三大ヴィラン俳優が揃ってコメント『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』ウィレム・デフォーはアイデアを称賛 | VG+ (バゴプラ)

三大ヴィラン俳優が揃ってコメント『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』ウィレム・デフォーはアイデアを称賛

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『スパイダーマンNWH』三大ヴィランが揃ってコメント

日本で2022年1月7日(金) 公開を予定している映画『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』より、本作に登場する三大ヴィランを演じた俳優がコメントする特別動画が公開された。

これは、ブラジルで開催されているCCXP(コミコン・エクスペリエンス)のパネルの一つ。グリーン・ゴブリン役を演じるウィレム・デフォー、ドクター・オクトパス役を演じるアルフレッド・モリーナ、エレクトロ役を演じるジェイミー・フォックスが登場し、それぞれが重要なコメントを残している。

今回の動画で冒頭に登場したのは主人公のピーター・パーカーを演じたトム・ホランド。以下のようにコメントしている。

この映画では皆さんが見たことのないものをお届けします。例えばパンプキン・ボム、砂嵐、マルチバースなどです。前に見たことがあるって? でもこんな感じじゃなかったし、一緒に出てきたわけではないですよね。そして、ピーター・パーカーは遂に大学に入ります。そしてあの言葉(ピーター・パーカーはスパイダーマン)が表に出てしまいました。皆が彼をスパイダーマンだと知っています。皆さんも展開を予想してみてください。多分間違っていますが、合ってるかもしれません。

これまで私たちが作ってきた映画の中で最も野心的な作品に出会う準備をしてください。心が温まり、笑える最高のストーリーと、目まぐるしいアクション、驚くような映像、そしてヤバいヴィランたち……『ノー・ウェイ・ホーム』は、「ホームカミング」三部作の到達点です。そして、マルチバースの可能性の始まりでもあります。

映像の冒頭には、パンプキン・ボムを投げるグリーン・ゴウリンを演じるウィレム・デフォーの姿も捉えられている。トム・ホランドはトリロジーの最後を飾る『ノー・ウェイ・ホーム』に大きな期待を持たせ、ウィレム・デフォー、アルフレッド・モリーナ、ジェイミー・フォックスの3人を紹介している。

ウィレム・デフォー、当初は懐疑的だった

チェアに座った3人はそれぞれ、『スパイダーマン』(2002)、『スパイダーマン2』(2004)、『アメイジング・スパイダーマン2』(2014) にメインヴィランとして出演した面々。19年前にサム・ライミ監督版の「スパイダーマン」シリーズ第一弾の最初のヴィラン、グリーン・ゴブリンとして活躍したウィレム・デフォーは、『ノー・ウェイ・ホーム』での“復活”について以下のように語っている。

初めて聞かされた時には、馬鹿げていると思ったんです。私は最初の映画で広く知られるようになりましたからね。でも、「まぁいいでしょう。私(グリーン・ゴブリン)をうまく連れ戻す方法を考えてくれるはず」と思ったんです。それが最初のピッチ(プレゼン)でした。

ジェイミー(・フォックス)と同じく、私はエイミー(・パスカル、元ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント会長、MCU版「スパイダーマン」シリーズプロデューサー)のことをよく知っていて、彼女がうまく私を導いてくれました。そして、脚本を読む前に監督のジョン(・ワッツ)がアイデアの全体像をピッチしてくれたのですが、とても楽しそうで、(グリーン・ゴブリンの復活について)良い解決策が用意されていました。

そして、より深く見ていった後、気に入ったアイデアがあります。私は何かに復帰していて、それは“同じ”だけど“違う”ということです。私がかつてやったこと、歴史があることに復帰しているんですが、そこにひねりがあるんですよ。それが私にとっては魅力的でした。

なかなかギリギリの情報を出してくれている。かつてグリーン・ゴブリン/ノーマン・オズボーンを演じたウィレム・デフォーは、『スパイダーマン』と完全に同じ役を演じるわけではないようだ。それは、『スパイダーマン』のラストの展開からも明らかだ。本作『ノー・ウェイ・ホーム』の予告編でも、ドクター・ストレンジは彼らヴィランはスパイダーマンに殺される運命にあると主張している。

元の映画作品と同じ俳優でありながら、少し見た目が変わっているヴィラン達はどのような経緯でMCUの世界に現れたのだろうか。グリーン・ゴブリン役で世界的に広く知られるようになったウィレム・デフォーは、自身の復帰について懐疑的だったようだが、今では脚本のアイデアを称賛している。それなりの理由が用意されていると考えて間違いないだろう。

しかし、「“同じ”だけど“違う”」と聞いて思い出すのは、ドラマ『ワンダヴィジョン』(2021) で映画「X-MEN」シリーズでクイックシルバーを演じたエヴァン・ピーターズがMCU版のクイックシルバー役として登場し、それはフェイクだったという展開だ。この演出にはファンから批判の声もあがっており、『ノー・ウェイ・ホーム』で同じ手を使うことはないだろう。果たして、どんな「ひねり(spin)」が加えられているのだろうか。

見た目の違いとテクノロジー

続いて、2004年の『スパイダーマン2』でドクター・オクトパスことオットー・オクタビアス役を演じたアルフレッド・モリーナは、復帰の理由を「私はお金のためです」と答えて笑いを誘っている。続いて、17年ぶりに同じ役を演じるという条件について、以下のように話している。

妙な話ですが、彼が最初のグリーン・ゴブリンを演じてから20年、私が最初にドック・オクを演じてから17年というのは、映画スタジオが延長したオプションの最長記録じゃないかと、ウィレムと私は冗談を言っていたんです。長い間待っていましたよ。

