ネタバレ! マーベル『ロキ』最終話 シルヴィの最後の行動をソフィア・ディ・マルティーノが解説 | VG+ (バゴプラ)

ネタバレ! マーベル『ロキ』最終話 シルヴィの最後の行動をソフィア・ディ・マルティーノが解説

© 2021 Marvel

ドラマ『ロキ』最終回

2021年にスタートしたDisney+オリジナルのMCUドラマ第3弾として6月から配信を開始したマーベル『ロキ』も、あっという間に全6話の配信を終えた。7月8日(木) に劇場公開を開始した映画『ブラック・ウィドウ』と並美、MCUファンの7月の話題をかっさらったこのドラマは、最終話まで様々な議論が巻き起こる展開を見せた。

今回は、ドラマ『ロキ』の最終話の中でも、ソフィア・ディ・マルティーノが演じたシルヴィの行動に焦点を当てたい。どのような意図であのシーンが撮影されたのか、俳優本人のコメントから紐解いて行く。

ネタバレ注意
以下の内容は、ドラマ『ロキ』最終話第6話の内容に関するネタバレを含みます。

シルヴィのアノ行動を解説

ドラマ『ロキ』最終話となった第6話では、シルヴィはマルチバースを解き放ってでも、在り続ける者/カーンを殺して復讐を果たした。その直前には、必死にシルヴィを止めようとするロキとキスを交わすが、シルヴィはタイムドアを開いてロキをTVAへ送り返してしまう。この『ロキ』最終話におけるクライマックスでの出来事については、ファンの間でも賛否様々な意見が飛び交っている。

この一連の出来事について、シルヴィ役を演じたソフィア・ディ・マルティーノがシルヴィの感情をMarvel.comで代弁している。マーベル公式は、まずロキとシルヴィの「お互いの気持ちが通じ合っても、シルヴィが最初から持っていた使命を止めることはできない」とし、「彼女はどんなことをしてでも復讐したいと考えており、誰にも邪魔はさせない」としている。

では、その背景にはどのような心情があったのだろうか。ソフィア・ディ・マルティーノは以下のように語っている。

彼女は、それが誰であれ、自分の人生を奪ったTVAの背後にいる人物や、幼い少女を連れ去った人物を捕らえることを人生の目的としてきました。幼い頃に抱いた怒りは人生の中でどんどん大きくなっていき、ある時、その原因となった人物が目の前に現れたのです。彼を殺せば気持ちが晴れると思っている。その瞬間の気持ちは、彼女がロキに対して抱くどんな気持ちよりも強いものがあります。

幼い頃に拐われたシルヴィにとっては、在り続ける者/カーンの存在を許すことはできなかった。組織に人生を狂わされた当事者であるシルヴィの心情は、“愛”の力では変節しようがなかったのだ。

キスと裏切りの背景

そして、在り続ける者/カーンが煽ることで、一度信頼しあったはずのシルヴィとロキは疑心暗鬼を深めていく。シルヴィは他者を信頼できず、ロキは他者に信頼してもらえない。この描写についてソフィア・ディ・マルティーノはこう語る。

大きな問題です。それはお互いに作用するものです。ロキが人を信用できず、シルヴィが信用してもらえないのかもしれません。あなたが誰かを信用できないのなら、相手もあなたを信用できるでしょうか。お互いに信頼できなければ、何も生まれることはないですよね。壊れてしまうだけです。

二人は不信の悪循環にはまるが、最後にはロキが身を投げ出してシルヴィに想いを伝える。だが、シルヴィはキスを交わしながらロキを裏切り、TVAへと送り返してしまうのだ。このシーンについては、ソフィア・ディ・マルティーノは以下のように話している。

キスの前にロキはシルヴィにとても素敵な言葉をかけるんです。「自分はいつも親しい人を傷つけてきたし、ひどい人間だけど、君が私を変えた。なぜなら私は君を大切に思っていて、君には幸せでいて欲しいと思っている」と。

誰かに「あなたには幸せでいてほしい」と言ってもらえることは、特にシルヴィのように傷ついた人間にとっては、とても嬉しいことなんです。自分の中にも幸せになりたいと思う気持ちがあるからです。誰かがそれを認めてくれて、そんな風に自分を見てくれる人がいるということは、とても心強いことなんです。

では、シルヴィはなぜロキを裏切ったのだろうか。

それでも、彼女はあいつを殺さなければならないのです。

彼女は計画を最後までやり遂げなければいけません。私にとってですが、あのキスは最後のお礼とお別れのようなものでした。楽しかった、でも結局のところ、私はあなたではないし、私には使命がある。だから、また会いましょう、って。

こんなことを言うと、とてもひどい人のように聞こえますね!(笑)

当然ながら、ロキとシルヴィのキスと、シルヴィの在り続ける者/カーンへの復讐は別物だ。シルヴィにとっては、これ以上ロキと争わず、自分の使命を達成する唯一の手段だったのかもしれない。

復讐の果てに

では、人生の目的である復讐を成し遂げた後のシルヴィはどのような心境だったのだろうか。明確にその表情が映し出されることはなかったが、ソフィア・ディ・マルティーノはこう語っている。

彼を殺した時、シルヴィは全く満たされませんでした。それは彼女が求めていたものではありませんでした。気持ちが晴れることはなかったのです。

最後のカットは、まさに廃墟のような精神状態です。彼女は待ち望んでいた安堵感が得られると思っていました。ここまで少しずつ築き上げてきたんです。彼女は奴を殺したのに、何も感じない。いつものように怒りや苦しみ、悲しみを感じる。しかし、加えて空っぽな空虚さもある。それが本当に哀しいのです。

空虚さと共に廃墟に残されたシルヴィ。ソフィア・ディ・マルティーノは「彼女が(その悲しみを)どうするかは、まだ分かりません」としながらも、「また別のチャプターを始めるには面白い場所です」と、今後のシルヴィの再登場を匂わせた。復讐では満たされなかったシルヴィは、目的を失った今、解き放たれたマルチバースの中をどのように生きていくのだろうか。

今後のMCUからも目が離せない。

ドラマ『ロキ』シーズン1は全6話がDisney+で独占配信中。

『ロキ』視聴ページ (Disney+)

Source
Marvel.com

ソフィの最後の行動の後に描かれたラストシーンについて製作陣とトムヒが語った内容はこちらの記事で。

トムヒがドラマ『ロキ』を通してロキがどのように変わったか、またメビウスとロキの関係について語った内容はこちらから。

“在り続ける者”について製作陣が解説した内容はこちらで紹介している(第1話からの意外な伏線も明らかに)。

在り続ける者/カーンについて、監督・脚本家・俳優が語った内容はこちらの記事で。

最終話のポストクレジットと映画『マイティ・ソー』(2011) の繋がりはこちらの記事で解説している。

『ロキ』最終話第6話のネタバレ解説はこちらの記事で。

 

2021年8月11日(水) から配信を開始するMCU初のアニメシリーズ『ホワット・イフ…?』の予告はこちらから。

映画『ブラック・ウィドウ』のネタバレレビューはこちらから。

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