ネタバレ! 『マダム・ウェブ』アノ人登場の意味は? 演じた俳優は「我慢できず」 今後の展開を考察 | VG+ (バゴプラ)

ネタバレ! 『マダム・ウェブ』アノ人登場の意味は? 演じた俳優は「我慢できず」 今後の展開を考察

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『マダム・ウェブ』のアノ人に注目

映画『マダム・ウェブ』は『モービウス』(2022) に続くSSU最新作。8月米公開の『クレイヴン・ザ・ハンター』、11月米公開の『ヴェノム3(仮題)』に先駆けて2024年のSSU作品の先陣を切る作品になる。加えて、「スパイダーマン」作品のキャラクターで描かれるSSU作品で初めてクモのキャラクターを紹介する作品でもある。

『マダム・ウェブ』では、ダコタ・ジョンソン演じるキャシー・ウェブと、後にスパイダーウーマンとして活躍することになる3人の少女の物語が描かれる。その一方で、告知されていたシークレットキャラクターも意外な面々が揃っていた。今回は、中でも注目を集めたアノ人物について深掘りしていこう。

ネタバレ注意
以下の内容は、映画『マダム・ウェブ』の内容に関するネタバレを含みます。

『マダム・ウェブ』にベンおじさん登場

若き日のベン・パーカー

『マダム・ウェブ』のシークレットキャラクターの一人は、アダム・スコット演じるベン・パーカーだった。ベンといえば、「スパイダーマン」シリーズの有名キャラで、スパイダーマンことピーター・パーカーを育てた人物として知られる。多くの場合、ベンはピーター・パーカーの叔父であり「ベンおじさん」と呼ばれる。

『マダム・ウェブ』で描かれたベンは救急救命士である主人公キャシーの同僚で、キャシーをサポートする優しさも見せる常識人として描かれている。キャシーは人との関わりを避けようとするが、ベンに対しては心を開いている。ベンの方も、良い出会いがあったことをキャシーに明かすなど、二人の間には信頼関係がある。

ベンがその「出会い」についていつもと違う表情を見せると、キャシーはそれが真剣なものであることを察する。このシーンは、ベンが後に結婚することになるメイ・パーカーとの出会いを示唆している。MCU「スパイダーマン」ではベンおじさんの代わりの役目を果たした、あの「メイおばさん」である。

ベンおじさんが生んだつながり

キャシーがベンに心を開いていることで、キャシーはイヤイヤながらもベンの妹のベビーシャワー(妊婦と赤ん坊を祝福するパーティー)に出席する。ベンの妹はメアリー・パーカーで、ピーター・パーカーの母として知られる人物である。ベンの存在によって、マダム・ウェブと生まれる前のスパイダーマンに繋がりが生まれることになっている。

ベンは救急救命の現場で車ごと水中に落ちたキャシーを救い、それによってキャシーは未来予知の能力に目覚めることになった。終盤では後にスパイダーウーマンになる3人の少女を保護するなど、ベンは未来のスーパーヒーローたちを助ける見事な活躍を見せている。その後にキャシーはエゼキエルに襲撃されているメアリー・パーカーを助けたので、マダム・ウェブが未来のスパイダーマンを、ベンおじさんが未来のスパイダーウーマンを助けるという構図が出来上がっている。

『マダム・ウェブ』のラストでは、ベン・パーカーは病院でメアリー・パーカーの出産に立ち会い、正式に「ベンおじさん」と呼ばれるようになる。『マダム・ウェブ』は「ベンおじさん」のオジリンを描く作品でもあったのだ。

これまでのベンおじさん

ベンに与えられた役割

こうして若き日のベン・パーカーが描かれたというだけでも、『マダム・ウェブ』は画期的な作品になったと言える。なぜなら、これまでの実写作品では、ベンおじさんことベン・パーカーはいつも自らの死を通してピーター・パーカーに教訓を与える存在としてしか描かれてこなかったからだ。

サム・ライミ監督版の『スパイダーマン』(2002) ではクリフ・ロバートソンがベンおじさんを演じ、思春期のピーターとすれ違いが起きる中で後にサンドマンとなるフリント・マルコに殺されてしまう。ピーターはベンの死を悔い入りながらも、「大いなる力には、大いなる責任が伴う」というベンの言葉を引き継いでヒーローとしての役割を果たすことになる。

