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『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』ヴィランは誰?
2025年2月14日(金) に公開されるMCU映画『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』は、「キャプテン・アメリカ」シリーズの第4弾。新たにキャプテン・アメリカを襲名したサム・ウィルソンの活躍が描かれる。
『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』の後の5月2日(金) には、バッキー・バーンズが中心的な役割を果たす映画『サンダーボルツ*』の公開も控えている。『エンドゲーム』およびフェーズ3以前のファンにも顔馴染みな面々がスクリーンに帰ってくるとあって、2025年の上半期はMCUファンには楽しみな期間になっている。
今回は、劇場公開前の情報から読み取れる範囲で、『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』のヴィランについて見ていこう。
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メインヴィランはサディアス・ロス/レッドハルク?
『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』の予告編では、新たにMCU世界の大統領となるサディアス・“サンダーボルト”・ロスが登場している。これまで米陸軍将軍や国務長官として登場してきたロスだが、2022年に逝去したウィリアム・ハートに代わって『キャプテン・アメリカ4』からはハリソン・フォードが新たに演じている。
ロスはサム・ウィルソンに、これまでは対立してきたが、再びキャプテン・アメリカを軍に迎えたいと発言。映画『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』(2016) では、ソコヴィア協定への合意をめぐってロスとスティーブ・ロジャースが対立、スティーブについたサムは逮捕されていた。サムが「意見の相違があった場合は?」と警戒しているのはそのためだ。
予告編では繰り返しサムのキャプテン・アメリカとレッドハルクとなったロスが対決するシーンが描かれている。二人が戦う場所は、桜が待っていることからホワイトハウスがある首都ワシントンD.C.の桜並木だと思われる。
サディアス・ロスは原作コミックでもレッドハルクになる人物。レッドハルクは2008年に登場した比較的新しいキャラクターで、MCUではドラマ『シー・ハルク:ザ・アトーニー』(2022) で、主人公のジェニファーが最終回の展開を予想する中で「赤いハルクが現れるとか?」と発言している。同作にはインテリジェンシアという集団が登場しており、原作ではインテリジェンシアがレッドハルクを生み出す存在になる。
『シー・ハルク』の展開を見るに、MCUのレッドハルクは原作とは違う形で誕生することになりそう。公開された『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』のポスターでは、レッドハルクの巨大な手がキャプテン・アメリカの盾を掴んでいる。
Marvel Studios’ #CaptainAmericaBraveNewWorld. Only in theaters February 14, 2025. pic.twitter.com/YSzK93zVtH
— Marvel Studios (@MarvelStudios) July 12, 2024
レッドハルクがヴィランとして登場することは間違いなさそうだが、サムのキャプテン・アメリカがレッドハルクと戦うことになれば、それはキャップが大統領と対立することを意味する。スティーブも国に盲従することを拒んだ英雄だったが、サムも同じ道を歩むことになるのだろうか。
イザイアはヴィラン?
最初の特報映像では、ドラマ『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』(2021) で登場したイザイア・ブラッドリーがロス大統領を狙撃するシーンもあった。その後、現実でドナルド・トランプ大統領候補(当時)の銃撃事件が起きたことから、そのシーンは予告編からカットされていた。
後に公開された予告編では、イザイアが大統領を襲撃するシーンは残されており、逮捕されてサムと面会するシーンも含まれていた。ただ、イザイアは自分がやったのではないと無罪を主張している。
イザイア・ブラッドリーはかつて米政府に非人道的な実験を受けて超人兵士になった人物だ。米政府を恨んでおり、星条旗を背負って戦うサム・ウィルソンにも不信感を抱いていた。
『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』のラストでは、サムがアメリカ黒人として敢えてアメリカの代表として声をあげることを宣言してイザイアもそれを受け入れた。また、サムの尽力によりスミソニアン博物館にはイザイアの像と石碑が建てられていた。
国と和解したかに思われたイザイアだが、大統領襲撃の背景にはどんな事情があるのだろうか。サムのキャプテン・アメリカが軍に籍をおくのであれば、大統領を襲撃したイザイア・ブラッドリーはサムにとって敵対する相手になる。
一方で、イザイアがロス=レッドハルクに対抗するために戦っているのだとすれば、サムの力強い味方になるかもしれない。サムを演じるアンソニー・マッキーは、サムは超人血清を摂取しないと宣言している。イザイアはサムには心強い“味方の超人”にもなり得る。
サイドワインダーが率いるサーペント・ソサエティ
