第6話ネタバレ解説&感想 ドラマ『THE LAST OF US』神回再び。最後の曲にも意外な事実 あらすじ・考察【ラスアス実写版】 | VG+ (バゴプラ)

第6話ネタバレ解説&感想 ドラマ『THE LAST OF US』神回再び。最後の曲にも意外な事実 あらすじ・考察【ラスアス実写版】

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ドラマ『ラスアス』第6話はどうなった?

全世界で人気を博したゲーム『The Lsat of Us』(2013) を実写化したドラマ『THE LAST OF US』は2023年1月より配信を開始。全9話で構成されるドラマ版『ラスアス』シーズン1は、第6話で3分2が終了。徐々にクライマックスが近づいてきた。

ドラマ『ラスアス』は既にシーズン2の制作が発表されているが、ゲーム原作の展開に対して、ドラマ版はどのように進んでいくのか。今回も第6話の各シーンを解説していこう。以下の内容は本編のネタバレを含むので、必ずU-NEXTで本編を鑑賞してから読んでいただきたい。

ネタバレ注意
以下の内容は、ドラマ『THE LAST OF US』第6話の内容に関するネタバレを含みます。

第6話「親族」ネタバレ解説&あらすじ

第6話を手掛けたのは?

ドラマ『ラスアス』第5話では、ジョエルとエリーはヘンリーとサムとの出会いと別れを経験した。エリーにとっては出来た友人を失うことに。二人を埋葬した後、エリーは西へと歩き出したが、第6話はそれから3ヶ月後が舞台になる。

第1話では2003年9月の20年後が舞台とされていたが、前話までは2023年9月だったのだろう、その3ヶ月後が舞台の第6話では世界は雪に覆われている。原作ゲームでもヘンリーとサムの死後に時間がジャンプするが、ゲームでは秋を迎える。

なお、『ラスアス』第6話「親族」の監督を務めたのはヤスミラ・ジュバニッチ。サラエボ生まれ、ボスニア人の映画監督・脚本家で、2006年公開の映画『サラエボの花』でベルリン国際映画祭金熊賞を受賞した人物だ。2020年公開の映画『アイダよ、何処へ?』ではボスニア・ヘルツェゴビナの内戦を描き、第93回アカデミー賞国際長編映画賞にノミネートされた。

ヤスミラ・ジュバニッチ監督は、映画『サラエボの花』では母娘の物語を描いたが、ドラマ『ラスアス』では父娘のようでそうでない二人の関係を描くことになる。

道に迷ったジョエルとエリーは、道中の小屋で老夫婦相手に銃を突きつけて道を聞くが、どこかほのぼのしている。ジョエルは「コーディに行ったか」と聞かれているが、第1話ではワイオミング州のコーディ・タワーにジョエルの弟のトミーがいると聞かされていた。コーディについて、エリーは「感染者だらけだった」と話しており、トミーの居場所の手がかりが失われたことが明かされている。

死体が転がる川の西側には行くなと言われたジョエルとエリー。エリーは小屋を出る時にさりげなく食糧のウサギを盗んでいる。逞しい。しかし、ジョエルの方は体調に異変が起きていた。「あんたが死んだら……」と、エリーはジョエルを必要としていることを、さりげなくだが改めて表明している。

サリー・ライドへのトリビュート

雪道を行くジョエルとエリー。野営し、酒を飲ませてその“マズさ”を教える姿は親子のようだ。エリーは、無事にファイアフライと合流して治療薬を作れたとして、そのあとは何がしたいかとジョエルに尋ねる。ジョエルは意外にも羊の牧畜がやりたいと話す。ちなみにゲーム続編『The Last of Us Part II』(2020) ではエリーが羊の世話をするミニゲームがある。

