『零合』創刊!
女性同士の様々な関係性を描く〈百合〉の総合文芸誌『零合 百合総合文芸誌』が2022年2月に創刊。Amazonでも品切れになるほどの人気を得て、発売から一週間で重版が決定した。また、2023年夏には第二号が刊行される。
【ご報告及び重大発表】
零合舎は本日より3年目に入ります『零合 百合総合文芸誌』創刊号
重版決定、三月中旬出来予定
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『零合 VOLUME.02』(仮称)
二〇二三夏、紙書籍続刊決定百合と(の)三度目の夏
御期待下さいhttps://t.co/WPb8jsHzTP #零合 pic.twitter.com/YbnC85hCht— 零合舎 (@0thpage) February 22, 2023
『零合』は一般の書店で購入できるが、品切れになっている店舗もある。アニメイト系列店等では特典の小冊子「同人誌『零合』0.99」もついてくるので、取り扱い書店は公式サイトでチェックしよう。なお、Kindleでも配信されているが、漫画は紙版限定の掲載となる。
『零合』の第一号には、『零合』の一週間前に刊行された『百合小説コレクション wiz』(河出文庫) に百合文芸小説コンテスト大賞受賞作「嘘つき姫」が収録された坂崎かおる、2019年に『アガートラムは蒼穹を撃つ』で第6回オーバーラップ文庫大賞銀賞を受賞した山口隼、『ネコばあさんの家に魔女が来た』(KADOKAWA, 2020) やKaguya Planet掲載の「Linguicide,言語消滅」(2021) で知られる赤坂パトリシア、自らも短編を寄稿した京都破壊SFアンソロジー『京新星爆発』の企画編集を手掛け『零合』で商業デビューを果たす御神楽、電子書籍の百合小説出版で高い支持を得てこちらも『零合』で商業デビューとなる綾加奈、Kaguya Planetで発表したジョイス・チング「まめやかな娘」(2021) をはじめとする英日翻訳を手掛け自身の作品も複数の海外文芸誌に掲載されている他数多くの文芸企画・編集を手掛けている紅坂紫、「あなたに捧ぐ円環」で第3回百合文芸コンテストpixiv賞を受賞した伊島糸雨、『異常論文』(早川書房, 2021) 収録の「空間把握能力の欠如による次元拡張レウム語の再解釈 およびその完全な言語的対称性」で知られる青島もうじき、零合舎を発起人であり『殺伐百合アンソロジー: Edge of Lilies』(2022) でも責任編集を務めたれむれむの小説が収録される。
また、志村貴子が表紙イラスト、一色が裏表紙イラスト、トアケミカゲとちふりが口絵、AsH(灰)が袖絵を提供している他、作家の逢坂冬馬とみかみてれんによる創刊に寄せたコメントも掲載されている。
『零合 百合総合文芸誌』創刊号収録作品と概要は以下の通り。
『零合 百合総合文芸誌』創刊号収録作
坂崎かおる「あーちゃんはかあいそうでかあいい」
山口隼「嘘n」《n乗目の嘘》
赤坂パトリシア「不安スポンジたち」
御神楽「人よ、子らのスティグマよ」
綾加奈「過去にはなく、未来にもなく」
紅坂紫「セイレーン」
伊島糸雨「躯駆罹彾㣔記」《くくりれいていき》
青島もうじき「ドロステの渚にて」
れむれむ「東京デザート2019」
表紙:志村貴子
裏表紙:一色
口絵:トアケミカゲ / ちふり
袖絵:AsH(灰)
カバーデザイン:Kaoru Miyazaki
定価:1,870円(税込)
頁数:354
『零合 百合総合文芸誌』創刊号は発売中。
女性たちの物語を心から愛していますが、同時に女性たちが自身の言葉で愛や憎しみや連帯や搾取を語る世界を、そして女性が女性を愛することが当たり前にある世界をフィクションで終わらせるつもりはありません。女性を愛する女性当事者として、そして全てのクィアな人々のアライとしてここに誓います。
— 紅坂紫(she/her) (@YukariKousaka) February 13, 2023
百合文芸ではアンソロジーの『百合小説コレクション wiz』が河出書房から刊行されたばかりで、こちらにも坂崎かおるが参加している。詳細はこちらから。