ネタバレ! あのカメオの裏側を製作陣が語る『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』にあった“誘惑”とは | VG+ (バゴプラ)

ネタバレ! あのカメオの裏側を製作陣が語る『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』にあった“誘惑”とは

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『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』カメオの真相

2022年1月7日(金)から日本でも劇場公開された映画『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』は、米公開から6週間で全世界興収が歴代6位にランクインする大ヒットを記録している。米硬式では徐々にネタバレが解禁になるなど、この歴史的な作品も全容が明らかになるムードが漂う。

そんな中、『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』の製作陣が、本作で一番最初に観客を驚かせたサプライズについて語っている。あのカメオはどのように実現に至ったのだろうか。以下の内容は『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』本編のネタバレを含むため、必ず劇場で鑑賞した上で読んでいただきたい。

ネタバレ注意
以下の内容は、ドラマ『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』の内容に関するネタバレを含みます。

マット・マードック登場秘話が明らかに

製作陣が語ったサプライズとは、『ノー・ウェイ・ホーム』の序盤に登場したNetflixシリーズ『Marvel デアデビル』(2015-2018) 』からのデアデビルことマット・マードックの登場である。配信サービスのDisney+で作品を公開しているMCUに競合である『Marvel デアデビル』からのキャラクターが合流。過去の人気キャラを「なかったこと」にしないMCUの粋な演出が話題を呼んだ。

チャーリー・コックス演じるマット・マードックの出演シーンについては、こちらの記事で解説している。

『ノー・ウェイ・ホーム』の公式ネタバレが進む中、今回、本作の脚本を担当したクリス・マッケナとエリック・ソマーズは、米ComicBookで配信されたポッドキャストでこのカメオシーンについて裏側を話している。

スーツを着たデアデビルの登場にも期待を寄せた人もいたかもしれない。マット・マードックが序盤に限らず、『ノー・ウェイ・ホーム』の物語の中で更なる活躍を見せるという展開は「確かに」議論されたという。だが、そうしなかった理由について、ソマーズは以下のように話している。

あらゆる“その他のキャラクター”を登場させることは、この映画にとっての試練でした。これらのキャラクターが大好きで、色々なことをやるのを見たいと思うでしょうが、問題はどうすれば可能なのかということでした。私たちが登場させたどのキャラクターも単独で、または様々な組み合わせで全く別の作品を作ることができます。しかし、私たちは究極的にはピーター・パーカーとスパイダーマンの物語を提供しなければいけません。どんな誘惑があってもね。

つまり、製作陣はあのデアデビルを『ノー・ウェイ・ホーム』の劇中で活躍させるという“誘惑”に駆られながらも、あくまでピーター・パーカーの物語を届けることを優先したのだという。確かにその後の展開は、もはやマット・マードック登場のインパクトが薄れてしまうほどに凄いものだった。

そう考えると、脚本陣の判断は正しかったと言える。だが、脚本家のエリック・ソマーズは、その葛藤についても口を開いている。

非常に多くのアイデアが出ましたよ、例えば「この人がこんなことをしたらカッコいいんじゃない?とか、この二人が出会ってこうしたらカッコいいんじゃない?とかね。この玩具箱で遊んでいると、本当に多くの面白い組み合わせが出てくるんです。結局、私たちのできることは限られていたんですけどね。

私たちはピーターとスパイダーマンの物語を邪魔するようなことはしたくありませんでした。確かに、マット・マードックの登場が決まってからは、「彼ならこんなこともできるし、あんなこともできる。クールだね、すごくない?」と思うようにはなりました。

せっかくの登場にもかかわらず、活躍の場面は少なかったデアデビルことマット・マードックだったが、製作陣も確かにデアデビルが活躍する姿に想いを馳せてはいたようだ。加えて、マット・マードックに限らず『ノー・ウェイ・ホーム』では多くの誘惑があり、物語の本筋に集中するように努力しなければならなかったということも明らかにしている。

148分の上映時間の中に、ファンの夢を詰め込んだ『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』。デアデビルの活躍は、また別のMCU作品で観ることになりそうだ。

なお、MCUドラマ『エコー(原題)』には『Marvel デアデビル』の脚本家が携わることが発表されている。詳細はこちらの記事で。

『ノー・ウェイ・ホーム』の劇中で解決されなかった要素の一つ、アストラル体になったピーター・パーカーにについてはこちらの記事で考察している。

映画『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』は全国の劇場で公開中。

『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』公式サイト

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Source
ComicBook

このカメオについての詳しい解説はこちらから。

『ノー・ウェイ・ホーム』のエンディングからミッドクレジット、ポストクレジットの解説はこちらの記事で。

『ノー・ウェイ・ホーム』の終わり方を受けたスパイダーマン達とその他のキャラクターの今後については、こちらの記事で考察している。

もう一つのカメオであるヴェノム 登場について脚本家が語った真相はこちらの記事で。

脚本家が解説した『ノー・ウェイ・ホーム』ラストの意図はこちらの記事で。

MJとピーターの最後の会話に関するマーベル公式の解説と、トム・ホランドとゼンデイヤの見解はこちらの記事で。

二人が語ったトビー・マグワイアとアンドリュー・ガーフィールドとの共演エピソードはこちらから。

魔法の力を得た? ピーターを噛んだクモについての考察はこちらの記事で。

MCU「スパイダーマン」は新たな三部作が製作される予定がある。詳しくはこちらから。

『アメイジング・スパイダーマン3』の可能性も? アンドリュー・ガーフィールドが本作への出演について語った内容はこちらから。

ネッドのこれまでの活躍と原作コミックでの設定はこちらの記事にまとめている。

齋藤 隼飛

社会保障/労働経済学を学んだ後、アメリカはカリフォルニア州で4年間、教育業に従事。アメリカではマネジメントを学ぶ。名前の由来は仮面ライダー2号。 訳書に『デッドプール 30th Anniversary Book』『ホークアイ オフィシャルガイド』『スパイダーマン:スパイダーバース オフィシャルガイド』『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース オフィシャルガイド』(KADOKAWA)。正井編『大阪SFアンソロジー:OSAKA2045』の編集担当、編書に『野球SF傑作選 ベストナイン2024』(Kaguya Books)。
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