『アントマン4』はある?
2023年2月17日(金)より劇場公開の『アントマン&ワスプ:クアントマニア』は「アントマン」シリーズの第3作目。2015年に公開された『アントマン』、2018年に公開された『アントマン&ワスプ』に続き、ポール・ラッド演じるスコット・ラングを主人公に据えた物語が展開される。
『アントマン&ワスプ:クアントマニア』はMCUフェーズ5第1弾の作品であり、“サノス以来の大ヴィラン”と目される征服者カーンがスクリーンデビューを果たすなど、MCU全体にとっても重要な位置付けの作品になる。一方で気になるのが、第3作目まで制作された「アントマン」シリーズの行く末だ。MCUにはなんとなく「三部作でシリーズ完結」という空気があるが、『アントマン4』は制作されるのだろうか。
『クアントマニア』プロデューサーが語る
この疑問に答えたのは、『アントマン&ワスプ:クアントマニア』でマーベル・スタジオ社長のケヴィン・ファイギと並んでプロデューサーの役割を担うスティーブン・ブルサード。米ComicBook.comの取材に、『アントマン4』の可能性についてこう話している。
私たちはすでに考えています。どの映画も戦いであり、それを作ることで傷跡ができ、素晴らしいものにしたいと思うものです。しかし、希望は無限に湧き出てきますから、映画制作の旅を終えたら考え始めてしまうんです。「Xをやっていたらどうなっただろう、いや、Yをやっていたらだどうだっただろう?」ってね。
車輪が転がり始めるとどうしようもなくなります。具体的なことは何も言いたくないのですが、でも、どうしようもできないですよ。そうした(続編についての)会話やヒソヒソ話は私とペイトン(リード監督)、そしてケヴィン(ファイギ社長)の間で既に始まっています。
遠回しな言い方だが、『アントマン4』についての話し合いはマーベル・スタジオ内で既に始まっていることを認めたスティーブン・ブルサード。その話し合いには『アントマン』から3作連続でシリーズの監督を務めたペイトン・リード監督も加わっていることも明かしている。
4作目で主人公交代のパターンも
しかし、「アントマン」シリーズ第4作目が制作されるからといって、『アントマン4』がスコット・ラングの物語になるかどうかは別の話だ。「キャプテン・アメリカ」シリーズの第4作目となる2024年5月3日米公開の映画『キャプテン・アメリカ:ニュー・ワールド・オーダー(原題:Captain America: New World Order)』では、主人公が新たなキャプテン・アメリカに交代になる。
タイトルは引き継ぎながらも新しい主人公を起用できる点が、スーパーヒーローものの特徴だ。また、『アントマン』で紹介されたように、MCUではスコット・ラングは2代目アントマンであり、初代アントマンはマイケル・ダグラス演じるハンク・ピムだ。初代アントマンの過去の活躍を描く展開もなくはないだろう。
「ワスプ」単独作も?
シリーズの続編に関する話題は、『アントマン4』に限ったものではない。『アントマン&ワスプ:クアントマニア』は「アントマン&ワスプ」シリーズとしては第2作目にあたり、ワスプことホープ・ヴァン・ダインも主人公の一人だ。
ホープを演じるエヴァンジェリン・リリーは米Varietyのインタビューで「どれくらい長くホープを演じたいですか」と聞かれ、こう話している。
ピッチをしようと思ってるんですが、そろそろホープのスピンオフが必要な時期なじゃないでしょうか。ワスプの単独映画のね。賛成ですか? 皆さん? 一回だけ? 二回やる?
エヴァンジェリン・リリーのこの提案に、ケヴィン・ファイギは「MCUにおける機会は、マルチバースと同様に無限にあります。今後何が起こるかは、見てみないと分かりません」と当たり障りのないコメントを残したという。
フランチャイズの続編は『アントマン4』になるのか、『アントマン&ワスプ3』になるのか、『ワスプ』単独作品になるのか、それとも、スコット・ラングの娘のキャシー・ラングを巻き込んだ別の形になるのか。まずは『アントマン&ワスプ:クアントマニア』の結末を劇場で見届けよう。
映画『アントマン&ワスプ:クアントマニア』は、2023年2月17日(金)日米同時公開。
Source
ComicBook.com / Variety Twitter
一方で、マーベル公式とペイトン・リード監督は「アントマン」シリーズを「三部作」と表明した。詳しくはこちらの記事で。
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