エリーの方はというと、「海と壁に囲まれた隔離地域で育ったから上を見てた」と宇宙への憧れを口にする。原作ゲームでも宇宙飛行士に憧れており、SF好きでもあるエリーの原点がここで語られている。エリーは月へ行ったニール・アームストロングとバズ・オルドリンの名前をあげつつ、一番の憧れはレズビアンで米国人女性初の宇宙飛行士とされたサリー・ライドだと語る。

まず、ニール・アームストロングと共に月へ行ったが、一歩目をアームストロングに譲ったがためにその存在が捨象されがちなバズ・オルドリンの名前を挙げている点に優しさを感じる。そして、サリー・ライドは2012年に癌で逝去した後、当時のバラク・オバマ大統領が「何世代にもわたって少女たちに宇宙の星へ近づく夢を与えた」と称え、2013年には大統領勲章が贈られている。

ドラマ『ラスアス』の世界では2003年にパンデミックが起きているため、オバマ元大統領の言葉や大統領勲章の授与は起こらなかったはずだ。それでも、エリーに夢を与えているという描写によって、大統領に勲章を与えられる歴史がなくなってもサリー・ライドの功績は変わらないというメッセージになっているように思われる。

エリーは第5話で自分の血をサムに塗ってみたことを3ヶ月越しでジョエルに明かす。ジョエルは、ワクチンができるかどうか心配するエリーに「マーリーンが作れると言ったなら、作れると思っていい」と言って聞かせる。これはジョエル自身にも言い聞かせているはずだ。今は信じるしかないのだ。

また、ジョエルはエリーに「月の羊牧場の夢を見ろ」と、さりげなく自分の夢とエリーの夢を重ね合わせている。第3話ではジョエルは寝ずに見張りをしていたが、第6話では寝てしまったジョエルに対し、エリーが見張りをしてあげている。

「仕組みは聞くな」

翌朝、二人は“死の川”を渡る。原作ゲームでも川を渡る場面は出てくるが、板を持ってきてエリーを運ぶなど、よりパズル的な作りになっている。ドラマ版ではエリーが指笛の練習をしているが、ゲーム版では口笛の練習をして徐々に吹けるようになっていく。また、エリーは「狩りを教えて」と言っているが、ゲームでは後にジョエルはエリーの狩りに助けられることになる。

ゲームと同じくドラマ『ラスアス』でも二人はダムに辿り着く。エリーは「ダム(dam)」を見て「デム(damn)=ちくしょう」と言う捻りのないジョークをかましている。ジョエルはダムで発電する仕組みについて「聞くな」と言っているが、これは第4話でガソリンを回収している時にサイフォンの原理の仕組みを説明できなかったことを踏まえている。

また、原作ゲームでもジョエルはエリーに水力発電について「どういう仕組み?」と聞かれて「仕組みは知らない」と答えている。それを踏まえた上で「仕組みは聞くな」と予防線を張っており、原作ゲームをプレイした人はニヤリとさせられるやり取りとなっている。

余裕で進んでいた二人だったが、もう一つの川が“死の川”だったことに気づく。あっという間に馬の集団に囲まれた二人は、犬を使って感染チェックをされる。ちなみに原作ゲームではトミーが飼っている犬のバックリーは、「番犬にはならんが楽しいヤツ」と紹介されている。

犬はエリーにも反応せず、ここでマリアがジョエルに気づいてことなきを得る。トミーの集落に入ったジョエルは、第4話と第5話のカンザス・シティから一転して平和な街を目にする。トミーは第1話以来の登場。感動の再会を果たす二人の表情が眩しい。

共産主義のジャクソン

食事にありついたジョエルとエリーは、プレートを隠すように左腕を置く姿勢が全く同じだ。ジョエルはエリーのマナーを注意するが、エリーはジョエルから学んでいるところも多いだろう。エリーは不機嫌だが、ジョエルが本当の家族に再会したことに対する嫉妬心や焦りもあるのだろう。野営では「私たち」の今後について否定されたばかりだ。

