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『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』ヴィランは誰?
2025年2月14日(金) に公開されるMCU映画『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』は、「キャプテン・アメリカ」シリーズの第4弾。新たにキャプテン・アメリカを襲名したサム・ウィルソンの活躍が描かれる。
2024年7月には初映像となる特報が公開され、さまざまな新要素と新キャラクターが明らかになった。今回は、特報映像から考察できる『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』のヴィランについて見ていこう。
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メインヴィランはサディアス・ロス/レッドハルク?
『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』初の予告編となる特報映像では、冒頭から新たにMCU世界の大統領となるサディアス・“サンダーボルト”・ロスが登場。これまで米陸軍将軍や国務長官として登場してきたロスだが、2022年に逝去したウィリアム・ハートに代わって『キャプテン・アメリカ4』からはハリソン・フォードが新たに演じている。
ロスはサム・ウィルソンに、これまでは対立してきたが、再びキャプテン・アメリカを軍に迎えたいと発言している。映画『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』(2016) では、ソコヴィア協定への合意をめぐってロスとスティーブ・ロジャースが対立、スティーブについていったサムは逮捕されていた。サムが「意見の相違があった場合は?」と警戒しているのはそのためだ。
サムに「君はスティーブ・ロジャースではない」と言い放った後、特報のラストには赤いハルクがキャプテン・アメリカの盾を叩きつける場面が挿入されている。桜が舞うこの場所は、ホワイトハウスがある首都ワシントンD.C.の桜並木だと思われ、大統領のロスがレッドハルクになることを示唆している。サディアス・ロスは原作コミックでレッドハルクになる人物であり、MCU版でもロスがレッドハルクとなる可能性は高い。
レッドハルクは2008年に登場した比較的新しいキャラクターで、MCUではドラマ『シー・ハルク:ザ・アトーニー』(2022) では、主人公のジェニファーが最終回の展開を予想する中で「赤いハルクが現れるとか?」と発言している。同作にはインテリジェンシアという集団が登場しているが、原作ではインテリジェンシアがレッドハルクを生み出す存在になる。
『シー・ハルク』の展開を見るに、MCUのレッドハルクは原作とは違う形で誕生することになりそう。公開された『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』のポスターでは、レッドハルクの巨大な手がキャプテン・アメリカの盾を掴んでいる。
Marvel Studios’ #CaptainAmericaBraveNewWorld. Only in theaters February 14, 2025. pic.twitter.com/YSzK93zVtH
— Marvel Studios (@MarvelStudios) July 12, 2024
レッドハルクがヴィランとして登場することは間違いなさそうだが、サムのキャプテン・アメリカがレッドハルクと戦うことになれば、それはキャップが大統領と対立することを意味する。スティーブも国に盲従することを拒んだ英雄だったが、サムも同じ道を歩むことになるのだろうか。
ちなみにドラマ『シー・ハルク』から、MCUでは長らく停滞していたハルクのストーリーラインは新たに動き始めている。ロスが結成するヴィランチームを描く『サンダーボルツ*(原題)』は2025年5月の米公開を予定しており、レッドハルクが今後もMCUのメインヴィランの一人として君臨する可能性はありそうだ。
イザイアはヴィラン?
特報では、ドラマ『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』(2021) で登場したイザイア・ブラッドリーがロス大統領を襲撃するようなシーンも。イザイア・ブラッドリーはかつて米政府に非人道的な実験を受けて超人兵士になった人物で、米政府を恨んでおり、星条旗を背負って戦うサム・ウィルソンにも不信感を抱いていた。
同作のラストでは、サムがアメリカ黒人として敢えてアメリカの代表として声をあげることを宣言してイザイアもそれを受け入れた。また、サムの尽力によりスミソニアン博物館にはイザイアの像と石碑が建てられていた。国と和解したかに思われたイザイアだが、大統領襲撃の背景にはどんな事情があるのだろうか。
キャプテン・アメリカが軍に籍をおくのであれば、大統領を襲撃したイザイア・ブラッドリーはサムにとって敵対する相手になる。一方で、イザイアがロス=レッドハルクに対抗するために戦っているのだとすれば、もう一人のスーパーソルジャーとしてサムの力強い味方になるかもしれない。
ジャンカルロ・エスポジートが演じるのは?
