ネタバレ解説『バッド・バッチ』シーズン2第8話 銀河に新時代到来、強すぎるアノ人、流れるあの曲 あらすじ&考察 | VG+ (バゴプラ)

ネタバレ解説『バッド・バッチ』シーズン2第8話 銀河に新時代到来、強すぎるアノ人、流れるあの曲 あらすじ&考察

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『バッド・バッチ』シーズン2第8話はどうなった?

アニメ『スター・ウォーズ:バッド・バッチ』(2020-) シーズン2の第8話は第7話と同時配信されている。シーズン2では初週の第1話と第2話に続く同時配信だ。第15話と最終話の第16話も同時配信が予定されており、こちらも2話合わせて一編の中編作品になると見られる。

シーズン2第8話ではどんな展開が待っていたのか。ネタバレありで解説していく。まだの方はまずは第7話の解説を読んでいただきたい。また、以下の内容はシーズン2第8話のネタバレを含むため、必ずディズニープラスで本編を視聴してから読んでいただきたい。

ネタバレ注意
以下の内容は、アニメ『スター・ウォーズ:バッド・バッチ』シーズン2第8話の内容に関するネタバレを含みます。

シーズン2第8話「真実と結末」あらすじ&ネタバレ解説

エコーの過去

『スター・ウォーズ:バッド・バッチ』シーズン2第8話は、ようやくバッド・バッチが登場する。第7話では第3話に続くバッド・バッチなしの回となったが、第8話ではいよいよ不良分隊が動き出す。オメガはシーズン2第6話で出会ったウーキー族のジェダイ、グンジーから教わった瞑想を実践している。

映画『スター・ウォーズ エピソード7/フォースの覚醒』(2015) では、ロア・サン・テッカが宗教としての“フォースの教会”を信仰しており、『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』(2016) のチアルート・イムウェもフォースの力を信じていた。オメガが瞑想を実践しているのを見るに、こうして多くのジェダイが消えた後も地道にジェダイの教えが引き継がれ、語り継がれていったのだろう。

一方、エコーは「スカコ・マイナーを思い出す」ので孤独を感じるのは苦手だと吐露する。アニメ『スター・ウォーズ/クローン・ウォーズ』(2008-2020) では、エコーは惑星スカコ・マイナーに捕えられ、サイボーグに改造された。捕えられていたエコーを助けたのがキャプテン・レックスとアナキン・スカイウォーカー、そしてバッド・バッチのメンバーだった。

その件を機にバッド・バッチに加入したエコーは、「必要とされた」とその理由を語っている。そして、シーズン2第8話でバッド・バッチを必要としたのは、キャプテン・レックスだ。帝国の首都であるコルサントでの任務を依頼されたハンターは乗り気ではなかったが、エコーは「すぐ向かう」と返答。「必要とされた」からには出向くということだ。

『バッド・バッチ』シーズン1第7話では、レックスはバッド・バッチに反体制活動に加わることを要請したが、今はオメガと仲間を優先したいとして、ハンターはこの誘いを断っていた。一方で、ハンターはレックスに窮地に立たされた時には連絡するよう告げており、レックスはこのやり取り通りに連絡をしてきたということになる。

流れた曲は…

重大なデータを盗み出すというミッションについたバッド・バッチ。レックスから状況報告を受け、ランパートの艦の指揮記録を造船所にある艦内から盗み出すことに。徴兵法案の採択が行われる翌日までにデータを持ってくることが必要になる。

オメガはチューチー議員と行動を共にし、残りのメンバーはレックスと共に造船所へ。特別なクローンであり、カミーノで保護されていたオメガは初めて民主主義の仕組みを学ぶことになる。議場の廊下でランパートに圧をかけるマス・アミダは、この時点ですでに次の手を打つ手筈を進めていたのだろう。

チューチーに議場を見せてもらったオメガだったが、クローンの議席がないことにクローンの一人として抗議する。そして、オメガが「私たちも銀河の一員」と話すところで、少しだけクローンのテーマが流れる。チューチーは軍事資産と見られているクローンに、市民と同じ権利を与えると誓い、それを「意義ある戦い」と呼ぶのだった。

チューチーはベイル・オーガナにバッド・バッチの作戦を伝える。オーガナ議員の方は、チューチーにカミーノの元議員であるハリー・バトーニと会うよう進める。防衛財政委員会を勤めていたハリー・バトーニから金の動きを突き止めるのだ。

ハリー・バトーニは『クローン・ウォーズ』にも登場した人物で、軍事費削減に反対し、クローン兵の増強に予算を割り当てることに貢献した人物だ。チューチーは、カミーノのクローン施設にあてるはずの資金が消えていることを指摘するが、カミーノのことなどどうでもよいという態度を取る。