エリーは自分のことを見ていた人物に悪態をついているが、これはもしかするとゲーム版『ラスアス2』に登場したディーナだろうか。確証はないが、わざわざこのシーンを入れた意図があるとすれば、ディーナの登場を示唆したということではないだろうか。

トミーがマリアと結婚したことを伝え、ツアーを始めるのは原作ゲームと同じだが、ゲームでは門の前でこれらの会話が交わされる。実写ドラマ版ではゲーム版のように急ぎ足にならず、慎重に対話を重ねていっている印象を持つ。

7年前にワイオミング州のジャクソンに作ったというこの街は、ゲート・コミュニティーの壁を拡張して作られたという。『ラスアス2』で見られる街を完全再現している。学校も多宗教の礼拝所もあり、電気も通っている、町長を置かない合議制の民主主義で全員が労働に従事するという『もののけ姫』(2002) の“たたら場”を想起させる理想的な街。口外せず無線も使わないことでこの街の安全を守ってきたといい、第1話でジョエルがトミーからの通信を受けられなかった理由が明かされている。

羊の農場に行った時には、エリーは「ジョエル見て」と言って羊の真似をしてみせる。早くもジョエルの夢は叶いそうだ。トミーは、「共産主義(コミュニズム)か」と聞かれて否定するが、マリアには「違わない、ここはコミューンだから私たちはコミュニスト」と訂正されている。ちなみにマリアはゲームではコミュニティのリーダーだったが、ドラマでは町議員の一人ということになっている。

トミーvsジョエル

エリーが馬を見ている間にジョエルとトミーが二人で話をする展開は原作通り。トミーがジョエルに「老けた」と言うのも原作と同じだ。だが、兄として強がるジョエルは、ジョエルはテスの死を隠す嘘をついている。

ファイアフライの居場所が東コロラド大学であることを教えたトミーだったが、トミーはファイアフライをやめた後にマリアに拾われており、ジョエルと共に行くことはできないと言う。ジョエルは「悪い輩」という表現に引っかかり、生きるために人殺しをした過去に触れる。これは第4話でもジョエルが触れていた話だ。ゲーム版でも「面倒を見てやった」と言うジョエルに対し、トミーは「あれが? いまだに夢でうなされてる」と言い返し、二人の間に何かがあったということには触れられていた。

しかもマリアは妊娠しているという。娘を失ったジョエルは複雑な気持ちになるが、トミーは「兄貴の人生が止まっても、俺の人生は止まらない」と言い放つ。サラやビル、ヘンリーに続き、トミーの立場がしっかり描き直されている。

トミーと喧嘩別れしたジョエルを、またも体調不良が襲い、朦朧とする意識の中でジョエルは娘のサラの姿を探している。ゲーム版では娘のことを完全に忘れようとしていたが、ドラマ版のジョエルはまだサラに対する未練を捨てきれていないことが表現されている。また、ゲームではジョエルはトミーからサラの写真を渡されそうになるが、ドラマではジョエル自身がサラの姿を思い返すという形に置き換わっている。

エリーが観ている映画は?

シャワーを浴びたエリーに用意されていたパーカーは、原作でもこのダムステージから着用していた服と同じデザインになっており、ドラマではエリーはわざとらしくこの服を手に取って見ている。また、長時間使用できる月経カップも説明書と共に置かれている。第3話ではエリーはタンポンを手に入れており、エリーにとってはこれも大事な物資補給だ。

マリアの家に行ったエリーは、ケヴィンとサラが弔われているボードを目にする。このボードをよく見ると、ケヴィンという人物が2000年4月3日に生まれて2003年9月29日に死んだこと、ジョエルの娘のサラは1989年7月20日に生まれて2003年9月27日に死んだことが分かる。

オクラホマの地方検事補だったマリアは、ケヴィンという名の子どもをパンデミック直後に失っていた。更にここでエリーはマリアの口からジョエルが娘を亡くしていたことを知る。エリーはジョエルのことを知らないと言うマリアに対し、エリーは返す刀でトミーも人を殺していたと言い返す。ここで飛び出すマリアの格言は、「信じる人は選べ、信じた人にしか裏切られない」というもの。この言葉はエリーに後々重くのしかかっていくことになるだろう。

