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『スター・ウォーズ：ビジョンズ』配信開始！
「スター・ウォーズ」を題材に日本を代表する7つのアニメスタジオ (TRIGGER、サイエンスSARU、神風動画、ジェノスタジオ、スタジオコロリド、キネマシトラス、プロダクションI.G) が独自の「ビジョン」で新たに紡ぐ物語、『スター・ウォーズ：ビジョンズ』が2021年9月22日(水)より配信を開始する。Disney+による全9作品一挙独占、日米同時配信だ。
今なお世界中のクリエイターに影響を与え続けている「スター・ウォーズ」シリーズ。しかし、その原点には生みの親であるジョージ・ルーカス監督が自ら黒澤明監督作品からの影響を認めているように日本の映画作品や文化からの影響も窺える。
「ゴジラ」と同じく日米文化が相互に影響し合って発展してきた代表的な作品と言えるだろう。果たして日本のアニメーション監督たちの手によってどのような新たな物語が生み出されるのだろうか。
今回は『スター・ウォーズ：ビジョンズ』で各話を手掛ける監督の過去作品を振り返ってみよう！
『スター・ウォーズ：ビジョンズ』各話監督まとめ
〈TRIGGER〉
『キルラキル』(2013)や『SSSS.GRIDMAN』(2018)、そして今年2021年春には「グリッドマンユニバース」 第2弾として放送された『SSSS.DYNAZENON』などで有名なTRIGGERからは『キルラキル』監督の今石洋之、TRIGGER代表取締役の大塚雅彦の二名が監督として参加。
今石洋之／「THE TWINS」
今石洋之はアニメーション監督。『新世紀エヴァンゲリオン』(1996)、『勇者王ガオガイガー』(1997)などの作品で原画や動画を担当し、劇場作品『DEAD LEAVES』(2004)にて監督デビュー。
監督作は他に『OVAL×OVER』(2005)、『天元突破グレンラガン』(2007)、『劇場版 天元突破グレンラガン 紅蓮編』(2008)、『劇場版 天元突破グレンラガン 螺巖編』(2009)、『パンティ&ストッキングwithガーターベルト』(2010)、『キルラキル』(2013)、日本アニメ（ーター）見本市 『Sex and Violence with Machspeed』(2015)、『宇宙パトロールルル子』(2016)、『プロメア』(2019)。来年2022年には『CYBERPUNK: EDGERUNNERS』（サイバーパンク エッジランナーズ）の監督を務めることも発表されている。
『スター・ウォーズ：ビジョンズ』では「THE TWINS」を担当。『スター・ウォーズ/ スカイウォーカーの夜明け』(2019) 後の世界を舞台に、宇宙のどこかに潜んでいた双子の暗黒卿「Karre／カレ」と「Am／アム」の物語を描く。
大塚雅彦／「The Elder」
大塚雅彦はアニメーション監督。スタジオジブリ入社後にガイナックス所属、庵野秀明監督の実写映画『ラブ＆ポップ』では実写映画の経験を活かし助監督を務める。
『新世紀エヴァンゲリオン』(1996)、『彼氏彼女の事情』(1998)等の演出を務めた後、『ぷちぷり＊ユーシィ』(2002)で監督デビュー。
主に絵コンテや演出を務めるが、『SSSS.GRIDMAN』(2018)では企画に携わった他、『異能バトルは日常系のなかで』(2014)総監督を務めた。
『スター・ウォーズ：ビジョンズ』では「The Elder」を担当。「エピソード1」以前の世界を舞台とし、ジェダイマスターのタジンとパダワンのダンの物語を描く。
〈サイエンスSARU〉
アベル・ゴンゴラ／「T0‐B1」
アベル・ゴンゴラはスペイン出身のアニメーター、監督。2006年、アイルランドのアニメーションスタジオ「カートゥーン・サルーン」にてキャリアをスタート。最初はロケーションデザイナーを務めたが、後にアニメーターに転身。テレビアニメシリーズ『Skunk Fu! 』(2007-2008)に参加した後、フランスのアニメーションスタジオ「アンカマ」に移籍。アンカマが日本に作った子会社「アンカマ・ジャパン」が、ヨーロッパの25人のアニメーターを東京のスタジオに移し日本のアーティストと一緒に仕事をさせることになった際に来日。後にサイエンスSARUを立ち上げる湯浅政明監督との交流がきっかけとなり、サイエンスSARUに参加。
これまで『夜明け告げるルーのうた』(2017)、『きみと、波にのれたら』(2019)、『日本沈没2020』(2020)および『日本沈没2020 劇場編集版 -シズマヌキボウ-』(2020)にてフラッシュアニメーションチーフ、『DEVILMAN crybaby』(2018)で絵コンテ、『SUPER SHIRO』(2019-2020)で作画監督を務めた。
『スター・ウォーズ：ビジョンズ』では「T0‐B1」を担当。ジェダイを夢見る少年型ドロイドT0‐B1の冒険を描く。
チェ・ウニョン／「赤霧」
チェ・ウニョンはサイエンスSARU代表取締役。韓国出身の女性アニメーター、アニメーション演出家、プロデューサー。嶺南大学校にて彫刻を学び、卒業後イギリスのセントラル・セント・マーチンズ大学に留学してアニメーションを学ぶ。
2006年、湯浅政明監督『ケモノヅメ』第6話「辛口バースディ」で作画監督を初担当して以来、湯浅政明監督作品を中心に脚本、絵コンテ、演出などを手掛ける。
これまでに『キャシャーン Sins』(2008年)に作画監督等で、『四畳半神話大系』(2010)に絵コンテ、演出等で、『ピンポン THE ANIMATION』(2014年)に副監督等で、『映像研には手を出すな！』(2020年)にプロデューサー等で参加。『デビクロってなに?』(2014)で監督デビュー。
