ドラマ『ボバ・フェット/The Book of Boba Fett』がいよいよ配信
「スター・ウォーズ」シリーズより、『マンダロリアン』(2019-) に続くドラマ最新作『ボバ・フェット/The Book of Boba Fett』が2021年12月29日(水)よりDisney+で配信を開始。前週まで配信されていたMCUドラマ『ホークアイ』に続き、『ボバ・フェット』が毎週水曜日のお供になる。
ドラマ『ボバ・フェット』は全7話で構成される。毎週1話ずつが配信され、最終話の第7話は2022年2月9日(水)の配信を予定している。今回は、本作をより良く理解するために、ドラマ『ボバ・フェット』第1話までのボバ・フェットについて、過去作品を時系列で振り返ってみよう。
これまでのボバ・フェット
『エピソード2』から描かれた“過去”
ボバ・フェットの最も若い頃が描かれたのは『スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃』(2002)。「銀河最強の賞金稼ぎ」と言われるジャンゴ・フェットの完全なクローンとして登場している。
ジャンゴ・フェットはクローン兵のホストとして遺伝子を提供する見返りとして、自分の完全なクローンを作らせた。“完全なクローン”とは、成長の加速や感情抑制といった調整が入っていないということであり、ボバ・フェットはジャンゴ・フェットの子どものような存在である。
二人は本当の親子のように関係を築き、ジャンゴはボバをマンダロア戦士に育てようとしていた。ボバ・フェットのおなじみの装甲はジャンゴから受け継いだものである。ジャンゴはジェダイのメイス・ウィンドゥに斬首されて死亡しており、以来、ボバ・フェットはジェダイを憎んでいる。
本人が登場したわけではないが、アニメ『スター・ウォーズ:バッド・バッチ』(2021-) のシーズン1では、少女のクローンのオメガもまたジャンゴ・フェットの純粋なクローンであることが判明。ボバのコードネームは「アルファ」であり、「オメガ」は妹にあたる。
また、『バッド・バッチ』では賞金稼ぎのフェネック・シャンドがオメガを助けるシーンが描かれる。ドラマ『ボバ・フェット』では、フェネックは『マンダロリアン』に続いてボバ・フェットの右腕として登場する。フェネックには何らかの狙いや想いがあるのだろうか。
“初登場”は旧三部作
そして『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』(1977) の映像追加版では、タトゥイーンの裏社会を支配していたジャバ・ザ・ハットの用心棒として登場している。ボバは立派に大人になって、ジャンドと同じく賞金稼ぎに。正史ではないがアニメ『スター・ウォーズ:ビジョンズ』(2021) の「タトゥイーン・ラプソディ」でもジャバ・ザ・ハットの元で働く様子が描かれている。ドラマ『ボバ・フェット』では、かつてジャバ・ザ・ハットがいたポジションにつくボバの姿が描かれることになる。
視聴者にとってボバ・フェットの初登場となった『スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲』(1980) では、ダース・ベイダーに雇われ、ハン・ソロを狙う。見事ソロを捕まえることに成功し、ボバ・フェットは冷凍されたハン・ソロを報酬として貰い受けている。同作ではダース・ベイダーになったアナキン・スカイウォーカーとの信頼関係が描かれている点もポイントだ。
『スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還』(1983) ではその息子であるルーク・スカイウォーカーと激突。ジャバ・ザ・ハットによって処刑されそうになったルーク&ソロとの対決に敗れ、ジャバ・ザ・ハットのペットであるサルラックに丸呑みされてしまった。これが映画シリーズでの最後の登場シーンである。
ドラマシリーズで復活
そして、2020年10月に配信されたドラマ『マンダロリアン』シーズン2で、ボバ・フェットが帰ってきた。かつて『エピソード2』でジャンゴ・フェット役を演じたテムエラ・モリソンが中年になったボバ・フェットを演じている。フェネック・シャンドと共に現れたボバ・フェットはマンダロリアンが手に入れたアーマーを取り戻すと、誘拐されたグローグー(べビーヨーダ)を救出するためにフェネックと共にマンダロリアンに手を貸す。
なお、『マンダロリアン』で初めて紹介された“チェーンコード”というアイテムを通して、ボバ・フェットは「25年間埋め込まれている私のチェーンコード。これが私、ボバ・フェット、そして父、ジャンゴだ」と、ジャンゴのデータをマンダロリアンに見せている。マンダロリアンは「父親は孤児か」と答えており、ボバはジャンゴの情報を大事に持ち続けていたことが示されている。
そして、『マンダロリアン』シーズン2の最終話では、ポストクレジットシーンで惑星タトゥイーンの玉座につくボバ・フェットの姿が映し出された。『エピソード6』でジャバ・ザ・ハットがレイアに殺された後、側近のビブ・フォーチュナが裏社会を率いていたが、ボバ・フェットはフェネック・シャンドと共に組織を制圧すると、ビブ・フォーチュナを射殺して新たな統治者になったのだった。
そして、ドラマ『ボバ・フェット』ではその後の物語が描かれる。予告編では、新たな統治者の登場に警戒するタトゥイーンの実力者たちに対し、恐怖で支配したジャバとは違うと、ボバは主張している。残虐な統治者が去った後のタトゥイーンで、ボバ・フェットは“善き”統治者になれるのだろうか。そして、賞金稼ぎとして生きてきたボバ・フェットが統治者になる目的とは……。
ドラマ『ボバ・フェット/The Book of Boba Fett』は2021年12月29日(水) より、第1話が配信開始。
『ボバ・フェット/The Book of Boba Fett』(Disney+)
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“妹”であるオメガが主要キャラとして描かれるアニメ『スター・ウォーズ:バッド・バッチ』は、シーズン2の配信が決定している。
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