2024年公開の「スター・ウォーズ」作品まとめ マンドーバース新作含めて4作が公開予定 | VG+ (バゴプラ)

2024年公開の「スター・ウォーズ」作品まとめ マンドーバース新作含めて4作が公開予定

TM & © Lucasfilm Ltd. All Rights Reserved

どうなる2024年の「スター・ウォーズ」

2023年は「スター・ウォーズ」フランチャイズにとって歴史的な分岐点となった。4月にロンドンで開催されたスター・ウォーズ セレブレーションでは、新たに三つの映画作品を制作することが発表され、新たな時代の幕開けを予感させた。

作品としても、アニメでは『スター・ウォーズ:バッド・バッチ』シーズン2『スター・ウォーズ:ビジョンズ』シーズン2『スター・ウォーズ:ヤング・ジェダイ・アドベンチャー』が配信開始。ドラマでは『マンダロリアン』シーズン3が配信された他、人気キャラのアソーカ・タノを主人公に据えた『アソーカ』がついにリリースされた。ゲームでは『STAR WARS ジェダイ:サバイバー』も発売されている。

とどまるところを知らないが勢いの「スター・ウォーズ」フランチャイズだが、2024年も様々な作品が公開される予定だ。今回は配信開始に備えて各作品を予習しておこう。

2024年公開の「スター・ウォーズ」作品まとめ

ドラマ『スケルトン・クルー』

ドラマ『スケルトン・クルー(原題)』は2023年中にディズニープラスで配信されることが予告されていたが、ハリウッドでのストライキの影響を受けて配信時期が2024年にずれ込んでいる。『スケルトン・クルー』ではジュード・ロウが主人公のジェダイマスターを演じ、銀河を彷徨う子ども達との冒険譚が描かれる。

『スケルトン・クルー』の舞台は『マンダロリアン』や『アソーカ』と同じ時期に設定されており、マンダロリアンのディン・ジャリンを中心に据えた「マンドーバース」の一部と考えられる。『マンダロリアン』シーズン3第1話で初登場を果たした宇宙海賊のヴェインが『スケルトン・クルー』に登場することも予告されている。

シリーズを指揮するのはMCU「スパイダーマン」シリーズで知られるジョン・ワッツ監督。『スパイダーマン:ホームカミング』(2017) で同監督とタッグを組んだクリストファー・フォードが脚本を手がける。『マンダロリアン』を手がけたジョン・ファヴローとデイヴ・フィローニも製作総指揮として携わる。新共和国時代に生き延びていたもう一人のジェダイは、どんな冒険を見せてくれるのだろうか。

ドラマ『アコライト』

2023年のスター・ウォーズ セレブレーションで2024年配信開始と発表されたのはドラマ『スター・ウォーズ:アコライト(原題)』。舞台は、映画『スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス』(1999) の50年前、“ハイ・リパブリック”と呼ばれるジェダイ全盛の時代が描かれる。そうした時代設定もあり、『アコライト』では多くのライトセーバーアクションが含まれているという。

一方で、『アコライト』は「シス主導の物語」が描かれるとされている。主人公のアマンドラ・ステンバーグは元パダワンという立場のキャラクターで、映画『ハンガー・ゲーム』(2012) のルー役、Netflixドラマ『ジ・エディ』(2020) で主人公ジュリー役などで知られるアマンドラ・ステンバーグが演じる。なお、アマンドラ・ステンバーグは自身がノンバイナリーのフェミニストであることを発信している俳優だ。

『アコライト』にはその他にも、映画『LOGAN/ローガン』(2017) でローラ役を演じたダフネ・キーン、ドラマ『イカゲーム』(2021-) の主人公ソン・ギフン役を演じたイ・ジョンジェ、『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』(2015) 以降チューバッカ役を演じているヨーナス・スオタモらの出演が発表されている。ショーランナーは、Netflixドラマ『ロシアン・ドール:謎のタイムループ』(2019-) を手がけたレスリー・ヘッドランド。『ロシアン・ドール』からも複数のキャストが出演する予定だ。

2024年2月には夏から配信を開始することが報じられた。詳しくはこちらの記事で。

アニメ『スター・ウォーズ:バッド・バッチ』シーズン3

2023年にシーズン2が配信された『スター・ウォーズ:バッド・バッチ』より、完結編となるシーズン3は2024年2月21日(水) より配信される。本作は『スター・ウォーズ/クローン・ウォーズ』(2008-2020) と同じくデイブ・フィローニが原案・製作総指揮・総監督を務めアニメシリーズで、帝国勃興の時代を舞台に『クローン・ウォーズ』後に帝国軍を離れたクローンの“不良分隊”、バッド・バッチの物語を描く。

