アダマンチウム巡る戦いに『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』は『エターナルズ』のその後描く | VG+ (バゴプラ)

アダマンチウム巡る戦いに『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』は『エターナルズ』のその後描く

©2024 Marvel

『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』新情報公開

米時間2024年7月27日(土) に開催されたサンディエゴ・コミコンのマーベル・スタジオパネルでは、驚きの発表が行われた。ロバート・ダウニー・Jr.がMCUに復帰し、『アベンジャーズ5』にあたる『アベンジャーズ/ドゥームズデイ(原題)』で大ヴィランのドクター・ドゥームを演じることが明かされたのだ。

そして、そのドクター・ドゥームに挑むと見られる新生アベンジャーズを率いるのは、おそらく、オリジナルのアベンジャーズとしても活躍を見せたサム・ウィルソンのキャプテン・アメリカの役割になるだろう。2024年のサンディエゴ・コミコンでは、新キャップの活躍を描く『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』(2025年2月14日(金) 公開)の新情報も発表された。

ティアマット登場へ

今回のコミコンでは、会場限定で『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』の新映像が公開された。その映像の中では、ハリソン・フォード演じるサディアス・ロス大統領がレッドハルクに変身する姿や、セレスティアルズのティアマットの姿が捉えられていたという。

セレスティアルズは、MCU世界の“神”のような存在で、宇宙や惑星の誕生に関わる“コズミック・ビーイング”とされている。「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」シリーズなどでも名前は登場していたが、映画『エターナルズ』(2022) で本格的に登場。セレスティアルズは惑星のエネルギーによって惑星の核内で成長し、その誕生は惑星の死を意味することが明かされた。

映画『エターナルズ』では、セレスティアルズのティアマットが誕生する途中でエターナルズがこれを食い止めた。ティアマットの死骸はそのまま洋上に残っており、『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』の予告編でもその存在が示唆されていた。『ブレイブ・ニュー・ワールド』は『エターナルズ』の展開を踏まえた内容になるようだ。

アダマンチウムを巡るストーリーに

今回明らかになった『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』の情報では、ではセレスティアルズのティアマットからアダマンチウムが採取できることが明らかになり、世界の首脳がそれをめぐって争うことになるという。アダマンチウムは、「X-MEN」でウルヴァリンの骨格として用いられた強度の高い金属として知られている。

映画『デッドプール&ウルヴァリン』(2024) では、ウルヴァリンは別ユニバースのウルヴァリンであることが明かされており、MCUのメインユニバースには、まだアダマンチウムは存在していないことになっている。『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』で満を持して、メインユニバースでアダマンチウムが登場するということになる。

MCUのメインユニバースであるアース616では、ワカンダ王国で採取できるヴィブラニウムが世界で最も強度の高い物質として知られていた。ヴィブラニウムは希少で、ワカンダが独占的に管理していたが、その存在が世界に明かされたことでワカンダは世界から狙われるようになった。

ヴィブラニウムは宇宙から落ちてきた隕石という設定で、映画『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』(2022) では、もう一つの隕石がタロカンの海底文明を生み出したことが明かされた。また、米国の学生リリ・ウィリアムズがヴィブラニウムを検知する器装置を発明したことで、米政府がそれを用いてヴィブラニウムを手に入れようとしていた。

このように、資源と国家というテーマはMCUで既に扱われてきた。キャプテン・アメリカの盾もヴィブラニウムで作られており、ティアマットサイズの大量のアダマンチウムが発見されたとなれば、世界のパワーバランスが崩れることになりかねない。『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』の予告編で世界に変革が迫っていると語られていた理由は、アダマンチウムの登場にあったのかもしれない。

ちなみに、ドラマ『シー・ハルク:ザ・アトーニー』(2023) の第2話では、ネット記事の見出しに「金属の爪を持つ男がバーで喧嘩」「なぜ洋上に巨人の像が現れたのか」という文字が踊っていた。前者はウルヴァリンを思わせる内容で、後者はティアマットのことを指していると思われていた。この見出しは、ウルヴァリンの骨格としてお馴染みのアダマンチウムがティアマットから採取できることを示唆する演出だったとも考えられる。

ロバート・ダウニー・Jr.のドクター・ドゥームという巨大な敵の登場を前に、『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』では、世界にどんな変革が起きることになるのだろうか。

映画『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』は2025年2月14日(金) 日米同時公開。

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ロバート・ダウニー・Jr.のMCU復帰が発表された『アベンジャーズ/ドゥームズデイ』の発表についてはこちらから。

『ファンタスティック・フォー:ファースト・ステップ』についての発表はこちらから。

コミコンでは『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』の新ヴィランがサイドワインダーであることも発表された。詳細と考察はこちらから。

 

『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』初映像の紹介はこちらの記事で。

『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』のヴィラン予想はこちらから。

 

ケヴィン・ファイギが語ったX-MEN合流についての想いはこちらから。

【ネタバレ注意!】映画『デッドプール&ウルヴァリン』ラストの解説&考察はこちらの記事で。

映画『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』ヴィランの考察はこちらの記事で。

ワンダは生きている? ドラマ『アガサ・オール・アロング』予告編の考察はこちらから。

映画『ファンタスティック・フォー』は1960年代が舞台になるとされている。詳しくはこちらから。

齋藤 隼飛

社会保障/労働経済学を学んだ後、アメリカはカリフォルニア州で4年間、教育業に従事。アメリカではマネジメントを学ぶ。名前の由来は仮面ライダー2号。 訳書に『デッドプール 30th Anniversary Book』『ホークアイ オフィシャルガイド』『スパイダーマン:スパイダーバース オフィシャルガイド』『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース オフィシャルガイド』(KADOKAWA)。正井編『大阪SFアンソロジー:OSAKA2045』の編集担当、編書に『野球SF傑作選 ベストナイン2024』(Kaguya Books)。
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