『ホワット・イフ…?』ドクター・ストレンジ回に期待
MCU初のアニメシリーズとしてDisney+で配信されている『ホワット・イフ…?』は、起こり得た「もしも」の物語を描きながら、MCU正史としてカウントされる重要な作品だ。第1話ではキャプテン・カーターになったペギー・カーター、第2話ではスター・ロードになったティ・チャラの姿が描かれ、主人公以外の様々なキャラクターにもスポットライトが当てられた。
MCUフェーズ4ではマルチユニバース化が進んでおり、『ホワット・イフ…?』のマルチバースで描かれた展開は、今後の映画シリーズにも影響を及ぼす可能性を残している。特に気になるのは、マルチバースの中心にいるワンダ、ロキ、そしてドクター・ストレンジといったメンバーだ。これらのキャラクターは『ホワット・イフ…?』の予告編にも登場しているが、どのようなエピソードが描かれるかはまだ明らかになっていない。
ジェフリー・ライトが語る
そんな中、『ホワット・イフ…?』におけるドクター・ストレンジの描き方について、意外な形でヒントが提示された。
米マーベル公式のインタビューに登場したウォッチャー役の声優を務めるジェフリー・ライトは、第2話で生前のチャドウィック・ボーズマンがティ・チャラ役を演じたことについて、「チャドウィック・ボーズマンがティ・チャラを再び演じたことは、本当にクールなことでした」「『ブラックパンサー』には神秘的なものがあり、チャドウィック自身の物語も神秘的なものです」とコメント。2020年8月に大腸癌により43歳の若さで逝去したチャドウィック・ボーズマンが、闘病生活を隠しながら演技に挑んでいたことに思いを馳せた。
そして、『ホワット・イフ…?』で同じように心を打ったエピソードとして、ドクター・ストレンジ回を以下のように紹介している。
ドクター・ストレンジのエピソードには心を打たれました。予想外のことでしたよ。魔法や神秘的なものを予想していたところにズドンと来たんです。待っていたのは、深い悲しみとと悲劇でした。
なんと、『ホワット・イフ…?』のドクター・ストレンジ回には「深い悲しみと悲劇」が待っているのだという。だが、その悲劇が降りかかる対象がドクター・ストレンジなのかは分からない。例えば、ドラマ『ワンダヴィジョン』(2021) で描かれたワンダの悲劇の延長線上にあるものかもしれないし、映画『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(2018) でドクター・ストレンジが下した決断(世界に深い悲しみをもたらした)に関するものかもしれない。
監督のブライアン・アンドリューズは『ホワット・イフ…?』はMCUの世界で実際に起きている“正史”であることを認めている。
一方で、脚本家のA.C.ブラッドリーは『ホワット・イフ…?』はフェーズ4作品の製作が始まる前に企画されたものであると説明している。ジェフリー・ライトもこのインタビューでは「ファンの皆さんに新しい観点からキャラクターたちを見てもらうことを楽しみにしている」とコメントしており、ドクター・ストレンジの全く新しい物語が描かれる可能性は高いだろう。
なお、『ホワット・イフ…?』の予告編では、ドクター・ストレンジは黒と紫のコスチュームに身を包んだもう一人のドクター・ストレンジと戦う姿が映し出されている。また、“黒ドクター・ストレンジ”がキャプテン・カーターと向き合うシーンもあり、第1話に続いて再登場するペギーが絡んだストーリーが展開されると予想できる。
ドクター・ストレンジの登場は第何話になるのか、そしてどのような物語が描かれるのか、期待して配信を待とう。
なお、ドクター・ストレンジが中心的な役割を果たすことが明らかになった『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』の予告編については、こちらの記事で解説している。
アニメ『ホワット・イフ…?』はDisney+で独占配信中。
Source
Marvel.com
マーベル・スタジオ社長のケヴィン・ファイギが語った『ホワット・イフ…?』シーズン2の情報はこちらから。
ブライアン・アンドリューズ監督がチャドウィック・ボーズマン最後の演技について語った内容はこちらの記事で。
第3話のネタバレ解説はこちらから。
第2話のネタバレ解説はこちらから。
『ホワット・イフ…?』にX-MENが登場しない理由はこちらから。