ネタバレ考察『ホワット・イフ…?』第4話のラストで分かったMCUの掟とは 『エンドゲーム』の疑問に回答 | VG+ (バゴプラ)

ネタバレ考察『ホワット・イフ…?』第4話のラストで分かったMCUの掟とは 『エンドゲーム』の疑問に回答

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『ホワット・イフ…?』第4話でMCUのルールが明らかに

MCU初のアニメシリーズとしてDisney+で配信されている『ホワット・イフ…?』は、第1話でペギー・カーターの物語を、第2話でティ・チャラの物語を、第3話でニック・フューリーを中心としたアベンジャーズ計画の物語を描きなおした。

そして第4話では、フェーズ4のMCUにおけるマルチバース化の重要人物になるであろうドクター・ストレンジがメインキャラクターに。それでいて描かれた物語は衝撃的な内容だった。今回は、『ホワット・イフ』シーズン1第4話の展開から見えた、MCUのある掟(ルール)について考察していきたい。ドクター・ストレンジが身をもって証明してくれたメッセージとは一体何だったのか、ネタバレありでお届けする。

ネタバレ注意
以下の内容は、映画『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』『アベンジャーズ/エンドゲーム』、ドラマ『ロキ』、アニメ『ホワット・イフ…?』第4話の内容に関するネタバレを含みます。

ドクター・ストレンジの末路

『ホワット・イフ…?』第4話で描かれたドクター・ストレンジの物語は、“大事な人の死”にまつわるものだった。自分の両手の代わりに映画『ドクター・ストレンジ』(2016) にも登場した元恋人のクリスティーンを失ったスティーヴン・ストレンジは、映画版と同じく至高の魔術師になる道を歩みながらも、その力をクリスティーンを蘇らせるために使おうとする。

タイムストーンを宿すアガモットの目を使ってクリスティーンの事故死をなかったことにしようとするドクター・ストレンジだったが、この挑戦は一向にうまくいかない。クリスティーンの死は、その世界線では覆すことのできない“絶対点”と呼ばれる出来事であり、いくら繰り返しても変わることがない。

エンシェント・ワンは、これを無理に覆すとタイムパラドックス(時間軸に干渉したことによって生まれる矛盾)が生じ、宇宙が崩壊するという。ドクター・ストレンジは数世紀かけて強大な力を得ると魔術の力でクリスティーンを救ってみせるが、エンシェント・ワンが警告した通りに宇宙自体が崩壊し、ドクター・ストレンジは宇宙の中に一人取り残されてしまうのだった。

MCUのルール

“大事な人の死”をなかったことにしようとしたことで、ドクター・ストレンジは“しっぺ返し”どころではない結末に直面する。最後には全知全能の存在であるウォッチャーにまで助けを乞うが、ウォッチャーは「時間に干渉すればさらなる崩壊につながる」と告げてこれを拒否する。

と、ここまでの物語でMCUのあるルールが示されたことは明らかだろう。それは、一直線に進む時間軸に干渉しようとする=過去の出来事をなかったことにしようとすれば、タイムパラドックスを生み、宇宙の崩壊という結果を招くということだ。

このルールは、『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019) でもあげられた疑問へのアンサーになっている。それはタイムストーンの力で、世界のために自ら命を投げうったブラック・ウィドウことナターシャ・ロマノフやアイアンマンことトニー・スタークを蘇らせることができないのか、という問いである。

『エンドゲーム』においては、タイムストーンを使ってナターシャを蘇らせることはできないとされていた。また、ジョー・ルッソ監督は、ドクター・ストレンジが見た1,400万605通りの未来の中には、トニー・スタークが指パッチンをして命を落とすあの展開しか、サノスに勝利する道はなかったと語っている。サノスを倒した後にトニーやナターシャを救っても、サノスに勝利するという事実がなかったことになるため、やはりトニーもナターシャも救えない、というタイムパラドックスが起きてしまうのだ。

これは、『ホワット・イフ…?』第4話における描写と同じだ。クリスティーンの死がなければドクター・ストレンジが魔術師にはならないので、魔術師になったドクター・ストレンジがクリスティーンを死から救うとその事実自体がなくなってしまう。

そして、そのタイムパラドックスが起きる状況を無理矢理起こしてしまうと、“宇宙の崩壊”という結果に行き着くというのが、今回示されたMCUのルールだ。「ナターシャやトニーの死をなかったことにできるか」という問いに、「『ホワット・イフ』第4話のドクター・ストレンジのように無理に過去を変えようとすれば宇宙が崩壊するという結果を招く」という新たな答えが生まれたのだ。

『ロキ』でも見られたセオリー

ナターシャの死やトニーの死は、それがその世界線における“絶対点”であったため、それを覆すことはできないものと思われる。『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(2018) におけるロキの死もまたなかったことにはできず、ドラマ『ロキ』(2021) では2012年のロキの心情を変化させていくことで新たなロキを作るという手法が取られた。

一方、ドラマ『ロキ』2話では、小ネタとして登場した“サノスのリンゴ”クイズにおいて、「タイムパラドックスは行動を起こす前に変化が適用される」という楽観論が“誤答”として登場している。タイムパラドックスは起こしてしまえば宇宙が崩壊する、というのが正しいルールだったのだ。

「もしも」の物語を描く『ホワット・イフ…?』は、衝撃的な展開でもって“人の命”の扱い方に関するMCUのルールを提示してくれた。少しずつ明かされていくMCU世界の真実に、引き続き注目しよう。

アニメ『ホワット・イフ…?』はDisney+で独占配信中。

『ホワット・イフ…?』(Disney+)

『ホワット・イフ…?』第4話のネタバレ解説はこちらから。

『ホワット・イフ…?』第4話までと、今後のドクター・ストレンジとマルチバースの関わりについてはこちらの記事に詳しい。

『ホワット・イフ…?』第5話についてはこちらから。

第3話で『インクレディブル・ハルク』にスポットライトが当たったことで見えてきた可能性についてはこちらの記事で。

 

『ホワット・イフ…?』第3話のネタバレ解説はこちらから。

第1話のネタバレ解説はこちらから。

第2話のネタバレ解説はこちらから。

 

『ホワット・イフ…?』監督が本作を「正史」と認めた発言はこちらの記事で。

キャプテン・マーベル続編『ザ・マーベルズ』についての最新情報はこちらから。

『シャン・チー』に登場する悪の組織テン・リングスのMCU過去作での歴史まとめはこちらから。

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