『バッド・バッチ』シーズン1ではバッド・バッチとクローンの少女オメガとの出会いと、メンバーそれぞれの選択が描かれた。シーズン2ではクローンを巻き込んだより大きな帝国の陰謀が徐々に明かされ、「スター・ウォーズ」フランチャイズでホットなトピックであるクローン技術の行方に迫る展開が描かれている。帝国がクローントルーパーを廃止した理由、職を失ったクローン達とクローン技術のその後など、スター・ウォーズ史の裏側が描かれる貴重なシリーズだ。

アニメ『テイルズ・オブ・ジェダイ』シーズン2

スター・ウォーズ セレブレーションで『バッド・バッチ』シーズン3と共に発表されたのがアニメ『テイルズ・オブ・ジェダイ』シーズン2。当時は公開時期は不明だったが、その後2024年に公開されることが明かされている。

『テイルズ・オブ・ジェダイ』は2022年10月にシーズン1が配信されたアンソロジーシリーズで、そのタイトル通り、ジェダイに焦点を当てたエピソードが描かれる。シーズン1ではアソーカ・タノのオリジンと、ドゥークー伯爵がダークサイドに堕ちていく過程が全6話で描かれた。

『テイルズ・オブ・ジェダイ』もまた、ドラマや映画では描かれなかった部分にスポットライトを当てる貴重なシリーズだ。シリーズを指揮するデイヴ・フィローニはシーズン1が「楽しかった」ので、「もう少しやることに決めた」と話している。シーズン2ではどのジェダイにスポットライトが当てられることになるのだろうか。

 

以上が、2024年1月時点で2024年公開が発表されている「スター・ウォーズ」シリーズだ。この他にもドラマ『キャシアン・アンドー』シーズン2は2024年配信予定とされていたが、ストライキの影響もあり、現在は公開年が伏せられている。パティ・ジェンキンス監督『ローグ・スコードロン(原題)』も2023年12月の公開を予定していたが、現在は無期限延期の状態にある。映画『マンダロリアン&グローグー』の撮影が6月から始まる他、新作長編映画は、2026年に2本、2027年に1本の公開が予定されている。

 

2024年も各作品の続報と公開を楽しみに待ちたい。一方で、現実においてはイスラエルがパレスチナを侵攻する中で、「スター・ウォーズ」を手がけるルーカス・フィルムの親会社であるウォルト・ディズニー社は親イスラエルの姿勢を貫いている。

ディズニー映画『ウィッシュ』はイスラエル批判と取れる内容の物語が描かれていたが、「スター・ウォーズ」フランチャイズもまた、“戦争”をテーマに人々の抵抗と希望を描く作品だ。物語をただの“嘘”で終わらせず、ディズニーが平和に向けた行動に出ることを強く求める。

スター・ウォーズ公式サイト

『アソーカ』最終回から考えるスローンの今後と『マンダロリアン』との繋がりはこちらから。

『アソーカ』最終回に見るジェダイとマンダロリアンの今後についての考察はこちらから。

『マンダロリアン』シーズン3最終話の解説&考察はこちらの記事で。

齋藤 隼飛

社会保障/労働経済学を学んだ後、アメリカはカリフォルニア州で4年間、教育業に従事。アメリカではマネジメントを学ぶ。名前の由来は仮面ライダー2号。 訳書に『デッドプール 30th Anniversary Book』『ホークアイ オフィシャルガイド』『スパイダーマン:スパイダーバース オフィシャルガイド』『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース オフィシャルガイド』(KADOKAWA)。正井編『大阪SFアンソロジー:OSAKA2045』の編集担当、編書に『野球SF傑作選 ベストナイン2024』(Kaguya Books)。
お問い合わせ
¥3,300 (2024/10/15 00:34:21時点 Amazon調べ-詳細)
社会評論社
¥1,650 (2024/10/14 22:31:01時点 Amazon調べ-詳細)

関連記事

  1. 勝山海百合インタビューをKaguya Planetで先行公開! 翻訳相次いだ2020年を振り返るロングインタビュー

  2. ビジネスにSFの想像力を——『SFプロトタイピング SFからイノベーションを生み出す新戦略』が6月2日発売

  3. SFWAが名称を「SFファンタジー作家協会」に変更 国際化に対応し、よりインクルーシブに

  4. ヒューゴー賞の投票期間が終了 今年のSF最高賞に選ばれる作品は…?