『マンダロリアン』グローグーの正体は?
「スター・ウォーズ」シリーズ初のドラマシリーズにしてディズニープラスの人気コンテンツになった『マンダロリアン』(2019-)は2023年3月1日(水)よりシーズン3の配信をスタート。マンドーことディン・ジャリンとグローグーの新たな旅が描かれる。
ディン・ジャリンとグローグーの二人はスピンオフドラマ『ボバ・フェット/The Book of Boba Fett』(2021-2022)にも登場。グローグーが秘めている力やその過去が徐々に明らかになっている。
初登場から3年以上が経過したグローグーについては、これまで様々なファンセオリーが登場している。中でも根強いのは、クローン技術とグローグーに関するものだ。『マンダロリアン』では帝国の残党がグローグーの血を採取して研究を行っていたことから、グローグーのクローンが作られようとしている、あるいはグローグーがパルパティーンのクローン生成に関わるキーパーソンになるとの見方もある。
一方で、これらはグローグーがどこへ行くのか、という問いかけへの答えであり、グローグーがどこからやって来たのかという問いの答えもまだ明かされていない。強いフォースを持つヨーダと同じ種族のグローグーだが、他には同じくジェダイマスターのヤドルくらいしかその存在を現していない貴重な種族であり、その種族の名前も明らかになっていないのだ。
グローグー=クローン説に言及
そしてファンの間で一つのセオリーとして根強いのが、“グローグーはヨーダのクローン”という説だ。確かにヨーダが900年生きている内にクローン技術は確立しており、伝説のジェダイのクローンを残そうという動きがあったとしても不思議ではない。それに、『マンダロリアン』シーズン3と同時配信されているアニメ『スター・ウォーズ/バッド・バッチ』シーズン2では、クローン戦争後に帝国がクローン技術を温存した過程が描かれている。
グローグーはヨーダのクローン——この説について口を開いたのは、『マンダロリアン』の制作総指揮・監督・脚本を務めるデイブ・フィローニだ。デイブ・フィローニはアニメ『スター・ウォーズ/クローン・ウォーズ』(2008-2020)、『スター・ウォーズ 反乱者たち』(2014-2018)のクリエイターでもある。
デイブ・フィローニは、『マンダロリアン』が表紙を飾った英Empire誌の2023年4月号で、グローグー誕生の経緯を明かしている。
私はおそらく(ベビー・ヨーダの)ピッチを最初に聞いた人間の一人です。ジョン(・ファブロー)が「ヨーダの赤ちゃんのようなキャラクターを創りたい」と言い、私は「どうなるんだろう? もしそれをやるなら手助けしたい。だってヨーダはジョージ(・ルーカス)にとって大事なキャラクターだから。可能な限り、うまく描けるように手助けしたい」と思いました。
ディズニーによる買収前からルーカス・フィルムで働いていたデイブ・フィローニ。ディズニープラス開設とともにキラーコンテンツとして配信される『マンダロリアン』での“ベビーヨーダ”登場の架け橋となったその人が、グローグーのオリジンについて、こう証言している。
『エピソード6:ジェダイの帰還』から5年後という舞台設定を知れば、あれがヨーダではないことは分かりますよね。では、クローンなのでしょうか? クローンはたくさん登場してきましたからね。しかし、彼は彼自身であり、彼自身の歴史があります。
デイブ・フィローニは、近年の「スター・ウォーズ」シリーズでクローンの物語が活性化していることに触れながらも、グローグーがヨーダのクローンであることを否定している。既に50年以上生きているグローグーには、語られるべき彼自身の歴史があるようだ。
それは『マンダロリアン』シーズン3で語られることになるのだろうか。配信を楽しみに待とう。
ドラマ『マンダロリアン』シーズン3は2023年3月1日(水) より、ディズニープラスで独占配信。
Source
Empire
ドラマ『マンダロリアン』シーズン3第1話のネタバレ解説はこちらの記事で。
シーズン3配信のタイミングで、主演のペドロ・パスカルは生涯マンダロリアンを演じると宣言した。詳しくはこちらから。
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