シーズン3第1話ネタバレ解説『マンダロリアン』グローグーとの旅が始まる。アノ人のその後が明らかに あらすじ・考察・感想 | VG+ (バゴプラ)

シーズン3第1話ネタバレ解説『マンダロリアン』グローグーとの旅が始まる。アノ人のその後が明らかに あらすじ・考察・感想

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『マンダロリアン』シーズン3スタート

ドラマ『マンダロリアン』は2019年にシーズン1の配信を開始した「スター・ウォーズ」シリーズ初の実写ドラマ作品。ディズニープラスのサービス開始と同時に配信されたタイトルであり、マンドーと“ベビー・ヨーダ”ことグローグーの旅を描いた押しも押されぬ人気ドラマだ。

『マンダロリアン』シーズン2のラストでは、マンドーは賞金稼ぎのボバ・フェットとフェネック・シャンド、マンダロリアンのボ=カターン・クライズらと協力して、グローグーを攫った帝国の残党を率いるモフ・ギデオンを追跡。マンドーはモフ・ギデオンとの決闘を制してダークセーバーの持ち主となった後、迫り来るダーク・トルーパーをルーク・スカイウォーカーが撃破した。

グローグーを引き取ってくれるジェダイを探していたマンドーはグローグーをルークに預けてシーズン2は幕を閉じた。しかし、その続きが描かれたのは『マンダロリアン』ではなくドラマ『ボバ・フェット/The Book of Boba Fett』(2021-2022) でのことだった。

全7話で描かれた『ボバ・フェット』は、第5話からは実質『マンダロリアン』シーズン2.5に切り替わり、グローグーをルークに預けた後のマンドーの様子が描かれた。結果的にグローグーはジェダイの道を取るかマンドーを取るかの二択を迫られ、マンドーといることを決めた。一方で、マンドーはシーズン2最終話でグローグーと別れる際に教義を破って素顔を人前に晒したため、所属していたチルドレン・オブ・ザ・ウォッチを破門されている。

ドラマ『ボバ・フェット』をまだ観ていない人はそちらを先にチェックされることをお勧めする。こうした流れから繋がる『マンダロリアン』2年ぶりの新シーズンとなるシーズン3では、どんな物語が描かれるのだろうか。ここからはシーズン3第1話の各シーンをネタバレありで解説していくので、必ずディズニープラスで本編を鑑賞してから読んでいただきたい。

ネタバレ注意
以下の内容は、ドラマ『マンダロリアン』シーズン3第1話の内容に関するネタバレを含みます。

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これまでの『マンダロリアン』

ドラマ『マンダロリアン』シーズン3第1話はエンディングを除くと約30分ほどの構成。同時に配信されているアニメ『スター・ウォーズ/バッド・バッチ』(2020-) の各話とあまり変わらない長さになっている。

シーズン3第1話の監督を務めたのは映画『DOPE/ドープ!!』(2015) の監督・脚本で知られるリック・ファミュイワ。『マンダロリアン』ではシーズン1の第2話と第6話、シーズン2の第7話を手がけており、シーズン3では第1話と第7話、そして最終回の第8話で監督を務める。

シーズン3第1話の冒頭では、シーズン1最終話でストームトルーパーを倒すためにIG-11が自爆したシーンが挿入されている。また、マンドーに仕事を振っていたギルドのリーダーからネヴァロの監督官になったグリーフ・カルガや、アニメ『スター・ウォーズ/クローン・ウォーズ』(2008-2020) からの登場人物でマンダロリアン右派のデス・ウォッチのボ=カターン・クライズの姿も映し出される。アーマラーから破門を言い渡されるシーンはドラマ『ボバ・フェット』第5話のものだ。

この辺りのことを改めておさらいしておくと、マンドーが所属するチルドレン・オブ・ザ・ウォッチはマンダロリアンの中でも過激派カルトとされており、ヘルメットを外して素顔を晒してはならない等、厳しい教義の中で生きている。そして、アーマラーはその教義を全て把握している歩く経典だ。

一方でボ=カターン・クライズが所属するデス・ウォッチは戦闘民族としてのマンダロリアンという立場を守る。帝国支配下で帝国に従う派閥と反帝国を掲げる派閥に分かれたりもしたが、ボ=カターンは後者の派閥“ナイト・アウル”を率いた。

