DC10年計画「神々と怪物」に新たなる動き
2024年1月12日公開の『アクアマン/失われた王国』を最後に『マン・オブ・スティール』(2013)からはじまった11年の歴史に終わりを告げるDCEU(DCエクステンデッドユニバース)。その後継者とも言うべきDC10年計画「神々と怪物」とDCU(DCユニバース)だが、ジャスティス・リーグのキャストは総入れ替えになるが、その一方でジョン・シナ主演の『ピースメイカー』(2022-)はシーズン2が計画されるなど、キャストがどうなるのかわかっていない部分が多い。
現在、DCUのかじ取りを任されているジェームズ・ガン共同CEOは映画『スーパーマン レガシー(原題:Superman:Legacy)』の脚本に取り掛かっており、X(旧Twitter)でその情報を精力的に発信している。『スーパーマン レガシー』ではスーパーマン/クラーク・ケント/カル=エル役にはデヴィッド・コレンスウェット氏、ロイス・レイン役にはレイチェル・ブロズナハン氏という『ハウス・オブ・カード 野望の階段』(2013-2018)で共演した2人がキャスティングされている。
そして映画『スーパーガール ウーマン・オブ・トゥモロー』の看板となるスーパーガール役にミリー・オールコックとエミリア・ジョーンズ、メグ・ドネリーの3人が候補に挙がっていることを米Deadlineが報じた。ミリー・オールコックとエミリア・ジョーンズ、メグ・ドネリーは2024年2月からはじまるスクリーンテストに参加すると噂されている。また、米Deadlineによればスーパーガールは他作品にもカメオ出演するDCUの重要な役割を担うとのことだ。
ミリー・オールコックは「ゲーム・オブ・スローンズ」シリーズのスピンオフ『ハウス・オブ・ドラゴン』(2022-)でレイニラ・ターガリエンの少女時代を演じ、有名になった。エミリア・ジョーンズはアカデミー賞3部門受賞作品『Coda コーダ あいのうた』(2021)で主人公を演じた。メグ・ドネリーはディズニー・チャンネル・オリジナル・ムービー「ゾンビーズ」シリーズにレギュラーとして出演し、ティーンエイジャーに高い人気がある。
三者三様の活躍をしているミリー・オールコックとエミリア・ジョーンズ、メグ・ドネリーだが、メグ・ドネリーは既にアニメーション作品でスーパーガールの声優を担当している。このように制作が進んでいる『スーパーガール ウーマン・オブ・トゥモロー』だが、『ザ・フラッシュ』(2023)で初のコロンビア系スーパーガールを演じたサッシャ・ガジェが候補の名前に挙がっていないなど、やはりキャストは続投か変更か不明な点が多い。
脚本にはアナ・ノゲイラが就任
一方で、Threadsでジェームズ・ガン共同CEOは映画『スーパーガール ウーマン・オブ・トゥモロー(原題:Supergirl Woman of Tomorrow)』の脚本家に『ヴァンパイア・ダイアリーズ』(2009-2017)でペニー・アレスを演じたアナ・ノゲイラが就任したことを発表した。アナ・ノゲイラは俳優業だけではなく、舞台を中心に劇作家としても活動しており、2007 年にバークリーのボストン音楽院で演劇の美術学士号も獲得している。アナ・ノゲイラの就任について、ジェームズ・ガン共同CEOは以下のように述べた。
投稿者: @jamesgunnThreadsで見る
アナ・ノゲイラをDCスタジオ・ファミリーに心から歓迎します。アナは素晴らしい脚本家で、『ウーマン・オブ・トゥモロー』の脚本化は、私が期待していた以上のものでした。私たちは、この美しく星をまたにかけた物語で、スーパーガールのユニークなテイクを進めることに興奮しています。
映画『スーパーガール ウーマン・オブ・トゥモロー』では赤ん坊の頃に母星クリプトンから脱出したスーパーマン/クラーク・ケント/カル=エルとは異なり、母星クリプトンが崩壊する様子を見てきたスーパーガールを主人公にした映画だ。地球で愛情深いケント夫妻に拾われたスーパーマン/クラーク・ケント/カル=エルと、スーパーガールの置かれた境遇を暗く対比的に描く映画になると言われている。このような設定からヴァッサー・ワークショップ版『ハミルトン』でイライザ・ハミルトンを演じた経験など、経験豊かなアナ・ノゲイラが抜擢されたと考えられる。
脚本家にアナ・ノゲイラ、そして3人のスーパーガール候補が発表された『スーパーガール ウーマン・オブ・トゥモロー』だが、肝心な監督は決定していない。その一方で、サッシャ・カジェがスタジオとスーパーガールの続投について検討しているという報道もあるので、DCUではないDCエルスワールドでの展開など、今後のDC10年計画「神々と怪物」に注目していきたい。
Source
Deadline/James Gunn Threads
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