本予告 解説&考察『マンダロリアン』シーズン3 グローグーに変化? クローンに繋がる? 3月1日配信開始 | VG+ (バゴプラ)

本予告 解説&考察『マンダロリアン』シーズン3 グローグーに変化? クローンに繋がる? 3月1日配信開始

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『マンダロリアン』シーズン3 本予告が公開

ディズニープラスの人気ドラマ『マンダロリアン』より、2023年3月1日(水)より配信を開始するシーズン3の公式予告が公開された。米時間1月16日(月)に開催されたNFLプレイオフのダラス・カウボーイズ対タンパベイ・バッカニアーズ戦の放送中に公開されたものだ。なお、1週間前にはカレッジフットボールのプレイオフ放送に合わせて『アントマン&ワスプ:クアントマニア』の本予告が公開されている。

『マンダロリアン』シーズン3 本予告 解説&考察

マンダロリアンとは

『マンダロリアン』シーズン3の本予告は、主人公のマンドーことディンジャリンの「私たちの民族は、銀河の星々のように散り散りになってしまった」という語りから幕を開ける。そして冒頭からマンダロリアンが集結。マンドーが自身の宗派である“チルドレン・オブ・ザ・ウォッチ”でチームとして戦うことになれば、シーズン1以来の展開となる。

次にマンドーは「私たちの存在意義とは?」と、マンダロリアンという存在のアイデンティティを問いかける。そして、グローグーに「マンダロリアンになるには、戦術だけでなく、銀河の航海術を身につけろ。そうすればお前は道に迷うことはない」と教える。チルドレン・オブ・ザ・ウォッチの標語「我らの道/This is the way.」の「道」の意味を示す重要なセリフだ。

『ボバ・フェット』を経て、マンダロリアンとして育てられようとしているグローグー。しかし、マンドーがドラマ『ボバ・フェット』で手に入れたN-1 スターファイターの内部では、後部座席からマンドーの膝の上に移動している。またマンドーがグローグーを甘やかしているのだ。

特報に続き、かつてギルドのリーダーだったグリーフ・カルガがネヴァロに再登場。すっかりお偉いさんになったグリーフ・カルガだが、今回もマンドーが手助けすることになるのだろうか。一方でマンドーは「マンダロアに行く。そうすれば罪も赦されるかもしれない」と、シーズン3の行き先の一つが惑星マンダロアであることに言及する。

『マンダロリアン』シーズン2では、マンドーはグローグーと別れる際に、「人前で顔を見せてはならない」というチルドレン・オブ・ザ・ウォッチの教義を破ってしまった。『ボバ・フェット』ではその件についてアーマラーから詰問され、マンドーはチルドレン・オブ・ザ・ウォッチを破門になっていた。この罪が赦されるためにはマンダロア鉱山にある泉に入らなければならず、シーズン3ではそれがマンドーのミッションの一つになりそうだ。

グローグー、カーソン・テヴァ、そしてパーシング

再びN-1 スターファイターに乗っているマンドーとグローグーが映し出されるが、この場面では『ボバ・フェット』でグローグーのお気に入りになった亜高速スラスターのスイッチをグローグーが自ら押している。『ボバ・フェット』のラストでは、マンドーはグローグーのわがままに応えて何度も亜高速スラスターを起動していた。この場面では、グローグーが勝手にスイッチを押したのではなく、マンドーがグローグーに自分でスイッチを押させるようになったのだとすれば、またマンドーがグローグーを甘やかしているのだ。

子育ての方は少し心配になるが、次にカーソン・テヴァが登場。新共和国のスターファイター隊の隊長として登場するようで、『マンダロリアン』シーズン2と『ボバ・フェット』に続く登場になる。以前、脱獄を補助した一方で犯罪者を捕らえたマンドーを見逃しており、『ボバ・フェット』でもマンドーを取り逃したが報告を出さなかった。

カーソン・テヴァはマンドーに「危険なことが進行している。大事になってから動いても手遅れだ」と語る。そして、スピーダーに乗っているメガネの人物は、帝国の残党の科学者であるドクター・パーシングだ。シーズン1ではザ・チャイルドと呼ばれていたグローグーの身柄確保のためにネヴァロへ派遣されていた。

マンドーは依頼主の一人であるパーシングを裏切ってグローグーを連れ出したが、パーシングはその前にグローグーの血液を採取していた。その後、パーシングはモフ・ギデオンのために働いていたが、パーシングが再登場するということは、再びグローグーを狙う帝国の残存勢力が物語に絡んでくるということだろう。

現在、アニメ『スター・ウォーズ:バッド・バッチ』(2021-) では帝国のクローン技術に焦点が当てられており、『マンダロリアン』シーズン3でのパーシングの登場により、ヨーダ/グローグーの種族のクローンを巡る物語が展開されることも予想できる。カーソン・テヴァはマンドーに忠告した「危険なこと」とは、どんな事態なのだろうか。

グローグーに変化が?