エリーが子ども達と見ている映画は『グッバイガール』(1977)。貧しい俳優と娘がいるダンサーを中心にしたロマンティック・コメディで、ドラマ『ラスアス』を配信しているHBOの親会社であるワーナー・ブラザースが権利を持っている。

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上映されている場面は、役者のトニーがシングルマザーのポーラの娘のルーシーに挨拶をするシーンで、血のつながりのない二人が打ち解け合っていく物語の序章にあたる。トニーとルーシーにジョエルとエリーの関係が重なる演出になっており、この場面のエリーはジョエルのことを探して周囲を見回している。

ちなみにゲームではトミーはジョエルらと別れるときに「今夜、子ども達は映画だ」と言っている。ドラマ版『ラスアス』では、子ども達に映画を見せる様子もしっかり描かれることになった。

ジョエルの涙

トミーは靴が壊れたジョエルに新しい靴を渡し、先ほどの喧嘩について謝罪すると、ここでジョエルはエリーに免疫があることをトミーに明かす。原作ゲームでもジョエルはトミーに免疫の話を明かすのだが、ゲームでは逆にそれをきっかけに口論になっている。

ドラマ『ラスアス』のジョエルは、テスとのことやカンザス・シティーでの出来事を説明し、「5年前なら反撃できた」としながら、第4話でも触れられた通り、今は耳も遠く、エリーに助けられている状態だと認める。第6話で犬にチェックを受けた場面も、「あまりに怖くて」動けなかったと自分の弱さを認める。

確かに第6話の冒頭では、老夫婦はエリーではなくジョエルの方が死の川の向こうを恐れていることを見抜いていた。ゲームでは「面倒を見てやった」と“兄貴らしさ”でトミーに迫っていたジョエルだが、ドラマ版の56歳のジョエルは自分の弱さを認めている。それを女性キャラに受け入れてもらうのではなく、男性が男性の弱さをケアする展開だ。

そしてジョエルは、恐怖で心臓が止まったようになると言い、心身症(心理的要因によって身体に病的な症状が現れる疾患)であることを示唆する。ゲームではトミーのセリフだった「夢を見る」という言葉を切り出すと、いつもしくじる夢を見ているが内容は覚えておらず、起きた時に「何かをなくした」と感じると話す。娘のサラを失ったことがトラウマになっているが、ジョエルはその事実と向き合わずに来たのだ。

ジョエルは、自分ではエリーを死なせてしまうと言い、トミーにエリーをファイアフライのところへ連れて行ってほしいと涙ながらに頼み込む。20年前には退役軍人のトミーに仕事の世話をしてやっていた兄は老いて、若い弟を頼るようになった。トミーはその事実を受け入れ、エリーを連れていくことを約束するのだった。

あの名シーンを再現

ジョエルがエリーの部屋を訪れると、エリーは部屋の持ち主の昔の日記を読んで、「男の子、映画、服の組み合わせ」と、かつてのティーネイジャーの悩みを読み上げている。これはゲームと同じ描写だが、ゲームではエリーが馬を盗んで失踪した後の展開になっている。

エリーはジョエルとトミーの会話を聞いており、「私を捨てるくせに」と言い放つ。「トミーの方が地理に詳しい」という言い訳も原作と同じで、この場面でのジョエルとエリーのやり取りはほとんどゲームの内容を踏襲したものになっている。

エリーの「私はサラじゃない」という言葉に、ジョエルは急速にディフェンシブになるのだが、この時のみるみる表情と身体が硬直化していくペドロ・パスカルの演技は見事だ。エリーが「全員あたしを置いてったか死んでった……あんた以外は!」と言ってジョエルを突き飛ばすシーンも原作準拠だ。