かつてマンダロリアンでありジェダイにも所属したター・ヴィズラという人物のように、全マンダロリアンの指導者であるマンダロアになることを目指してター・ヴィズラが使っていたダークセーバーを手に入れようとしたが、結果的にマンドーがこれを手に入れている。

現時点で、歴史上唯一マンダロリアンでありジェダイであったター・ヴィズラのようになれる可能性があるのはグローグーだけであり、そのター・ヴィズラが作ったとされるダークセーバーを持っているのはマンドーという状況だ。しかしそのマンドーがチルドレン・オブ・ザ・ウォッチを破門され、なおもチルドレン・オブ・ザ・ウォッチに戻りたがっているというのがシーズン3の肝になる。

マンダロリアンの儀式

『マンダロリアン』シーズン3第1話の本編は、アーマラーがマンダロリアンのヘルメットを作るシーンから始まる。このヘルメットは浜辺に立つ少年に与えられるが、マンダロリアンとしての誓いを立てる前に巨大な生き物がマンダロリアンたちを襲う。

冒頭から、子どもがマンダロリアンになるための儀式を民族総出で行う貴重な場面を映したシーンだ。新しく作られたヘルメットは綺麗に塗装されているが、一度与えられたヘルメットは生涯着用することになるため、大人のマンダロリアンたちのヘルメットはボロボロだ。

なお、アーマラーは二度とヘルメットを外さないと宣誓させる時に足元の水を皿で掬い上げている。儀式は中断されたため次の行動は分からないままだったが、キリスト教における洗礼(バプテスマ)と同じく頭部(ヘルメット)に水を注ぐ習慣があるのかもしれない。チルドレン・オブ・ザ・ウォッチは民族というよりも宗教としてのマンダロリアンを志しているため、マンドーやグローグーのように孤児でも、血筋とは関係なく後からマンダロリアンになれるというのがその特徴だ。

巨大生物と戦うマンダロリアンだったが、敵がデカすぎる。仲間たちは次々と倒れていくが、一同はまずは負傷した仲間を離脱させていく。愛着を捨てることがジェダイの教義だが、忠誠と結束がマンダロリアンの教義なのだ。

マンダロリアンのピンチに現れたのはシルバーに輝くN-1 スターファイター。見事にこの巨大生物を仕留め、マンドーとグローグーが顔を見せる。この瞬間まで時系列は不明だったが、ドラマ『ボバ・フェット』でペリ・モットーから手に入れたN-1 スターファイターに乗ったマンドーが現れたことで、『ボバ・フェット』後の物語であることが判明している。

鉱山は現存している?

アーマラーの洞窟では、グローグーはかなり速いスピードで歩く姿を見せている。『ボバ・フェット』では歩くのが遅すぎてルークにフォースの力で運ばれていたが、順調に成長しているらしい。アーマラーは改めてマンドーがマンダロリアンではないと告げ、故郷が破壊されたので贖罪もできないと厳しいことを言う。

教義では、マンダロアの鉱山の泉に浸かれば贖罪は果たされるのだが、鉱山は既に破壊されている。アーマラーは「大粛清」で滅びたと話しているが、これは帝国による“マンダロアの大粛清”を指している。ダークセーバーがモフ・ギデオンの手に渡ったのもこの頃である。

マンドーはジャワ族から手に入れた碑文を見せ、鉱山が現存していることを示す。碑文の元の持ち主はマンダロアを訪れたという。マンダロアの地表は核光線で結晶化していると見られるが、持ち帰った人物がいるということは、人が入れる環境であるということだ。マンドーは、泉の水に入った証拠を持ち帰れば復帰を認めてほしいと頼み、アーマラーは心配そうに見つめるグローグーに目をやった後、「我らの道(This is the Way)」と答えることでこれを受け入れるのだった。

通常はマンドーも「This is the Way.」と応答するが、今のマンドーはマンダロリアンではないので応答していない。かくしてシーズン3におけるマンドーの旅は始まった。これまではグローグーを本来の居場所に帰すための旅だったが、今度のマンドーは自分が本来の居場所に帰るための旅ということになる。

パーギルの群れ

ハイパースペース航行中にグローグーが見つめるのはクジラのような姿をしているパーギルという生物。アニメ『スター・ウォーズ 反乱者たち』(2014-2018) に登場した生き物で、ドラマ『オビ=ワン・ケノービ』(2022) の第1話ではベイル・オーガナが娘のレイアに小さい頃は「パーギルを追う人生」を計画していたと話している。