更に古いマンダロリアンのヘルメットをが発掘される場面も。続いて『ボバ・フェット』第6話で呼び起こされたグローグーの幼少期の記憶と思われるシーンが登場。4人のジェダイがグローグーを守っているように見える。オーダー66の時の記憶だろうか。グローグーの過去が明らかになることに期待がかかる。

帝国残存勢力とのドッグファイトに加え、ドロイドばかりが集まるバーのような場所も見られるよう。元々ドロイド嫌いだったマンドーだが、どのような用件でここに来たのだろうか。画面内にはR2-D2やC-3POと同型のドロイドや、バトルドロイドの姿が多くみられる。

また、シーズン2にも登場したボ=カターン・クライズ率いるデス・ウォッチのメンバーや、チルドレン・オブ・ザ・ウォッチのメンバーのパズ・ヴィズラの姿も。シーズン3ではマンダロリアンが大集合する展開になりそうだ。

『マンダロリアン』シーズン3本予告のラストは、一人になったグローグーの前に二足歩行で4つの目を持つクリーチャーが現れる。またもグローグーの身に危険が迫る……かと思いきや、マンドーの「我らの道」という言葉に続いて、フォースを使って相手を吹き飛ばすグローグーの姿が映し出される。『ボバ・フェット』での訓練の結果が出ているようだ。

思えばグローグーはマンドーを助けるときに強力なフォースを発揮していた。それはジェダイが忌避すべきとされる愛着や愛情が力の源になったものだった。しかし、今回の本予告ではグローグーは一人で自分の身を守るためにフォースを操っているようにも見える。

マンダロリアンの親を持ちながら、ジェダイの素質を持つグローグー。グローグーがマンドーなしで強力なフォースを使えるようになったとすれば、それは大きな変化である。同時に“親離れ”の最初の段階を迎えたと考えることもできるが、果たして……。

今や押しも押されぬ人気シリーズに

ドラマ『マンダロリアン』は2019年11月にシーズン1の配信をスタート。『スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還』(1983) の5年後、『スター・ウォーズ エピソード7/フォースの覚醒』(2015) の25年前を舞台に、賞金稼ぎのマンドーとヨーダと同じ種族である幼いグローグーの旅が描かれている。

「スター・ウォーズ」シリーズ初の実写ドラマ作品として注目を集めた本作は、高い評価を受け、2020年10月から12月にかけてシーズン2が配信された。いよいよシーズン3が2023年3月1日より配信されるため、約2年に1回のペースで新シーズンが登場していることになる。

一方、2021年末から2022年2月にかけて配信されたスピンオフ『ボバ・フェット/The Book of Boba Fett』は実質『マンダロリアン』シーズン2.5となっている。また、スタジオジブリとルーカス・フィルムが歴史的なコラボレーションを果たした短編アニメ『禅 グローグーとマックロクロスケ』が2022年11月に配信されている。

ドラマ『マンダロリアン』シーズン3は2023年3月1日(水)よりディズニープラスで独占配信。

マンドー役のペドロ・パスカルが主演を務めるドラマ『THE LAST OF US』第1話の解説はこちらから。

マンドーとグローグーは絵本になることも発表された。詳しくはこちらから。

齋藤 隼飛

社会保障/労働経済学を学んだ後、アメリカはカリフォルニア州で4年間、教育業に従事。アメリカではマネジメントを学ぶ。名前の由来は仮面ライダー2号。 訳書に『デッドプール 30th Anniversary Book』『ホークアイ オフィシャルガイド』『スパイダーマン:スパイダーバース オフィシャルガイド』『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース オフィシャルガイド』(KADOKAWA)。正井編『大阪SFアンソロジー:OSAKA2045』の編集担当、編書に『野球SF傑作選 ベストナイン2024』(Kaguya Books)。
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