イザイアと関係がありそうなのが、ドラマ『マンダロリアン』(2019-) のモフ・ギデオン役や『ザ・ボーイズ』(2019-) のスタン・エドガー役で大活躍中の俳優ジャンカルロ・エスポジートが演じるキャラクターだ。今回の『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』の特報では終始銃を持って任務に挑んでいるように思える。
ジャンカルロ・エスポジートが演じるのはヴィランであるということは以前から報じられており、そのキャラクターがジョージ・ワシントン・ブリッジになるという噂もある。ジョージ・ワシントン・ブリッジは原作コミックにも登場する傭兵で、『デッドプール2』(2018) にも登場したケーベルが率いるシックスパックという傭兵チームにも所属していた。
米Colliderは、2024年5月に開催されたイベントで、ジャンカルロ・エスポジートは『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』で演じるキャラクターはファンの予想を裏切ることになると発言したと報じている。さらに、今後このキャラクターのドラマシリーズが制作されるとも語ったという。真偽のほどは定かではないが、需要なヴィランになることは間違いなさそうで、本作では裏でイザイアと共闘しているという展開もあり得るだろう。
追記:2024年のサンディエゴ・コミコンでは、ジャンカルロ・エスポジートが演じる新ヴィランがサイドワインダーであることが発表された。詳細と考察はこちらから。
リーダーが再登場
『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』の特報で少しだけ姿を見せたのは、映画『インクレディブル・ハルク』に登場したリーダーことサミュエル・スターンズだ。ハットを被った緑色の肌の人物が誰かに電話をかけて「世界に革命が起こる」と発言し、次のシーンの画面手前で写真を撮る人物の右手も緑色に見える。
『インクレディブル・ハルク』では、リーダーはハルクの治療法を探すブルースを「ブルー」のコードネームで支援していた。ロス将軍が生み出したアボミネーションが暴走した際に、ブルースの血液サンプルを傷の上に浴びたことで額が肥大化することになった。その後の動向は描かれないままだったが、実に17年ぶりにスクリーンへのカムバックを果たすことになる。
原作コミックのリーダーも緑色の肌を持っており、前述のレッドハルクを生み出したインテリジェンシアを結成している。MCUでは、当時の事件を知るサディアス・ロスの支援を受けてハルクの研究を進め、ロスをレッドハルクにするという展開も考えられる。あまり悪い奴ではなさそうだが、頭脳系ヴィランとしてMCUで暗躍することになるのだろうか。
サブラは設定変更で“元ブラック・ウィドウ”に
もう一人、『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』の特報予告では、銃を構えるエージェントの姿が捉えられている。シーラ・ハース演じるこの白人女性のキャラクターは、元はイスラエルの軍人ヒーローであるサブラとして登場するとされていた。しかし、イスラエルによるパレスチナ侵攻が続く中で批判が強まり、2024年4月の時点では設定変更が報じられていた。
今回の予告公開に際しても米マーベル公式はこのルース・バット=セラフというキャラクターを米国政府のエージェントと発表している。もちろん、ルース・バット=セラフがイスラエルのスパイという可能性もあるが、その背景には“元ブラック・ウィドウ”という肩書きも加わえられているようだ。ロス大統領から厚い信頼を受けているということで、サムとロスが対立するならば、ルース・バット=セラフは新しいキャプテン・アメリカにとってはヴィランということになる。
キャプテン・アメリカことサム・ウィルソンは、政府の中にも外にもヴィランがいるという、大変に状況に立たされることになりそう。超人血清を打っていない“生身”のキャプテン・アメリカは、このピンチを乗り越えることができるのだろうか。
映画『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』は2025年2月14日(金)に日米同時公開。
ドラマ『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』のBlu-rayは、4K UHD コレクターズ・エディション スチールブックが発売中。
Source
Collider / Marvel.com
『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』初映像の解説はこちらから。
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