ドラマ『エコー』に『デアデビル』『パニッシャー』の脚本家
Disney+で配信を予定しているMCUドラマ『エコー(原題:Echo)』の脚本家に、ドラマ『Marvel デアデビル』と『Marvel パニッシャー』の脚本家が加わることが分かった。米The Illuminerdiが報じている。
ドラマ『エコー』は、2021年11月にDisney+で配信が始まったドラマ『ホークアイ』に登場したマヤ・ロペスを主人公に据えた作品。『ホークアイ』にジャージ・マフィアの幹部として登場したマヤ・ロペスは、原作コミックでは“エコー”というヴィラン/ヒーローになるキャラクターで、MCUではどのような描かれ方をするのか注目が集まっている。
ドラマ『エコー』は以前よりオーディションの告知などを通して製作が進められていることが明らかになっていたが、2021年11月のDisney+ Day(ディズニープラスの日)にて製作および配信が正式に発表された。ヘッドライターはNetflixドラマ『ベター・コール・ソウル』(2015-) やドラマ『見せかけの日々』(2019) のマリオン・デールが務める。
更に脚本家としてドラマ『エコー』に加わるのは、Netflixで配信されたドラマ『Marvel デアデビル』(2015-2018) のダラ・レズニックと、『Marvel パニッシャー』(2017-2019) のケン・クリステンセンの二人。かつてマーベル・テレビジョンの作品として配信されたマーベルドラマで執筆経験のある二人がDisney+のMCUドラマに合流する。
ダラ・レズニックは『Marvel デアデビル』の共同製作総指揮を務めている他、シーズン3第8話で脚本を担当し、同第11話ではジム・ダンと共に共同で脚本を手掛けている。第8話では、原作コミックでエコーと同じくキングピンの養子になっているブルズアイにフォーカスしている他、第11話ではキングピンの印象的な姿も描かれる。
ケン・クリステンセンが『Marvel パニッシャー』で脚本を手掛けたのは、シーズン1第10話とシーズン2第3話。シーズン2の第9話についてもスティーブ・ライトフットと共同で脚本を手掛けている。デアデビルとは異なり、悪人を処刑するパニッシャーを描いてきたケン・クリステンセンは、ドラマ『エコー』にどのようなスパイスを加えるのだろうか。
『ホークアイ』後の物語に
なお、The Illuminerdiによると、ドラマ『エコー』はドラマ『ホークアイ』の後の話を描くとされている。マヤ・ロペスは犯罪と戦うクライム・ファイターになりつつ、自分の道を探すとされており、エコーがデアデビルやパニッシャーのようなヴィジランテとして描かれる可能性もある。
なお、米国では2021年10月からコミックスシリーズ『フェニックス・ソング:エコー(原題)』の刊行が始まっており、フェニックスの力を得たエコーの活躍が描かれている。MCUではエコーはストリートレベルのクライムファイターとして描かれるのか、スーパーパワーを持つヒーローとして描かれるのか、注目が集まる。
『ホークアイ』でマヤ・ロペスを演じたアラクア・コックスは、耳が聞こえないネイティブ・アメリカンの女性の俳優を探していると聞き、「あまりに自分にマッチしてる」と出演募集に応募したという。アラクア・コックスのデビューまでの道のりはこちらの記事に詳しい。
では、『Marvel デアデビル』『Marvel パニッシャー』の脚本家がドラマ『エコー』に加わるということは、ドラマ『ホークアイ』の内容を踏まえると、どのような意味を持つのだろうか。以下の内容は、ドラマ『ホークアイ』最終話の内容に関するネタバレを含むので、注意していただきたい。
以下の内容は、ドラマ『ホークアイ』最終話の内容に関するネタバレを含みます。
キングピン再登場も?
やはりドラマ『Marvel デアデビル』でキングピンを描いた脚本家がドラマ『エコー』に加わるとなれば、ドラマ『ホークアイ』に登場したキングピンの再登場に期待せずにはいられない。キングピンは、マーベル・テレビジョン(後にマーベル・スタジオに合流)が制作した『Marvel デアデビル』から、マーベル・スタジオのMCUドラマに合流。
『ホークアイ』最終話ではマヤ・ロペスに銃撃されたが、演じたヴィンセント・ドノフリオは「私は彼が死んでいないことを願っています」と再登場に意欲を見せている。
また、キングピンの部下で原作ではクラウンというヴィランにあるカジも、クラウンを名乗らないままマヤ・ロペスにやられてしまった。ドラマ『エコー』ではキングピンと共に復活する姿が見られるだろうか。
『エコー』に期待できるのは、既存のキャラクターの再登場だけではない。ニューヨークを舞台にしたNetflixのマーベルシリーズは『ジェシカ・ジョーンズ』『ルーク・ケイジ』『アイアン・フィスト』、そしてクロスオーバーイベントの『ディフェンダーズ』も製作されている。
上述のブルズアイの他、2005年には20世紀フォックスが単独映画も製作したエレクトラ、俳優のジェシカ・ヘンウィックが同役を再演するために『シャン・チー/天・リングスの伝説』(2021)への出演を断ったというコリーン・ウィングなど、Netflixドラマに登場した人気キャラの再登場も期待できる。
Netflixドラマのマーベルキャラクターは、番組の打ち切りから2年間は他の作品に登場できないという契約があったが、2021年2月に全ての縛りがなくなっている。キングピンの『ホークアイ』への登場も、この縛りがなくなったことで実現した。
『ホークアイ』第3話から第5話の監督を務めたバート&バーティのバートは、Netflixシリーズの物語とMCUの物語が合流するのではなく、キャラクター達がMCUの世界に入ってくると表現している。キングピン登場の際になされた説明はこちらの記事に詳しい。
そして、マヤ・ロペスはなぜ“エコー”と呼ばれるのようになるのか。MCUでは初となる耳の聞こえない単独主人公が誕生する『エコー』。目が見えないあの弁護士さんの登場にも期待したいが、果たして……。
ドラマ『エコー(原題:Echo)』はDisney+で独占配信予定。配信時期は未定。
ドラマ『ホークアイ』は全6話がDisney+で独占配信中。
原作コミック『ホークアイ』はKindleで日本語訳版が発売中。
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【!ネタバレ注意!】『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』のエンディングからミッドクレジット、ポストクレジットの解説はこちらの記事で。
【!ネタバレ注意!】『ノー・ウェイ・ホーム』にカメオ出演した人物についての解説はこちらから。
『ホークアイ』最終回第6話のネタバレ解説はこちらから。
『ホークアイ』最終回で残された13の謎はこちらにまとめている。