ドリームワークス大人気作品待望の実写化!
2010年にディーン・デュボア監督とクリス・サンダース監督によってドリームワークスより長編アニメーション映画化され、それ以降アニメシリーズや短編アニメーション、舞台化やアトラクションがつくられるなど、大人気シリーズとなったクレシッダ・コーウェル原作の「ヒックとドラゴン」シリーズ。
その実写映画がユニバーサルスタジオ2025年に公開される発表された。監督は長編アニメーション映画第1作『ヒックとドラゴン』でも監督を務めたディーン・デュボア監督が続投すること、そしてプロデューサーにはアカデミー賞史上最多14ノミネート、ゴールデングローブ賞ではノミネートされた7部門すべてを受賞した『ラ・ラ・ランド』(2017)や『プリティ・ウーマン』(1990)のプロデューサーでもあるマーク・プラットが就任することが発表されている。
そのようなアニメーションのファンからも期待値の高い実写版『ヒックとドラゴン』だが、その主人公であるヒックとアスティのキャストと、米公開日が2025年3月14日に決定したことを米メディアDEADLINEが報じた。
なお、本記事は国内だけではなく国外でも発表されている範囲のキャラクターの設定に関する情報を含むので、情報を入れずに鑑賞したいと思われている方は注意していただきたい。
ヒック 演:メイソン・テムズ
主人公でバイキングたちが暮らすバーク島で暮らす少年のヒックことヒック・ホーレンダス・ハドック三世を演じると発表されたのがメイソン・テムズだ。ヒックはバイキングたちのリーダーであるストイックの一人息子で、自分も他のバイキングたちのようにドラゴンを倒して一人前になりたいと思うが、恵まれない体格からうまくいかず、発明の才能はあるも周りから認められない皮肉屋の少年である。
ヒックが捕獲用の網を発射する石弓を発明し、バイキングの誰も見たことのなく、死神と雷の子供と呼ばれるほど、半ば伝説と化したドラゴンであるナイト・フューリーのトゥースを撃ち落としたことがドラゴンとバイキングの長い対立の雪解けのはじまりとなる。そのようなヒックを演じると報道されたのがメイソン・テムズなのだ。
メイソン・テムズは、スティーブン・キングの息子のジョー・ヒル原作、スコット・デリクソン監督作の映画『ブラック・フォン』で注目を浴びた俳優である。他にもアカデミー賞監督賞受賞歴のある名優のメル・ギブソンとも『ボーイズ・オブ・サマー(原題:Boys of Summer)』で共演すると発表されるなど、ハリウッドの新進気鋭のホープだ。
『ブラック・フォン』では1976年を舞台に自作のロケット花火製作が趣味の気弱な少年フィニーを演じた。『ブラック・フォン』でフィニーはイーサン・ホーク演じる殺人鬼のグラバーに捕まってしまうも、かつてのグラバーの被害者たちの幽霊の電話を受けてグラバーに立ち向かう姿をメイソン・テムズは見事に演じ切ってみせた。
わずか15歳で『フッテージ』(2012)や『ドクター・ストレンジ』(2016)を撮ったスコット・デリクソンの作品に出演し、アカデミー賞助演男優賞やアカデミー脚色賞にノミネートされた名優のイーサン・ホークと共演するなど、若くしてキャリアを築いているメイソン・テムズ。彼は気弱ながら殺人鬼のグラバーに立ち向かう発明家気質の少年を演じ、米映画評論サイトのロッテントマトでも高い評価を得たため、メイソン・テムズの演じるヒックに注目があつまる。
アスティ 演:ニコ・パーカー
ヒックと同い年の少女で、大人たちからも期待されている優秀なバイキング見習いがアスティことアスティ・ホファーソンだ。アスティはヒックにとってバイキングとしては憧れの的であり、少年としては片思いの相手でもある。前述の通り、ドラゴン退治訓練の成績は優秀そのもので、同世代のバイキングの少年たちからの人気も高い。
性格は競争心の強く、トゥースと仲を深めてドラゴンの習性に詳しくなっていくヒックをライバル視するも、若者らしくヒックとトゥースの友情に理解を示すなど柔軟な頭も併せ持っている。一方でそれを父親に伝えるかどうか尋ねるなど、ドラゴンは倒すべきというバイキングの慣例とヒックの語るドラゴンと分かり合えるという新世代の考え方の間で揺れる人物でもあるのがアスティだ。
アスティを演じるニコ・パーカーはディズニーの実写映画『ダンボ』(2010)でコリン・ファレル演じるホルト・ファリアの娘で発明家気質のミリー・ファリアで映画デビューしている18歳のこちらも新進気鋭のホープだ。他にもジュード・ロウ、キャサリン・ウォーターストン、ナオミ・ハリスが出演している『サード・デイ 〜祝祭の孤島〜』(2020)に出演するなど、順調にキャリアを築いている俳優だ。
どうなる?実写化映画化
実写映画化と聞くと拒否反応を示す人もいるだろう。「ヒックとドラゴン」シリーズのような熱狂的なファンを有する作品ならばなおさらだ。しかし、「ヒックとドラゴン」シリーズはこれまで何度か舞台化されており、Creature Technology社によるリアルなドラゴンとダンスの融合が特徴的な『How To Train Your Dragon Live Spectacular』(2015)が成功している。
『How To Train Your Dragon Live Spectacular』公式サイト
『How To Train Your Dragon Live Spectacular』ではバスほどの大きさがあるドラゴンのアニマトロニクスが登場し、モノレールのような装置をいかしたドラゴンの飛行演出など度肝を抜くような内容となっている。
また、ユニバーサル・北京・リゾートでは『How To Train Your Dragon Untrainable』という名でミュージカル化が行われており、TEA2023 Thea Award for Outstanding Achievement(Live Event)という優れたエンターテイメントやアトラクションにテーマ・エンターテイメント協会より送られる賞を受賞している。こちらは『How To Train Your Dragon Live Spectacular』とは異なり、ドラゴンのデザインがカートゥーンよりとなっており、これらを踏まえると実写化への不安がだいぶ和らぐことだろう。
『How To Train Your Dragon Untrainable』公式サイト
今後、どのようなキャストが追加で発表されるのか。また、どのようにドラゴンが描かれていくのか。続報に期待したい。
「ヒックとドラゴン」三部作はBlu-rayが発売中。
Source
DEADLINE
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