ビリーがワンダを救う?『アガサ・オール・アロング』でウィッカンの能力開花に期待 予告編を考察 | VG+ (バゴプラ)

ビリーがワンダを救う?『アガサ・オール・アロング』でウィッカンの能力開花に期待 予告編を考察

©2024 Marvel

『アガサ・オール・アロング』ビリーに注目

MCUドラマ『アガサ・オール・アロング』が2024年9月19日(木) よりディズニープラスで配信を開始する。2021年に配信されたドラマ『ワンダヴィジョン』のアガサ・ハークネスを主人公に据えた作品で、ワンダに魔法をかけられた魔女のアガサのその後が描かれる。

『アガサ・オール・アロング』の初予告では、ワンダの名前とワンダの双子の子どもの一人であるビリーが登場。ワンダの物語とのつながりも示唆されている。今回は、新たな姿で再登場を果たすことになるビリーについて考察していこう。

ネタバレ注意
以下の内容は、ドラマ『ワンダヴィジョン』と映画『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』の内容に関するネタバレを含みます。

『アガサ・オール・アロング』で帰ってきたビリー

ドラマ『アガサ・オール・アロング』の予告編の前半は、刑事物の世界に入り込んだアガサとワンダを思わせる遺体の姿が映し出され、アガサが復活。後半は魔女としての力を取り戻そうとするアガサの姿が描かれる。

アガサが「役者は揃った」と発言した後は、魔女たちの姿が映し出されていくが、その中には俳優のジョー・ロックが演じるビリー・カプランの姿がある。アガサは、ビリーを含む5人を率いて「魔女の道を歩む」と宣言。アガサとビリーが二人で儀式のようなものに取り組む姿も見られる。

アガサは「まともな奴なんかいらない」とも発言しており、そのメンバーにビリーが含まれているというのは興味深い。予告編のラストではビリーが「エクソシスト」のようなブリッジで迫り来る相手に追い詰められているシーンも。『アガサ・オール・アロング』では、ビリーはアガサと行動を共にするようだ。

これまでのビリー

ビリーのMCU初登場はドラマ『ワンダヴィジョン』第3話でのこと。ヘックス(結界)の中で突如妊娠したワンダがトミーを出産し、次にビリーが生まれた。第5話で10歳まで急成長を遂げたビリー&トミーは、第6話でスーパーパワーを開花させている。

トミーは伯父のクイックシルバーの力を引き継いで高速移動を、ビリーは母ワンダの力を引き継いでサイキック能力を操れるようになった。第6話では、ビリーは父ヴィジョンのピンチをテレパシーで感じ取り、母ワンダに伝えている。作品の特性に伴うものではあるが、第四の壁を破って視聴者に話しかけるシーンも見られた。

『ワンダヴィジョン』最終話ではワンダがヘックスで作り出した世界を諦めることで二人はヴィジョンと共に消滅。ポストクレジットシーンでは、ワンダは禁断の書であるダークホールドを使って別ユニバースのビリーとトミーを探し求めている姿を見せた。映画『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』(2022) では、アース838でワンダと共に平和に暮らすビリーとトミーの姿が描かれた。

同作のラストでは、ダークホールドに取り憑かれスカーレット・ウィッチとして暴走するワンダを、アメリカ・チャベスがアース838のビリーとトミーの前に転送。恐怖したビリーは「お母さん!!」と、トミーは「魔女がいる!」と絶叫している。結果、ビリーとトミーの怯える姿を見て、アース616のワンダは改心。アース838のワンダが「あの子たちは私が愛する」と約束し、アース616のワンダはダークホールドを全て破壊して崩壊する山の下敷きになったのだった。

このラストには、あまりにワンダが報われないという声も多かった。『アガサ・オール・アロング』では、再びワンダに絡む物語が描かれるとあって、ワンダの復活に期待もかかっている。その展開において、重要となるのがビリーの存在だ。

ビリーがワンダを救う?

