ドラマ『ロキ』のヴィランは誰? カーン、レディ・ロキ (シフ)、キッド・ロキ? 9人の候補を解説&考察 | VG+ (バゴプラ)

ドラマ『ロキ』のヴィランは誰? カーン、レディ・ロキ (シフ)、キッド・ロキ? 9人の候補を解説&考察

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ドラマ『ロキ』のヴィランは?

2021年6月9日(水)より配信を開始したドラマ『ロキ』は、MCUの人気ヴィラン・ロキを主人公に据えた作品。「謎解きタイムトラベル・スリラー」と題されているように、第1話から大きな謎が登場した。今回は、『ロキ』の真のヴィランとは一体誰なのか、ということを考えていきたい。原作コミックに登場するキャラクターもヒントにしながら、『ロキ』のヴィラン候補を考察していく。

まずは第1話のエンディングを受けた内容の考察を、その後に各話のエンディングを受けての考察をお届けする。見終えた段階毎に読んで頂ければネタバレを回避することができるだろう。

ドラマ『ロキ』のヴィラン候補

ネタバレ注意
以下の内容は、ドラマ『ロキ』第1話の内容に関するネタバレを含みます。

1. レディ・ロキ(シフ)

第1話のラストでは、もう一人のロキが神聖時間軸を脅かしていることが明らかになった。ドラマ『ロキ』のヴィラン予想の焦点は、このもう一人のロキがどのロキなのかということになってくる。そうなるとヴィラン候補の筆頭は、やはりレディ・ロキだ。

原作コミックのレディ・ロキは、ロキの魂がシフというキャラクターの身体を乗っ取ったことで生まれた存在。ドラマの「ロキが二人存在している」という設定とは異なるが、ドラマ版でも別の時代のロキ本人が誰かの身体を乗っ取ったという可能性も考えられるだろう。

なお、シフは既にMCUに登場している。俳優のジェイミー・アレクサンダーが『マイティ・ソー』(2011)、『マイティ・ソー』(2013) で演じたキャラクターで、ドラマ『エージェント・オブ・シールド』(2013-2020) にも登場している。『マイティ・ソー バトルロイヤル』(2017) には登場しなかったが、かつてソーの仲間として戦った人物だ。

なお、『ロキ』第1話でレディ・ロキの登場を匂わせる描写も登場している。詳しくはこちらから。

2. クラシック・ロキ

次にヴィラン候補に挙げられるロキは、クラシック・ロキだ。“クラシック・ロキ”という名前のキャラクターが存在しているわけではないが、海外のファンの間でも「より古いタイプの残虐なロキが、2012年のロキと対峙するのではないか」という予想が広がっている。

原作コミックでもロキの起源は古く、初登場は1949年まで遡る。スタン・リー、ラリー・リーバー、ジャック・カービーによって正式に創造されたのは1962年のこと。同時代の価値観を持った“ヴィランらしいヴィラン”として、生まれ変わりつつある2012年のロキの前に立ち塞がるかもしれない。第1話では、ロキがハイジャック犯のD・B・クーパーであったことが明らかになった。どのようなロキが現れるにしても、長い歴史を生きていたロキがどこかの時点で変異体となったと考えるのが妥当だろう。

あるいは、クラシック・ロキの魂が入ったレディ・ロキという合わせ技もあり得る。

3. キッド・ロキ

別バージョンのロキで言えば、キッド・ロキの存在も忘れてはいけない。原作コミックでは2010年に登場。レディ・ロキと同じく、ロキの魂が少年の身体に入ったバージョンだ。キッド・ロキは、MCU合流の噂もあるヤングアベンジャーズに所属している。

ドラマ『ワンダヴィジョン』には、ワンダの子どもであるビリーとトミーが登場したが、コミックではこの二人もヤングアベンジャーズのメンバーだ。次世代のアベンジャーズ創設のため、キッド・ロキを『ロキ』に登場させる展開にも期待したい。

