最終回ネタバレ『ミズ・マーベル』カマラの〇〇の意味とは? 原作者も望んでいた! 製作陣が裏側を明かす 解説&考察 | VG+ (バゴプラ)

最終回ネタバレ『ミズ・マーベル』カマラの〇〇の意味とは? 原作者も望んでいた! 製作陣が裏側を明かす 解説&考察

© 2022 Marvel

『ミズ・マーベル』ラストに注目

MCUに新ヒーローを紹介したドラマ『ミズ・マーベル』は、Disney+で全6話が配信された。2022年7月13日(水)に配信された最終回の第6話は、流石のサプライズ展開で大きな反響を呼んでいる。MCU全体に影響を与えかねない急展開について、米マーベル公式などで製作陣がその裏側を語っている。そのコメントをチェックして、今後の展開について考えてみよう。

ネタバレ注意
以下の内容は、ドラマ『ミズ・マーベル』最終話大6話の内容に関するネタバレを含みます。

『ミズ・マーベル』ラストのサプライズ

ドラマ『ミズ・マーベル』最終回では、主人公のカマラ・カーンが母からユニフォームを、父から名前をもらう形でミズ・マーベルになった。ヌール・ディメンションに住むクランデスティンという人々の子孫であるカマラは、バングルによって本来持っているヌール(光)の力が引き出されていた。

しかし、この設定では祖母のサナや母のムニーバ、兄のアーミルもバングルを付ければスーパーヒーローになれるということでもある。その可能性を覆したのが、第2話でカマラのDNAを調べていたブルーノが示した更なる研究の結果だった。

ブルーノは、カマラの遺伝子が「突然変異」であることを告げると、驚くカマラのバックでアニメシリーズ『X-メン』(1992-1997) のテーマ曲「X-Men ’97 Theme」のメロディが流れる。映画『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』(2022) でのプロフェッサーX登場シーンでも流れた曲だ。そして、「突然変異」の英語は「mutation=ミューテーション」となっており、カマラが「X-MEN」シリーズのミュータントであることを示唆する発言となっている。

カマラは原作コミックでインヒューマンズの子孫という設定であり、X-MENが存在しないMCUのメインユニバースのアース616では、これまでミュータントの存在は確認されていなかった。『ミズ・マーベル』がMCU版「X-MEN」シリーズの導入になるというまさかの展開に、ファンの間では驚きが広がっている。

製作陣が経緯を語る

マーベル公式は、『ミズ・マーベル』最終回の配信開始と同時にこの設定の裏側を明かす記事を公開している。まず、ブルーノが再テストを行った理由を「アーミル・カーンはブルーノ・カレッリに、自分も能力を持てるのかと聞いた」とし、「そこでブルーノがアーミルにテストを行った結果、カマラは家族の中でも特別なDNAを持っていることが判明した」としている。これはドラマ内でブルーノも話している内容だ。

続いて、ブルーノはカマラのDNAがどうなっているのかはっきりは分かっていないこと、カマラもその重要性が分からないので受け流していることが記されている。そして、この展開の重要性に気づいているならば「あなたは音楽を正しく聴いている」と、「X-MEN」アニメシリーズの音楽が重要なヒントであったことを認めている。

更にマーベル公式は、この展開が最初から決められていたものではなかったことを明かしている。『ミズ・マーベル』のヘッドライターを務めたビシャ・K・アリはこう語っている。

最初からそうだったわけではありません。マーベルでは常に何かが動いていますし、同時に私たちは「もし(カマラの家族の)誰かがバングルをつけたら、その人も力を持つのであろうか」という疑問を抱えていました。答えは「ノー」でした。キャラクター観の点から、そうではないと。

脚本のビシャ・K・アリは、カマラだけがスーパーパワーを持てる理由を探していたのだ。そして、この「より広いMCUのロジックに合致する」バックストーリーがカマラに与えられるチャンスが巡って来たのだという。

