ネタバレ!『ロキ』シーズン2第1話 ロキの“新しい家族”についてトム・ヒドルストンが語る「常に家族のことで苦しんできた」 | VG+ (バゴプラ)

ネタバレ!『ロキ』シーズン2第1話 ロキの“新しい家族”についてトム・ヒドルストンが語る「常に家族のことで苦しんできた」

© 2023 Marvel

『ロキ』シーズン2配信開始

MCUドラマで初めてシーズンが更新された『ロキ』(2021-) シーズン2の第1話が2023年10月6日(金) に配信を開始した。これまでのMCUドラマと異なり、『ロキ』シーズン2は日本時間の金曜日午前10時に各話が配信される。

シーズン2第1話でカムバックを果たしたトム・ヒドルストン演じるロキの姿にファンは歓喜しているところだが、本作の内容について、そのトムヒが米マーベル公式サイトで語っている。なお、当該インタビューは7月14日に米映画俳優組合(SAG-AFTRA)がストライキに入る前に収録されたものである。

ネタバレ注意
以下の内容は、ドラマ『ロキ』シーズン2第1話の内容に関するネタバレを含みます。

シーズン2のロキの姿勢

『ロキ』シーズン2第1話では、虚無(Void)からTVAへ戻ったロキがなんとかメビウスの元に辿り着こうとするところから幕を開ける。シーズン1ラストでメビウスはロキのことを覚えていなかったが、これはロキがメビウスと出会う前の過去のTVAにタイムスリップしてしまっていたからだった。

ロキは過去と現在を行ったり来たりしながらもメビウスを追いかけ、なんとかウォー・ルーム(戦略会議室)で現在のメビウスに追いつく。ロキのことを知らないメビウスから「誰だ?」と言われた時のロキの哀しげな表情と、現在のメビウスと再会できた時の興奮っぷりが印象的だった。

ロキは自分の身体が勝手にタイムスリップしてしまう状態にあることをよそに、在り続ける者の襲来やシルヴィの安否を気にかける姿を見せる。ロキが今の状況を全てメビウスに説明し、メビウスがそれを落ち着かせる様子は、二人がもはやただの友人ではない固い絆で結ばれていることを示していた。

新しい家族

マーベル公式サイトでは、このシーズン2第1話でのロキの姿勢について解説されている。シーズン1第1話では「ここを燃や尽くしてやる」と唸っていたロキが、シーズン2では「もはやTVAとその中にいる全員を燃やそうとは思っておらず、今ではTVAを救おうとしている」と記されている。

ロキには、家族の中で自分だけが出自が異なり、養子であることを両親から知らされていなかったという辛い過去がある。それでも兄のソーとともにアスガルドの民を守るために共闘するようになっていくが、『ロキ』のロキは2012年の『アベンジャーズ』直後のロキだ。シーズン1で映像でその後の自分の姿を知ったものの、いずれにせよ家族とは離れ離れになったままTVAでの日々を過ごしてきた。

そんなロキが、今ではTVAを守ろうとしているのだという。剪定を免れるためとはいえTVA職員としてシルヴィを追い、メビウスとの対話を通して絆を育んでいった。そのロキの心情について、トム・ヒドルストンはこう語っている。

リスクは上がり、時間は迫り、現実——そこにいる全員、そして彼が愛する人たち——が破壊されようとしている。だからロキは、現実の崩壊に歯止めをかけようという勢いと切迫感に突き動かされているんです。

ロキはMCUにおいて、常に家族のことで苦しんできました。しかし、彼はTVAで新しい家族を見つけました。メビウスとTVAの同僚たちが自分を理解し、感覚を開いてくれて、破壊し、再構築してくれたことで、新たな気づきを得て他の人たちと繋がれるようになったんです。

更にマーベル公式は「彼は時間軸を救おうとしているだけでなく、もっと重要なこととして、新しく見つけた家族——メビウス、B-15、ケイシー、そしてTVAのみんな——を救おうとしている」と記している。

ロキが求めた意味と目的

トム・ヒドルストンはロキの変化についてこうも語っている。

私が演じてきた限りでは、彼はずっと“意味”を探し求めてきたキャラクターでした。自覚していなくても、彼は不満と怒りに満ちていて、感情的に不安定でした。それは目的や意味を見出すことができなかったからです。彼はずっと間違った場所で意味を探し求めてきましたが、今は自分に目的をもたらす道を見つけたように思います。それは、メビウスとB-15とTVAを助けるために立て直しを試みるということです。

確かにロキは今まで『ロキ』シーズン1第1話のタイトルである「大いなる目的 (Glorious Purpose)」を求め続けてきた。それは、身近なものに意味や目的を見出せなかったことの裏返しでもあるのだろう。ロキは今や、あくまでも世界を救うためでなく、TVAとメビウスが陥っている危機をなんとかしようとしているように見える。

シーズン1最終話では、メビウスの上司でTVAを指揮していたラヴォーナ・レンスレイヤーが、偽物だったタイムキーパーにも意味があると“大いなる目的”を主張した末、TVAを去ってしまった。ロキがメビウスの元に戻ってきて、メビウスたちを助けようとしているのとは対照的だ。

ロキにできた新しい家族。メビウスにとってもロキは心強い存在のはずだ。シーズン2第1話では、メビウスはロキが必ず戻ってくると信じ、自分の“皮膚”を賭けるまでになっていた。そのメビウスたちのために、ロキはシーズン2でどんな行動に出るのか。引き続き注目しよう。

ドラマ『ロキ』シーズン2は2023年10月6日(金)よりDisney+で独占配信。

『ロキ』視聴ページ (Disney+)

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Source
Marvel.com

ドラマ『ロキ』シーズン2第1話のネタバレ解説&考察はこちらから。

プロデューサーが語ったラストでのマクドナルド登場の理由はこちらの記事で。

トム・ヒドルストンが『ロキ』シーズン2の「責任」というテーマについて語った内容はこちらから。

新キャラのウロボロスの背景について俳優とプロデューサーが語った内容はこちらから。

 

『ロキ』シーズン1最終話の解説はこちらの記事で。

プロデューサーが語った時間軸とマルチバースの関係についてはこちらから。

ケヴィン・ファイギが語ったロキとシルヴィがMCUに与えた影響はこちらから。

『ロキ』のベースになった名作SFはこちらの記事で。

 

ドラマ『シークレット・インベージョン』最終話の解説はこちらから。

11月10日(金)公開の映画『マーベルズ』で主人公三人が置かれている状況についてはこちらから。

齋藤 隼飛

社会保障/労働経済学を学んだ後、アメリカはカリフォルニア州で4年間、教育業に従事。アメリカではマネジメントを学ぶ。名前の由来は仮面ライダー2号。 訳書に『デッドプール 30th Anniversary Book』『ホークアイ オフィシャルガイド』『スパイダーマン:スパイダーバース オフィシャルガイド』『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース オフィシャルガイド』(KADOKAWA)。正井編『大阪SFアンソロジー:OSAKA2045』の編集担当、編書に『野球SF傑作選 ベストナイン2024』(Kaguya Books)。
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