ギャラクタスの計画とは?『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』あらすじと特報を考察 | VG+ (バゴプラ)

ギャラクタスの計画とは?『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』あらすじと特報を考察

©️2025 Marvel

『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』ギャラクタスの狙いは?

2025年2月4日(火)、February 4th = F4 = ファンタスティック・フォーの日に合わせて映画『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』の特報映像が公開された。『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』は、MCUフェーズ6の第1弾となる映画作品。“マーベルのファースト・ファミリー”と呼ばれる4人組が遂にMCUに合流する。

『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』の特報では、本作のヴィランとなるギャラクタスの姿が初披露された。『ファンタスティック・フォー:銀河の危機』(2007) にもギャラクタスは登場したが、実写作品ではっきりとその姿を見せるのは今回が初のこととなる。

ギャラクタスは惑星を捕食する大型のヴィラン。ギャラクタスが捕食する惑星を探す役目は“ヘラルド(前触れ/勅使の意)”が担っており、全身銀色のシルバーサーファーが訳あってヘラルドを担当している。

特報映像で姿を現したギャラクタスは、その印象的な影を街に落としている。自由の女神を見下ろす場面で後頭部が映り、ギャラクタスの姿が初披露されている。ちなみに原作のギャラクタスは惑星を喰らうほど巨大になることもできるが、人間サイズまで身体を小さくすることもできる。

新たなあらすじも公開

そして、今回の特報公開に合わせて、米ウォルト・ディズニー・カンパニーからは『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』の新たなあらすじが公開されている。そこでは、ギャラクタスの狙いも含めて、こう書かれている。

1960年代にインパイアされた、活気あふれるレトロフューチャーな世界を舞台に、マーベル・スタジオの『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』では、マーベルのファースト・ファミリーであるリード・リチャーズ/ミスター・ファンタスティック(ペドロ・パスカル)、スー・ストーム/インビジブル・ウーマン(ヴァネッサ・カービー)、ジョニー・ストーム/ヒューマン・トーチ(ジョセフ・クイン)、ベン・グリム/ザ・シング(エボン・モス=バックラッシュ)の4人がこれまでにない試練に立ち向かう姿を描く。

ヒーローとしての責務と家族の絆の両立を迫られた4人は、飢えた宇宙神ギャラクタス(ラルフ・アイネソン)、彼の謎めいたヘラルドであるシルバー・サーファー(ジュリア・ガーナー)から地球を守るために立ち向かわなければならない。ギャラクタスの地球を喰らう計画だけでも十分な脅威だが、それは予想外にも個人的な問題へと発展していく。

今回の『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』の特報映像ではシルバー・サーファーは登場しなかったが、シルバー・サーファーが惑星を捕食するギャラクタスの“ヘラルド”として登場することは確かなようだ。一方で、そのギャラクタスの計画が「個人的な問題」へと発展していくことにも触れられている。

個人的な問題とは?

『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』のシルバーサーファーは、これまで実写化されてきた男性版のノリン・ラッドではなく、女性版のシャラ=バルになることが明らかになっている。シャラ=バルは原作ではノリン・ラッドの恋人だが、アース9997ではシルバーサーファーになっている。

元々ノリン・ラッドがギャラクタスのヘラルドになった経緯は、ノリンとシャラ・バルの故郷である惑星ゼン・ラがギャラクタスに襲われ、見逃してもらうための条件としてノリンがヘラルドになったということだった。シルバーサーファーはマーベルでも屈指の高潔な人物として知られており、『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』でもキーキャラクターになることは間違いないだろう。

考えられる可能性は、シャラ=バルのシルバーサーファーとノリン・ラッドが抱える背景が明らかになり、ファンタスティック・フォーのメンバーとの間に絆が生まれるというもの。あるいは、シャラ=バルとヒューマン・トーチ/ジョニー・ストームあたりが恋仲になるという展開だ。

だが、それだけであれば、ファンタスティック・フォーとシルバーサーファーが協力してギャラクタスに挑むというありがちな展開になってしまうだろう。それよりかは、ファンタスティック・フォーの家族の絆にヒビが入るような、クリティカルな問題が発生すると考えた方が面白そうだ。

宇宙の事故とリチャーズの研究

もう一点注目したいのは、今回の『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』はどうやら4人が能力を得た経緯は大幅に省略されることになりそう、ということだ。これはMCU「スパイダーマン」でも見られた工夫で、何度も実写化されているキャラクターはオリジンを省いても成り立つという特徴がある。

ファンタスティック・フォーは、宇宙飛行士だった4人が宇宙で事故に見舞われて能力を得たヒーローチームだ。もしこの宇宙での事故に何らかの秘密があり、ファンタスティック・フォーの誰かがその秘密を隠していたとしたら……。その隠し事が、今回のギャラクタス襲来と関わっていたとしたら……。

それに、今回の特報では、ペドロ・パスカル演じるミスター・ファンタスティック/リード・リチャーズが、事故のきっかけとなった飛行を後悔しているような様子も捉えられている。ヴァネッサ・カービー演じるインビジブル・ウーマン/スーザン・ストームは事故のことを肯定的に捉えているが、もしかしたら天才科学者のリード・リチャーズは事故を“なかったこと”にしようとするのかもしれない。

また、『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』は、映画『アベンジャーズ/ドゥームズデイ(原題)』と『アベンジャーズ/シークレット・ウォー(原題)』につながる作品とされている。マルチバース展開につながることはほぼ確実と見ていい。

今回の特報ではリード・リチャーズが黒板を使って難解な計算に取り組むシーンがある。巷ではこのシーンでリード・リチャーズはマルチバースに関する研究に取り組んでいるという考察もある。

ファンタスティック・フォーのリーダーであるリード・リチャーズは、一体何を知っていて、何を探究しているのか。その研究はギャラクタスの計画と関係があるのか。考察は尽きない。更なる続報を楽しみに待とう。

MCU映画『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』は2025年7月25日(金) 全米公開。日本では夏公開予定。

コミック『アベンジャーズ/ファンタスティック・フォー:エンパイヤ』は石川裕人による邦訳版が発売中。

20世紀フォックス版『ファンタスティック・フォー』は配信中。

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映画『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』特報公開の第一報はこちらから。

『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』のポスターをめぐってはAI利用について議論が起きている。詳しくはこちらから。

MCUドラマ『デアデビル:ボーン・アゲイン』は3月5日配信開始。予告編はこちらから。

2月14日公開の映画『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』のヴィランについての情報はこちらから。

GW日本公開の映画『サンダーボルツ*』の特報についてはこちらの記事で。

齋藤 隼飛

社会保障/労働経済学を学んだ後、アメリカはカリフォルニア州で4年間、教育業に従事。アメリカではマネジメントを学ぶ。名前の由来は仮面ライダー2号。 訳書に『デッドプール 30th Anniversary Book』『ホークアイ オフィシャルガイド』『スパイダーマン:スパイダーバース オフィシャルガイド』『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース オフィシャルガイド』(KADOKAWA)。正井編『大阪SFアンソロジー:OSAKA2045』の編集担当、編書に『野球SF傑作選 ベストナイン2024』(Kaguya Books)。
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