『バッド・バッチ』第8話配信開始
映画『スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐』(2005) とアニメ『スター・ウォーズ/クローン・ウォーズ』(2008-2020) のその後を描くアニメ『スター・ウォーズ: バッド・バッチ』は、「スター・ウォーズ」のカノン(正史)としてカウントされるシリーズ最新作。クローン戦争後の混乱の中、オーダー66を生き延びた“不良分隊”のバッド・バッチの旅路を描く。
今回は、第7話である決断を下して行動に出たバッド・バッチのその後が描かれる。過去のシリーズから意外な人物が次々登場している『バッド・バッチ』だが、今回はどんな展開が待っているのだろうか。
以下の内容は、アニメ『スター・ウォーズ:バッド・バッチ』第8話の内容に関するネタバレを含みます。
第8話「再会」あらすじ&ネタバレ解説
ハンターの経営判断
第8話のタイトルは「再会 (Reunion)」。サムネからしてもあの人と再会する雰囲気がバチバチに漂っている。久しぶりに登場したクロスヘアーは、ウォー・マントル計画を主導するランパート中将にブラッカの解体ギルドからのバッド・バッチが見つかったという情報を報告する。ここでランパート中将はラマ・スー首相に高圧的な態度をとっている。もうカミーノを手中に納めたようだ。生け捕りを主張するラマ・スーに対し、ランパート中将はバッド・バッチを始末するようクロスヘアーに指示する。
惑星ブラッカでは前回の暴走から元に戻ったレッカーとオメガが爆弾処理の練習をしている。エコーは二人を連れてジェダイ・クルーザーへ。しかしその道中で三人を見張る解体ギルドに遭遇し、バッド・バッチは監視されていることを知る。テクはブラッカを去ることを提案するが、ハンターはお金を稼がなければならないと主張。クルーザーから残された物品とデータを持ち出すことでシドへの借金返済を進めようというのだ。
この辺りはハンターとしても難しい判断を迫られているところだろう。第7話のラストでは、ハンターは反乱軍への参加を勧誘してきたレックスに「オメガと部隊に最良の道を選ぶ」と宣言していた。今回のハンターの選択は、チームを危険に晒す危険もあるが、チームのことを考えると先立つもの(お金)がなければやっていけないという現実もある。ここでは、リーダーとして経営判断を迫られるハンターのリアルな姿が描かれている。そして、やはり今回も「レックスと行けばシドからの借りもなくなっていた」と話すエコーに対し、ハンターは「彼とは進む道が違う」と反論するのだった。
賞金稼ぎの雇い主
相変わらずコンビで動いているレッカーとオメガは、大量のプロトン魚雷を発見。その後、オメガはテクのデータ採取を手伝う。廃棄されたスペースシップの山を見たオメガは、テクに「戦争ってどんな感じ?」と尋ねる。だが、クローン兵のテクにとって戦争とは重要な仕事場の一つ。市井の人々からの視点で語られる言葉はなかった。今後、オメガはバッド・バッチのメンバーと共に“戦後”の世界を見て、戦争を学んでいくのだろう。
カミーノではラマ・スー首相がブラッカにおけるエリート分隊の任務の結果を心配している。曰く、賞金稼ぎ達がオメガを連れ戻せば「我々の計画」は問題ないのだとか。つまり、賞金稼ぎをオメガの元に送り込んでいたのはカミーノだったのだ。第7話では、帝国に対抗するために戦略ドロイドのデータを狙っていたトレースとラファは、レックスの下で働いていることが明らかになった。そして、第4話でオメガを狙っていたフェネック・シャンドは、どうやらカミーノに雇われていたようだ。また、賞金稼ぎ「達」と表現されていることから、他にもオメガを狙う存在がいるということが明らかになっている。
クロスヘアーとの再会
そして、バッド・バッチの前に現れたのはクロスハンター率いる帝国のエリート分隊とトルーパーの軍隊。だが、トルーパーはまだ帝国のストーム・トルーパーにはなっておらず、クローン戦争末期に活躍していたフェイズIIモデルのクローン・トルーパーになっている。元クローン不良分隊のリーダーの下、後のストーム・トルーパーとなっていくであろう人間のエリート分隊と、過去の遺物になりつつあるクローン・トルーパーの貴重なコラボレーション。時代が移り変わる過渡期を見せてくれるのも『バッド・バッチ』の楽しいところだ。