ドタバタの舞台裏

この展開を知らされたカマラ・カーン役のイマン・ヴェラーニは、衝撃のあまりマーベル・スタジオ社長のケヴィン・ファイギにメールを送ったという。

私にだけ最終回のドラフトが送られてきて、私はすぐにパニックになりました。ケヴィン・ファイギに全て大文字でメールを送ったんです。本当にこれをやろうとしているんですか?大丈夫ですか?とても光栄です!って。Eメールで彼に叫んでた感じです。パニック状態でした。世界で最も大きな出来事で、それが私たちの番組で起こっているなんて、クレイジーですよ。

このミズ・マーベル最大の秘密を知らされていた関係者は多くないといい、計画は極秘裏に進められていたという。カマラの遺伝子が突然変異であることを告げるブルーノを演じたマット・リンツも、このシーンのセリフはなかなか教えてもらえなかったという。マット・リンツはこう振り返る。

(脚本に)書かれてすらいなかったんです。そのシーンについて話をしていたら、(監督たちは)「そう、クレイジーなことを言うんだよ」って感じだったことを覚えています。それが何なのかは教えてくれないんです! 私は「ここで何があるの?」という感じでした。この件については非常に慎重でしたね。

また、マーベル公式では、このシーンの撮影時にカマラ役のイマン・ヴェラーニの“ニヤニヤ”が止まらず、撮影が難航したことが明かされている。イマン・ヴェラーニはこう語っている。

マットがその言葉(ミューテーション)を言おうとするたびに私がニヤついてしまうので、撮影には本当に長い時間がかかりました。ワンテイクはうまくいったと思います。最終話で観てもらえるのは、少し真剣な表情で撮影した二つのテイクのうちの一つです。本当に本当に本当に難しかったんです。私が興奮してニヤニヤしすぎていたので、私の失敗したテイクがたくさんありますよ。

一方で、撮影スタッフはこの歴史的な瞬間を前にして祝祭的な雰囲気だったという。イマン・ヴェラーニは「とても光栄なことで、とても幸運なことだと思っています」とコメントしている。ブルーノ役のマット・リンツは「多くの人がこの時を待っていました」と言い、自身とイヴァン・ヴェラーニも含む多くのファンにとって、今後が楽しみになる出来事であると結んでいる。

原作者も望んでいた

また、マーベル・コミックの編集者で、ドラマ版の製作総指揮を務めたサナ・アマナトは、原作コミックの時点でカマラ・カーンをミュータントとするアイデアが存在していたことを明かしている。英Empire Magazineで、アマナトはこう話している。

私たちは、以前からこの展開について話してきました。2012年か2013年、(コミック原作者の)G・ウィローと私がカマラのキャラクターについて考えていた時、元々は彼女をミュータントにしたかったんです。だからこそ、今回の展開が実現しました。

コミックの原作に携わった編集者としても、原作で実現しなかったアイデアがドラマに取り入れられることを歓迎していたようだ。

なお、インタビュアーに「彼女はミュータントなのですか?」と明確に問われ、サナ・アマナトは「それは分かりません。それは分かりませんよ、みなさん! 私が分かっていることと今言えることは、私たちが“ミューテーション”という言葉を使ったということです」と真相はぼかしている。一方で、「“ミューテーション”という言葉の大ファンとしては、多くの優れたストーリーテリングの扉を開くことになると思う」と、今後のMCUに期待を込めている。

待望のMCU版X-MEN

スタートから14年が経過するMCUで、待望されて来た「X-MEN」シリーズの合流は意外な形で実現することになりそうだ。そもそも、X-MENを構成するミュータントがMCUに登場しなかった理由は破産の危機に追い込まれたマーベルが、「X-MEN」シリーズの映像化の権利を旧20世紀フォックス(現 20世紀スタジオ)に売却したから。

20世紀フォックスでは、全7作品の「X-MEN」シリーズが制作され、「ウルヴァリン」「デッドプール」シリーズと『ニュー・ミュータント』(2020) と合わせれば、“ミュータント作品”は13作品が公開されている。

潮目が変わったのは2019年。マーベル・スタジオの親会社であるディズニーが20世紀フォックスを買収し、ディズニーCEOのボブ・アイガーが「X-MEN」シリーズの製作はマーベル・スタジオが引き継ぐと発言したのだ。

