ネタバレ! ドラマ『ロキ』でロキはどう変わったのか、トムヒが語る。ロキとメビウスの関係も解説 | VG+ (バゴプラ)

ネタバレ! ドラマ『ロキ』でロキはどう変わったのか、トムヒが語る。ロキとメビウスの関係も解説

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ドラマ『ロキ』シーズン1 ロキの変化をトムヒが語る

Disney+独占配信のMCUドラマ第3弾『ロキ』のシーズン1が2021年7月14日(水) に完結を迎えた。全6話で語られた物語はロキに様々な出会いをもたらしたが、そこに待っていたのは衝撃の結末だった。

『ロキ』の製作陣は本作のテーマを「アイデンティティ」と話してきたが、MCUでも指折りのヴィランだったロキのアイデンティティはどのような認識に変わったのだろうか。この問題について、ロキを演じたトム・ヒドルストンがマーベル公式サイトのMarvel.comで語っている。

ネタバレ注意
以下の内容は、ドラマ『ロキ』最終話第6話の内容に関するネタバレを含みます。

トムヒが語る『ロキ』のテーマ

マーベル公式は「この旅でロキは変わったのか?」という疑問を掲げ、「常に自分の欲求と要求に集中してきたトリックスターにとって、TVAで働いた(そしてそれを潰そうとした)時間は、確実に彼をこれまでになかった形に変えた」と紹介。「人々にひざまずくことを命じていたアスガルド人はもういない」とした上で、「自分の選択には結果が伴い、自分の運命を決めるのは他でもない自分自身だということを悟った」と紹介している。

では、ロキの専門家でもありドラマの製作総指揮も務めるトム・ヒドルストンは、まずドラマ自体のテーマについて以下のように語っている。

『ロキ』というドラマは、複雑な観念やテーマ、対話を非常に多く取り入れていました。とても満足していて、ワクワクしたことは、「運命vs自由意志」「主体性vs決定論」という大きなアイデアが観ている皆さんにどれほど深い関わりがあるかということを、ドラマを通して見ていくことができた点です。

私たちには自分の人生を選択する力があるのでしょうか。その選択の中で、私たちは何に意味を見出すのでしょうか。私たちはどこまで自由なのでしょうか。そして登場人物たちは、この宇宙の中でどこまで自由に道を選び、自己実現を果たし、人生のゆく道を決めあることができるのでしょうか。

ロキの出会いとラストシーン

そしてロキの変化については、全6話の中でロキが出会ったの人々の存在をあげる。

皆さんは、ロキとメビウスの関係に注目し、二人の間に(互いを映し出す)鏡のような部分があることを知りました。メビウスもロキもお互いに教え合えることがたくさんあったのです。メビウスはロキの中にあるアイデンティティの本質の部分を解き放ちました。そしてロキはそれをメビウスに対して応用するのです。

第5話では、(変異体の)三人の会話がクラシック・ロキ、キッド・ロキ、自慢好きロキといったロキ変異体に影響を与えます。ワニロキについてもそうですね。彼もまた自由意志について考えるようになるかもしれません。

シルヴィとの出会いもロキにとっては大きなトピックだった。最終話第6話におけるジョナサン・メジャーズ演じる在り続ける者/カーンとシルヴィ、ロキの三人の対話シーンについては、以下のように語る。

ロキとシルヴィの対話シーンについては、撮影日の直前まで二人の台詞を調整していました。両者の立場を明確にして、観る人がその葛藤を理解できるようにする必要がありました。休みの日には(身振り手振りの)振り付けと合わせて確認を行い、このシーンが完全にシームレスに見えるようにしていきました。意見の相違が全ての言葉と全ての動きの中心にあるんです。

三人の対話を経た後のシーンでは、ロキは意外な姿を見せる。その身を投げ出してまでシルヴィに対話を求めるのだ。

私が演じてきた限りでは、ロキのアイデンティティの中心にあるのは「信頼できなさ (untrustworthiness)」なんです。予測不能で自発的な人物だからです。

第6話での告白は、彼がどれだけ成長したかを示しています。シルヴィはロキの態度が「玉座につきたい」という昔ながらの動機から来ていると考えています。しかし、そうではないんです。それは、自分以外の存在に対する純粋な思いやりから生まれたものでした。