エリーは、他の人といればもっと不安になると正直な気持ちを吐き出すが、ジョエルは二人が親子ではないことを改めて認め、別々の道を行くことを告げるのだった。ゲームでは、集落から離れた場所で起きる展開なので、ここで敵襲があり、それに対処した後で二人は仲直りする。集落に帰る道中でジョエルの気が変わるのだが、ドラマ版では一晩かけているところがリアルだ。

ジョエルは娘のサラのことを想って夜を過ごすと、翌朝エリーの前に現れる。「馬を盗んで去ろうかと」と言っているのは原作でエリーが馬を盗んで逃げた展開への皮肉だ。ジョエルがエリーにトミーと自分のどちらかを選ぶよう言いかけたところで、エリーは間髪入れずに荷物を投げつけてジョエルと行くことを選ぶ。即決が泣ける。そしてジョエルを見送るトミーの優しさも泣ける。

世界の終わりの中に現れた優しい世界。トミーは「じゃあな」と言うときに英語ではなくスペイン語で「アディオス」と言っている。ジョエル役のペドロ・パスカルはチリ生まれ、トミー役のガブリエル・ルナはメキシコ系で、チリ・メキシコ両国ともにスペイン語圏である。

二人の旅路

最初は共に押し付けられる形で旅に出たジョエルとエリーの二人は、ここで初めて、自らの意志で共に歩んでいくことを決めた。トミーが連れていくという選択肢を捨てて、同意のもとで一緒にいることにしたのだ。そうなってからの二人は、これ以上ないくらいの仲の良さを見せる。

エリーがずっとやりたがっていた狩りの練習をして、二人で馬に乗り、夕焼けに向かって歩き出し、昔話をして……。ドラマ『マンダロリアン』(2019-) でも見せたように、結局子どもと仲良くなるのがペドロ・パスカルなのだ。そしてこのシーンのエリー役のベラ・ラムジーの無邪気な演技も見事である。

ジョエルは、かつて人類は全てを所有したい人と誰にも所有させたくない人に分かれていたと話し、自分はただ仕事をする「建築請負業者/コントラクター」だったと話す。コントラクターは「皆に愛されていた」と話して歴史を作り出すことも忘れない。そして、アメフトのルールの話に入ったら原作ゲームと同じく大学が近いくる合図だ。

東コロラド大学は架空の大学で、マスコットキャラクターが羊というのも原作通り。そしてジョエルは第6話序盤での羊飼いになる夢を変更する。子どもの頃は歌手を夢見ていたという原作ゲーム通りの話に修正するのだ。羊牧場は適当に言ったことだったのか、ジョエルもここでやっと素直に夢を語れたようだ。

最後に流れた曲に意外な事実

構内にファイアフライのシンボルマークを見つけた二人。猿を見つけるシーンも、ファイアフライが引っ越した痕跡を見つけるシーンも、「皆実験でサルになったのかも」というジョークも、かなり忠実に原作を追っている。唯一異なるのは謎解き要素が省かれ、大学編があっという間に終わってしまうという点だ。

二人はファイアフライがソルトレイクシティに移動したことを確かめるが、暴漢に襲われてジョエルが重傷を負ってしまう。腹部に折れたバットが刺さったのだ。エリーの狙撃で二人は逃げ延びるが、ジョエルは意識を失う重体を負っていた。パニックになるエリーの「お願い」という囁きと共にドラマ『THE LAST OF US』第6話は幕を閉じる。

最後に流れているエンディング曲は、第1話のラストで流れたデペッシュ・モードの「Never Let Me Down Again」(1987) をジェシカ・メイジンがカバーしたバージョンだ。「親友と一緒にいる。彼は私をまたガッカリさせないはず。彼は私をどこに連れていくのか分かってる」と歌われており、「皆いなくなった」と涙したエリーの心情を表現するのにピッタリの歌詞になっている。

