シーズン5第4話ネタバレ解説『ザ・ボーイズ』キリストの教えと本音と和解と、神になりたい人 あらすじ&考察 | VG+ (バゴプラ)

シーズン5第4話ネタバレ解説『ザ・ボーイズ』キリストの教えと本音と和解と、神になりたい人 あらすじ&考察

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『ザ・ボーイズ』シーズン5第4話はどうなった?

2019年に配信を開始したプライムビデオの人気ドラマ『ザ・ボーイズ』より、いよいよファイナルシーズンとなるシーズン5が配信されている。全8話で構成されるシーズン5は、第4話で折り返しを迎える。

今回は、ドラマ『ザ・ボーイズ』シーズン5第4話をネタバレありで解説&考察していこう。以下の内容はネタバレを含むため、必ずプライムビデオで本編を視聴してから読んでいただきたい。また、以下の内容は自殺についての描写を含むのでご注意を。

ネタバレ注意
以下の内容は、ドラマ『ザ・ボーイズ』シーズン5第4話の内容に関するネタバレを含みます。

『ザ・ボーイズ』シーズン5第4話ネタバレ解説&考察

神になりたい人

『ザ・ボーイズ』シーズン5第4話の監督を務めるのは、前話に引き続きカレン・ガヴィオラ。脚本はシーズン4第5話でも脚本を担当したジュダリナ・ネイラで、シリーズフィナーレとなるシーズン5最終回でも共同脚本を務める。

『ザ・ボーイズ』シーズン5第4話の冒頭では、前回ソルジャー・ボーイと肉体関係を持ったファイアクラッカーが”匂い”でその関係をホームランダーに勘づかれている。ファイアクラッカーが香水の名前として挙げる「リー将軍の秘密」は、南北戦争で奴隷制支持の南軍を率いたロバート・E・リー将軍からとったもの。第一次トランプ政権後、一部保守派からはリー将軍を再評価する声があがっている。

前回、ライアンは鼓動の速さを読み取ってホームランダーの嘘を見抜いていたので、ホームランダーもファイアクラッカーの嘘を見抜くことができるだろう。だがホームランダーの関心はそんなところにはない。前回天使から啓示を受けたとして、神に仕えるのではなく自分が神であると言い出し、ファイアクラッカーにそれを宣伝するよう指示するのだ。

この展開も現実と驚くほど合致している。2026年4月12日には、トランプ米大統領は自身をイエス・キリストに重ね合わせた画像をSNSに投稿し、自身の支持層でもあるキリスト教保守派から批判を受けて投稿を削除するという出来事があった。この件には保守派もドン引きしたわけだが、ファイアクラッカーも衝撃を隠せない。というか、ホームランダーの発想を地で行く人間が現実にいることが驚きだが……。

前回ラストでホームランダーにボコボコにされたライアンは、ブッチャーに保護されて一命を取り留めていた。父に挑む息子として『スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲』(1980) を引用するブッチャーだったが、ライアンは1作目(エピソード4)しか観ていないとして、期せずしてルークの父がダース・ベイダーの父であるという“ネタバレ”をしてしまうブッチャー。

ちょっと微笑ましいシーンではあるが、吹き替えと英語版では、ライアンは『エピソード5』以降は母が見せてくれなかったと話している。ベッカはライアンに、自分の父について余計なことを考えてほしくなかったのだろう。

ちなみにライアンが『心の旅』の人が出ていたというのは、ハン・ソロ役のハリソン・フォードが1991年に出演した映画のこと。後に「スター・ウォーズ」続三部作で監督を務めるJ・J・エイブラムスが脚本を手がけた作品でもある。

フォート・ハーモニーとアニーの父

ブッチャーが水を取りに行ったすきにライアンは出ていってしまうが、一方でMMは完全復活。ザ・ボーイズの一行はV1捜索のために、フォート・ハーモニーがあるペンシルベニア州のクリアフィールドへと向かうことになる。

スターライトことアニーは20年前に生き別れた父のもとを訪れていた。父はすでに別の家庭を持っており、メイソンというアニーの腹違いの弟もいた。『ザ・ボーイズ』シーズン5第4話では、ステージママだった母とは違う、男性陣の家族と向き合うアニーの姿も描かれる。

シスター・セージは公立校の予算をホームランダーの学校に振り分けるよう大統領に話をしている。現実ではトランプ大統領が学校選択制度の拡充を指示し、2026年3月には教育省を廃止する大統領令に署名した。人種・ジェンダーについて「不適切」な教育を行う学校への資金の打ち切りも公約としている。