なお、原作コミックのキッド・ロキは、記憶のない状態で生まれ変わったピュアなロキだ。ヤングアベンジャーズのメンバーになっている通り善良な存在だが、MCU版でヴィランとして登場するならば、その純粋さゆえに愉快犯となってしまう展開が考えられる。大人のロキが子どものロキをどう諭すのか、それも見てみたい。

4. メビウス

ここからは、ロキ以外のキャラクターが本当のヴィランだった場合を考えてみよう。この場合、ヴィラン候補の筆頭はメビウス。『ワンダヴィジョン』のアガサパターンだ。メビウスを演じるオーウェン・ウィルソン自身もインタビュー等で語っている通り、メビウスはMCUでは珍しい黙々と組織のために働くタイプの人物だ。だがその素性は明かされておらず、異様にロキに詳しいという特徴がある。

また、メビウスが“もう一人のロキ”による変装という可能性もある。ロキの心理的特徴を言い当て、手玉に取るのはロキ自身だからこそできること……というのは少々考え過ぎか。現時点では、TVAという機関が優秀だからという理由の方が説得力はあるだろう。

5. TVA

では、メビウス個人がヴィランというよりも、メビウスが所属するTVAがヴィランである可能性を考えよう。TVAはやはりあまりに強大で、ミス・ミニッツの映像や施設内に貼られているポスターなどを見ても、監視国家のそれを思わせる。施設の雰囲気もディストピア映画で見られるようなクラシックなスタイルだし、“リセット”という残酷なことを平気でやっている。

TVAが悪の組織ならば、大元のヴィランは三人のタイムキーパーということになる。TVAの裁判所にはタイムキーパー三人の顔を象った巨大なモニュメントもあり、タイムキーパーが崇拝されていることが分かる。そして、仮に「神聖時間軸」の存在がタイムキーパーにとって都合の良いデタラメだったとすれば、第1話でミス・ミニッツが説明した内容には嘘が含まれていることになり、ロキを待つ“運命”にも疑いが生じる。

また、TVAが悪の組織であった場合、メビウスら職員がどのような立ち位置を選ぶかにも注目だ。

6. メフィスト

そして、念のために触れておきたいドラマ『ロキ』のヴィラン候補は、マーベル・コミックスを代表するヴィランの一人であるメフィストだ。『ワンダヴィジョン』でも登場が噂されたメフィストは、悪魔のキャラクターであることから、『ロキ』第1話のステンドグラスで描かれていた悪魔の姿が話題になっていた。

だが、米ETのインタビューに答えた脚本家のマイケル・ウォルドロンは「あれは偶然です。ステンドグラスはロキの姿が描かれたものです」と、この悪魔がメフィストである可能性をキッパリ否定している。とはいえ、現時点で登場している人物や“もう一人のロキ”以外のヴィランが登場する可能性も考えておくべきだろう。

第2話のエンディングを受けてのヴィラン候補

ネタバレ注意
以下の内容は、ドラマ『ロキ』第2話の内容に関するネタバレを含みます。

7. エンチャントレス

ここからは第2話の展開を受けての考察に入る。第2話のラストでは、ロキ変異体が遂にその姿を現した。原作コミックと同じく片方だけ折れた角を付けていたことからやはりレディ・ロキかと注目が集まったが、第2話では名乗ることはなく、エンドクレジットでも「変異体」とのみ記されていた。

第2話の解説記事でも紹介したように、この変異体はレディ・ロキではなくエンチャントレスというキャラクターである可能性が出てきた。髪の色がロキの黒とは異なりブロンドであること、名前が意図的に明かされていないことがレディロキであることを疑う理由。そして、原作コミックでロキに最も近い魔法を操る女性キャラクターであることが、このキャラクターをエンチャントレスだと考察する理由だ。

また、脚本を担当したマイケル・ウォルドロンが変異体のことを「She=彼女」ではなく「They=彼女ら」と呼んでいることから、レディ・ロキは別に存在しており、エンチャントレスはレディ・ロキのために/と共に働いていると考えるのが妥当だろう。