名前でピンと来た方もいるかもしれないが、このカバーを歌っている18歳のジェシカ・メイジンは、実はドラマ『ラスアス』の脚本家であるクレイグ・メイジンの娘である。ドラマ『THE LAST OF US』公式ポッドキャストで明かされた情報で、この曲はサントラにも収録される予定だという。第6話はタイトル通り、「親類」によって締め括られている。

ドラマ『ラスアス』第6話感想

トミーありがとう

ドラマ『THE LAST OF US』第6話は第3話に続く神回に。3の倍数の回は神回確定なのかもしれない。感染者がほぼ登場しなかった第3話に続き、第6話では一度も感染者が登場しなかった。感染者が登場しない方が人間ドラマを時間を割いて描けるという背景は事実としてあるだろう。

とにかく優しい世界だった。ビルとフランクが二人の楽園を作り上げた第3話に対して、第6話はジョエルとエリーが互いに正直に心境を吐露した姿が印象的だった。そして、第3話との大きな違いが一つある。それは、完全に原作改変のオリジナルストーリーに仕上げた第3話に対して、第6話はほとんど原作通りの展開になっていたという点だ。

ここまで原作通りになぞっていながらも、ゲームよりも遥かに泣ける形に仕上げてきたのは、ヤスミラ・ジュバニッチ監督の流石の手腕としか言いようがない。ジョエルが弱さを見せ、トミーはそれを受け止め、エリーも弱さを見せて、弱さを見せたもの同士が互いと一緒にいることを選び、トミーはまたもそれを受け入れる。トミーありがとう。

孤独でワイルドな男性だったジョエルは、けれど弟の前で弱さを見せて助けを求めることができた。これは一つの進歩だろう。そのケアの役割を女性キャラに担わせるのではなく、ジョエルのことをよく理解している弟に担わせるというところも合理的だった。

早くも残り3話

これまで「The Last of Us = 残された二人」だったジョエルとエリーは、ここでようやく互いに一緒にいるという選択をとった。自分たちで選んで一緒に進んでいくことにした矢先、ジョエルは重傷を負ってしまう。これも原作通りだが、意外だったのは、ゲームではビッグステージだった大学編が数分で終わってしまったことだ。

確かに大学は人との出会いの要素がなく、ステージをクリアしていくだけなので、ドラマ要素が入れにくかったのかもしれない。しかし、シーズン1は残すところあと3話。そうなってくると、追加シナリオの「Left Behind」を丸々1話入れる可能性が高くなってくる。

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ビル&フランクの過去を丸々1話使って描いた第3話は、一つの独立した作品としても楽しむことができ、神回になった。エリーの過去編もまた名作になることを願うが、果たして……。

ドラマ『THE LAST OF US』は2023年1月16日(月)よりU-NEXTで独占配信。

原作ゲームの『The Last of Us』はPS5リメイク版が発売中。

『The Last of Us』と続編『The Last of Us II』はPS4でも発売中。

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ドラマ『THE LAST OF US』第7話のネタバレ解説はこちらから。

第1話のネタバレ解説はこちらから。

第2話のネタバレ解説はこちらから。

第3話のネタバレ解説はこちらから。

第3話について監督が話した裏側はこちらの記事で。

公式からは第3話のイチゴのシーンが公開されている。キャストとプロデューサーが語った背景と合わせてこちらの記事で紹介している。

第4話のネタバレ解説はこちらから。

第5話のネタバレ解説はこちらから。

 

シーズン2決定の情報はこちらから。

シーズン2について製作陣が語った内容はこちらの記事で。

ジョエル役のペドロ・パスカルが主演を務める『マンダロリアン』はシーズン3が3月1日(水)より配信開始。

齋藤 隼飛

社会保障/労働経済学を学んだ後、アメリカはカリフォルニア州で4年間、教育業に従事。アメリカではマネジメントを学ぶ。名前の由来は仮面ライダー2号。編著書に『プラットフォーム新時代 ブロックチェーンか、協同組合か』(社会評論社)。
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