セージはソルジャー・ボーイを呼び出すと、エドガーからフォート・ハーモニーにV1があるという情報を得たとして、そこで初めてV1を投与されたソルジャー・ボーイに、永遠の命を得ようとするホームランダーに同行することを勧める。表情を見るに、セージにも何らかの狙いがあるようだ。

ブラック・ノワールはようやく顔出しで登場。あっさりブラック・ノワール入れ替わり説は否定されることになり、喋っていなかったのは「本気で演じてた」からだという。スピンオフドラマ『ジェン・ブイ』(2023-) のシーズン2で演技の大先輩であるポラリティと出会ったことの影響だろうか。

2話ぶりの登場となったアシュリーはオー・ファーザーとの情事に明け暮れているが、ここでオー・ファーザーのスーパーパワーが“スーパースクリーム”であることが紹介されている。オー・ファーザーの教会は破産してしまったようで、負債は1億5千万ドル(約240億円)にのぼるという。

アシュリーは「これじゃ第二のタミー・フェイ」だと言っているが、タミー・フェイは伝道師のジム・ベイカーの妻として1970年代から80年代にかけて夫妻共に人気を得た人物。その後、ジム・ベイカーの脱税や性暴力が明らかになり転落したことで知られる。

ザ・ボーイズが乗り込んだクリアフィールドでは、引き裂かれた腐乱死体が散らばっていた。人間だけでなく動物のものまで。ヒューイはアニーを「自分勝手」と評価しており、らしくない口汚い言葉でアニーを罵っている。

だが、アニーにも解決すべきことがある。父の新しい家庭にはヴォートランドで撮影した家族写真が飾られており、庭には「この家はホームランダーを支持します」というサインが立てられている。父は新しい妻のキャシーと、アニーとは相容れないような新しい家庭を築いていたのだ。

キリストの教えは…

一方、ヴォートタワーでは、ホームランダーを神として売り込むための会議が行われていた。ファイアクラッカーが演出として提案する「紅海を割って難民を帰す」というのは、モーセが神の力を借りてヘブライ人(イスラエル人)を救ったエピソードで、神やキリストのエピソードではない。シーズン5第1話に登場した脚本家のワームが提案した「水をワインに変える」という演出は、イエス・キリストが初めて公の場で起こしたとされる奇跡である。

次に出た提案は、ホームランダーが世界各地の聖地を訪れ、新たな神として人々と触れ合うというもの。これでシーズン4最終回の配信と同時に公開された、ホームランダーが世界各地を訪れるというシーズン5の予告が回収される見通しが立った。

お金に困っているオー・ファーザーは、ホームランダー教会を作って集金することを企んでいる。また、この会議のホワイトボードには「これは認められた聖なる正史(カノン)か?」と書かれており、ヴォートの人間が聖書を映画のように捉えていることが揶揄されている。

ワームはランプライターの映画の脚本を批判されるが、14の主要キャラに加えてクロスオーバーで収拾がつかなかったとして、「自分で書いてみろ」と反論する。クロスオーバーものを手がける脚本家のリアルな嘆きだ。「誰も求めてないのに売ろうとしてるのが問題」という結論も、会社の方針に付き合わされるクリエイターを擁護するような内容になっている。

データによると、ホームランダーを神と認めるのは22%にすぎないという。ファイアクラッカーは、イエス・キリストの「右の頬を打たれたら左の頬を差し出しなさい」という教えや、異邦人を受け入れたり貧民に施したりしたという伝説を「時代遅れ」と切り捨てる。キリストの教えを掲げてきたはずの人々が反キリストに転じるリアルな展開だ。

ファイアクラッカーは、アメリカ人の在り方を説く教会として、「神の国アメリカ」を守ってきた真のヒーローを支える「アメリカ民主主義教会」の設立を提言する。「アメリカ人の在り方」というのはドナルド・トランプも掲げている思想で、先ほどの公教育への支出削減に際しては、トランプは自身の思想と異なるジェンダー教育などを「反アメリカ的」とレッテル貼りして公的資金を出さないことを明言した。

珍しく二人で出動したホームランダーとソルジャー・ボーイの話題はストームフロントことクララ・ヴォートに及ぶ。二人は共にストームフロントと肉体関係を持っていたのだ。彼女のその後を気にするソルジャー・ボーイにホームランダーは「自殺した」と説明するが、ソルジャー・ボーイは信じようとしない。