ピッチは素晴らしいものでした。正直なところ、最初に提案を受けたときは「ちょっと待って」という感じだったんです。17歳も歳をとって、二重アゴになったし、シワも増えました。どうすればいいんだ、ってね。でもすぐに気づいたんです。テクノロジーがあるじゃないかって。(歳をとったことは)問題になりませんでした。

“親しみがあるけれど、同時に全く新しいもの”に戻ってこれて嬉しいです。なぜならこの20年間でテクノロジーは驚くべき進化を遂げました。まだワクワクしています。

年齢の話から読み取れるのは、『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』に登場するドクター・オクトパスは、『スパイダーマン2』の時と同じ年齢・容姿であるということだ。それぞれのキャラクターは、元の作品の時点から本作に登場すると考えてよいだろう。

アルフレッド・モリーナは、『スパイダーマン2』の時には複数の技術スタッフが手で操っていたドクター・オクトパスの触手を、『ノー・ウェイ・ホーム』ではすべてCGで描いていることも明かしている。グリーン・ゴブリンのコスチュームに再び袖を通したウィレム・デフォーも、8時間ほどかかっていた装着が、今ではスキャン技術が発達したため簡単になったことを喜んでいる。

そして、ウィレム・デフォーは「見た目は少し違います。ゴブリンについては、その先に更に仕掛けがあります」と新たなヒントも明かしている。予告編では、グリーン・ゴブリンのグライダーに乗った若そうな見た目の人物が一瞬映り込む。この人物はノーマン・オズボーンのグリーン・ゴブリンとは違う装備を身につけており、息子のハリー・オズボーンである可能性も考えられる。ウィレム・デフォーが話す「もう一つの仕掛け」とはどのようなものなのだろうか。

エレクトロの“青色”にも言及

見た目が最も変わったのは、ジェイミー・フォックス演じるエレクトロことマックス・ディロンだ。ジェイミー・フォックスは、『アメイジング・スパイダーマン2』以来、7年ぶりにエレクトロを演じることになったが、予告編やポスターでは見た目が“青色”ではなくなっていることが話題になっていた。この件について、ジェイミー・フォックスはこう語っている。

新しいスタート、新しい見た目は嬉しいですよ。最初にやった青い見た目については、特に気にしていなくて、ただあの素晴らしい作品に参加できるというだけでハッピーでした。やはり準備には2〜3時間かかっていましたが。しかし、この新しい見た目は最高です。やっとホーミー(仲間達)が「あぁ、君だと分かる」と言ってくれます。いや青いバージョンでも受け入れてくれましたが、「OK、青いんだね」という感じで(笑)

しかし、今回のバージョンはより心地よいです。今日的な、現代的な感じで、無理をしていない感じがするんです。R&Bに似ていて、かつてR&Bシンガーは服にフリンジ(飾り)をつけたり、肩パッドを入れたりしていました。でも今では、ただ歌えばいいだけです。なので(今回は)普通に歌っているという感じです。

R&Bシンガーとしても活躍するジェイミー・フォックスは、R&Bの歴史に絡めてエレクトロの見た目の変化について解説している。注目は、エレクトロはなぜ能力はそのままに青くなくなったのかということだが、ウィレム・デフォー、アルフレッド・モリーナの二人と同じく、ジェイミー・フォックスも納得できた理由づけがなされているのだろう。

3人のヴィラン論

最後に3人は“ヴィラン論”についても語っている。ドクター・オクトパス役のアルフレッド・モリーナはマーベルにおける多くのヴィランは事故や悲劇によって生まれると解説。それがキャラクターに深みを与え、俳優にその役を演じやすくしていると話す。「私たちヴィランは脇役であってもおかしくないんです。物語を進めるためのね。でも私たちにはストーリーラインと背景があります」と、マーベルのヴィランの作り方を称賛している。

一方で、ウィレム・デフォーは「今回、グリーン・ゴブリンには主張があります。彼は自分の主張を通そうとしています。それは人生の哲学です」とコメント。ジェイミー・フォックスは、グリーン・ゴブリンの動機は「パーソナル(個人的)」と話し、「世界が間違っている」と主張するエレクトロとの違いを指摘する。「パーソナルな話はいつでもシェイクスピアに通じます。個人的なことや嫉妬は、どんなコスチュームを着ていようとどんなことを言おうと関係ありません。彼(グリーン・ゴブリン)が喋る時、彼には力があります」と話し、本作でもグリーン・ゴブリンことノーマン・オズボーンがスパイダーマンに対する恨みを持っていることを示唆している。

ジェイミー・フォックスは「映画ではパーソナルなキャラクターが最も重要」と締めくくっている。メインヴィランの3人だけでも豪華すぎるキャストが揃った『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』。これがMCU作品だという事実を思い出すと、私たちはとんでもない歴史に立ち会おうとしていることが分かる。とにかく公開を楽しみに待とう。

映画『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』は2022年1月7日(金) 日本全国の劇場で公開。

『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』公式サイト

同じイベントで公開された『スパイダーマン:スパイダーバース』の続編『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース (パート1)』の初映像の解説&考察はこちらから。

ウィレム・デフォーが名前をあげたプロデューサーが『ノー・ウェイ・ホーム』後の新三部作について語った内容はこちらから。

『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』最新予告の解説&考察はこちらから。

トム・ホランドの証言から見る『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』のテーマとMCU版ピーター・パーカーの“弱点”についての考察はこちらの記事で。

Disney+で配信中のドラマ『ホークアイ』にスパイダーマンが登場するかどうかの考察はこちらの記事で。

「スパイダーマン」シリーズを含むMCUの最新タイムラインの解説はこちらから。

ソニーが展開するスSSU(ソニーズ・スパイダーマン・ユニバース)最新作『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』のポストクレジットシーンの解説はこちらから(ネタバレ注意!)。

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