ネタバレ考察『ホワット・イフ…?』第5話 ゾンビユニバース誕生は原作と同じ展開? サノス黒幕説はある? | VG+ (バゴプラ)

ネタバレ考察『ホワット・イフ…?』第5話 ゾンビユニバース誕生は原作と同じ展開? サノス黒幕説はある?

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『ホワット・イフ…?』第5話の謎を考察

MCUアニメ『ホワット・イフ…?』は2021年8月より配信を開始。MCUフェーズ3までの作品を対象にあり得た「もしも」の物語が描かれる。『ホワット・イフ…?』で描かれる物語は全てMCU世界で現実に起きていることであり、故にどの物語が映画やドラマに影響を与えうるのかというハラハラ感と共に楽しむことができる。

中でも『ホワット・イフ…?』第5話で描かれたのは、アベンジャーズを含む地球の人々がゾンビウイルスに感染したゾンビアポカリプスの世界だった。一見、ゾンビアポカリプスは広がりのない世界にも思えるが、それでも元ネタになった原作コミック「マーベル・ゾンビーズ」は長年続く人気シリーズになっている。今回はMCU世界でもゾンビアポカリプスの世界に広がりはあるのか、ネタバレありで考察してみよう。

ネタバレ注意
以下の内容は、アニメ『ホワット・イフ…?』第5話の内容に関するネタバレを含みます。

ゾンビ化の原因に黒幕あり?

なぜゾンビ化していたのか

『ホワット・イフ…?』第5話「もしも…ゾンビが出たら?」で描かれたゾンビアポカリプスの世界は、『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(2018) と『アントマン&ワスプ』(2018) の間で生じた出来事がベースになっている。

量子世界に閉じ込められた初代ワスプことジャネットを助けに行ったハンクは量子世界でゾンビ化したジャネットと出会う。ゾンビ化されたハンクはジャネットと共に量子世界から抜け出し、これがきっかけになりアメリカ西海岸でゾンビ感染が広がったというシナリオだ。

まず気になるのは、ジャネットのゾンビ化のそもそものきっかけである。ジャネットが量子世界でゾンビ化していたことで、実寸大の世界には影響が出ず感染が広がらなかったという解釈は成り立つ。一方で、なぜジャネットがゾンビウイルスに感染したのかということは最後まで明らかにならなかった。

通常のゾンビ映画であれば、何者かがゾンビウイルスを開発し、ジャネットに感染させたと考えるのが普通だ。だが、今回の場合は量子世界に影響を及ぼすことができる人物でなければそれは出来ない。ジャネットを迎えに行く段階では、ハンクでさえ量子世界へ行く方法を確立していない状況だが、誰がジャネットに影響を及ぼすことができたのだろうか。

量子世界のウイルス?

一つ目の可能性は、量子世界に未知のウイルスが潜んでいたという可能性だ。人類が初めて量子世界に触れたために、元から量子世界に存在していたウイルスが外の世界に漏れ出したのだ。『アントマン&ワスプ』では量子世界は人類にとって未知の部分が多い世界とされており、時間が進まないという設定がある他、謎の生物の姿も見られた。同作の未公開カットではジャネットが量子世界の巨大生物と会話を交わすシーンもある。量子世界には量子世界の文明があると考えるのが妥当かもしれない。

なお、『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019) では、アントマンことスコットが量子世界から舞い戻ったことによってタイムスリップが可能になり、世界が救われる。『ホワット・イフ…?』ではジャネットが量子世界から戻ったことによって世界に危機が訪れるというのは皮肉な結果である。未知の扉を開くことが常に良いこととは限らないようだ。

ヴィラン黒幕説

しかしそれだけでは面白くないので、MCUヴィランが絡んでいたという説も考えてみよう。ゾンビ化の黒幕をめぐる二つ目の可能性は、サノスや征服者カーンが黒幕だったという展開だ。サノスがゾンビ感染を進める動機はあまりないように思えるかもしれないが、そもそもサノスが指パッチンで実現したかった人口半減は手段でしかない。その目的は、宇宙の人口増加によって起きた食料問題を含む資源問題を解決するというものだった。

だからこそ、『ホワット・イフ…?』第2話ではティ・チャラと対話を重ねた世界線の“善いサノス”が登場して、資源問題を解決するには別の方法もあるという結論に至ったのだ。繰り返しになるが、人口半減は手段でしかないからだ。誰とも対話できなかった世界線のサノスが、資源問題を解決するためなら何でもやるという人物であることを考えれば、“全宇宙のゾンビ化”も眼中に入っていたのではないだろうか。

つまり、ゾンビ化した人類が他の人類を食らうことで、人類は“共食い”をするし、ゾンビ化していない人類とゾンビ化した人類が殺し合うので人口は減る。インフィニティ・ストーンを6つ揃えなくても一定の目的は達成できてしまうのだ。サノスが量子世界にアクセスした方法については不明だが、地球人が持ち得ないテクノロジーにアクセスできる可能性はあるだろう。

また、MCUフェーズ4のメインヴィランとなる征服者カーンや、映画『エターナルズ』(2021) で重要な存在となるセレスティアルズの存在も、人智を超えてMCU世界に影響を及ぼす存在として頭に置いておく必要がある。

特にカーンはユニバースごとに様々な形態が存在している上、ユニバースを越えてコミュニケーションを取る方法を発明した天才科学者という設定もある。31世紀の科学者であるカーンマルチバース・ウォー(複数の宇宙にまたがる戦争)を戦うためのゾンビ軍を作ろうとしているのかもしれない。

ただし、何者かがゾンビウイルスをばら撒くとして、量子世界からスタートする意味はあまりない。また、この辺りの話を考えるのは面白いが、“ウイルス起源説”みたいなキナ臭い話になりがちなので、そこまで深掘りしなくてもよいだろう。ウイルスは自然に発生するものだし、自然は人類が完全にコントロールしきれるものではない。

ゾンビユニバース誕生は序章に過ぎない?