ストームフロントはシーズン2のラストでライアンに丸焦げにされ、シーズン3では寝たきりの状態で登場、第2話で舌を噛み切って死んでいる。死の前にはアーリア人が世界を支配するという夢をホームランダーから否定されており、絶望して死んだものと思われる。ホームランダーが望んだのは自分だけが頂点に立つ世界であり、どんなに醜悪であれ“思想”を持っていたストームフロントとはもとより相容れなかったのだ。

ソルジャーボーイからの「遺体は見たか?」という問いへの答えはイエスなのだが、ホームランダーはこれを無視して進んでいく。他者のケアが全くできない自分がストームフロントを死に追いやったという事実から目を背けているかのようだ。

クリスチャンとしての選択

アニーの父は、ホームランダー支持の看板は保安官のボスが設置させていると話す。異を唱えた者は家族と姿を消したといい、誇れはしないが家族を守るためだとアニーに弁明するのだ。そこでアニーは、自分と母の前から立ち去った理由をついに聞くことに。

アニーの父はスターライトの記事の切り抜きや映画のチケットなどを保管しており、全てには賛同できないが誇りに思っていると語る。この状況では特に誇りに思っているとして、スターライターに近い立場であることを明かすのだ。

アニーの母との出会いは海外でのチャーチミッション(教会の宣教)だったといい、アニーの父は敬虔なクリスチャンであったことが示唆されている。故に、母がVの投与に固執し、アニーが神に選ばれたと言い出し、アニーもまたその暗示にかかった時に、何も言わずに家を去ったのだという。実際にはアニーはヴォートに選ばれただけだったからだ。

アニーの父は、「夢を壊すか嘘を通すか」で考えた結果だったが、やり直せるなら違う選択をしたと後悔しているとも。『ザ・ボーイズ』シーズン5第4話で示されるのは、キリスト教と神を利用しようとするヴォートの人々と、神を信じていたからこそ生涯の後悔を抱えることになったアニーの父の姿だ。

アニーはこの話を聞き、自分も愛する人(=ヒューイ)のもとを去ってしまったとして、父に似たのかもしれないと口にする。愛することは弱点ではなく原動力だとする父の言葉は力強い。アニーの父は確かに完璧ではない。「賛同はできないが〜」から文を練りだす中途半端な人でもある。でも、世界の多くの人はそうなのだと思う。そうした人々を屈服させてしまう世界が問題なのだ。

ザ・ボーイズの方は、フォート・ハーモニーの施設でトキソプラズマ症という寄生虫感染症が発生していることを発見。植物がVを吸収し、胞子を吸った人間や動物が互いに殺し合ったというのだ。

「『ラスト・オブ・アス』か?」というツッコミにフレンチーが「違う、キノコ版の『ウォーキング・デッド』だ」と答えているが、それはつまり『ラスト・オブ・アス』だ。ゲーム原作でドラマ化された同作では、菌類のパンデミックによって人類がゾンビ化したディストピアが描かれた。

薬物を常用しているフレンチーはその影響を受けなかったが、他のザ・ボーイズメンバーは胞子を吸って互いを攻撃し合うようになっていた。まるで現実版SNSといった様相だ。

ゾンビものならすぐに殺し合いになるが、罵り合いから始まり言葉で殴り合う状況をSF的なギミックで作り出すアイデアは面白い。しかも口の悪いザ・ボーイズメンバーだから様子がおかしいことに視聴者も気づけないというオマケ付きだ。

そこにホームランダーとソルジャー・ボーイが到着。攻撃的になっているブッチャーとMMは戦いに行こうとするが、ベッカと家族のためになるか、と問われて足を止める。一方のアニーもホームランダー信者になっている弟メイソンに、ホームランダー・アカデミーに通い、TikTokばかり見ていても真実は分からないと告げつつ、父との思い出を共有して雪解けを目指していく。

遠回しにTikTokでの情報収集を批判しているが、やはり『ザ・ボーイズ』シーズン5は社会がこれだけ分断された中で、歩み寄りを見せることがテーマの一つになっているようだ。

ぶつかり合う本音

ザ・ボーイズ一行は、コカイン常用者のボムサイトがここに来て金庫の中身を持ち去っていたらしいという手がかりを得る。ソルジャー・ボーイの同期というボムサイトは、前日譚ドラマ『ヴォート・ライジング(原題)』での登場が発表されている。前話でもV1を投与された数少ないスープスの一人として名前が挙がっていた人物だ。