つまりそれは、一つの惑星にとどまって政治家になるのではなく、宇宙を飛び回るような人生を目指していたということだ。ディン・ジャリンとグローグーは、今まさにベイルが憧れていたそんな人生を送っていることになる。パーギルの群れを堪能したグローグーは、自分の席から降りて居眠りをしているマンドーの膝の上へ移動する。そんな構造になっていたとは。

グリーフ・カルガ登場

マンドーとグローグーが降り立ったのは、かつてマンドーが酒場で仕事を受けていた惑星ネヴァロ。「外苑部の通称と交通の要」「外縁部の宝石」と紹介されている。街はすっかり様変わりし、街には音楽が流れ、商売をする人たちで賑わっている。木の上に屯しているコワキアン・モンキー=リザードも帽子とベストを身につけてオシャレになっている感じがする。

そして二人は帝国の残党との戦いで名誉の自爆を遂げたIG-11の銅像を目にする。IG-11は元々、マンドーと同じくグローグーを狙っていた賞金稼ぎドロイドで、のちに再プログラムされて仲間に加わった。シーズン1で最初にマンドーが素顔を見せたのはIG-11に対してで、この時はドロイド相手なのでノーカウントということになっている。

そして再会したのはグリーフ・カルガ。シーズン1でギルドのリーダー、シーズン2でネヴァロの監督官、シーズン3で上級監督官と、どんどん出世している。カルガは、豊かな街となったネヴァロの温泉近くの一等地をマンドーにオファーするが、マンドーはこのオファーを受けられない。一等地で地主としてグローグーと平和に暮らすことができる機会を得たが、今のマンドーにはマンダロリアンに戻ることの方が大事なのだ。

このシーンでは、グローグーはフォースを使って椅子を回したり、食べ物を取ったりしているが、これまでのグローグーはフォースの力を自分が好きなものに対してしか使えないという制約がある。愛着を忌避するジェダイとしてはもってのほかだが、そのおかげでマンドーは何度も危機から救われている。

キャラ・デューンのその後

ネヴァロに現れたのは、ギルド時代のカルガの旧友だった宇宙海賊ヴェインとその手下たち。親玉は海賊王ゴリアン・シャードだ。ヴェインはオフィスで酒を出すというカルガの優しいオファーを断り、かつては酒場で今は学校になっている場所で酒を出せと無茶を言う。酒場跡に学校を作らなくても、とも思うが、酒場を減らして子どものための教育機関を増やしたと考えれば立派なものである。

汚れ仕事を振ってきた過去がカルガに降りかかるが、ここは見事な早撃ちを披露してヴェインを退治してみせる。マンドーも加勢して手下たちも倒すと、カルガはマンドーにネヴァロの保安官になってほしいと依頼する。『マンダロリアン』シーズン2ではキャラ・デューンがネヴァロの保安官になったが、モフ・ギデオンを捕えたことで特殊部隊にリクルートされたと説明されている。

キャラ・デューンをめぐっては、演じていた俳優のジーナ・カラーノがセクシュアルマイノリティの人々を揶揄したり、陰謀論を唱えたり、反ユダヤの内容をSNSで投稿したりしたことで、ルーカスフィルムはジーナ・カラーノを再起用しないことを発表していた。物語の上での処理としてはデューンはネヴァロから去り、それによって保安官のポジションが空席になっているという形に収まったようだ。

なお、捕まったモフ・ギデオンは新共和国の戦犯法廷に送られとされている。マンドーは真っ当な仕事に就くことを勧められ、また、カルガも自分の手でネヴァロを独立した通商拠点にしたいという夢を語る。残る理由はたくさんあるが、やはりマンドーはここに残れない。やるべき仕事があるのだ。

IG-11と「ターミネーター」オマージュ

マンドーはカルガに像になったIG-11の部品からIG-11を復活させたいと申し出る。マンダロア探索にIG-11の力を借りたいというのだ。両親を殺された経験からかつてはドロイド嫌いだったマンドーも、今ではすっかりドロイドを頼るマインドになっている。確かに人間が入れるかどうかが不透明なマンダロアへ行くのに、ドロイドの力を借りるのは得策だ。

