ネタバレ解説『ロキ』シーズン2第1話ラストシーンについてプロデューサーが語るなぜあの場所だったのか

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ネタバレ解説『ロキ』シーズン2第1話ラストシーンについてプロデューサーが語るなぜあの場所だったのか

ライター齋藤隼飛
更新日2023.10.17

ネタバレ解説『ロキ』シーズン2第1話ラストシーンについてプロデューサーが語るなぜあの場所だったのか

『ロキ』シーズン2第1話ラストに注目

ドラマ『ロキ』シーズン2の配信が2023年10月6日(金) よりスタート。配信日は金曜日に設定されたが、「スター・ウォーズ」ドラマの『アソーカ』(2023) に続いて毎週日本時間の午前10時に配信される。

『ロキ』シーズン2では、シーズン1のラストで時間軸が解放された後のTVAでのロキの奮闘が描かれる。もちろんトム・ヒドルストンがロキ役で復帰し、ソフィア・ディ・マルティーノがシルヴィ役、ウンミ・モサクがB-15役、オーウェン・ウィルソンがメビウス役で続投する。

今回は、話題を呼んでいる『ロキ』シーズン2第1話のラストについて解き明かしていこう。『ロキ』シーズン2からプロデューサーを務めるケヴィン・ライトがその内容に関して語っている。

ネタバレ注意
以下の内容は、ドラマ『ロキ』シーズン2第1話の内容に関するネタバレを含みます。

『ロキ』シーズン2第1話ミッドクレジットの意味

『ロキ』シーズン2の第1話には、いきなりミッドクレジットシーンが用意されていた。分岐したタイムラインである1982年のオクラホマ州ブロクストンにシルヴィが現れ、そこにあったマクドナルドに入る。店員からおすすめのメニューを聞かされながら、幸せそうに話す客を見て、シルヴィが「全部試したい」と言って笑顔を見せたところでシーズン2第1話は幕を閉じる。

『ロキ』とマクドナルドのタイアップは、配信前からプッシュされていたもので、それほどサプライズ感はなかった。この先の展開のネタバレになる可能性があるので動画は掲載しないが、米マクドナルドの公式YouTubeでは15秒間の『ロキ』とのコラボCMが8月に公開されている。

『ロキ』シーズン2のプロデューサーのケヴィン・ライトは、このコラボCMが公開された際に、米Fast Companyにシルヴィがマクドナルドへ行った理由について語っている。シーズン2の開発チームは、シーズン1で在り続ける者を殺したシルヴィが次にどこに行くのか、次のストーリーラインを考えるのに苦労していたという。

このキャラクターの視点から考えると、子どもの頃から逃亡生活を送り、時をかけて逃亡し、時間の亡命者となり、終末世界を生き、リラックスすることもゆっくりすることもできなかったこの女性が1980年代のマクドナルドに入るという斬新さが魅力的に思えたんです。

リトルリーグの試合に出て、それからマクドナルドに行く。マクドナルドに行って、子どものバースデーパーティーをする。シルヴィのような人はそうした経験をしたことがなかったでしょうし、（マクドナルドに）本当に心を奪われるでしょう。

やはりシルヴィが求めたのは、TVAに追われ続けた人生で味わうことができなかった“普通の体験”だったのだ。ケヴィン・ライトがシルヴィについて「終末世界を生き」と語っているのは、シーズン1でシルヴィはTVAから逃れるために歴史上の様々な大災害に身を隠して生き延びてきたからだ。

幼い頃に神聖時間軸から分岐した変異体としてTVAに拐われ、剪定される前にそこから逃げ出して以降、普通の生活を送ることができなかったシルヴィ。神聖時間軸からはみ出すものを剪定し続けてきた在り続ける者への復讐を果たした今、これまでの人生でできなかったことを取り返そうとしているのだろう。

ケヴィン・ライトはこのアイデアについて、マクドナルドに提案する時に「私たちが皮肉めいたことをしたいとか、彼女ら・彼らを馬鹿にしたいとか思われているのではないかと心配しました」と語っている。しかし、そうした意図はなく、本当にやりたかったのは「ノスタルジーへのラブレター」だったという。

『ロキ』シーズン2ではもう少しマクドナルドの描写が出てくることになりそうだが、シルヴィはそのノスタルジーで幸せと平穏な日々を掴むことができるのだろうか。それとも……。

ドラマ『ロキ』シーズン2はDisney+で独占配信。

『ロキ』視聴ページ (Disney+)

ドラマ『ロキ』シーズン1のコレクターズ・エディションスチールブックは12月22日(金)発売で予約受付中。