トビー・マグワイアとアンドリュー・ガーフィールドが『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』出演の背景を語る | VG+ (バゴプラ)

トビー・マグワイアとアンドリュー・ガーフィールドが『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』出演の背景を語る

©️ 2023 Marvel, ©️ 2023 CPII.

『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』で再演の二人が語る

映画『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』が公開されたのは2021年12月17日(金)。トム・ホランド主演のMCU「スパイダーマン」シリーズとしては一旦三部作のラストを飾ることになった本作には、驚きのサプライズが待っていた。

Marvel公式は、『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』公開から1年が経過したタイミングで、本作に出演したトビー・マグワイアアンドリュー・ガーフィールドのインタビューを公開。これは『ノー・ウェイ・ホーム』の裏側を記した書籍『Spider-Man No Way Home: The Official Movie Special』が米国で2023年2月28日に刊行されることになり、それに合わせて内容の一部が公開されたものである。

トビー・マグワイアは『スパイダーマン3』(2007) 以来、アンドリュー・ガーフィールドは『アメイジング・スパイダーマン2』(2014) 以来の再演となった『ノー・ウェイ・ホーム』への出演について改めて語っている。

トビー・マグワイアが語る

サム・ライミ監督版「スパイダーマン」三部作からの登場となったトビー・マグワイアは、まずスーピーヒーロー映画を一気にポップカルチャーへと引き上げた映画『スパイダーマン』(2002) についてコメントしている。『スパイダーマン』の大ヒット後にスーパーヒーロー映画が量産されるようになったことは広く知られている。

サム・ライミ監督の映画は今日の映画に影響を与えたターニングポイントだったと人々は言いますが、それは本当に素晴らしく、光栄なことだと思います。その後の皆さんの素晴らしい仕事を否定するわけではありませんが、私はそれ以前のものにも愛と尊敬の念を抱いています。それを認めてあげたいんですよ!

“元祖”であることに誇りとリスペクトを持っている様子のトビー・マグワイア。映画『アイアンマン』(2008) と共にMCUの歴史が始まるのは、映画『スパイダーマン』公開から6年後のことだった。

かつて倒産の危機を迎えていたマーベルは、「X-MEN」や「スパイダーマン」といった人気キャラクターの映像化の権利を他社に売却。その後、投資銀行のメリルリンチがマーベルに融資を行うにあたって出した条件が、自前のスタジオで映画シリーズを作り、それらをクロスオーバーさせることだった。

ソニーが映像化の権利を持っていた「スパイダーマン」シリーズは、当初のMCUには加わらず。MCUが成功を収めた後、マーベル・スタジオとソニーの両社が歴史的な歩み寄りを見せ、2016年公開の映画『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』でトム・ホランドが演じ直す形でスパイダーマンがMCUに参戦した。

そして、こうした大人の事情を含む紆余曲折を経て、トビー・マグワイアは『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』でスパイダーマンとして14年ぶりの復帰を果たすことになった。このオファーを受けた時の心境について、トビー・マグワイアはこう語っている。

最初に電話がかかってきたときは、「やっとか!」という感じでした(笑) 電話をもらってすぐに受け入れました。不安がなかったわけではありません。どんな風に見えるんだろう、どんな経験をするんだろう、ってね。しかし、美しく、才能があり、クリエイティブな人々と一緒に演じられるなんて、「やった!」って感じでしたよ。楽しくて、ワクワクしました。

私はこの映画シリーズと他のシリーズも好きで、もしこの人たちが電話してきて、「今夜遊びに来ない?」とか、「この映画をやったり、読み合わせをしたり、スパイダーマン関係のことやらない?」と言われたら、「イエス!」って言うでしょう。もちろんやりたいですよね。

『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』でスーツを着た時には、あっという間に“アットホーム”な感覚になったと話すトビー・マグワイア。スパイダーマンを演じることに対して、非常に前向きな姿勢を持っていることが分かる。

アンドリュー・ガーフィールドが語る

一方のアンドリュー・ガーフィールドは、『アメイジング・スパイダーマン』(2012) のオーディションを受けることにした経緯を明かしている。

オーディションを受けるチャンスを得た時、私は「子どもの頃の夢を実現できたら、どんなに素晴らしいことだろう」と思っていました。ですから、もちろんオーディションには参加しましたし、受かるかどうかまでは考えていませんでした。そして、スクリーンテストをさせてほしいと言われた時に「これはあるかも。人生変わるかも」って思ったんです。

やはり、「そんなに有名になりたい? この責任を背負いたいか?」という葛藤はありましたが、やはり「やりたい!」と思い、スクリーンテストを受けてみることにしたんです。その時は「本当にやりたい!」と思っていたので、本当に緊張しました。やりたいことがあって、それが叶わないかもしれないと思い始めると、より思いは強くなります。大きなリスクを取って神頼みするしかないんです。