アニーのもとには、メイソンが通報して保安官のエドが駆けつけていた。エドの同僚であるアニーの父は、怖いのは当然だが、命令されるまま隣人を連れ去るのか? 善良なものが正しいことをしないとどうなる? と訴えかけ、エドは猶予を与えることに。「隣人を愛せよ」とはイエス・キリストの言葉の一つで、隣人を「不法滞在者」として突き出すよう求める現在のアメリカ政府のやり方とは真逆の教えである。

一方、胞子のせいで本音で罵り合うザ・ボーイズメンバーだったが、ここでブッチャーとMMはもとよりV1を焼くつもりだったことが明らかになる。キミコやアニーをウイルスから救うつもりはなかったのだ。ヒューイはブッチャーに「あんたが癌だ」「ホームランダーよりひどい」と本音をぶちまける。そこまで思っていたとは……。

ホームランダーも胞子のせいかは知らないがソルジャー・ボーイを罵り倒す。勲章をもらった兄を妬んで被験体になったことをあげつらい、「甘やかされたおぼっちゃま」と言い放つのだ。おぼっちゃまだったという過去は、ソルジャー・ボーイの恥部でありつつ、人工的な環境で育てられたホームランダーのコンプレックスでもある。

この場所をよく知るソルジャー・ボーイは、能力者が原爆に耐えられるか実験していた部屋にホームランダーを閉じ込め、濃縮ウランを浴びさせる。胃腸炎で済むらしいが、パパによる相当なお仕置きだ。ソルジャー・ボーイはホームランダーを「心底不愉快」と表現すると、V1を残らず破壊すると宣言するのだった。

そしてブッチャーは閉じ込められたホームランダーを発見。V1を得たら神になれると思っていないか、と見抜くと、「弱くて薄っぺらなガキ」だから崇められても満たされないと言い放つ。それに、自分の子どもも痛めつけたことが最弱の証だ、とも。やっぱりライアンを傷つけたことには結構怒っているのかも。

一方のホームランダーも、ブッチャーがウイルスを持っていないことを見抜いていた。互いに「皮を剥ぐ」「ぶっ殺す」と宣言し合うと、「世界を手にするのは私の運命」と叫ぶホームランダーの新たな名シーンも披露されている。ファイナルシーズン、ブッチャーとホームランダーが2話に1回くらいのペースで言い合いしてくれるのはありがたい。

和解と亀裂とリブランド

ザ・ボーイズメンバーが殺し合いを始める中、フレンチーはソルジャー・ボーイと遭遇すると、壁に寄生した植物となったクイン(まさに『ラスト・オブ・アス』のようだ)と対面させる。クインはソルジャー・ボーイと一緒にヴォートの被験体となった人物らしい。

フレンチーはソルジャー・ボーイに「彼は真のヒーロー、お前はただのガキ」と罵り、ソルジャー・ボーイのビームでクインを殺させることに成功。怒りを煽り、分断させるのは最も効率の良い戦い方なのだ。

胞子を発していたクインが死んだことで、一同の怒りは鎮静化。V1は見つからなかったものの、帰還には成功したのだった。アニーの方も、父から「俺の過ちを繰り返すな。愛する人を諦めるな」という助言を受け、父との和解を経てザ・ボーイズのもとに帰還する。

この展開と対になっているのは、ソルジャー・ボーイとホームランダーの親子だ。しばらくして脱出に成功したホームランダーは、クインを殺したことで落ち込み涙するソルジャー・ボーイに「さっさと殺してくれ」と言われるが、それを放置して帰路に着く。この親子、和解できる気配がない。

本音をぶつけ合ったザ・ボーイズメンバーだったが、キミコは、カオスを追い出した自分は戻れないが、カオスを愛するフレンチーはそのままでいいと告げる。二人の別れの時が近づいているのだろうか。

逆にヒューイは胞子のせいで攻撃し合ってしまうミッションにアニーがいなかったことを喜んでいる。MMとブッチャーは、罵り合ったことを「本音でもいい」とビールで乾杯している。三者三様のカップル模様である。

『ザ・ボーイズ』シーズン5第4話のラストは、オー・ファーザーによる重大発表で締めくくられる。アシュリーに「イエスを信じないの?」と聞かれたファイアクラッカーは「今はホームランダーを信じる」と答えるが、アシュリーの後頭部が「嘘だ」と言った通り、ファイアクラッカーは何も信じちゃいないのだろう。目先の利益で動いているだけなのだ。