イザイアと関係がありそうなのが、ドラマ『マンダロリアン』(2019-) のモフ・ギデオン役や『ザ・ボーイズ』(2019-) のスタン・エドガー役で大活躍中の俳優ジャンカルロ・エスポジートが演じるキャラクターだ。
『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』の予告編では、ジャンカルロ・エスポジートのキャラクターは終始銃を持って任務に挑んでいるように思える。ジャンカルロ・エスポジートが演じるのはヴィランであるということは以前から報じられており、そのキャラクターがジョージ・ワシントン・ブリッジになるという噂もあった。
ジョージ・ワシントン・ブリッジは原作コミックにも登場する傭兵だ。『デッドプール2』(2018) にも登場したケーブルが率いるシックスパックという傭兵チームにも所属していた。
米Colliderは、2024年5月に開催されたイベントで、ジャンカルロ・エスポジートは『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』で演じるキャラクターはファンの予想を裏切ることになると発言したと報じている。さらに、今後このキャラクターのドラマシリーズが制作されるとも語ったという。
2024年のサンディエゴ・コミコンでは、ジャンカルロ・エスポジートが演じる新ヴィランがサイドワインダーであることが発表された。原作のサイドワインダーはサーペント・ソサエティというヴィランチームを率いた人物だ。
原作のサイドワインダーはスーパーパワーは持たないが、道具を使ってテレポートすることができる。さらに、サーペント・ソサエティにはドラマ『ルーク・ケイジ』(2016-2018) に登場したコットンマウスやダイアモンドバック、ブッシュマスターが所属している。
つまり、サイドワンダーの強みは“組織力”だと言える。現に、『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』に出演するローサ・サラザールが演じる役はサーペント・ソサエティのメンバーであるダイアモンドバック役だと報じられている。
サーペント・ソサエティがキャップと対峙するなら、チームを持たないサムにとっては厄介な敵となりそうだ。サイドワインダーとサーペント・ソサエティに関する詳細と考察はこちらから。
リーダーが再登場
『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』の予告編に登場したもう一人のヴィランは、映画『インクレディブル・ハルク』に登場したリーダーことサミュエル・スターンズだ。ハットを被った緑色の肌の人物が誰かに電話をかけて「世界に革命が起こる」と発言するシーンが捉えられている。
『インクレディブル・ハルク』では、リーダーはハルクの治療法を探すブルースを「ブルー」のコードネームで支援していた。ロス将軍が生み出したアボミネーションが暴走した際に、ブルースの血液サンプルを傷の上に浴びたことで額が肥大化することになった。
その後の動向は描かれないままだったが、実に17年ぶりにスクリーンへのカムバックを果たすことになる。原作コミックのリーダーも緑色の肌を持っており、前述のレッドハルクを生み出したインテリジェンシアを結成している。
MCUでは、当時の事件を知るサディアス・ロスの支援を受けてハルクの研究を進め、ロスをレッドハルクにするという展開も考えられる。MCUのハルクは超人血清を投与されて誕生しており、血清を打っていないキャップであるサムの物語と交差する要素もある。リーダーは、頭脳系ヴィランとしてMCUで暗躍することになるのだろうか。
サブラは設定変更で“元ブラック・ウィドウ”に
もう一人、『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』の予告編では、白人女性のエージェントのキャラクターが捉えられている。シーラ・ハース演じるこのキャラクターは、元はイスラエルの軍人ヒーローであるサブラとして登場するとされていた。
しかし、イスラエルによるパレスチナ侵攻が続き批判が強まる中で、2024年4月には設定の変更が報じられていた。米マーベル公式はこのルース・バット=セラフというキャラクターを米国政府のエージェントと発表している。
『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』のプロデューサーであるネイト・ムーアは、ルース・バット=セラフがイスラエル人のキャラクターであることには変わりはないと米Varietyで発言している。ただし、イスラエルの諜報機関であるモサドの所属という原作の設定はなくなり、“元ブラック・ウィドウ”という肩書きになるという。
もちろん、ルース・バット=セラフがイスラエルのスパイという可能性もある。いずれにせよサブラがロスのために働く人物であれば、新しいキャプテン・アメリカにとってはヴィランということになる。
キャプテン・アメリカことサム・ウィルソンは、政府の中にも外にもヴィランがいるという、大変に状況に立たされることになる。超人血清を打っていない“生身”のキャプテン・アメリカは、このピンチを乗り越えることができるのだろうか。
映画『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』は2025年2月14日(金)に日米同時公開。
ドラマ『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』のBlu-rayは、4K UHD コレクターズ・エディション スチールブックが発売中。
Source
Collider / Marvel.com
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