しかし、帝国が故郷を滅ぼすのをその目で見たオメガが怒りを表明すると、ハリー・バトーニはカミーノの首相だったラマ・スーが思い上がっていたと指摘し、ランパートによる資金流用を認める。ラマ・スー首相が思い上がっている様子はシーズン1第1話で示されていた。契約終了を通達したターキン提督にラマ・スーは「帝国の秩序維持にはクローン兵が必要」と反論するのだが、ターキン提督は徴兵で解決できると言い放っている。

爽快なアクション

チューチーはハリー・バトーニに議会で証言するよう求めるが、やはり証拠がなければ意味はない。そして、ハンターとレックス達はその証拠を追っていた。レックスはエコーに「苦境に気づき始めた兄弟達を放っておけない」と言いつつ、信頼できる仲間は少なく苦境に立たされている現状を明かす。エコーはシーズン2第1話から帝国との戦いに備えるべきだとハンターに忠告している。

「出たとこ勝負」なバッド・バッチのアクションは爽快で、スピーダーを利用して艦への侵入に成功すると、警報を鳴らしながらもデータの奪取に成功する。艦のジェットを起動したり、複数のポットを射出して撹乱するド派手な戦い方で脱出し、データの配達を急ぐのだった。

巨大兵器との戦いが描かれたシーズン2第5話に続き、今回もド派手な戦いが描かれている。それも、それぞれの得意分野を活かした戦い方で、チームで戦うバッド・バッチの良さが十二分に発揮されている。思えば、バッド・バッチの4人とレックスの共闘が見られるのは今では貴重な機会だ。

パルパティーン降臨

チューチーは議会でランパートの資金流用を告発。「流用」ではなく「再分配」と主張するランパートに、チューチーはカミーノ滅亡は故意であり、資金はその備えとして流用されたと指摘する。ここカミーノ攻撃の証拠映像のデータがオメガの手で届けられる。故郷を破壊した証拠をクローンであるオメガ自身が届けたのだ。

一気に旗色が悪くなったランパートだが、そこに登場したのはパルパティーン皇帝だ。パルパティーンは『バッド・バッチ』初登場。声は『スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還』(1983) 以降、実写版でもパルパティーンを演じるイアン・マクダーミド本人が当てている。日本語の声は『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』(2019)、『オビ=ワン・ケノービ』(2022)、『スター・ウォーズ:テイルズ・オブ・ジェダイ』(2022) と同じく青森伸が担当している。

先ほどランパートに圧をかけていたマス・アミダ副議長は、この状況を予見してか、パルパティーンと共にいたようである。マス・アミダの口から、カミーノの事件はランパートの独断で実施されたと言い渡され、ランパートは逮捕されてしまう。ランパートは「私は命令に従っただけ」と主張するが、これはシーズン2第7話でスリップがケイドにした言い訳と同じだ。そしてランパートを捕らえるのは故郷を破壊されたクローン・トルーパーという皮肉。

パルパティーンはチューチーへの感謝を表明し、ランパートに反逆行為の報いを受けさせると宣言。相変わらず見切りが早い。一方で、今回の事件について、指揮下にあったクローンが妄信的に命令に従い、虐殺を行なったと非難する。この指摘には誰も反論できない。

前話の解説でも書いたが、「命令に従っただけ」というのは、ユダヤ人虐殺を指揮したナチスドイツのアドルフ・アイヒマンと同じ言い分だ。命令を下す者が悪いことは間違いないが、それを実行する一人一人に冷徹な勤勉さではなく正義の心があれば防げたはずなのだ。

その個々の“弱さ”を利用するパルパティーンは、「今が変革の時」と、今回の事件をきっかけに帝国軍は変わらなければならないという方向で話を進めていく。“ランパートの凶行”にも触れて不安を煽ったかと思えば、この法案を通して「新時代の扉を開く」とポジティブな言葉遣いも忘れない。

そして、パルパティーンは「帝国軍ストームトルーパー」の創設を宣言する。ネーミングで人々の気持ちを高揚させる見事な政治力。なお、第7話と第8話では、カミーノが「嵐」で滅亡したという話が何度も出てくるため、英語では「嵐=ストーム/Storm」という単語が繰り返し登場している。もしかすると、ストームトルーパーという名前は、表向きにはカミーノの事件を忘れないようにという意味を込めて付けられたのかもしれない。

エコーの決断

手強くなったパルパティーンの前になす術なしだったバッド・バッチら。エコーは廃止が決まり、世間の心象も悪くなったクローン兵達のことを心配している。チューチーは諦めることなく戦い続けることをオメガに約束するが、ここでエコーがチームを離れることが明かされる。