バッド・バッチは気づかれずに、尚且つクルーザーから得た“成果”を持って逃げ出すことを試みる。かつての仲間であるクロスヘアーとの読み合いは、バッド・バッチが追い込まれる展開を見せるが、テクがキャノン砲を起動させてデッキ全体を崩落させることでこの窮地を脱する。ハンターは抑制チップに操られたクロスヘアーを説得するも、バッド・バッチを「裏切り者」と断定して聞く耳を持たない。レッカーはそんなクロスヘアーにプロトン魚雷を直で投げつけて撃退。そんな使い方があるのか……。
一同はイオン・エンジンの中を通って脱出を試みるが、クロスヘアーはお見通し。待ち伏せしていたクロスヘアーはエンジンを起動してバッド・バッチを丸焼きにすることを試みる。対するバッド・バッチはチームで作戦を練り、エンジンの側面を爆破して脱出することに成功。エンジンのエネルギーはクロスヘアー達を襲う。映画顔負けのド派手な展開だ。
現れたのは……
バッド・バッチの船は帝国軍に押さえられていたはずだったが、ハンターとオメガが船に戻るとトルーパーたちは倒された後だった。そこに現れたのは謎の賞金稼ぎ。この人物は、『クローン・ウォーズ』に登場したキャド・ベインだ。キャド・ベインはハンターにオメガを引き渡すよう要求する。カミーノに雇われたのだろう。
キャド・ベインは、ハンターとの一騎討ちを制すとオメガを捕らえる。ジャンゴ・フェットの死後に“銀河一の賞金稼ぎ”とも言われる凄腕の賞金稼ぎであり、ハンターが勝てないのも無理はない。キャド・ベインはシディアス卿の下で働いていたこともあり、その時もフォース感応者の子ども達を誘拐している。なお、一緒にいるドロイドはずっとキャド・ベインを手伝っているトド360だ。一度破壊された時にはメカが得意なアナキン・スカイウォーカーに直してもらったこともある。
一方、エンジンの噴射によって重傷をおったクロスヘアーは包帯でグルグル巻きに。『スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐』で大火傷を負ったアナキン・スカイウォーカーのように、ヴィランとしてマスクを被る展開もあるのだろうか……。
残りの3人に助けられたハンターはオメガが拐われたことを明かし、キャド・ベインを探し出すことを決める。しかし、なんの当てもないこの状況からどのようにしてオメガを見つけ出すことができるのだろうか。これまでの各話で共闘した仲間達、シドやレックスを頼ることになるのかもしれない。フェネック・シャンドを知っていたシドなら銀河中に知れ渡っているキャド・ベインのことはもちろん知っているだろう。
そしてキャド・ベインが向かう先は惑星カミーノだろう。バッド・バッチはまたもカミーノに戻り、敵の本拠地への潜入作戦を取り掛かることになるのだろうか。
また、今回は金目のものを集めようとしたハンターのせいでオメガが拐われるという最悪の結果を招いたことになる。リスクを取ることを選んだ経営判断が裏目に。「オメガと部隊に最良の道を選ぶ」と話していたハンターは、自責の念とどのように向き合っていくのだろうか。
『スター・ウォーズ:バッド・バッチ』は全16話が配信される予定で、毎週金曜日に最新話が配信される。
『スター・ウォーズ:バッド・バッチ』はDisney+で独占配信中。
『バッド・バッチ』第9話のネタバレ解説はこちらから。
第1話のネタバレ解説はこちらから。
第2話のネタバレ解説はこちらから。
第3話のネタバレ解説はこちらから。
第4話のネタバレ解説はこちらの記事で。
第5話のネタバレ解説はこちらの記事で。
第6話のネタバレ解説はこちらの記事で。
第7話のネタバレ解説はこちらから。
ジェダイが忘れ去られた理由についての考察はこちらの記事で。
帝国がクローン兵を廃止した理由についてはこちらの記事から。