だが、先にMCUでの制作が公式に発表されたのは、同じく20世紀フォックスが映像化の権利を持っていた「ファンタスティック・フォー」シリーズだった。このため、「X-MEN」の合流は、公開時期未定のMCU版『ファンタスティック・フォー(仮)』の公開後になるという見方もあった。

考察:どうなるMCUのミュータント

『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』ではプロフェッサーXが登場したが、これは別ユニバースのアース838での出来事だった。これにより、人々が気づいていないだけで、メインユニバースのアース616にもすでにミュータントが存在している可能性も考えられた。だが、意外にも『ミズ・マーベル』では“遺伝”ではなく“突然変異”という形で語られることになった。つまり、あのシーンはカマラがアース616における最初のミュータントである可能性を示唆するもので、それが正しければMCUのミュータントの歴史はここから始まることになる。

であれば、既に第3作目の製作が始まっているライアン・レイノルズ主演の「デッドプール」シリーズとMCUの合流は(マルチバース展開でもなければ)難しいとみられる。ヒュー・ジャックマンが演じて一躍人気者になったウルヴァリンも、もう一度オリジンから描きなおされることになるだろう。

一方で、『ミズ・マーベル』第1話でカマラがバングルをつけた時に見た異世界の人々については、その正体は明かされなかった。曾祖母のアイシャも同じような体験をしているため、あれはヌール・ディメンションの人々という可能性が高い。だが、あれはかつて存在していたミュータントの人々であり、カマラに隔世遺伝が起きたと考えることもできる。

20世紀フォックス版のミュータントたちも、“核の時代”を経て進化を遂げたと言われていたが、『X-MEN:アポカリプス』(2016) では古代エジプトの時代にミュータントが存在していたことが明かされた。現代で生まれたと思われていたミュータントに長い歴史があったという展開はすでに描かれているのだ。

また、ワンダやその兄であるクイックシルバーは原作コミックではミュータントだが、MCUではマインド・ストーンを用いたヒドラの実験でパワーを得たという設定になっていた。これらのキャラクターたちの設定を、「実は……」という形で変更するのかどうかにも注目したい。

コミック原作者の実現しなかったアイデアさえ叶えて、まだまだ広がっていくMCUの世界。今後の展開を注視しよう。

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ドラマ『ミズ・マーベル』は全6話がDisney+で独占配信中。

『ミズ・マーベル』(Disney+)

Source
Marvel.com / Empire Magazine

最終話第6話のネタバレ解説はこちらから。

『ミズ・マーベル』と『ソー:ラブ&サンダー』を含むMCUフェーズ4のタイムラインはこちらの記事で解説している。

第1話のネタバレ解説はこちらから。

『ミズ・マーベル』第1話では、キャプテン・マーベルが東京を訪れていたことが小ネタとして挿入されている。この件についての考察はこちらの記事で。

第2話のネタバレ解説はこちらから。

第3話のネタバレ解説はこちらから。

第3話で描かれた『シャン・チー』との繋がりについての解説と考察はこちらの記事で。

第4話のネタバレ解説はこちらから。

第5話のネタバレ解説はこちらから。

マーベル公式が明かしたブルーノとカマラの関係についてはこちらから。

撮影中にドラマ『ワンダヴィジョン』を観た主演のイマン・ヴェラーニをケヴィン・ファイギが注意した理由はこちらから。

 

【ネタバレ注意!】『ソー:ラブ&サンダー』ラストの解説はこちらから。

『ソー:ラブ&サンダー』ミッドクレジットシーンの裏側はこちらの記事で。

 

ドラマ『ムーンナイト』最終話のネタバレ解説&考察はこちらから。

『ムーンナイト』最終話で残された9つの謎はこちらから。

2023年の配信が発表されたドラマ『エコー』の情報はこちらの記事で。

齋藤 隼飛

社会保障/労働経済学を学んだ後、アメリカはカリフォルニア州で4年間、教育業に従事。アメリカではマネジメントを学ぶ。名前の由来は仮面ライダー2号。編著書に『プラットフォーム新時代 ブロックチェーンか、協同組合か』(社会評論社)。
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