原作コミックのエンチャントレスはロキによって魔力を与えられたという設定だが、仮に『ロキ』にレディ・ロキが登場するならば、エンチャントレスはレディ・ロキによって力を与えられたと考えられる。

そして第2話までロキが追っていた変異体がエンチャントレスだった場合の目的は、こちらの記事に詳しい。

8. ミス・ミニッツ

TVAと同じことかもしれないが、ミス・ミニッツが黒幕のヴィランである可能性も高くなっている。第2話では立体化して登場すると、マーベル公式がミス・ミニッツの単独ポスターやミス・ミニッツクッキーの作り方を公開。Tシャツをはじめとするグッズも続々と登場している。

ミス・ミニッツは原作コミックに登場しないが、その正体がタイムキーパーなどの重要なキャラクターである可能性も。第2話までのミス・ミニッツについてはこちらの記事に詳しい。

第3話のエンディングを受けてのヴィラン候補

ネタバレ注意
以下の内容は、ドラマ『ロキ』第3話の内容に関するネタバレを含みます。

7.1. エンチャントレス

第3話の展開を受けて変異体の正体がエンチャントレスである可能性が更に高くなった。第3話では変異体の名前がシルヴィであることが明らかに。このシルヴィという名前は、原作コミックのエンチャントレスの本名と一致している。ドラマ『ロキ』の変異体はまだロキの変異体という体を崩していないが、その過去が明らかになれば自ずとその正体も明らかになるだろう。

第4話のエンディングを受けてのヴィラン候補

ネタバレ注意
以下の内容は、ドラマ『ロキ』第4話の内容に関するネタバレを含みます。

9. 征服者カーン

第4話では、シルヴィが本当にロキの変異体であることが明らかになった一方で、TVAに潜むタイムキーパーがハリボテであることが分かった。これでエンチャントレスはヴィラン候補から外れ、TVA=タイムキーパーという線も弱くなってきた。メビウスも剪定されてしまい、TVAで生き残ったの主要人物はミス・ミニッツとラヴォーナ・レクサス・レンスレイヤーだけだ。

ここで名前を挙げられるヴィランは、征服者カーン一択だろう。カーンは40世紀生まれのヴィランで、原作コミックではラヴォーナと因縁の深い人物だ。ラヴォーナとカーンの関係については、こちらの記事に詳しい。

カーンは時を越えるヴィランであり、コミックでは「ファンタスティック・フォー」などに登場してきた。MCUでは『アントマン&ワスプ:クアントゥマニア(原題)』でジョナサン・メジャーズが演じることが発表されており、ドラマ『ロキ』にカーンが登場すれば、『アントマン&ワスプ:クアントゥマニア』の前日譚、導入の役割を果たせる。第4話では、ラヴォーナは一人の時でもタイムキーパーを恐れており、TVAを裏で操る人物がラヴォーナの上にいる可能性がある。その人物が原作でラヴォーナと関係の深いカーンだったという展開は十分に考えられる。

また、以上のヴィランが今回の『ロキ』に登場しなかったとしても、シーズン2以降や他のMCU作品でも登場する可能性もある。引き続き今後の展開に注目しよう。

ドラマ『ロキ』は2021年6月9日(水)より、全6話が毎週水曜日に配信される。

『ロキ』視聴ページ (Disney+)

『ロキ』第1話のネタバレ解説はこちらの記事で。

第2話のネタバレ解説はこちらの記事で。

トム・ヒドルストンと脚本家のマイケル・ウォルドロンは、第2話以降ではロキが「自分は何者か」という問いと向き合うと、注目ポイントを語っている。詳細はこちらの記事で。

ドラマ『ロキ』の出演キャストと吹き替え声優の情報はこちらの記事で。

ドラマ『ワンダヴィジョン』で残された12の疑問はこちらから。

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