別ユニバースへ進出?

では、次は未来について考えてみよう。冒頭で述べたとおり、「マーベル・ゾンビーズ」は原作コミックでは人気シリーズになっており、製作陣からすればアニメ版も継続的なシリーズにしたいという思いもあるのではないだろうか。『ホワット・イフ…?』はいわば「なんでもあり」な場所であり、世間の反応を試すにはうってつけの場所だ。

もし『ホワット・イフ…?』第5話「もしも…ゾンビが出たら?」がシリーズ化されるとすれば、今回配信された内容がシリーズの“オリジン”になる可能性がある。

第5話のベースになった原作コミック「マーベル・ゾンビーズ」シリーズでは、異次元からゾンビ化したヒーローたちが地球にやってきたことが人類ゾンビ化の原因だった。もし第5話のエンディングの後に、ゾンビ化したサノスが指パッチンで全宇宙人口のゾンビ化を実行したとすれば、まさに第5話の舞台になった世界が“ゾンビ化したヒーローたちがいる異次元”になるのではないだろうか。

サノスが再びインフィニティ・ストーンを使って別ユニバースに“進出”すれば、原作コミックシリーズと同じく「異次元からゾンビ化したヒーローが〜」という展開になる(ただしコミックではファンティスティック・フォーが最初のきっかけになっている)。

また持ち上がる“食料問題”

では第5話のサノスはなぜ別ユニバースに行く必要があるのか。それこれ食料問題の解決が目的になるのではないだろうか。こちらのネタバレ解説記事にも書いたとおり、ゾンビの行動原理は不明でゾンビ化したサノスの野望も不明だ。だが、インフィニティ・ガントレットを手にして6つ目のインフィニティ・ストーンを手に入れようとするサノスの姿は、理性が宿っているようにも見える。

原作コミックではヒーローたちはゾンビ化しても理性はあり、ただ“お腹が空いて満たされない”という症状に苦しむ。ゾンビ同士は共食いができないため、ヒーローたちは宇宙中の生命を食い尽くし、ついに食糧を求めて別の次元への移動を始める。もしも、MCU世界でこの展開が起きてしまったら……?

ゾンビたちの食糧問題を解決するために、サノスがインフィニティ・ストーンを使って別のユニバースに乗り込んでいくならば、スーパーヒーローvsゾンビ化したMCUキャラクター達の戦いという展開に発展するかもしれない。第5話の最後にはウォッチャーが「闇の時代でも人間は全力でこの星を守る、それが宇宙の消滅を招こうとも」と語っているが、ヒーロー達が他のユニバースに進出しようとするゾンビユニバースを防衛のために消滅させるとすれば合点がいく(もちろん、ゾンビユニバースを消滅させても別ユニバースにゾンビウイルスが残っていて……となるのがゾンビ映画の定番だが)。

フェーズ4のMCUでは、異次元から魔物やモンスターが現れる展開は突飛なものではなくなっている。実写版のMCUでは特にフェーズ4以降に「スパイ映画」や「ディストピアSF」「カンフー映画」といった各ジャンルを開拓しており、「ゾンビ映画」が選択肢に入ってきてもいいだろう。あるいは『ホワット・イフ…?』の中でシリーズ化される展開も楽しそうだ。

引き続き、MCUの映画シリーズやドラマシリーズと共に『ホワット・イフ…?』もじっくりチェックしていこう。

第6話の登場キャラクターについては、こちらの記事で。

アニメ『ホワット・イフ…?』はDisney+で独占配信中。

『ホワット・イフ…?』(Disney+)

『ホワット・イフ…?』第5話のネタバレ解説はこちらから。

第4話のラストから見えたMCUのセオリーはこちらから。

第3話の『インクレディブル・ハルク』に関する考察はこちらから。

第2話に登場した“善いサノス”に関する考察はこちらの記事で。

MCU映画最新作『シャン・チー テン・リングスの伝説』のポストレクジットシーンのネタバレ解説はこちらから。

『シャン・チー』のミッドクレジットシーンについて製作陣が語った内容はこちらから。

ドラマ『ホークアイ』予告編の解説&考察はこちらから。

映画『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』予告編の解説&考察はこちらから。

齋藤 隼飛

社会保障/労働経済学を学んだ後、アメリカはカリフォルニア州で4年間、教育業に従事。アメリカではマネジメントを学ぶ。名前の由来は仮面ライダー2号。 編著書に『プラットフォーム新時代 ブロックチェーンか、協同組合か』(社会評論社)。 お問い合わせはコチラから
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