2022年1月からフジテレビ系深夜アニメ枠「+Ultra」で放送予定の『平家物語』ではプロデューサーを務める。
『スター・ウォーズ：ビジョンズ』では「赤霧」を担当。ある星の危機に駆け付けたジェダイのツバキを主人公とするロードムービーを描く。
〈神風動画〉
水﨑淳平／「The Duel」
水崎淳平は神風動画代表取締役。神風動画は1998年に水﨑淳平の個人事業として活動をスタートした後に法人化。近年では『ポプテピピック』(2018)の映像化を手掛けたり、初長編劇場作品である『ニンジャバットマン』(2018)で注目を集める。社訓の「妥協は死」という言葉は代表の水崎によるもの。一方で社員は徹夜をせず定時で帰るなど労働環境はかなり良好なようだ。
『スター・ウォーズ：ビジョンズ』では「The Duel」を担当。ドロイドと旅を続ける男、”ローニン”が立ち寄った村での戦いを描く。
〈ジェノスタジオ〉
五十嵐祐貴／「のらうさロップと緋桜お蝶」
五十嵐祐貴はフリーランスアニメーター。『映像研には手を出すな！』(2020年)第3話で初の絵コンテ、演出を手掛けて注目を集める。『呪術廻戦』(2020)のED作画を一人で務めたことでも話題となった。
これまで『ギルティクラウン』(2011-2012)、『男子高校生の日常』(2012)、『銀の匙 Silver Spoon』(2013)、『ワンパンマン』(2015)などの作品に原画で参加。本作が監督デビューとなる。
『スター・ウォーズ：ビジョンズ』では「のらうさロップと緋桜お蝶」を担当。銀河帝国に捕らえられていた孤児のロップを主人公に、惑星タオに生きる一家の長・弥三郎とその娘・お蝶との出会いを描く。
〈スタジオコロリド〉
木村拓／「タトゥイーン・ラプソディ」
木村拓はフリーランスアニメーター。『宇宙よりも遠い場所』(2018)に監督補佐、『ダイヤのA actⅡ』(2019)に絵コンテ、『Sonny Boy』(2021)に2Dデザインで参加。本作で監督デビュー。Instagramのアカウントには様々な作品が上げられているので是非チェックしてみてほしい。
『スター・ウォーズ：ビジョンズ』では「タトゥイーン・ラプソディ」を担当。元ジェダイや廃棄ドロイドなどのワケありなメンバーで構成されたバンド”スター・ウェイバー”の活躍を描く。
〈キネマシトラス〉
垪和等／「村の花嫁」
垪和等 (はがひとし) はフリーランスアニメーター。元ムークアニメーション所属、現在フリー。これまで『魔法の天使クリィミーマミ ラブリーセレナーデ』(1985)に動画で、『ダーティペア』(1988)に原画で、『パーフェクトブルー』(1998)に原画で、『マイアミガンズ』(2000)に作画監督で、『破邪巨星Gダンガイオー』(2001)に原画で、他多数の作品に参加。声優の櫻井孝宏原案のサイコミステリーOVA作品『Sin in the rain』(2006)にて監督を務める。
『スター・ウォーズ：ビジョンズ』では「村の花嫁」を担当。”結婚式”という儀式を通じて宇宙時代の風習や文化を描く。
〈プロダクションI.G〉
神山健治／「九人目のジェダイ」
神山健治はアニメーション監督、脚本家。株式会社クラフター代表取締役共同CEO。
『機動警察パトレイバー』シリーズのスピンオフ作品である『ミニパト』(2002)にて監督デビュー。押井守に師事し、二面性のある演出や政治的なテーマをアニメで描く手法などを受け継ぐ。これまでの監督作品は以下の通り。
TVアニメシリーズ〉
『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』(2002)
『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』(2004)
『精霊の守り人』(2007)
『東のエデン』(2009)
長編作品〉
『ミニパト』(2002)
『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX Solid State Society』(2006)
『真・女立喰師列伝 第3話 Dandelion 学食のマブ』(2007)
『東のエデン 劇場版I The King of Eden』(2009)
『東のエデン 劇場版II Paradise Lost』(2010)
『攻殻機動隊 S.A.C. SOLID STATE SOCIETY 3D』(2011)
『Xi AVANT』(2011)
『009 RE:CYBORG』(2012)
『CYBORG009 CALL OF JUSTICE』(2016)
『ひるね姫 〜知らないワタシの物語〜』(2017)
今後の予定としては『永遠の831』(2022)、『The Lord of the Rings: The War of the Rohirrim』(日本公開未定)が控える。
『スター・ウォーズ：ビジョンズ』では「九人目のジェダイ」を担当。物語の舞台は『スター・ウォーズ／スカイウォーカーの夜明け』(2019)以後の世界。シスの復活を目論むジェダイハンターの追手を振り切り、カーラは無事にライトセーバーを届けられるのだろうか？
『スター・ウォーズ：ビジョンズ』は2021年9月22日(水)よりDisney+で配信開始。
第1話「The Duel」のネタバレ解説はこちらから。
Disney+の「スター・ウォーズ」アニメシリーズ『スター・ウォーズ：バッド・バッチ』はシーズン2の配信が決定している。
『バッド・バッチ』最終話のネタバレ解説はこちらから。
『マンダロリアン』はシーズン3の撮影を開始している。
ドラマ『オビ＝ワン・ケノービ』の最新情報はこちらから。
