ドラマ『ロキ』完結
『ワンダヴィジョン』『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』に続く2021年のMCUドラマ第3弾、『ロキ』が7月14日(水)の配信でフィナーレを迎えた。最終話となる第6話では、ロキが追い続けてきた謎が明らかになると共に、MCU作品ではお馴染みのポストクレジットシーンも用意されていた。今回は、『ロキ』最終話第6話のポストクレジットシーンが持つ意外な意味について解説していく。
以下の内容は、ドラマ『ロキ』最終話および映画『マイティ・ソー』の内容に関するネタバレを含みます。
最終話のポストクレジットシーンは…
ドラマ『ロキ』最終話第6話のポストクレジットシーンは、非常にシンプルなものだった。「VARIANT NAME: LAUFEYSON, LOKI(変異体名:ロキ・ラウフェイソン)」と記されたTVAの書類がアップで映し出されると、そこにスタンプが押される。スタンプが離れた跡には「LOKI WILL RETURN IN SEASON 2(ロキはシーズン2で帰ってくる)」と印字されている。
そう、『ロキ』“シーズン1”最終話のポストクレジットは、シーズン2製作決定の発表だったのだ。MCUが広大な世界観を持った今、作品自体を続きがあるような描写(クリフハンガー)で締めたとしても、それが同シリーズの続編で描かれるのかどうかは分からない。例えば『ワンダヴィジョン』最終話には明らかなクリフハンガーがあったが、『ワンダヴィジョン』自体はリミテッド・シリーズとして製作されたため、シーズン2が製作される予定はない。『ワンダヴィジョン』のエンディングは『ドクター・ストレンジ マルチバース・オブ・マッドネス』へと続いていくというのが最も有力な見方だ。
そうした事情からか、ドラマ『ロキ』最終話のポストクレジットシーンでは、シーズン2の製作を明確に示した。ロキの物語は『ロキ』で再び描かれるということである。そしてこのシーンは、ロキというキャラクターにとって続編製作とは別の文脈で重要になる。なぜか。それは、兄であるソーとの繋がりを示しているからだ。
ポストクレジットシーンの『マイティ・ソー』との繋がり
ドラマ『ロキ』最終話におけるポストクレジットシーンの「ロキはシーズン2で帰ってくる/LOKI WILL RETURN IN SEASON 2」という表記は、MCUではお馴染みのものだ。「〇〇は(××で)帰ってくる/〇〇 will return(in ××)」という文字がエンドクレジットの後に表示され、MCU次回作に期待を繋げる手法は幾度となく取られてきた。
しかし、この手法が最初に採用された作品が映画『マイティ・ソー』(2011) だということをご存知だろうか。映画『マイティ・ソー』では、エンドロールの最後に「ソーは『アベジャーズ』で帰ってくる/Thor will return in The Avengers」という文字が表示される。映画『アベジャーズ』(2012) の公開が初めてスクリーン上で正式に発表された瞬間である。
その後10年以上にわたって続いていくMCUで初めて「〇〇は帰ってくる」という形の予告が採用されたのが『マイティ・ソー』であり、フェーズ4で初めてそれを引き継いだのが『ロキ』だったのだ。兄から始まった伝統を、MCU初の“ヴィランの主役”である弟が引き継ぎ、それもMCU史上初めての「シーズン2の予告」という形で継承した。この事実を前にして心が震えないロキファンはいないだろう。
(なお、『マイティ・ソー』で「ソーは『アベジャーズ』で帰ってくる」という文字が表示された後のポストクレジットシーンにはロキが登場する。)
『ワンダヴィジョン』でも『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』でも、しっかり目のポストクレジットシーンを用意していたMCUドラマが、『ロキ』では一転してあっさりしたポストクレジットに。だが、それは『マイティ・ソー』から引き継いだMCUの伝統を強調するための演出だったのかもしれない。
ドラマ『ロキ』シーズン1は全6話がDisney+で配信中。
『ロキ』シーズン1最終話となる第6話のネタバレ解説はこちらの記事で。
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公開中の映画『ブラック・ウィドウ』のポストクレジットシーンについては、こちらとこちらの記事に詳しい。
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