そうして「アメイジング・スパイダーマン」シリーズの主演の座を射止めたアンドリュー・ガーフィールド。だが、『アメイジング・スパイダーマン2』の公開後、第3作目と第4作目の公開予定日まで発表されていた同シリーズは突如として物語の道半ばで打ち切られることになる。「スパイダーマン」シリーズ映像化の権利を持つソニーがマーベルと共同でトム・ホランド主演の新たな「スパイダーマン」シリーズを製作することを決定したからだ。

『アメイジング・スパイダーマン2』公開のわずか2年後の2016年には、映画『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』にトム・ホランドのスパイダーマンが登場。 翌2017年には映画『スパイダーマン:ホームカミング』で新シリーズの幕が開いた。

そうした経緯を経て、アンドリュー・ガーフィールドは『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』では“やり直し”を実現した。本作でのトム・ホランドとトビー・マグワイアとの共演については、こう語っている。

私とトム、そしてトビーの3人は「さぁ、どうなるかな」と言う感じで挑みました。それ以前にもトムとトビーとは、パーティやイベントの席で甘いひと時——と言っても、共演しても問題なく仕事できる程度の甘さと深さですが——を過ごしていたので、とても良い雰囲気でした。トムからもトビーからも本当に良いヴァイブスを感じました。ですから、この人たちのことをもっと知りたいし、一緒に何が作れるのかということは楽しみでしたね。

私たちは皆、それぞれの歴史と、それぞれの映画におけるキャラクターとの関係性を保ったまま参加しています。本当に素晴らしかったのは、かなり最初の段階でトビーと私がこの作品に参加する理由が一致していて、明確だったということです。最終的には、俳優としてのトム、キャクターとしてのトムのピーター・パーカー、その両方として仕事を受けたわけです。それから良い流れが生まれました。トビーと私は(トム・ホランドのピーター・パーカーではなく)自分たちが完全にストーリーを担っていた場合よりも楽しむことができました。

トビー・マグワイアが「スパイダーマン」シリーズに主演したのはソーシャルメディア以前の時代であり、パパラッチ全盛期の時代。トビー・マグワイアも、記者がセレブをわざと怒らせ、その瞬間を切り取ってネタにするという常套手段の被害者になっている。

また、腰痛で撮影ができなかったにも関わらず、ギャラを吊り上げようとして撮影を拒否していると報じられたり、太りやすい体質だったトビー・マグワイアは、オーディションでソニー幹部の前で裸にさせられるといった屈辱的な経験もしている。この二点については、『ノー・ウェイ・ホーム』でアンドリュー・ガーフィールドがトビー・マグワイアの腰痛をケアしたり、トビー・マグワイアの登場シーンで体型が分かるコスチュームではなく私服姿で登場したりと、俳優としてのトビー・マグワイアの“やり直し”を意識していると思われるシーンが見受けられる。

アンドリュー・ガーフィールドも、途中で打ち切られた「アメイジング・スパイダーマン」の物語のその後を劇中で語り、MJを助けるという形で整理をつけた。更に『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』公開直後には、今後の再演について「適切だと感じられれば間違いなく受ける」と回答している。

“やり直し”をテーマにした『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』は、トビー・マグワイアとアンドリュー・ガーフィールドの俳優人生にも影響を及ぼしたと言える。二人の単独シリーズの続編にも期待したいが、MCUでは2025年11月に『アベンジャーズ:シークレット・ウォーズ(原題)』が米国で公開され、マルチバースのヒーローたちが集結する展開が期待されている。遅かれ早かれ、二人の再再演を見ることになる気がしてならないが、果たして。

『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』は4K ULTRA HD + Blu-rayのセットが発売中。

書籍『Spider-Man No Way Home: The Official Movie Special』(英語)は2023年2月28日刊行。

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Source
Marvel

ケヴィン・ファイギが語ったマルチバース化の犯人はこちらから。

『ノー・ウェイ・ホーム』のエンディングからミッドクレジット、ポストクレジットの解説はこちらの記事で。

『ノー・ウェイ・ホーム』の終わり方を受けたスパイダーマン達とその他のキャラクターの今後については、こちらの記事で考察している。

トム・ホランドとゼンデイヤが語ったトビー・マグワイアとアンドリュー・ガーフィールドとの共演エピソードはこちらから。

ヴェノム 登場について脚本家が語った真相はこちらの記事で。

 

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2023年1月に入り、『ノー・ウェイ・ホーム』の影響でドラマ『ミズ・マーベル』に修正が加えられた件の解説はこちらから。

齋藤 隼飛

社会保障/労働経済学を学んだ後、アメリカはカリフォルニア州で4年間、教育業に従事。アメリカではマネジメントを学ぶ。名前の由来は仮面ライダー2号。編著書に『プラットフォーム新時代 ブロックチェーンか、協同組合か』(社会評論社)。
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