『ゴジラxコング 新たなる帝国』がモンスター・ヴァース第3位の大ヒット
「ゴジラ」シリーズ70周年とモンスター・ヴァース10周年を記念した『ゴジラxコング新たなる帝国』。その全世界興行収入が約5億2,140万ドル、日本円で約817億円を突破したことを米Box Office Mojoが報じた。これはモンスター・ヴァースにおいて3位にランキングされる勢いであり、目の前に立ちはだかる世界興行収入は記念すべきモンスター・ヴァース第1作『GODZILLA ゴジラ』(2014)の約5億2,497万ドルと、『キングコング:髑髏島の巨神』(2017)の約5億6,865万ドルの2つだけだ。
また、『ゴジラxコング 新たなる帝国』の配給会社であるワーナー・ブラザーズは『デューン 砂の惑星 PART2』(2024)もヒットしており、『デューン 砂の惑星 PART2』は約7億ドルを突破している。『ゴジラxコング 新たなる帝国』と『デューン 砂の惑星 PART2』の両作品はレジェンダリー・エンターテイメントによって製作されており、それを受けてワーナー・ブラザーズ共同CEOのパム・アブディは以下のようなコメントを発表したことを米Varietyが報じている。
パートナーのレジェンダリー・エンターテイメント、「デューン 砂の惑星」シリーズのドゥニ・ヴィルヌーヴ監督、『ゴジラxコング 新たなる帝国』のアダム・ウィンガード監督、そして彼らのキャストとスタッフが、これらの素晴らしいプロジェクトを実現させ、世界中の観客に届けてくれたことを祝福します。
同じく、ワーナー・ブラザーズの共同会長兼共同CEOであるマイク・デ・ルーカも声明を発表した。その内容は、『ゴジラxコング 新たなる帝国』と『デューン 砂の惑星 PART2』の製作スタッフだけではなく、広報や配給担当にも感謝を表明するものとなっている。
また、「デューン 砂の惑星」シリーズのために我々のグローバル・マーケティングと配給チームが行った仕事も非常に誇りに思っています。また、『デューン 砂の惑星 PART2』と『ゴジラxコング 新たなる帝国』のために我々のグローバル・マーケティングと配給チームが行った仕事も非常に誇りに思っています。これらの興行成績のマイルストーンは、彼らの多大な努力の証です。
『ゴジラxコング 新たなる帝国』の続編はゴジラ族が大集結?
『ゴジラxコング 新たなる帝国』の全世界興行成績が約5億2,140万ドル、日本円で約817億円を突破したことで期待できるのは、『ゴジラxコング 新たなる帝国』の続編制作だ。米Discussingfilmでのインタビューでアダム・ウィンガード監督は、『ゴジラvsコング』(2021)を第1章、『ゴジラxコング 新たなる帝国』を第2章とすることで三部作構成にしたいと解説している。
2本の映画を撮ったのならば、3本目を撮ったほうが良いという考え方もあります。私は間違いなく、この映画にはもっと物語があると思います。ただ、『ゴジラxコング 新たなる帝国』の出来と展開次第ですね。デタラメな外交的な答えに聞こえるかもしれませんが。でも、正直に言えば、この怪獣たちを使ってもっと語りたいストーリーがありますし、その方向性もわかっています。もしうまくいったら、また次の作品を制作できることをとても楽しみにしていますよ!
アダム・ウィンガード監督は『ゴジラxコング 新たなる帝国』の続編について、米IGNで「この映画でのコングの扱われ方で、もし『ゴジラxコング 新たなる帝国』が成功したら、『ゴジラxコング 新たなる帝国』の続編は『ゴジラxコング 新たなる帝国』でやったことのゴジラ版になると思います」と回答している。予告編でも明らかになっている通り、『ゴジラxコング 新たなる帝国』ではコングが類人猿型の怪獣の子供のスーコと関係性を築いていた。
そのため、『ゴジラxコング 新たなる帝国』の続編ではゴジラ族が中心に扱われ、ゴジラはミニラやゴジラジュニアのような存在と出会うことになるのかもしれない。ゴジラは名実ともに地上最強の怪獣だ。そのようなゴジラの同種や近縁種がたくさん登場すれば、『ゴジラxコング 新たなる帝国』の続編は収拾がつかなくなると考察できる。それを解決する作戦をアダム・ウィンガード監督は持っているのだろうか。
期待が高まる『ゴジラxコング 新たなる帝国』の続編
『ゴジラvsコング』と『ゴジラxコング 新たなる帝国』では、『キングコング:髑髏島の巨神』(2017)以降のコング出演作の流れとして、コングが主人公格として扱われている印象だった。それに対して、アダム・ウィンガード監督は『ゴジラxコング 新たなる帝国』の続編では、『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』(2019)のように再びゴジラを主人公格としたストーリーにしたいと解説している。
しかし、ワーナー・ブラザーズとレジェンダリー・エンターテイメントなどスタジオ側からは続編制作の話は発表されていない。だが、スピンオフドラマシリーズの『モナーク:レガシー・オブ・モンスターズ』(2023-)は既にシーズン2の制作が決定しているなど、モンスター・ヴァースの広がりは止まることを知らない。
米Screen Rantの報道では過去のモンスター・ヴァースの制作費から、『ゴジラxコング 新たなる帝国』の制作費は1億5000万ドル程度だと考察されている。モンスター・ヴァースの映画作品の制作費は以下の通りだ。
『GODZILLA ゴジラ』 1億6,000万ドル
『キングコング:髑髏島の巨神』 1億8,500万ドル
『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』 1 億 7,000 万~2 億ドル
『ゴジラvsコング』 1 億 5,500 万~ 2 億ドル
『ゴジラxコング 新たなる帝国』から考察される制作費や広告費、マーケティング費用などを回収するには、約3億ドルが必要と解説されている。現時点で『ゴジラxコング 新たなる帝国』は約5億ドルを突破しており、制作費や広告費、マーケティング費用などは回収できていると考察できる。それどころか、『ゴジラxコング 新たなる帝国』は黒字になったと考察することもできる。
以上のことから、続編制作に楽観的な感想を抱いても良いと考察できる『ゴジラxコング 新たなる帝国』。まだ、続編制作が決まったわけではなく、続編の監督もアダム・ウィンガード監督が務めるとは決まったわけではない。しかし、世界興行収入約5億ドル突破という好成績ならば、アダム・ウィンガード監督による続編にも期待しても良さそうだ。
『ゴジラxコング 新たなる帝国』は2024年4月26日(金)より全国公開。
『ゴジラxコング 新たなる帝国』のサウンドトラックは発売中。
『ゴジラvsコング』の完全数量限定生産4枚組Blu-rayも発売中。
Source
Box Office Mojo/Variety/Discussingfilm/Screen Rant
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