戦ではどのような想像力が解放されるのだろうか。『ウルトラマンアーク』の次回に期待だ。

『ウルトラマンアーク』第4話「ただいま怪獣追跡チュウ」は2024年7月27日(土)より全世界配信開始。

『ウルトラマンアーク』公式サイト

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『ウルトラマンアーク』第1話「未来へ駆ける円弧」の考察&感想はこちらから。

『ウルトラマンアーク』第3話「想像力を解き放て!」の考察&感想はこちらから。

鯨ヶ岬 勇士

1998生まれのZ世代。好きだった映画鑑賞やドラマ鑑賞が高じ、その国の政治問題や差別問題に興味を持つようになり、それらのニュースを追うようになる。趣味は細々と小説を書くこと。
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