ビリーは原作コミックでもワンダの力を引き継いでいることから、双子の中でもワンダに近い存在だ。原作ではゲイであるという理由で学校でいじめを受けていたが、ワンダがその力を目覚めさせて助けている。ビリーはその後、ウィッカンというヒーロー名でヤング・アベンジャーズに所属。同じくゲイのハルクリングと結ばれることになる。

MCU版では、先ほどの『マルチバース・オブ・マッドネス』のクライマックスでスカーレット・ウィッチの登場時に一番に母ワンダを呼んでいるなど、お母さんっ子な一面も見せている。それにワンダと同じ能力を持っているため、ワンダと同じく魔女としてアガサと行動を共にする可能性も考えられる。では、『アガサ・オール・アロング』に登場するビリーはどんな存在なのだろうか。

まず、『アガサ・オール・アロング』に登場するビリーは、これまで同役を演じてきたジュリアン・ヒルヤードからジョー・ロックに俳優が変更となっている。自身が同性愛者であることを公表しているジョー・ロックは、ゲイの高校生の主人公を演じたNetflixドラマ『HEARTSTOPPER ハートストッパー』(2022-) での主演などで知られる。また、米Mashableは、『アガサ・オール・アロング』では、俳優のマイルズ・グティエレス・ライリーがビリーのボーイフレンド役を演じるとも報じている。ビリーはMCUでも、原作準拠でゲイとして描かれることになりそうだ。

俳優の交代については、ビリーの青年を描くということが最大の理由だと考えられるが、アガサがいるMCUのメインユニバースでは、ビリーは生まれたことになっていない。『ワンダヴィジョン』のラストでワンダのヘックスと共に消えてしまったのだ。となると、『アガサ・オール・アロング』のビリーは別ユニバースのビリーである可能性もある。

『マルチバース・オブ・マッドネス』におけるビリーとトミーはスカーレット・ウィッチを前にしても能力を使っておらず、アース838では能力を持っていないということも考えられる。ただ、『アガサ・オール・アロング』でアガサと行動を共にすることで、ビリーが能力を開花させることも考えられるし、そうなればかつて自分の前に現れた、スカーレット・ウィットとなった母を助けるためにビリーは“魔女の道”を目指すのかもしれない。

ヤング・アベンジャーズにも繋がる?

加えて、映画『マーベルズ』(2023) のラストでは、ミズ・マーベルを中心としたヤング・アベンジャーズの結成が示唆された。ビリーがウィッカンとして能力を開花させれば、原作に倣ってヤング・アベンジャーズ入りすることは間違いないだろう。ミズ・マーベル、ケイト・ビショップ、キャシー・ラング、アメリカ・チャベス、スカーらによる新チーム結成の実現がさらに近づくことになる。

MCU版ヤング・アベンジャーズのメンバー予想はこちらの記事で。

MCUでは、『ワンダヴィジョン』に登場した“ホワイトヴィジョン”の単独作品がディズニープラスで2026年に配信されると報じられている。『アガサ・オール・アロング』でのビリーの活躍は、今後のMCU作品にも影響を及ぼすことになりそう。意外と面倒見が良さそうなアガサさん、ビリーをよろしくお願いします。

ドラマ『アガサ・オール・アロング』は2024年9月19日(木) よりディズニープラスで独占配信。初週は2話同時に配信される。

『アガサ・オール・アロング』公式ページ

『アガサ・オール・アロング』予告に登場したワンダの死体?についての考察はこちらの記事で。

『アガサ・オール・アロング』のショーランナーが語ったアガサの魅力はこちらから。

『アガサ・オール・アロング』初映像の解説はこちらの記事で。

映画『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』初映像の解説はこちらから。

齋藤 隼飛

社会保障/労働経済学を学んだ後、アメリカはカリフォルニア州で4年間、教育業に従事。アメリカではマネジメントを学ぶ。名前の由来は仮面ライダー2号。 訳書に『デッドプール 30th Anniversary Book』『ホークアイ オフィシャルガイド』『スパイダーマン:スパイダーバース オフィシャルガイド』『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース オフィシャルガイド』(KADOKAWA)。正井編『大阪SFアンソロジー:OSAKA2045』の編集担当、編書に『野球SF傑作選 ベストナイン2024』(Kaguya Books)。
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