オー・ファーザーは「アメリカを正しい道に引き戻す」としてサマタリアンズ・エンブレイスのリブランドを発表。アメリカ民主主義教会と改名し、それを率いる者として「預言者ホームランダー」を呼び入れる。ホームランダーの“神”への道が幕を開けて、『ザ・ボーイズ』シーズン5第4話は幕を閉じている。

『ザ・ボーイズ』シーズン5第4話ネタバレ感想&考察

本音と和解と

なんだかずっと“父”の話をしている気がする『ザ・ボーイズ』シーズン5。第4話ではアニーが小さい頃に去った父と和解するという展開が描かれた。ただ、その根幹にあったのは、自分が理解できない道を歩んだ人と対話し、その背景を知ることで和解の道を歩むことができるというメッセージであったように思う。

ザ・ボーイズメンバーは強制的に本音をぶつける機会に恵まれた(?)が、素に戻る瞬間の気まずさがリアルで、SNSで罵り合っていた人々が現実で出会ったような雰囲気もあった。一方でヴォートの面々はホームランダーを”神”にするために本音を押し殺して施策を進める。恐ろしいほど現実と似ている。

すでに書いたように、神になろうとするホームランダーの姿は現実に見覚えがありすぎるのだが、この感覚が毎話の恒例になってしまっていることが恐ろしい。と同時に、これだけドラマの内容とリアルタイムの流れとマッチしている状況では、SNSのように流れていってしまわない場所に、“今”の社会と照らし合わせた解説と感想が残せていて改めて良かったと思えた(皆さんが読んでくれているおかげです)。

ソルジャー・ボーイの過去が鍵に?

ストーリー上の考察ポイントは、ここに来て1950年代を舞台にするスピンオフドラマ『ヴォート・ライジング』の要素が多くなってきたことだ。ボムサイトはまだ生きていることが示唆され、おそらく残っているV1を持っているものと思われる。

しかし、その目的は? ボムサイトはV1を投与されているので必要がないはずで、なんらかの目的があるか、指示を出している者がいると思われる。『ザ・ボーイズ』シーズン5の後半は、ボムサイトとV1を探す展開になるのだろうか。

また、『ヴォート・ライジング』にはソルジャー・ボーイと共にストームフロントの登場も発表されている。『ザ・ボーイズ』シーズン5第4話では、ソルジャー・ボーイがストームフロントの生死を気にする場面も見られた。

もしソルジャー・ボーイがストームフロントを愛していて、ホームランダーが彼女を死に追いやったと知れば、二人は再び本気で戦うことになるかも知れない。加えて、ソルジャー・ボーイはクインを殺してひどく落ち込む姿も見せていた。ソルジャー・ボーイの過去への執着は何かの引き金になりそうな予感がする。

今回はブラックノワールの沈黙が何でもなかったことが明らかになったが、シリーズフィナーレのゲームチェンジャーになるのは、やはりソルジャー・ボーイなのだろうか。いずれにせよ、『ザ・ボーイズ』のファイナルシーズンでありながら、『ヴォート・ライジング』への関心を惹く巧い展開を見せている。

一方で、毎話言っていて申し訳ないが、『ジェン・ブイ』のフレッシュなメンバーの登場にも期待したいところ。あっという間に残すところ4話(早い……!)。次回から『ザ・ボーイズ』シーズン5は後半に突入する。大事に、じっくり観ていこう。

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『ザ・ボーイズ』シーズン5第3話の解説&考察はこちらから。

シーズン5第2話の解説&考察はこちらから。

シーズン5第1話の解説&考察はこちらから。

【ネタバレ注意】『ジェン・ブイ』シーズン2最終回の解説&考察はこちらから。

『ザ・ボーイズ』シーズン4最終回で残された11の謎についてはこちらの記事で。

『ザ・ボーイズ』シーズン4最終回のネタバレ解説&考察はこちらから。

齋藤 隼飛

社会保障/労働経済学を学んだ後、アメリカはカリフォルニア州で4年間、教育業に従事。アメリカではマネジメントを学ぶ。名前の由来は仮面ライダー2号。 訳書に『デッドプール 30th Anniversary Book』『ホークアイ オフィシャルガイド』『スパイダーマン:スパイダーバース オフィシャルガイド』『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース オフィシャルガイド』(KADOKAWA)。正井編『大阪SFアンソロジー:OSAKA2045』の編集担当、編書に『野球SF傑作選 ベストナイン2024』(Kaguya Books)。
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