マーク・ウェブ監督の『アメイジング・スパイダーマン』(2012) でも、マーティン・シーン演じるベン・パーカーはピーターと口論した末に逃走中の強盗に射殺されてしまう。そして同作でも「人のためになることができるなら、それをやるのが道徳的な義務であり責任だ」と、ピーターの父リチャードの信念としてピーターに伝えている。

ベンは教えを与えて死ぬ、いや、ベンが死ぬことでスパイダーマンは成長する。ベンは物語の中の歯車の一つであり、必ずその死がセットで描かれてきた。なんなら『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』(2023) では、ベンを含む「身近な人の死」はスパイダーマンにとって避けることのできない“カノンイベント”と紹介されている。

『マダム・ウェブ』では、初めてベン・パーカーが主体的な存在として描かれ、誰かに教えを与えるために殺されることもなかった。近年のハリウッド作品では、男性キャラを成長させるために女性キャラが犠牲になるプロットが見直されるようになり、女性キャラが主体的に描かれることが増えた。『マダム・ウェブ』という女性キャラ中心の作品で、ベンおじさんにもその流れの恩恵が与えられるという展開は、なんだか感慨深い。

ベン・パーカーの今後は?

アダム・スコットは「我慢できなくなった」

映画『マダム・ウェブ』では、アダム・スコットの好演もあり、ベン・パーカーというキャラクターの存在は概ね高く評価されている。むしろベン・パーカーへの愛着が生まれるような内容に対し、SNS上では「ベンの死が哀しくなるだけ」という声も見られる。

もちろん3人のスパイダーウーマンとマダム・ウェブの今後にも期待したいが、アダム・スコット演じるベン・パーカーのスピンオフにも期待したい。アダム・スコットは『マダム・ウェブ』公開の1年前に、本作と主演を務めるAppleTV+のSFドラマ『セヴェランス』(2022-) の撮影との兼ね合いについて、米Colliderにこう話していた。

実は、『セヴェランス』の撮影が10月から始まる予定で、その前の夏は全く仕事を入れないつもりだったんです。でもこの(『マダム・ウェブ』の)話が来て、我慢できなくなったんです。

つまり、アダム・スコットにとっては『マダム・ウェブ』のベン・パーカー役というのはそれだけ魅力的なキャラクターだったということだろう。アダム・スコットが今後もベン・パーカーを演じ続ける可能性は十分にある。

MCU版ベン・パーカーは?

スピンオフとまではいかなくても、今後SSUの中でベン・パーカーが登場するなら、アダム・スコットが演じてくれるのが最も違和感のないキャスティングになるはずだ。MCU版「スパイダーマン」に登場するベンをアダム・スコットが演じるのも良いだろう。

MCUにはベン・パーカーは登場しておらず、メイがベンの代わりの役目を果たした。一方で、『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』(2019) に登場するピーターのスーツケースには、ベンのフルネーム「ベンジャミン・フランクリン・パーカー」のイニシャルである「BFP」が彫られている。このスーツケースについて、ジョン・ワッツ監督は Screen Crushのインタビューで「MCUにベンおじさんは存在していました」と認めている。

MCUにおけるベンおじさんの生死については明かされていないが、回想であっても今後登場する余地はあるはずだ。世間から忘れられたピーター・パーカーだが、身寄りを失ったと思っていたピーターのもとに家族が現れるとすれば、孤独な生き方を変えるきっかけになるかもしれない。

そうでなくても、ベン・パーカーが殺されないユニバースでの物語は観てみたい。『マダム・ウェブ』が生んだ新しい可能性に期待しよう。

『マダム・ウェブ』は2024年2月23日(金・祝)より劇場公開。

『マダム・ウェブ』公式サイト

Source
Collider / Screen Crush

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齋藤 隼飛

社会保障/労働経済学を学んだ後、アメリカはカリフォルニア州で4年間、教育業に従事。アメリカではマネジメントを学ぶ。名前の由来は仮面ライダー2号。編著書に『プラットフォーム新時代 ブロックチェーンか、協同組合か』(社会評論社)。
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