マンドーはIG-11を修理するが、プログラムが初期化されてしまったIG-11はかつて“獲物”だったグローグーを攻撃しようとする。上半身だけで追いかけてくるのは映画「ターミネーター」シリーズのオマージュで、IG-11もセリフで「獲物を抹殺せよ (Terminate asset.)」と言っている。

なんとか(銅像の)頭を使ってIG-11を止め、腕利きのドロイド職人(ドロイドスミス)に修理を依頼することに。ここで登場したのはアンゼラ人。『スター・ウォーズ エピソード9/スカイウォーカーの夜明け』(2019) に登場してシス語の翻訳を禁じられていたC-3POの再プログラムを行ったバブ・フリックと同じ種族だ。

バブ・フリックはシャーリー・ヘンダーソンが20ヶ国語以上のセリフの吹き替えを担当したことで知られる。今回も他のアンゼラ人の声をシャーリー・ヘンダーソンが担当しているが、他の言語の吹き替えまでは行っていない。

なお、アンゼラ人のラボでは、IG-11は回路がないと直せないということで、マンドーには回路探しのクエストが加わる。一方のグローグーはアンゼラ人を抱きしめて怒られている。普段自分より小さい生き物をあまり見ないから、嬉しかったのかもしれない。

海賊とのドッグファイト

マンドーとグローグーは、回路を持ち帰ることを約束してネヴァロを後にする。飛び立つ時に手をあげるグローグーに、カルガの執事ドロイドが手をあげて応答している。マンドーはスターファイター内でグローグーに「マンダロリアンになるには——」と、航海術の必要性を説く。けれど、このお父さんは現在マンダロリアンから破門されている状態というのが切ない……。

 

コクピット内でハイパースペースの地図に燃料計、敵の捕捉レーダーについて説明するマンドーは、良いパパの姿だ。マンドー役のペドロ・パスカルは現在U-NEXTで配信中のSFドラマ『THE LAST OF US』(2023-) でも少女の父親代わりになるジョエル役を演じている。すっかりパパ俳優としてのポジションが定着しつつある。

そこに現れたのはヴェインら宇宙海賊。マンドーは小惑星帯でのドッグファイトを見事に制するのだが、まるで森の中で意表を突いて敵を始末していく必殺仕事人のような戦い方だ。そんな中でもグローグーは笑い声を上げており、将来有望だ。

海賊4機を撃墜したマンドーは、海賊王ゴリアン・シャードが乗る本船と遭遇。船を差し出せば見逃すというオファーに対し、マンドーはグローグーに「海賊を信じるな」と言うのだった。なお、アニメ『バッド・バッチ』シーズン2にも、海賊のフィーというキャラクターが登場し、バッド・バッチに仕事を持ってくるシドは「信頼できる」と話したが、フィーが話す内容はどれも信憑性に欠けるものばかりだった。

失意のボ=カターン・クライズ

グローグーお気に入りの亜高速スラスターでこの場を脱出したマンドーは、マンダロア星系の惑星カレヴァラに到着。アニメ『クローン・ウォーズ』で登場した惑星で、オビ=ワン・ケノービがかつて恋仲にあったサティーン・クライズ公爵の護衛にあたっている。

そしてその城の玉座に座っているのはサティーン・クライズの妹のボ=カターン・クライズ。一時姉の跡を継いでマンダロアを指揮していたが、反帝国の立場を示して玉座を追われると、レジスタンスとして戦いを繰り広げたが、マンダロアは帝国による大粛清で崩壊してしまった。

『マンダロリアン』シーズン2では、残された仲間たちと共に大粛清で奪われたダークセーバーを取り戻すことで、マンダロアの奪還を目指していた。結果、ダークセーバーはマンドーの手に渡ってしまったのだが、シーズン3第1話では意外なボ=カターン・クライズの姿が描かれる。

マンダロリアンの城にはボ=カターン以外に人がおらず、ダークセーバーが手に入らなかったことで兵が離れてしまったと話す。確かにボ=カターン・クライズは人望が厚いというよりも、パワフルに物事を進めていくタイプで、その“パワー”がなくなってしまうと、人は離れていくのかもしれない。

ボ=カターンは、手を組むことをオファーしに来たマンドーに対し、ダークセーバーを持っているのなら、ボ=カターンの元を離れて行ったマンダロリアンたちを率いるよう告げる。「あれを振りかざせば皆命令に従う」——このセリフが端的にボ=カターンのリーダーシップ観を表している。

