X-MENのMCU合流は「始まったばかり」『デッドプール&ウルヴァリン』への想いをケヴィン・ファイギが語る | VG+ (バゴプラ)

X-MENのMCU合流は「始まったばかり」『デッドプール&ウルヴァリン』への想いをケヴィン・ファイギが語る

©2024 Marvel

『デッドプール&ウルヴァリン』公開

MCU映画第34作目となる『デッドプール&ウルヴァリン』が2024年7月24日(水) より全国の劇場で公開された。ライアン・レイノルズ演じるデッドプールと、映画『LOGAN/ローガン』(2017) で引退したとされていたヒュー・ジャックマン演じるウルヴァリンがMCUに合流。2024年に公開されるMCU映画は『デッドプール&ウルヴァリン』のみという状況も相まって、公開前からお祭りのような雰囲気が続いている。

デッドプール&ウルヴァリンのMCU合流は、「X-MEN」キャラクターの映画化権を保持していた旧20世紀フォックスをマーベル・スタジオの親会社ディズニーが買収したことで実現した展開だ。X-MENの代表格であるウルヴァリンの合流によって、今後MCUではX-MENのストーリーラインが加速すると見られており、その意味でも『デッドプール&ウルヴァリン』は重要な作品となっている。

ミュータントのMCU合流をケヴィン・ファイギが語る

米時間7月23日(火)、日本での世界最速公開と時を同じくして、米国では『デッドプール&ウルヴァリン』のプレミアイベントが開催された。そこにはもちろん、マーベル・スタジオ社長のケヴィン・ファイギの姿も。ケヴィン・ファイギは『デッドプール&ウルヴァリン』プレミアイベントのレッドカーペットでX-MENのMCU合流についてこう語った。

まだ始まりにすぎません。ミュータントがやってきて、本作で全てが始まります。今夜の上映が始まって、本作で何が扱われているかを皆さんが目撃する瞬間を待ちきれません。遂に、ようやくミュータントたちがMCUにやって来る、その始まりであることを知るでしょう。

MCUの全てを把握しているケヴィン・ファイギにとって、『デッドプール&ウルヴァリン』はミュータントたちがMCUに合流する、そのスタート地点になるという。旧20世紀フォックスの一大フランチャイズである「X-MEN」のMCU参戦はここから本格的に進められていくことになりそうだ。

「X-MEN」と始まったケヴィン・ファイギのキャリア

実はケヴィン・ファイギは、「X-MEN」シリーズとは深い関係がある。ケヴィン・ファイギが本格的に映画業界に携わり始めたのは20代後半の頃で、映画『X-メン』(2000) で製作助手(アソシエイトプロデューサー)に抜擢されたことがきっかけだった。その後、2007年にマーベル・スタジオの社長に就任するまでに、多くの旧20世紀フォックスのマーベル作品で製作や製作総指揮を務めてきた。

さらに「X-MEN」シリーズでは『X-MEN2』(2003) で製作、『X-MEN:ファイナル ディシジョン』(2006) で製作総指揮を務めた。それだけでなく、『ブレイド3』(2004)『エレクトラ』(2005) で製作、『ファンタスティック・フォー [超能力ユニット]』(2005) で製作総指揮を務めるなど、フランチャイズを超えた様々なマーベルキャラクターと映画を支えてきた人物でもある。

『デッドプール&ウルヴァリン』のレッドカーペットでは、ヒュー・ジャックマンと共に幕を開けた「X-MEN」に再び帰ってきたことについて聞かれ、ケヴィン・ファイギは「四半世紀前にそこにいたんです。びっくりですよね」と答えている。

続けて、ヒュー・ジャックマンが演じるウルヴァリンのMCU参戦については、こう語っている。

私の映画キャリアの一部はもう終わったものだと思っていました。最初の「X-MEN」映画のシリーズは私にとってとても大切なもので、私のキャリアはそこから始まりました。ですが、マーベル・スタジオを立ち上げた時には、私たちには(「X-MEN」映像化の)権利がなかったんです。一ファンとして楽しもうと思っていたのですが、今夜、ヒューとこのプレミアに参加できていることに本当に驚いています。

『X-MEN』公開から24年、製作期間も含めれば25年以上の時を経て、ケヴィン・ファイギはヒュー・ジャックマン演じるウルヴァリンともう一度新しいスタートを切ることになった。ケヴィン・ファイギにとって特別な作品となった『デッドプール&ウルヴァリン』は、長らくマーベル映画を楽しんできた映画ファンにとっても重要な作品になるはずだ。

MCUとミュータント

一方で、MCUにミュータントが登場するのは『デッドプール&ウルヴァリン』が初めてではない。ドラマ『ミズ・マーベル』(2022) では主人公カマラ・カーンがミュータントであることが示唆され、映画『ブラック・パンサー/ワカンダ・フォーエバー』(2022) では、ヴィランのネイモアが自身を「ミュータント」と表現している。

映画『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』(2022) では、別ユニバースのプロフェッサーXを「X-MEN」シリーズと同じくパトリック・スチュワートが演じた。映画『マーベルズ』(2023) でも、X-MENメンバーのビーストが別ユニバースて登場。こちらも旧シリーズと同じくケルシー・グラマーが続演した。

このように、ミュータント/X-MENのMCU合流はかねてより進められていた印象はある。それでもケヴィン・ファイギは、『デッドプール&ウルヴァリン』をミュータント/X-MENのMCU合流の幕開けに位置付けている。『デッドプール&ウルヴァリン』では一体何が描かれているのか、その答えは、劇場で目撃しよう。

『デッドプール&ウルヴァリン』は2024年7月24日(水) より全国の劇場で公開。

『デッドプール&ウルヴァリン』公式ページ

Source
Marvel Entertainment YouTube

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【ネタバレ注意!】映画『デッドプール&ウルヴァリン』ラストのネタバレ解説&考察はこちらから。

【ネタバレ注意!】ドラマ『ロキ』と映画『デッドプール&ウルヴァリン』の繋がりについてのネタバレ解説はこちらの記事で。

 

これまでの映画作品におけるウルヴァリンの活躍はこちらの記事にまとめている。

ローラの『LOGAN/ローガン』と原作における設定と演じたダフネ・キーンについてのまとめはこちらから。

 

映画『ザ・マーベルズ』ラストのネタバレ解説はこちらから。

映画『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3』ラストのネタバレ解説はこちらから。

齋藤 隼飛

社会保障/労働経済学を学んだ後、アメリカはカリフォルニア州で4年間、教育業に従事。アメリカではマネジメントを学ぶ。名前の由来は仮面ライダー2号。 訳書に『デッドプール 30th Anniversary Book』『ホークアイ オフィシャルガイド』『スパイダーマン:スパイダーバース オフィシャルガイド』『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース オフィシャルガイド』(KADOKAWA)。正井編『大阪SFアンソロジー:OSAKA2045』の編集担当、編書に『野球SF傑作選 ベストナイン2024』(Kaguya Books)。
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