この場面には、映画製作者としての私たちの心にも訴えかけてくるテーマがあります。それは、自分と向き合うことであり、自己を認識することであり、自分を許すことであり、自分を受け入れることです。前に進む唯一の方法は、自分自身を認めてあげることです。そうすれば変化が始まります。

ロキとメビウスの関係

また、ドラマ『ロキ』において最も重要な要素の一つであったロキとメビウスの関係について、トムヒは「惹かれたものの一つ」として、以下のように振り返っている。

二人の友情についてのアイデアには非常に感動しました。ロキは多くの友人を持つことを自分に許してこなかったように思うのです。なぜなら、友人を持つということは、自分を傷つきやすい立場に置き、(他者を)信頼しなければいけないからです。ロキはとてもディフェンシブで、弱さと信頼という二つのものを抱えることは簡単なことではありません。

メビウスはおそらく、ロキの人生において初めて、彼の向かい側に座り、ロキをジャッジすることなく思いやりを持って接し、(鏡のように)自分を映し出してくれる存在でした。

メビウスはロキを落ち着かせて「これが君だ。私は知ってる」と言うことができる。その思いやりやジャッジしない態度はロキにとっては新鮮なものでした。ロキがメビウスに心を開いたことが、このユニークな友情が生まれるきっかけになりました。メビウス自身もロキに対して抱いている愛情(affection)に驚いています。

そしてロキはメビウスにTVAの外での人生や、TVA以前の人生が存在したことを教えてくれる。メビウスには別の人生があったかもしれないと。家族がいたかもしれない。ジェットスキーを持っていたのかもしれない。二人はお互いにとって多くの意味を持っていましたし、お互いに対して多くのことをしてきたのです。

そして、重要だったのは第5話でロキがTVAへ戻るメビウスを見送るシーンだ。マーベル公式は「(第6話で)新しいメビウスが出てきたことで、第5話での二人の別れが最後のさよならになった」としている。トムヒはこう語る。

(第5話で)メビウスが手を差し伸べると、ロキはメビウスを抱きしめることを選びます。そして言うのです。「ありがとう、友よ」。これはとても誠実で、意味のあるものでした。

トム・ヒドルストンは、この出会いによって変化したのはロキだけでなく、メビウスも同じようにロキから影響を受けたと語っている。だからこそ、あの第5話のハグが生まれたのだ。それは、ラヴォーナとの友情を失ったメビウスにとって、初めて信頼できる友人を持ったロキにとって、非常に大きな経験だったはずだ。

シーズン2に残された課題

最後に、トムヒはドラマ『ロキ』シーズン2に向けての“課題”を示している。それはTVAに関するものだという。

この作品を作っていて魅力的だったこと、そして、引き続き最も興味深い問題の一つが、TVAが抱える道徳上の複雑さです。慈悲深く正確に時の秩序を守ると主張する組織が、実はもっと曖昧なものだったのです。そして一つの疑問が生じます。TVAや、TVAを創設した人物、運営している人々は、誰が生きて誰が剪定されるか、誰が私たちの知る現実に参加するのかを、一体何の権限があって決めるのでしょうか。

TVAが持つ権力の正当性が揺らいでいる今、ロキや“新しいメビウス”たちはどのようにこの混乱と向き合うのだろうか。

2012年からやってきたロキは、シーズン1での様々な出会いを通して変化を遂げた。ロキにとっては報われないラストだったが、シーズン2では“変化を遂げた後のロキ”が主人公になる。ロキの本当の物語はここから始まるのかもしれない。

ドラマ『ロキ』シーズン1は全6話がDisney+で独占配信中。

『ロキ』視聴ページ (Disney+)

Source
Marvel.com

『ロキ』最終話のラストシーンについて製作陣とトムヒが語った内容はこちらから。

ラストシーンをソフィア・ディ・マルティーノがシルヴィの視点から語った内容はこちらから。

最終話で登場した在り続ける者/カーンについて、製作陣が語った内容はこちらの記事で。

最終話第6話のネタバレ解説はこちらから。

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