諦観が漂うボ=カターンに対し、マンドーはマンダロア奪還を諦めたのかと問うが、ボ=カターンは「あなたの教団は大粛清の前に星を捨てた」と、デス・ウォッチの一人としてチルドレン・オブ・ザ・ウォッチを非難する。チルドレン・オブ・ザ・ウォッチが民を見捨てたせいで、マンダロアには「もう何もない」と突き放すのだ。

マンドーは正直に贖罪のために泉に入りたいと話すが、ボ=カターンは、鉱山にあるのはベスカーだけだと話す。マンダロアの鉱山は大量のベスカーが取れる場所として知られる。ボ=カターンは、マンダロアが汚染されていると言いつつもサンダーリ官庁街の地下に泉があるとその場所を教えてあげる。結局優しい。

マンドーは、マンダロアが本当に汚染されているか確かめてくると言い残してボ=カターンの前を去り、ボ=カターンは「さよなら、ディン・ジャリン」とマンダーを本名で呼んで別れを告げる。マンドーの交渉は失敗に終わったが、「マンダロアが汚染されていないことを確かめてボ=カターンを元気付ける」というミッションが加わった。IG-11にボ=カターンと、かつて敵だったドロイドと人を救うことが、シーズン3のマンドーの最初のミッションになっていくようだ。

『マンダロリアン』シーズン3第1話感想&考察

ドラマ『マンダロリアン』シーズン3の第1話は、ゆっくり目のスタート。特にファンにとっては久しぶりの再会になるグローグーの愛らしさに焦点を当てていたように思える。そんな中でも海賊との早撃ち勝負やドッグファイトなど、アクションの見せ場も用意されていた。一方で、久しぶりに会った面々がどんな状況にあるのかを紹介していき、マンドーとグローグーのシーズン3における旅の下ごしらえを済ませていった。

懸念は、カルガを除いてマンドーと再会した人々が厳しい状況に立たされているという点だ。しかも、マンドー自身も贖罪を果たさなければならない立場である。余裕があるのはあの人だろう。マンドーの助力を得て、惑星タトゥイーンで自分のコミュニティを築いたボバ・フェットが力になってくれることを願うばかりだ。

また、マンドーはグローグーとは、これからは一緒にいると決めたため、しっかりと教育をしていく姿勢も見られた。グリーフ・カルガにはグローグーという名前で呼ぶよう求めたり、航海術を教えたり、アンゼラ人に迷惑がかかることをやめさせたりと、すっかり親子のようである。マンドーから教育を受け、大人になったグローグーのスピンオフが作られることにも期待したいところだ。

期待を裏切らないシーズン3のスタートを切ったドラマ『マンダロリアン』。第2話の配信も楽しみに待とう。

ドラマ『マンダロリアン』シーズン3は2023年3月1日(水) より、ディズニープラスで独占配信。

『マンダロリアン』(Disney+)

『マンダロリアン』シーズン3第2話のネタバレ解説はこちらから。

同日配信されたアニメ『バッド・バッチ』シーズン2第11話のネタバレ解説はこちらから。

ドラマ『ボバ・フェット/The Book of Boba Fett』最終回のネタバレ解説はこちらから。

高い評価を受けている「スター・ウォーズ」ドラマ『キャシアン・アンドー』シーズン1の解説はこちらから。

ドラマ『オビ=ワン・ケノービ』の解説はこちらの記事で。

シーズン3配信のタイミングで、主演のペドロ・パスカルは生涯マンダロリアンを演じると宣言した。詳しくはこちらから。

ジョン・ファブローと共に『マンダロリアン』の監督・脚本・制作総指揮を手掛けるデイブ・フィローニは、グローグー=ヨーダのクローン説に言及した。詳しくはこちらの記事で。

齋藤 隼飛

社会保障/労働経済学を学んだ後、アメリカはカリフォルニア州で4年間、教育業に従事。アメリカではマネジメントを学ぶ。名前の由来は仮面ライダー2号。 訳書に『デッドプール 30th Anniversary Book』『ホークアイ オフィシャルガイド』『スパイダーマン:スパイダーバース オフィシャルガイド』『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース オフィシャルガイド』(KADOKAWA)。正井編『大阪SFアンソロジー:OSAKA2045』の編集担当、編書に『野球SF傑作選 ベストナイン2024』(Kaguya Books)。
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