話題よぶ『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』
2022年5月4日(水・祝) 公開の映画『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』は、映画『ドクター・ストレンジ』(2016) の6年ぶりの続編。MCUの他作品でも活躍を見せてきたベネディクト・カンバーバッチ演じるドクター・ストレンジが再び物語の中心に立つ。
その『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』より、米国での公開1週間前のタイミングで15秒間の新たな映像が公開された。またも新要素がドロップされているのだが、この映像には英語圏のユーザーを中心に「見せすぎ」との反応がある。楽しみを取っておきたいファンからは「もう予告はいらない (No more trailers.)」の声も聞かれる。
予告で見せるくらいなので、更に重大なサプライズは劇場公開に取ってあることは事実だろう。しかし、前情報をあまり入れたくない方は、今回の予告は見なくてもいいかもしれない。この記事では今回の映像について解説していくが、サプライズの楽しみを取っておきたい方はこの記事はスキップして別の記事をお楽しみいただきたい。
キャプテン・カーター登場か
『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』から米公開1週間前の予告として公開されたのが、こちらの映像だ。
今回の映像は、前作のラストで悪に堕ちたモルドの「スティーヴン・ストレンジ、イルミナティが面会する」というセリフからスタート。この場面は前回の予告映像で既に出ており、原作コミックでアイアンマンやミスター・ファンタスティック、プロフェッサーXらが参加する秘密結社のイルミナティが登場することが確定している。
そして、波動をまとって飛ぶキャプテン・マーベル風の新キャラも初めて正面からその姿を捉えられている。別ユニバースのアイアンマンという説もあったが、その姿は目にマスクをつけた女性のように見える。二代目キャプテン・マーベルことモニカ・ランボーは、原作コミックではこのように目にマスクをつけた姿で登場するが、果たして……。
そして次のシーンが衝撃的だ。背中にジェットを背負う人物が踏みとどまると、その右腕にはイギリス国旗のついたシールドが。アニメ『ホワット・イフ…?』(2021-) のシーズン1第1話から登場したキャプテン・カーターだろうか。
キャプテン・カーターは、スティーブ・ロジャースの代わりに超人血清を打った世界線のペギー・カーターの姿。第二次世界大戦でヒドラ相手に活躍を見せるが、魔物との戦いの中で別次元に飛んだ後、現代に復活した。MCUのメインの世界とは違う世界線の人物である。
今回の映像ではその顔が見えていないため、『マルチバース・オブ・マッドネス』に登場するのがキャプテン・カーターかどうかは分からない。背中にジェットを背負っているというのも新要素だ。また、画面の奥にはワンダがおり、二人が対立していることが分かる。
キャプテン・カーターの登場は、プロフェッサーXの登場が示唆された『マルチバース・オブ・マッドネス』の特別映像と共に公開されたポスターでも示されていた。割れたガラスの中にイギリス国旗のシールドが見えていたのである。『ホワット・イフ…?』のブライアン・アンドリュース監督はキャプテン・カーターの実写化を希望していたが、早くもそれが実現したということだろうか。
次のシーンでは、旧20世紀フォックス版「X-MEN」シリーズでプロフェッサーXを演じたパトリック・スチュワートに似た声で、「あなたがどんなドクター・ストレンジか見てみましょう」というセリフが。そして初めて、この人物の後頭部以外の部分が映し出される。
それは左手と服、それに乗っている機械だ。左手は『マルチバース・オブ・マッドネス』公開時点で81歳のパトリック・スチュワートのそれに見える。緑のスーツに青のネクタイ、そして黄色い乗り物は、アニメシリーズ『X-メン』(1992-1997) のプロフェッサーXのそれのようだ。
プロフェッサーXが乗るこの黄色いマシーンは「ホバーチェア」と呼ばれ、「X-MEN」黄金期の象徴でもある。
90年代版のアニメ『X-メン』はDisney+でも配信されており、新作アニメ『X-MEN ’97(原題)』が2023年にDisney+で配信されることが決定している。アニメ版からプロフェッサーXがMCUに参戦することを前提とした計画だったのだろうか。
今回の15秒間の予告映像はここまで。やっぱりちょっと見せ過ぎな気はするが、本編ではこれよりも大きなサプライズが待っていることに期待しよう。
映画『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』は5月4日(祝・水)より劇場公開。
『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』公式サイト
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