視聴者の私たちは困惑するオメガと全く同じ気持ちだ。クローンにとって厳しい時代になり、エコーは仲間の力になりたいと話す。バッド・バッチもエコーを必要としていると主張するオメガに、「時が来たらまた戻る」と約束し、エコーはレックスとの道を歩み始めるのだった。

シーズン2第1話から示されていたエコーの、帝国に対する戦いに加わりたいという思いが尊重される形でバッド・バッチはまたしてもメンバーを失うことになった。帝国に忠誠を誓ったクロスヘアーと、反帝国の戦いに身を投じたエコーは全く逆の立場だが、チームを大切にしたいハンターが率いるバッド・バッチはそのどちらとも一緒にいることはできない。

クローンのために戦うと決めたエコーへの餞別のようにクローンのテーマが流れ、涙するオメガの姿が映し出されてシーズン2第8話は幕を閉じる。

『バッド・バッチ』シーズン2第8話 考察&感想

強すぎるパルパティーン

シーズンの折り返し地点となった『バッド・バッチ』シーズン2第8話のハイライトは、パルパティーンの登場とランパートの退場だろう。シーズン1からチェーンコード導入やウォー・マントル計画の実行を指揮していた有能なランパートを、躊躇なく切り捨てるパルパティーンは(悪い意味で)流石である。

ランパートはこのまま退場となるのかどうかは気になるところ。他の「スター・ウォーズ」シリーズに登場していないところを見るに、銀河で名を馳せることはなさそうだが、パルパティーンに裏切られたことから反体制運動に加わって、14年後が舞台の『キャシアン・アンドー』シーズン2で再登場という線もあり得るかもしれない。

パルパティーンの方はというと、ドラマ『オビ=ワン・ケノービ』に続いての登場となり、相変わらずの威圧感を放っている。会社の社長が後から会議に入ってきて全てを決めてしまうようなパワーを持つパルパティーンは、流石は19年もの間銀河を独裁で支配するだけのことはある。

これで帝国に徴兵制が導入され、ストームトルーパーが創設されることになる。シーズン2の後半は帝国を追われるクローンと、一方で帝国が進めるクローン関係の秘密の計画に焦点が当てられることになるだろうか。

どうなるバッド・バッチ

バッド・バッチの方は、エコーの離脱によってハンター、レッカー、テク、オメガの4人組になってしまった。シーズン1第1話では、エコーはオメガの存在原因でバッド・バッチが逃亡生活を送っていることを指摘した。第2話ではそれを気にしていたオメガが「皆に理想を捨てさせた」と自分を責めていた。

シーズン2第8話は涙するオメガの姿で幕を閉じたが、今回エコーがバッド・バッチを離れたことについても、オメガは自分を責めているのではないだろうか。シーズン1ラストではクロスヘアーにも優しい言葉をかけた心優しいオメガの精神状態が心配だ。

一方でバッド・バッチがレックスの戦いに加わらない理由はハンターのこだわりにもある。ハンターはオメガを危険に晒したくないという思いから、反帝国の戦いに加わることを拒否し続けているのだ。シーズン1で示されたハンターの哲学はこちらの記事に詳しい。

そして、クローンが窮地に立たされ、ランパートが更迭され、帝国軍にいるクロスヘアーはどんな動きを取るのだろうか。バット・バッチは再び皆で集まることはできるのか。シーズン2後半戦も目が離せない。

アニメ『スター・ウォーズ:バッド・バッチ』シーズン2はDisney+で独占配信中。

『スター・ウォーズ:バッド・バッチ』(Disney+)

シーズン2第9話のネタバレ解説はこちらから。

第1話のネタバレ解説はこちらから。

第2話のネタバレ解説はこちらから。

第3話のネタバレ解説はこちらから。

第4話のネタバレ解説はこちらから。

第5話のネタバレ解説はこちらから。

第6話のネタバレ解説はこちらから。

第7話のネタバレ解説はこちらから。

 

シーズン1ラストの解説はこちらの記事で。

シーズン1で明かされたクローン兵廃止の理由はこちらから。

 

ドラマ『マンダロリアン』シーズン3は2023年3月1日より配信開始。本予告の解説&考察はこちらの記事で。

齋藤 隼飛

社会保障/労働経済学を学んだ後、アメリカはカリフォルニア州で4年間、教育業に従事。アメリカではマネジメントを学ぶ。名前の由来は仮面ライダー2号。編著書に『プラットフォーム新時代 ブロックチェーンか、協同組合か』(社会評論社)。
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